放送時間が変更になっているのを忘れていて、ガンダムSEEDを見逃してしまいました。
それほど楽しみにしているわけではないのですが、それでもいつも見ている番組を見逃すというのはちと辛いですね。
それに今日はパクリドムがでてきたはず。
見てみたかった。
残念!
まあ、見逃してしまったものは仕方が無いですね。
とりあえずSSの続きです。
18、
「ねえ、おじさん。一緒に楽しまない?」
「私たちも二人だからちょうどいいよ」
会社帰りの二人組みのサラリーマンが制服姿の女子学生に呼び止められる。
「き、君たちは?」
サラリーマンの一人がいぶかしげにするが、二人の女子学生はニコニコと微笑みながら近づいてくる。
「お金なんか要らないから。私たち楽しみたいだけなの」
「天国へ連れて行ってあげるよ」
二人の女子学生はぬめるように真っ赤な唇で黒いマニキュアをした指を舐め、もの欲しそうに彼らを見ていた。
「ど、どうする?」
「ほ、本当にただなんだな?」
一人が念を押しそう聞いた。
「もちろん」
「お金なんて要らないわ」
二人はにやりと笑みを浮かべて舌なめずりをする。
「い、行くか・・・おい?」
「あ、ああ、そうするか」
サラリーマンたちは二人の女子学生の誘いに応じ、ゴクリとのどを鳴らしてその後に従った。
「くすくす・・・どうだった?」
「うふふふ・・・今回はお尻の穴から吸い取ってやったわ。ちょっと変な感じだった」
「そうなんだ。あたしはいつもの通りのどの奥に突っ込んでやったわ。ひいひい言われなくてすむもんね」
笑みを浮かべながらホテル街を歩いている二人の女子学生。
先ほどサラリーマンを誘った娘たちだ。
「これで今日は二人。どうする? もう一人ぐらい食べちゃおうか?」
「うーん・・・今日はもういいんじゃない? 明日学校でクラスの娘食べればご主人様への貢物は充分でしょ」
「そうだね。そんじゃあたしは恵美ちゃんもーらい。あの娘美味しそうだもん」
「ずるーい。あたしも恵美ちゃん狙っていたのにな」
もう一人が頬を膨らませる。
「うふふ・・・それじゃ一緒に食べちゃおうか。あたしが前で茜が後ろ」
「うん、そうしようそうしよう」
その光景だけを見ていると仲のいい女子学生のたわいない会話に思えてくる。
「ふーん・・・なんかおかしいと思ったら妖魔が巣くっているんだ」
革のツナギを着た若い女性が二人の女子学生の前に立ちはだかる。
「どうやら同化されちゃっているみたいね・・・潰すしかないか・・・」
腰まである黒髪をなびかせ、鋭い眼光で二人を見据えている。
黒革のツナギはその着ている彼女の体のラインを隠しもしない。
「な、何よあんた」
「あたしたちになんか用?」
二人の女子学生は相手の様子に少したじろいだ。
「ん? 私? 私は退魔師。つまり、その道のプロって訳」
「退魔師?」
「そ、破妖汀(はよう みぎわ)っていえばそれなりには知られているんだけどなぁ」
そう言って汀は笑みを浮かべた。
「あんたたちを救ってあげるわ。残念ながら生かしてってわけには行かないけれど」
汀はすっと何かを取り出す。
それは日本刀の柄だけのような物だった。
だが、二人の女子学生にはそれがまがまがしい代物であり、彼女たちにとっては致命的なものであることが直感的に理解できた。
「う、ううう・・・」
「お、おのれ・・・」
黒く尖った爪をかざし、汀に対峙する二人。
だが、二人には相手の力が圧倒的であることがわかっていた。
- 2005/08/06(土) 22:04:41|
- 退魔師
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