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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

メス豚怪人ブタミダーラ (7)

一週間続いてきました「メス豚怪人ブタミダーラ」も、今日がついに最終回です。
皆様に新年の「堕とし玉」として楽しんでいただくことができましたでしょうか?
もしよろしければ、感想コメントや拍手などいただけますと、作者として大変冥利であり励みになりますです。

それでは最終回、どうぞ。


「ブヒヒヒヒ・・・いい返事だ。行くぞ」
「はい・・・ブタドゲス様。ブヒィーッ!」
うっとりと待ち受けるブタミダーラに、太くそそり立つペニスを突き入れようとするブタドゲス。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
ハンターの少年の叫び声が響き渡り、その躰から濃密な闇が膨れ上がっていく。
「な、なにぃ?」
「き、きゃぁっ」
膨れ上がった闇の衝撃が二人の豚怪人を跳ね飛ばす。
闇の中に膨らむ闇。
それは周囲よりもより一層濃い闇だ。
「ブヒブヒ・・・な、なんだぁ?」
「これは・・・いったい?」
ブタドゲスもブタミダーラも何が起こったのかわからない。
ただ、この濃い闇がハンターのいたところから広がったことだけは確かだった。

「ブヒブヒィーッ! な、なにぃっ!」
やがてその濃い闇の中から黒い触手のようなものがシュルシュルと何本も伸び始め、ブタドゲスの躰に巻き付き絡まっていく。
「ブ、ブヒィーッ! こ、これはいったい?」
ブタドゲスは慌ててこの黒い触手のようなものを引きちぎろうとするが、切ってもすぐにまた再生され、より一層絡んでくる。
「ブヒィーッ! ど、どういう? うおっ?」
必死で触手を引きちぎるブタドゲスだったが、やがてその躰がずるずると引きずられ始めていく。
「ブ、ブタドゲス様!」
慌ててブタミダーラもブタドゲスの躰にからんだ触手を引きちぎっていくが、やはりちぎってもちぎってもすぐに別の触手が絡んでくるため、全く取り払うことができない。
「うおっ! よせ! やめろぉ! ブヒブヒィーッ!」
ずるずると濃い闇の中心部へと引きずられていくブタドゲス。
縋りつくように触手を引きちぎるブタミダーラからも、どんどん引き離されていく。
「ブヒィーッ! なんなのだ? なんなのだお前はー?」
「恵斗! やめて! やめなさい!」
触手に覆われ闇の中へと引きずり込まれていくブタドゲス。
ブタミダーラも必死に闇の中にいるはずの息子に呼びかける。
だが、全身を触手に覆われ姿が見えなくなったブタドゲスは、そのまま濃い闇の中へと引きずり込まれて行ってしまった。
「そ、そんな・・・」
唖然とするブタミダーラ。
先ほどまでは確かに圧倒的に二人が優位だったはずなのに・・・
いったい何が起こったのか・・・

やがて濃い闇が晴れていく。
その中から小柄な人影が姿を現してくる。
「えっ?」
ブタミダーラは驚いた。
闇が晴れたそこには、全身が黒く豚の頭部を持った小柄な黒豚怪人が立っていたのだ。
だが、その大きさからそれがブタドゲスではないことは明らかだった。
「あ・・・あなたは?」
「ブヒ・・・ブヒブヒブヒィーッ! ボクだよママ。恵斗だよ。ううん・・・違うね。今のボクはもうダクニマルの子豚怪人ブタワルガキだよ」
大きな鳴き声を上げ、自らの名を名乗る子豚怪人。
確かにその姿はブタドゲスを小柄にしたような姿をしている。
「ブタワルガキ?」
「そうだよ。ボクはブタドゲスを吸収して子豚怪人ブタワルガキに生まれ変わったんだ。今ならママの言っていたことがよくわかる。ダクニマルは偉大な組織。人間どもはダクニマルによって管理され、間引かなければならないんだ。ブヒブヒィーッ!」
誇らしげに胸を張る子豚怪人。
その赤い目がブタミダーラを見つめている。
「吸収した?」
「そうさ。やっとわかったんだ。ボクはママを守りたかったんじゃない。ママをボクのものにしたかったんだ。ブタドゲスのおかげでそれがわかったのさ。ブヒィーッ!」
ゆっくりとブタミダーラに歩み寄るブタワルガキ。
「ボクはママをボクのメスにしたかったんだ。けどママはパパのものだったからボクはその気持ちを封じていたんだ。でもママがブタドゲスのものになってしまうのは耐えられない。だから・・・ボクのものにすることにしたんだ。ブヒブヒィーッ!」
「そんな・・・」
言葉を失うブタミダーラ。
まさか息子にそんな感情を持たれていたなんて・・・

「おそらくこうなることを首領様はわかっていらっしゃったのかも。だって、ボクがブタドゲスを吸収した直後に、ボクの脳に首領様の言葉が響いてきたんだ。ブタミダーラとともにわれに尽くせ、ブタミダーラをお前のものにせよって。ブヒブヒブヒィーッ!」
ゆっくりと手を伸ばし、ブタミダーラの頭をつかんで顔を上げさせるブタワルガキ。
「だから・・・これからはボクのものになるんだ。ブタミダーラ」
ブタワルガキの目が輝き、ブタミダーラの意識に浸透する。
「は・・・い・・・ブタワルガキ様・・・」
ブタミダーラの脳裏からブタドゲスが消え去っていく。
意識が書き換えられていくのだ。
私はブタワルガキ様のメス・・・
なんと嬉しいことだろう・・・

「ブヒヒヒ・・・ママはこれが好きなんだよね? いやらしいブタミダーラになったママは」
そう言ってブタワルガキは股間からむくむくと太いペニスを屹立させる。
ブタドゲスに勝るとも劣らない立派なサイズのペニスだ。
「ああ・・・はい・・・好きです・・・ブヒィーッ!」
巨大なペニスを見せられ、口元が緩むブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・しゃぶるんだ」
「はい・・・」
んちゅ、くちゅと音を立てながらブタワルガキのペニスをしゃぶるブタミダーラ。
その股間からはとろとろと愛液があふれてくる。
「ブフフフフ・・・ブヒヒヒヒ・・・そうだ・・・いやらしいメス豚め。これでもうママはボクのもの。ボクのものだ! ブヒブヒィーッ!」
高らかに鳴き声を上げるブタワルガキ。
闇の中で二人の豚怪人は鳴き声を上げ合うのだった。

                   月曜日

楽しそうにおしゃべりをしながら歩いている二人の少女。
「ブヒヒヒ・・・見つけた。やっぱり今日も二人一緒だったね。ブヒィーッ!」
闇の中から二人を見つめる赤い目が光り、その口元には笑みが浮かぶ。
学校から帰る途中のクラスメートの女の子二人を見つけたのだ。
片方は少し髪が長い古元(ふるもと)さんで、もう片方はショートカットの高司(たかじ)さん。
いつも二人でいる仲良し二人組だ。
性格も顔もよいから、わりとクラスで人気があるけど、古元さんのほうがやや引っ込み思案のためかそれほど目立つ存在ではない。
でも、なかなかかわいい二人を恵斗は気に入っていた。

「ブヒヒヒヒ・・・」
闇の中で舌なめずりをする子豚の怪人。
その赤い目が獲物を見つけた喜びに輝いている。
二人とも喜んでいいよ。
君たちはボクに選ばれたんだ。
この子豚怪人ブタワルガキ様にね。
二人ともボクのかわいい少女型クロザコーにしてあげる。
ブヒヒヒヒ・・・

周囲をいきなり闇に包まれる二人の少女。
「えっ?」
「えっ? 何?」
突然のことに戸惑う二人。
いつものように楽しくおしゃべりをしながら家に帰る途中だったのに、いったい何が起こったというのだろう?
「何これ?」
「こ、怖い・・・」
思わず手を握り合う二人。
そのお互いの手の暖かさだけがかろうじて二人をパニックから救っている。

「古元さん、高司さん」
闇の中から聞き慣れた声がする。
クラスメートの声だ。
確かこの声は三屋守君。
今日は学校を休んでいたはずではなかったか?
「み、三屋守君? 三屋守君なの?」
ショートカットの女の子が闇の中に声をかける。
「ご名答。声だけでよくボクだとわかってくれたね。うれしいよ。ブヒブヒィーッ!」
闇の中からヌッと姿を現す子豚怪人。
「ヒィッ!」
「キャァー!」
その異形の姿に二人の少女は抱き合っておびえてしまう。
真っ黒な躰の直立した豚が現れたのだから無理もない。
その姿は三角形の耳、赤く丸い目、大きな丸い鼻、牙の生えた口をした豚の頭部に、少し太めの人間の胴体が付いており、鋭い蹄の付いた手足が伸びている。

「ブヒブヒィーッ! 怖がることはないよ。君たちはボクに選ばれたんだ。むしろ喜んでほしいな」
「み、三屋守・・・君・・・なの?」
「うん、そうだよ。でも、もう三屋守恵斗なんて名前は捨てたんだ。ボクは偉大なるダクニマルの子豚怪人ブタワルガキになったのさ。ブヒブヒィーッ!」
太った躰を揺らして笑う子豚怪人。
その醜悪な姿に二人の少女は声を失ってしまう。

「ブヒヒヒ・・・ボクは前から結構君たちのことが気に入っていたんだ。だから君たちをボクのかわいい部下のクロザコーにしてあげる。君たちは生まれ変わるんだよ。ブヒブヒィーッ!」
「え?」
「い、いやぁっ!」
悲鳴を上げる二人の足元から、突然たくさんの黒い触手がシュルシュルと伸びていく。
「いやぁぁぁぁぁ!」
「た、助けてぇぇぇぇ!」
必死にもがいて抵抗するのもむなしく、二人は無数の触手に躰を包まれ覆われていってしまう。
「ブヒヒヒ・・・その触手は先端からザコー液を吹き出すんだ。君たちの躰がザコー液に浸されて・・・ブヒブヒブヒィーッ!」
これから二人がどうなるかを想像して興奮するブタワルガキ。
やはり手駒は多いに越したことはないし、気に入った人間をクロザコーにできるのは楽しいではないか。

やがて触手がシュルシュルと彼女たちの躰から離れていく。
すると中からは、全身が真っ黒いタイツで覆われたような姿になった二人の少女が現れる。
「ブヒヒヒヒ・・・どうやら完成したようだね。お前たちはもう人間じゃない。ボクの忠実なクロザコーになったんだよ。ブヒィーッ!」
「「キャヒーッ!」」
直立姿勢で奇声を上げ、右手をスッと斜め上に伸ばす二人のクロザコー。
目も鼻も口もないつるんとした真っ黒な頭に少女らしい柔らかなラインの真っ黒な躰。
もはや二人はダクニマルの少女型クロザコー以外の何者でもない。
「ブヒヒヒヒ・・・いい子だ。これからはボクのために働くんだよ。今晩さっそく君たちの家族を殺しに行こう。楽しみだね。ブヒブヒブヒィーッ!」
「「キャヒーッ!」」
ブタワルガキの言葉に反応する二人の少女型クロザコー。
生まれ変わった彼女たちにとって、家族はもうブタワルガキの命に従って狩る獲物でしかなかった。

                   ******

「ただいま」
闇の入り口を作り出し、そこから姿を現すブタワルガキ。
彼にとって闇での空間移動はもう当たり前のことなのだ。
クロザコーとなった二人の少女は闇の中に留め置いた。
部下としていつでも呼び出せる存在なのだ。
二人が帰ってこないことで家族がある程度騒ぎ立てるだろうが、どうせ夜にはクロザコーとなった二人を連れて始末しに行くのだからどうでもいい。
その時にはブタミダーラも連れて行ってやろう。
人間を殺す楽しさはみんなで分け合わないとね。
ブヒヒヒヒ・・・

それにしても、人間を殺すのがこんなに楽しいなんて思わなかった。
昨日あのあとブタミダーラと二人で何人か殺してきたけどとても楽しかった。
ハンターなどと言って人間を守ってきたなんてバカみたいだ。
偉大なるダクニマルに歯向かっていたなんてボクはなんと愚かだったんだろう。
これからは少しでも首領様のために役立ち、多くの下等な人間どもを殺していかなくては。
ブヒヒヒヒ・・・

「お帰りなさいませぇ。ブヒブヒィーッ!」
ブタワルガキがリビングに入ると、カーテンが閉じられた薄暗い部屋の中で、黒い豚スーツに身を包んだ母が切なげな声で出迎えてくる。
いや、今はもうそれはスーツではなくすでに彼女の肌となっており、人間のままの股間からは愛液もたれているようだ。
「ただいまママ。あーあ・・・ちょっとボクが出かけただけでもうオナニーしていたの?」
苦笑するブタワルガキ。
完全なるメス豚怪人ブタミダーラになった母は美しくいやらしいメス豚だ。
「ああん・・・だってぇ・・・ブタワルガキ様がなかなかお帰りにならないから待ち遠しくてつい・・・ブヒブヒブヒィーッ!」
床に四つん這いになって鳴き声を上げるブタミダーラ。
お尻をブタワルガキのほうに向け、尻尾を振ってセックスしてほしいとねだっているのだ。
「ブヒヒヒ・・・しょうがないなぁ」
発情するブタミダーラの様子にブタワルガキは苦笑するが、すぐに股間からむくむくとペニスを屹立させていく。

「ブヒヒヒ・・・こっちを向きなよママ。口のほうもこれが欲しいんだろ?」
その言葉に振り向いたブタミダーラに股間からそそり立つペニスを見せつけるブタワルガキ。
その小柄な躰に似合わぬ巨大なペニスに、ブタミダーラの口元が緩む。
「ああ・・・はいぃ・・・これが・・・これが欲しかったのぉ。ブヒブヒィーッ!」
すぐにブタワルガキのペニスに鼻づらを寄せ、そのオスのにおいを嗅ぐ。
濃厚なオスのにおいにブタミダーラは脳が溶けるような心地よさを感じてしまう。
「んむ・・・んちゅ・・・くちゅ・・・」
四つん這いのままむさぼるようにペニスをしゃぶっていくブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・ママったらもうすっかりいやらしいメス豚になったね」
ブタワルガキはその両肩に手を置き、笑みを浮かべながら意地悪そうに言ってやる。
「んちゅ・・・んぐ・・・ぷあ・・・はい・・・私はいやらしいメス豚です。ブタワルガキ様のおチンポが大好きなメス豚なんですぅ。ブヒィーッ!」
彼女の記憶からはブタドゲスのことはもう消されていた。
ブタワルガキが消してしまったのだ。
今の彼女にはブタワルガキのことしか頭にない。

「ブヒヒヒ・・・出すよ。飲むんだ」
こくりとうなずくブタミダーラ。
その口の中にたっぷりと白濁液を放出する。
「んぐ・・・ぷはぁ・・・美味しい・・・」
口の中の精液を撹拌して飲んでいくその姿に、ブタワルガキは興奮する。
「ブヒヒヒ・・・ママはもうボクのもの。ボクだけのメス豚なんだ。さあ、今度は下の口にも入れてあげる。ブヒブヒィーッ!」
「ああ・・・はい・・・ブヒブヒィーッ!」
いそいそとお尻を向けるブタミダーラ。
その腰をつかみ寄せるようにして背後からブタワルガキは挿入する。
「これが終わったら今夜もまた人間どもを狩りに行こうね。新しいクロザコーを手に入れたんだ。その家族を皆殺しにしてやるんだ。楽しみだろ? ブヒブヒブヒィーッ!」
ピストン運動をしながら今夜のことを話す。
「それとさ、週末にはパパが帰ってくるんだったよね? ねえ、あの男、必要?」
「あん・・・い、いえ・・・必要ありません。今の私に必要なのはブタワルガキ様のみですわ。あのような下等な人間など必要ありません。ブヒィーッ!」
「ブヒヒヒ・・・そうなんだ。それじゃ週末にパパには一人で遠くへ旅立ってもらうことにしようね、ママ。ブヒブヒブヒィーッ」
「ああ・・・は、はいぃ・・・イ、イく・・・イくぅぅ・・・ブヒィーーーッ!」
目の前で絶頂を迎えてしまうブタミダーラ。
「あれ、もうイッちゃったの? ホントにママはいやらしいメス豚だなぁ。ブヒブヒブヒィーッ!」
ぐったりとなったブタミダーラを抱きかかえるブタワルガキ。
「ブヒヒヒ・・・今度はパパとママの寝室でしよう。もっともっとボクをその躰に刻み込んであげるからね、ママ。ブヒィーッ!」
二人の豚怪人は、そのまま寝室へと向かうのだった。

                   ******

電話の呼び出し音が鳴る。
「ブ・・・はい」
思わず鳴き声を上げようとしてしまうブタミダーラ。
『あ、もしもし。ボク近藤です。恵斗君いらっしゃいますか?』
「あ、ちょっと待ってね」
送話口を抑えながら、受話器をブタワルガキに差し出すブタミダーラ。
「お友達の近藤君ですわ。ブヒブヒーッ!」
「ああ・・・今日学校休んだからかな? ブヒヒヒ・・・」
椅子に座って足で何かをかき混ぜていたブタワルガキが、手を伸ばして受話器を受け取る。
「もしもし」
『あ、三屋守? どうしたの? 今日は風邪?』
一瞬三屋守と呼ばれることにイラっと来る。
もうそんな名前で呼ばれたくはないのだ。
「うん、まあそんなところ」
適度にあしらって切ってしまおうとブタワルガキは思う。
それに・・・
ぐちゃぐちゃと足でかき混ぜたカレーライスを足の甲の部分に載せて差し出す。
すると、すぐにブタミダーラが四つん這いになってそれを舐め取るようにして食べ始めるのだ。
こうやってメス豚に餌をやっている方が楽しいじゃないか。

『そうかー。早く治せよ。でもよかったよ。もしかしたら昨日の事件に巻き込まれたんじゃないかって』
昨日の事件というのはブタミダーラの毒母乳まき散らしや、そのあとで二人で人間たちを襲って殺したことだろう。
「ああ、それは大丈夫だったよ。ごめん、今ペットに餌あげているところだからさ、もういいかな?」
『あ、ごめん。えっ? 三屋守はペットなんて飼っていたっけ?」』
「うん。昨日からママが用意してくれたのさ。だからごめん」
『そうかー。ペットいいなぁ。今度見せてよ』
「うん。そうだね。じゃあ近いうちに君の家にもペットを連れて行くよ。ブフフフ・・・」
『本当か? 楽しみにしてる。じゃーな。風邪早く治せよー』
「ああ、じゃーね」
笑いだしたくなるのをこらえて電話を切るブタワルガキ。
いいとも・・・
そのうちママを連れて君の家に行くよ。
そしてたっぷりと楽しませてもらうね。
ブヒヒヒヒ・・・

「ん・・・んちゅ・・・ぐちゅ・・・」
足の甲に載ったぐちゃぐちゃのカレーを美味しそうに舐め取っていくブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・美味しいかいママ?」
「んぐ・・・ああ、ハイィ。美味しいです、ブタワルガキ様。ブヒィーッ!」
ぺろりと舌なめずりをして口の周りのカレーを舐め取るブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・本当にママはいやらしいなぁ。それでこそメス豚怪人ブタミダーラ。ボクの大好きなママだよ。ブヒブヒィーッ!」
「ありがとうございます。ブタワルガキ様ぁ・・・ブヒブヒィーッ!」
うっとりとした赤い目で見上げてくるブタミダーラ。
その姿にブタワルガキは満足する。
「ブヒヒヒ・・・さあ、早く食べ終えてしまうんだ。これからクロザコーたちの家族を始末に行くよ。楽しみだろ? ブヒブヒィーッ!」
「ああ・・・はい。楽しみですわ。ブヒィーッ!」
二人の豚怪人はお互いの赤い目で楽しそうに見つめ合うのだった。

                   そして土曜日

「ふう・・・」
自宅へと向かう一人のサラリーマン。
奏音の夫であり、恵斗の父である三屋守竜一だ。
本当はもっと早い時間に戻りたかったのだが、なんだかんだと夜になってしまった。
ゆっくりみんなで夕食でもと思っていたのだが、遅くなりそうだと電話を入れておいたので、この時間ではもう二人で食べてしまったかもしれない。
まあ、ちょっと辛いが、明日みんなで出かければ恵斗も喜ぶだろう。
それにしても、電話した時の奏音の声は随分とうれしそうだった。
あなたをびっくりさせることがあるのよ、なんて笑いながら言っていたけど、いったい何があるのだろうか。
もしかしたら恵斗が学校でいい成績を取ったとか?
それとも奏音の仕事がうまくいったとか?
ともかく楽しみだ。
彼はそんなことを考えながら自宅への道を急ぐ。
手には息子へのお土産も持っていた。

駅から離れるに従い、人の通りも少なく道も明るさが減ってくる。
そういえば、最近この町では変死者が増えていると言っていた。
半分溶けたような死体とか、先日は何かの薬品がばら撒かれたとかで多くの犠牲者も出たという。
テロ事件としてニュースでも大きく取り上げられていたが、犯人は捕まっていないらしい。
本当はそんな状況のところに妻と息子を置いておくのは心配なのだが・・・
次回の異動の時には何とか戻ってこられるようにしたいなぁ・・・

角を曲がると懐かしの我が家が見えてくる。
多少無理して買った家だが、やはりこうして自分の家があるというのはいいもんだ。
ちょっと遅くなってしまったが、まだ8時前だし、いくらなんでも恵斗も寝てはいないだろう。
きっとゲームでもしているのではないか?
いろいろと話したいこともいっぱいあるが、まずは元気な顔を見たいものだ。

いつものように玄関の鍵を開け、中に入る。
「ただいまー」
二か月ぶりの我が家でのただいまの挨拶だ。
帰ろう帰ろうとは思っているのだが、ついつい帰りそびれているうちに二ヶ月ぶりかぁ。
やっぱり次の異動で戻ってきたいものだ。

「あれ?」
いつもならするはずのお帰りの声がない。
家の中も妙に静かでテレビの音もしていない。
もしかして留守か?
いや、それにしてもこんな時間に留守にするのは変だろう。
いったいどういうことだ?

いぶかしく思いながらも竜一はリビングに入っていく。
途端に周囲を闇に閉ざされる。
「えっ? なんだ?」
明かりが消えたというわけではない。
むしろ闇の中に踏み込んでしまったという感じだ。
家具もテーブルもないリビングとは違う場所。
いったいここはどこなんだ?
何かいたずらでもするつもりか?
それともこれがびっくりさせることなのかな?

やがて暗闇に目が慣れてきた竜一は、思わず持っていたカバンを取り落とす。
「な・・・」
彼の目の前には、ボディラインがあらわになる黒の皮スーツを身にまとい、頭には口元の露出した豚の頭をかぶった女が立っていたのだ。
しかも、胸と股間部分はくりぬかれ、二つのおっぱいと性器がもろに露出しているではないか。
これはいったい?
「ブヒブヒィーッ! お帰りなさい、あ・な・た」
腰をくねらせて鳴き声を上げる豚スーツを着た女性。
「か、奏音? 奏音なのか? お前なんて言う格好を・・・」
これはびっくりさせるにもほどがある。
第一恵斗には刺激が強すぎるじゃないか!
二人だけならともかく、息子がいる前でするような格好じゃない!

「ブヒブヒィーッ! 何を言ってるの? これこそが今の私の姿なのよ。見て、この素晴らしい躰を。私は生まれ変わったの。もう三屋守奏音なんて言う名前でもないのよ。私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラなの。ブヒブヒブヒィーッ!」
右手を腰に当て、左手を頭の後ろに回すモデルのようなポーズを取り、自分の躰をアピールするブタミダーラ。
真っ赤に紅を塗られた濡れたような唇が豚の鳴き声を発していく。
完全に怪人になったことがとても誇らしいのだ。
「なんなんだこれは? いったいこれは何の真似だ?」
「ブヒヒヒ・・・見てわからない? ママはもうパパのものじゃなくなったってこと。そうだよね、ママ?」
「ブヒブヒィーッ! はい。私はもう身も心もブタワルガキ様のものですわ。こんな下等なクズのものではありません。ブヒブヒブヒィーッ!」
いつの間に現れたのか、豚女の横に同じような恰好をした小柄な豚スーツの少年が立っている。
いや、あれもスーツではなく、肉体そのものなのか?
小柄な豚からは、躰に似合わぬ巨大な黒々としたペニスがそそり立っているのだ。
何なんだ、あれは?

「ブヒヒヒ・・・ママはいやらしいなぁ。もうこんなにぐちょぐちょに塗れているじゃないか」
そう言いながら、小柄なほうが隣の豚女の股間をまさぐっていく。
「あん・・・それはブタワルガキ様の指が・・・ブヒィーッ!」
股間をいじられて躰をくねらせている女の姿に竜一は声も出ない。
「ブヒヒヒ・・・パパに見られて興奮しているんだろ? ほら、もっと今の自分のいやらしい姿を見せつけてやるんだ、ママ」
「あはぁん・・・見てぇ、あ・な・たぁ・・・私はこんなにいやらしいメス豚になったのぉ。今の私はブタワルガキ様のメス豚なのよぉ。あなたの下等で粗末なチンポなんかもういらないの。ブヒブヒブヒィーッ!」
甲の部分に蹄の付いた手の指を口元に持っていく豚女。
その唇が冷たい笑みを浮かべている。
何なんだ?
あれが・・・
あれが妻と息子だというのか?

「や、やめろ! やめろぉぉぉぉぉ!」
近寄って二人の間を引き離そうとする竜一。
いったい何の真似だかわからないが、母と息子がする行為じゃない!
やめさせなくては・・・
だが、竜一の手はがっちりと小柄な子豚怪人に受け止められてしまう。
「うっ」
「ブヒヒヒ・・・バカだなぁ。パパみたいな下等な人間がボクに勝てるとでも思っているの?」
「け・・・恵斗・・・」
「ブヒヒヒ・・・ママも言ったでしょ。ボクたちはもう生まれ変わって人間なんかとは違うって。ボクも三屋守恵斗なんて言う名前はもう捨てたんだ。今のボクは偉大なるダクニマルの子豚怪人ブタワルガキなのさ。ブヒブヒィーッ!」
女と同様に誇らしげに鳴き声を上げる子豚怪人の姿に、竜一は恐怖を覚える。
「いったい・・・いったい何が・・・」
思わず後ずさる竜一。

「ブヒヒヒ・・・見てわかったでしょ。人間じゃなくなったボクたちにとってパパは下等で必要のない存在。生かしておく価値がないってこと」
「なっ?」
竜一が愕然とする。
「ブヒヒヒ・・・でも、これまでずいぶんと面倒見てもらったからね。お礼にパパの愛する妻だったブタミダーラに殺させてあげるね。ブヒブヒィーッ!」
ニヤッと笑ってブタミダーラのお尻をポンと叩くブタワルガキ。
「ブヒブヒブヒィーッ! そういうことなのあなた。私たちはもうあなたとは違う世界に生きているの。だからあなたには死んでもらうわ」
「や、やめろ・・・奏音」
「言ったでしょ。私はもう奏音なんて名前じゃないって。さよなら、あなた。たっぷりと私の毒母乳を味わってね。ブヒブヒブヒィーッ!」
両手で抱えるように自分のおっぱいを持つブタミダーラ。
その乳首から白い液体が竜一に降りそそぐ。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」
全身に焼けるような熱と痛みを感じる竜一。
見る間に皮膚が焼けただれ、全身が溶けていく。
「か・・・かな・・・ね・・・」
そのままぐずぐずと溶け落ちる竜一。
その様子をブタワルガキとブタミダーラは楽しそうに眺めていた。

「ブヒヒヒ・・・これでもうここには用がないね」
そう言ってブタミダーラを抱き寄せるブタワルガキ。
「急に連絡が取れなくなったりしてこいつが騒ぎ出したりしたら困ると思ったから、こうして今までこの家で過ごしてきたけど、もうその理由もなくなった。これでダクニマルの闇の中に二人で行けるね、ママ。ブヒブヒブヒィーッ!」
「ブヒブヒィーッ! うれしいです、ブタワルガキ様」
抱き寄せられうっとりとした表情を浮かべているブタミダーラ。
これでいちいち周囲の人間を気にすることもなくなるし、ご主人様であるブタワルガキ様とずっと一緒にいられるのだ。
なんてうれしいことだろう。
「ブヒブヒィーッ! さあ、お前たちも出ておいで」
ブタワルガキが声をかけると、闇の中から三体のクロザコーが姿を現す。
二体は少女型のクロザコー。
もう一体は大人の女性型のクロザコーだ。
先日ペットを見せるという約束をした近藤君の家にブタミダーラを連れて行ったとき、以前から恵斗にやさしくしてくれて美人だった近藤君のママを彼の目の前でクロザコーにしてやったのだ。
クロザコーに生まれ変わった彼女は、ブタワルガキの命令に嬉々として夫や息子を殺していった。
あまりのショックにぽかんとした表情のまま死んでいった近藤君。
その間抜けな表情は本当に面白かった。
どうしてあんな下等な人間の分際でボクと友人でいられると思うのだろう。
人間など地球に巣くう害虫にすぎない。
ごく一部の奴隷以外は狩りの獲物として殺すのが当然なのだ。
人間を狩ることがこんなに楽しかったなんて・・・

「ブヒヒヒ・・・これからまた人間どもを狩りに行こうね。そしてそのあとでたっぷりと可愛がってあげるよ、ママ。ブヒブヒィーッ!」
抱き寄せたブタミダーラの腰をなでるブタワルガキ。
「はい。喜んでお供します、ブタワルガキ様。ブヒブヒブヒィーッ!」
興奮して鳴き声を上げるブタミダーラ。
狩りとそのあとの楽しみに早くも股間がうずいてくる。
三体のクロザコーたちも顔はないが、心なしか楽しみにワクワクしているかのようだ。
二人の豚怪人と三体のクロザコーたちは、そろって闇の中へと消えていくのだった。

END
  1. 2018/01/08(月) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (6)

「メス豚怪人ブタミダーラ」も今日で六回目です。
日曜日の後半部分となります。(厳密には月曜日に入ってしまってますが)
いよいよ直接対決です。


                   ******

今日の晩御飯はコンビニで買ってきたお弁当だった・・・
ママがなんだか気分が悪いからと、食事の用意をしなかったからだ。
なんだかムカムカするから部屋にいるって言って、それっきり。
ボクが薬を持ってこようかって聞いても、いらないからあっち行っててとドアも開けてくれなかった。
何だろう・・・
ママはどうしちゃったんだろう・・・
何か悪い病気とかじゃないといいけど・・・
来週にはパパが帰ってくるというから、その時には治っているといいな。
パパが戻ってきたら三人でお出かけするらしいから。
ママの作ったお弁当を持って、遊園地がいいかな。
それともドライブもいいな。
ママも元気になるといいな。

うるさくしたらママに悪いかなと思って、今日は自分の部屋でゲームをする。
本当はTVで面白そうなのやっていたけど、まあいいや。
明日学校だから早く寝ようかとも思ったけど、今日はそれほど眠くない。
もう少しゲームをやってから寝よう。
今晩はダクニマルの怪人は現れるだろうか・・・
現れたら気が付くだろうか・・・
ううん・・・気が付くようにしなければ・・・

                   ******

ブタドゲス様・・・
時計の針はもう12時を過ぎ日付が変わった。
既に全身を皮スーツで覆い、ブタミダーラの姿となった奏音は、ブタドゲスが訪れるのをひたすらに待ち続けていた。
恵斗に薬を飲ませなくていいとわかっていたので、どうにも晩御飯を作ってやる気持ちになれず、コンビニ弁当で済ませたのだが、おかげであの子が眠るのが遅く、なかなかスーツに着替えることができなかったのだ。
そのうえ、着替え終わったことを思念波で送ったにもかかわらず、ブタドゲス様からは何の返事もない。
もしかしてブタドゲス様はもう眠られてしまったのではないだろうか・・・
そう思うと恵斗が遅くまで起きていたことが憎らしくてたまらない。
あんな子はさっさと始末してしまうべきなのだ。
下等な人間と一緒に暮らすなどたまったものではない。
夫と一緒にとも思ったが、ブタドゲス様にお願いして先にあの子だけでも始末させてもらおうか・・・
そんなことをブタミダーラは考え、忌々しそうに二階を見上げていた。

『ブヒブヒィーッ! ブタミダーラよ、聞こえるか?』
ブタドゲスの声がブタミダーラの頭に響いてくる。
珍しくブタドゲスが思念波を送ってきたのだ。
「は、はい。聞こえます、ブタドゲス様。ブヒィーッ!」
思わず声に出してしまうブタミダーラ。
一瞬恵斗が目を覚ますかと思ったものの、それならそれでかまわないという気持ちもある。
起きてきてこの姿を見られたなら殺せばいい。
それならブタドゲス様も赦してくださるのではないだろうか。

『ブヒヒヒ・・・聞こえるようだな。だが、今はそこに闇の入り口をつなげるわけにはいかない。お前自ら出向いてくるのだ』
「えっ? どういうことですか?」
ブタミダーラは困惑する。
いつもはこの家に闇の入り口をつないでくれるのに、どうして今日に限って・・・
『ブヒブヒィーッ! それはお前は知る必要はない。以前お前が最初に人間を殺した公園を覚えているか?』
「は、はい。わかります」
忘れるはずがない。
あの夜の公園で毒母乳を人間に噴き掛けてやった喜び。
今思い出してもぞくぞくする。
『ブヒヒヒ・・・今のお前ならばそこまで来るのはたやすいはず。俺様はそこにいる。すぐに来るのだ。ブヒブヒィーッ!』
「かしこまりました。すぐに向かいます。ブヒィーッ!」
ブタミダーラは返事をすると、そっと窓を開けて外に出る。
玄関から出るのは人目に付いてしまうだろうが、この部屋は二階の恵斗の寝室からは逆側になるし、隣家からも影になるので見つかる可能性は低い。
外に出たブタミダーラは、家の中に動きがないかどうか確認する。
どうやら恵斗には気づかれなかったようだ。
早くブタドゲス様のもとへ向かわねば・・・

ジャンプして住宅の屋根に飛び移るブタミダーラ。
足の蹄が屋根に当たる。
本当なら闇を使った移動ができればいいのだが、まだ彼女にはそこまではできない。
だから、できるだけ人目に付かない方法で移動する。
人はなかなか上は見ないもの。
ましてや闇の中で黒い皮スーツを着た彼女を見るのは、意識して見ないと難しいだろう。
忍者の黒装束の理由がよくわかるというもの。

それにしても躰が軽い。
自分が難なく屋根の上に飛び乗れたことに奏音は驚いていた。
自分の肉体が強化され、ダクニマルのメス豚怪人になっていることがうれしい。
だがまだ完全ではないとブタドゲス様はおっしゃっていた。
でも、今晩。
今晩にでも完全なるメス豚怪人になれるという。
今から胸がどきどきと高鳴っている。
早くブタドゲス様のもとに行かねば。
奏音はジャンプを繰り返し、屋根伝いに郊外の公園へと向かうのだった。

人の気配の途絶えた夜の公園。
ブタミダーラはその中を駆けていく。
やがて先日人間どもを殺した場所に来る。
殺人事件があったということで、近づく人もいないのだろう。
まさに二人にはうってつけの場所だ。

「ブヒヒヒ・・・来たようだな。早かったではないか。肉体がかなり我々に近づいたということか」
木陰から姿を現すブタドゲス。
黒々とした太った肉体がたくましい。
三角の耳も丸い豚鼻もにやけた口元も、すべてがブタミダーラにとっては魅力的に見える。
「ブヒブヒィーッ! ブタドゲス様!」
急いで駆け寄り、その胸に抱き付くブタミダーラ。
短い尻尾がお尻で揺れている。
「ブヒヒヒ・・・かわいいやつ。ガキには今日は薬を飲まさなかっただろうな?」
「ブヒィーッ! はい。仰せの通りに。でも、なぜですか? あの子がなかなか寝なくてイライラしましたわ」
恵斗が眠るまでの時間が永遠にすら感じたのだ。
ブタミダーラにとってはもはや恵斗は邪魔ものでしかない。
「ブヒヒヒ・・・いずれわかる。首領様も頃合いだとの仰せだし、今晩は少し派手にやるぞ」
「やると言いますと?」
顔を上げてブタドゲスを見上げるブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・人間どもに恐怖というものを味わわせてやるのだ。ブヒブヒィーッ!」
にたりと笑うブタドゲスに、ブタミダーラはドキドキするものを感じていた。

                   ******

ふと目が覚める恵斗。
気配を感じたのだ。
ダクニマルの怪人が現れたんだ。
急いでベッドから飛び起きる。
いつものように手早く服を着替え、用意してあった靴を履いて窓から部屋を出る。
そんなに音は立てなかったはずだから、たぶんママも気が付いていないはず。
ダクニマルの怪人を倒してすぐに戻ってこなくては・・・

周囲の人の気配を探り、誰もいないことを確かめると恵斗はハンターへと変身する。
たちまち銀色の粒子が恵斗の躰を覆い、銀色に青いラインの入ったバトルスーツに包まれる。
この瞬間、恵斗はダクニマルの怪人を狩るハンターになったのだ。
黄色のゴーグルが気配の方向を指し示す。
ハンターになったことで、よりはっきりと気配を感じることができる。
どうやら先日の郊外の公園の近くのようだ。
あそこには何かがあるのかもしれない。
行かなくては。
小柄なハンターは地面をけってジャンプすると、そのまま公園のほうへと駆け出して行った。

                   ******

「うわぁぁぁぁぁ!」
「きゃぁぁぁぁぁ!」
下の方から聞こえてくる人間たちの悲鳴が心地よい。
突然ビルの屋上から毒母乳を振りまかれたのだ。
なんだと思った瞬間には、躰が腐食されて苦悶のうちに死んでいくに違いない。
なんて気持ちがいいのだろう。
下等な人間を無差別に殺していく。
これこそがダクニマルの怪人としての喜びなのだ。
私はもうダクニマルのメス豚怪人。
最高の気分だわ。
ブタドゲスに背後から抱きかかえられながらブタミダーラはそう思う。
「ブヒヒヒヒ・・・いつもより締まりがいいのではないか? ん?」
いわゆる駅弁スタイルと言われる抱かれ方で、力強い腕に下から支えられるようにして背後から尻穴に挿入される。
それがいつにもまして気持ちがいい。
お尻でのセックスなど考えたこともなかった。
夫はあんな下等な男だからそんなこと思いつきもしなかったのだろう。
ブタドゲス様だからこそ思いつかれることなのだ。
全ての穴で楽しんでもらう。
メス豚としてこれほど幸せなことがあるだろうか・・・

「ブヒヒヒ・・・ほら、もっと毒母乳を出してやれ。なんなら小便も出してやっても構わんぞ。ブヒブヒィーッ!」
ズンズンと背後から突き上げるブタドゲス。
気持ちよすぎてもう何も考えられないぐらいだ。
おしっこを出すなんて恥ずかしい・・・
でも・・・
下にいる下等な人間どもにおしっこをかけてやるなんて素敵だわ・・・
「ブヒブヒィーッ!」
ブタミダーラは鳴き声を上げると、下腹部に力を入れて排尿する。
同時に胸も絞るようにして毒母乳も振りまいていく。
ビルの屋上からブタミダーラのおしっこと毒母乳が降りそそぎ、人々が次々と死んでいく。
その断末魔の悲鳴がブタミダーラを酔いしれさせた。

「待てっ! ダクニマルの怪人め!」
ビルの屋上に降り立つ銀色スーツの少年。
ダクニマルの怪人たちを狩るハンターだ。
そろそろ現れるころだろうと思っていたブタドゲスがにやりと笑う。
「ブヒヒヒヒ・・・ハンターの登場か。しばしお預けだ。ブヒィーッ!」
ぬぷっと音を立てて引き抜かれる太いペニス。
「えっ? そんな・・・」
もう少しで絶頂を迎えそうだったブタミダーラは、途中で邪魔をしたハンターに怒りを感じる。
「ブヒィーッ!」
せっかく気持ちよく抱きかかえられているのを降ろされ、ブタミダーラはハンターをにらみつける。
こんな小さい少年がハンターだというの?
まるで恵斗と同じぐらいだわ。
それがよけいにブタミダーラをムカつかせる。
恵斗もこのハンターもガキのくせに私たちの邪魔をするなんて・・・
許せない!

えっ、二体も?
ビルの屋上に飛び移ったハンターは、ダクニマルの怪人が二体いたことに驚いた。
黒い太った豚の怪人と、どうやらそのつがいと思われる女性型の豚怪人。
ほかにもクロザコーが数体いるが、こいつらは脅威ではない。
問題は二体の怪人たち。
だがそれにしても・・・
女性型のほうはその・・・
目のやり場に困る。
ハンターである恵斗は思わず目をそらしたくなってしまう。
何せ女性の豚怪人のほうは、躰全体が黒い皮膚で覆われているくせに、人間のようなおっぱいと股間の部分が丸出しなのだ。
それに口元も露出しているから、赤い唇がなんともいやらしく見える。
恵斗にとってはこれほどまでに女体を見せつけられるのは初めてであり、ドキドキしてしまうのだ。

「ブヒヒヒヒ・・・」
思った通り現れたか。
ブタミダーラに命じて薬を飲ませず、さらに派手に人間を殺しまくっていたから、そろそろ現れるとは思っていた。
こんな華奢な外見のハンターだが、こいつはクマノーキンやネコインビを葬ったやつ。
油断はならんが・・・さて、楽しませてもらおうか。
ブタドゲスはにやにやが止まらない。
彼の隣でハンターをにらみつけているメス豚が、はたして自分の母親と知ればどんな顔をするだろうか・・・
楽しみで仕方がないのだ。

「ブタドゲス様、ここは私が・・・ブヒブヒィーッ!」
赤い目でハンターをにらみつけ、今にも飛び掛かりそうなブタミダーラ。
楽しみを邪魔されたことが腹立たしいようだ。
「ブヒヒヒ・・・慌てるな。奴を倒したらたっぷりと可愛がってやる」
「あ・・・はい。ブヒィーッ!」
ブタドゲスはブタミダーラをなだめつつ、一歩下がらせる。
「ブヒヒヒ・・・ハンターの小僧よ。下が騒がしくなってきたようだ。場所を移動しようではないか」
ビルの下では多くの警察や消防の車両が到着し、サイレンが鳴り響き赤色回転灯が瞬いている。
「ブヒヒヒ・・・ついてくる気はあるか?」
ハンターがうなずくのを見て、ブタドゲスは闇を広げる。
闇は彼らすべてを包み込み、やがてビルの屋上から消え去った。

                    ******

罠かもしれない・・・
ハンターの少年が最初に思ったのはそれだった。
だが、ここでおとなしく離脱を許すわけにはいかない。
かといって、このままビルの屋上で戦っては周囲への影響が計り知れない。
だから闇の中へと飛び込んだ。
いつもと同じように。

「ブヒヒヒ・・・逃げずについてきたようだな」
闇の中から姿を現す黒豚怪人。
その隣には女の豚怪人も一緒だ。
暗闇の中で、色が白いむき出しのおっぱいがとても目立つ。
健康な少年である恵斗に取り、それはどうしても目を惹いてしまうものだった。

「人類に危機をもたらすダクニマルの野望を放置しては置けない。ボクがお前たちを狩る!」
性的な思いを振り払うように言い放つハンターの少年。
たとえ相手が二人でも負けるわけにはいかない。
いつでも戦いに入れるようにハンターの少年は身構えた。

生意気なガキ・・・
ブタミダーラの中にどうしてもその思いが湧き起こる。
人類に危機をもたらすですって?
愚かな人類こそが勝手に自ら危機をもたらしているというのに。
首領様はそんな人類を管理しようとしているだけ。
私たちダクニマルに管理されてこそ、人類は生き残ることができる。
増えすぎた人口を適切な数に減らし、従順な家畜として管理する。
その素晴らしさがわからないとはなんというバカなのか。
だが油断してはいけない。
ブタドゲス様の言葉によれば、すでにダクニマルの怪人が数体こいつに殺されているという。
見かけよりも恐ろしい相手なのかもしれない。
でも・・・
偉大なるダクニマルとブタドゲス様に歯向かう者を放っては置けないわ。

「ブヒヒヒヒ・・・」
予想通りにハンターの小僧が付いてきたことに笑みを浮かべるブタドゲス。
まあ、ハンターとしてダクニマルの怪人を見逃すことはできないだろうから、付いてくるとは思っていたが・・・
さて、首領様も期待しているし、そろそろ小僧に地獄を見せてやることにするか・・・
「ブタミダーラよ、こちらへ来い」
「あ・・・は、はい。ブタドゲス様。ブヒィーッ!」
鳴き声を上げてそばに来るブタミダーラ。
もうすっかり言いなりになったようだ。
「ブヒヒヒ・・・お前が何者なのか、あのハンター小僧に言ってやれ」
「えっ? は、はい。ブヒィーッ!」
困惑の表情を浮かべるブタミダーラ。
だが、命じられた通りハンターの少年に向き直る。

「ブヒブヒィーッ! よく聞きなさいハンター。私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラ。ブタドゲス様とともにお前を始末してやるわ。ブヒィーッ!」
言われた通りにハンターに向かって名乗りを上げるブタミダーラ。
おかげでハンターに対して気分が高揚してくるのを感じる。
ブタドゲス様はこれを期待していたのかもしれないと思う。
「ブヒヒヒヒ・・・ハンターの小僧、よく見るがいい!」
背後から突然豚の頭のマスクがはぎ取られるブタミダーラ。
「えっ?」
何が何だかわからない。
ブタドゲス様はいったい何を?
「ブヒヒヒヒ・・・よく見ろ小僧! どうだ、このメス豚の顔に見覚えはないか? ブヒブヒィーッ!」
えっ?
どういうことなのですか、ブタドゲス様?

嘘だ・・・
嘘だ嘘だ嘘だー!
嘘に決まっているー!
叫び出したいぐらい、泣き出したいぐらいのショックが恵斗を襲う。
突然名乗りを上げた女の豚怪人がマスクをはがされると、その下からは母の顔が出てきたのだ。
計り知れないショックであるのは間違いない。
「嘘だーー! どうして・・・どうしてママが!」
思わずママと呼んでしまうハンターの少年。
「えっ?」
その言葉を聞き、驚いたような母の顔。
しまった・・・
正体を知られるようなことをしてしまったことに、恵斗は思わず口を押える。

「そ・・・そんな・・・恵斗? 恵斗なの?」
目の前のハンターが口を押えている。
まさかハンターの口からママなどという言葉が出てくるとは思いもしなかった。
だが、あのハンターが恵斗だというのなら、背格好が同じぐらいと思ったこともうなずける。
でも・・・
でも本当に恵斗なの?
私を混乱させるためにそう言っているのではないの?
あまりのことにブタミダーラは頭が混乱する。

「そうだよ。ボクだよ、ママ」
ハンターの少年がフルフェイスのマスクを解除する。
首から下だけをハンタースーツのままにして、頭部のヘルメットのマスク部分を消したのだ。
素顔をさらしたハンターの顔はまさしく恵斗。
家で寝ているはずの恵斗だった。

意を決してマスク部分をオフにする恵斗。
自分の顔を見せることで、母にはっきりとわかってほしかったからだ。
ママがダクニマルの怪人と一緒にいるなんて何かの間違いに決まっている。
ママがダクニマルの怪人なんかであるわけがないんだ。
だから恵斗は素顔をさらした。
母にここにいるのが自分であることをわかってほしかったのだ。

「恵斗・・・」
驚きの目で彼を見つめてくる母の目。
「そうだよ、ママ。内緒にしててごめんね。ボクはハンターなんだ。世界を支配しようとするダクニマルから世界を救うために戦っているんだ。だからママ、こっちに来て!」
「えっ?」
ぽかんとした表情になる母。
たぶん混乱しているからなのだろう。
「こっちに来て、ママ。そいつは悪いやつなんだ! ダクニマルの怪人なんだ。だからやっつけなきゃならないんだ。ママはそいつに騙されているんだよ」
そうだよ。
そうに決まっている。
あの優しいママがダクニマルの怪人だなんてことがあってはならないんだ。
待ってて、ママ。
すぐにそいつをやっつけてやるから。

「ふふ・・・」
無言になった母の口元に笑みが浮かぶ。
「えっ?」
その笑みに困惑する恵斗の前で、母は背後にいる黒豚怪人に手を伸ばす。
「ブタドゲス様。マスクを返してくださいませんか? どうにもこんな人間の顔をさらしているなんていやでたまりませんですわ」
「えっ?」
人間の顔がいやだって?
「ブヒヒヒ・・・では俺様がかぶせてやろう」
背後の黒豚怪人がゆっくりと母の頭に豚のマスクをかぶせていく。
「ああ・・・うれしいです。ブタドゲス様の手でマスクをかぶせていただけるなんて・・・うふふふ・・・これこそが本当の私の顔。偉大なるダクニマルのメス豚怪人の顔ですわ。ブヒィーッ!」
再び口元だけがあらわになった豚のマスクをかぶり、豚の鳴き声を上げる母。
その姿に恵斗は愕然とする。

「マ、ママ・・・」
絞り出すように母を呼ぶ恵斗。
「ブヒブヒィーッ! そのママっていうのもうやめてくれない? 私はもうお前の母親なんかや・め・た・の。それにあんたハンターなんですって? よくも私をだましてくれていたものね。やはりあの屑の血のせいかしら。ホント・・・腹立たしいガキ」
口元に笑みを浮かべたまま、侮蔑の言葉を投げつけてくる母。
そんな・・・
「嘘・・・嘘だよね・・・ママはそいつの前だから嘘をついているんだよね?」
「ブヒブヒィーッ! 嘘なんかじゃないわぁ。あんたもあの男ももう私には必要ないの。所詮は下等な人間。私たちダクニマルにとっては屑以下の存在。私にとって大事なのはダクニマルとブタドゲス様のみ。ハンターは私たちの敵よ」
「マ、ママ・・・」
声を失う恵斗。
信じられない・・・
これは何かの間違いに決まっているんだ・・・
ママがボクを敵だなんていうはずがないんだ・・・

「ブヒヒヒヒ・・・もう一度聞くぞ? お前は何者だ? 三屋守恵斗の母親の三屋守奏音か? それとも偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラか?」
背後から抱きしめるようにブタミダーラの躰に手を回すブタドゲス。
そのたくましい腕に自らも手を載せ、うっとりと振り向くブタミダーラ。
「あん・・・そんな下等な人間だったころの名前などもう捨てましたわ。私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラに決まってます、ブタドゲス様。ブヒブヒィーッ!」
誇らしげに鳴き声を上げる母の姿に、ハンターの少年はひざからがっくりと崩れていく。
「うふふふふ・・・ねえ、いいこと教えてあげましょうか? あんた夜中に起きられなかったって悩んでいたようだけど、あれは私が薬を盛ったからなのよ。うふふふふ・・・ブヒブヒィーッ!」
「えっ?」
「あんたが薬で眠りこけている間、私はブタドゲス様とたっぷり楽しんでいたの。公園でも近所でもたっぷり楽しみながら人間を殺してやったわぁ。あはははは・・・ブヒィーッ!」
手の甲を口元に当て高らかに笑うブタミダーラに恵斗はもう立ち上がる気力もない。
そんな・・・
あれはママが?
ママがやったことだというの?
そんなことって・・・

「嘘だ!」
ふり絞るように声を上げる恵斗。
「ブヒヒヒ・・・嘘じゃないぞ。お前が知らぬうちにお前の母親はダクニマルの一員となり、俺様はこいつとたっぷりと楽しませてもらったのだ。もちろんオスとメスの楽しみもな。ブヒブヒィーッ!」
「あん・・・ブタドゲス様ぁ。ブヒィーッ!」
ブタドゲスの手がむき出しの股間をまさぐり、思わず歓喜の鳴き声を上げるブタミダーラ。
「やめろぉ! ママに手を出すなぁ!」
思わず立ち上がって駆け出していくハンター。
その手が怒りに震えている。
母が汚されると思った瞬間、どうにも耐えられなくなったのだ。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
怒りを込めたパンチが繰り出される。
しかし、そのパンチは途中で止まる。
黒豚怪人の前に母がスッと入り込んだのだ。
パンチは母の前で止まってしまったのだった。

「ブヒヒヒ・・・やはり母親は攻撃できんか? ハンターの小僧よ」
「あん・・・ブタドゲス様ぁ、こんなガキはもう私の子ではないと先ほど・・・ブヒィーッ! よくもブタドゲス様を傷つけようとしたわね! 許さないわ!」
ブタミダーラが悔しそうに立ち止まったハンターに蹴りを入れる。
「グハッ!」
強烈な蹴りにもんどりうって地面に倒れるハンターの少年。
「ブヒブヒィーッ! あはははは・・・いいザマね! 私たちダクニマルに歯向かうハンターは死になさい!」
「ガフッ!」
倒れたところをさらに踏みつけてくるブタミダーラ。
蹄がめりめりと音を立てて食い込んでくる。
「マ・・・マ・・・やめ・・・て・・・」
腹部に食い込む痛みに苦しみながらも、何とか母を呼ぶ恵斗。
だが、母はとても人間とは思えない力で少年を踏みつけてくる。
「お黙り! 私はもうお前のママなんかじゃないと何度言わせるつもりなの! ブヒブヒィーッ!」
ぐりぐりとつま先をえぐりこんでくるブタミダーラ。

「ブヒヒヒ・・・実の母親に殺されるのはどんな気分だ? ええ? ハンターのガキよ!」
横にやってきたブタドゲスがさらにわき腹を蹴りつける。
「グアァァッ!」
ハンタースーツができる限りの防御をしてくれてはいるものの、それでも激しい衝撃に恵斗は意識を失いそうになる。
「ブヒヒヒ・・・まだ気絶するには早いぞ。これからお前にいいものを見せてやる」
にやりと笑うブタドゲス。
「な・・・に?」
「ブヒヒヒヒ・・・」
ブタドゲスはハンターを踏みつけているブタミダーラを再び抱き寄せると、もう一度ハンターを蹴り飛ばす。
「グアァァァッ!」
蹴り飛ばされ地面にたたきつけられるハンターの少年。
「ううう・・・」
もはやうめき声しか出せないぐらいだ。
「ブヒヒヒヒ・・・そこでおとなしく見ていろ。お前の母親が完全なメス豚怪人になるところを。ブヒブヒィーッ!」
ブタドゲスはブタミダーラを向かい合わせに抱きかかえ、そのままペニスをいきり立たせていく。
「ブヒヒヒ・・・こいつで最後の仕上げをする。これが終わればお前のそのスーツはお前の躰と融合し、二度と人間に戻ることはない。それでもいいか?」
「もちろんです。私は早く人間であることをやめたいです。どうか私を完全なるブタミダーラにしてくださいませ、ブタドゲス様。ブヒブヒィーッ!」
うっとりとした口調でお願いするブタミダーラ。
「マ・・・マ・・・」
その様子に恵斗は悔し涙を流すしかできなかった。

(続く)
  1. 2018/01/07(日) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (5)

「メス豚怪人ブタミダーラ」も折り返して、今日は五回目。
今日を入れて残り三回です。
それではどうぞ。


                   日曜日

「う・・・うーん」
なんだかすっきりとした目覚めじゃない。
眠っているのにちゃんと眠れていないような・・・
えっ?
目を覚ました途端に闇の残滓に気が付く恵斗。
それもまだやや濃いものだ。
いったいどうして?
こんな近くに?
慌てて布団から飛び起きる恵斗。
すぐに行動できるようにパジャマから部屋着に着替え、リビングへと降りていく。

「ママ?」
駆け込むようにリビングに入ってくる恵斗。
「あら、おはよう。日曜日なのに早いのね。あ、そうか。日曜日だからね」
くつろいだ様子でコーヒーを飲んでいる母が笑顔で迎える。
「あ、おはよう、ママ」
とりあえず母親が無事なのを見てホッとする恵斗。
まさかと思うが、ダクニマルがこの家を見つけたのではと思ったのだ。
どうやらそれはなさそうだ。

「朝ご飯食べる?」
「あ、うん。顔を洗ってきてから」
そう言って洗面所に向かう恵斗。
なんだかいつも以上に母に見つめられているような気がする。
慌てて着替えてきたから、どこか変かな?
そんなことを考えていると、やや家の外がざわめいていることに恵斗は気が付いた。
「ママ、何かあったの?」
「え? ああ、ご近所で何かあったらしいわよ。人が溶けていたとかなんとか」
「え? ええ?」
洗面台にお湯を張っているのを止め、すぐにリビングに戻る恵斗。
「ど、どこで? ホント?」
「ええ、確か三件ぐらい離れたところ。警察も来ているんじゃないかしら」
あっけらかんとして、コーヒーを飲んでいる母。
「ちょ、ちょっと見てくるね」
「はーい、行ってらっしゃい。わざわざ見に行くなんて物好きねぇ。うふふふふ・・・」
慌てて出ていく恵斗を、母は笑顔で手を振って送り出した。

赤色回転灯の輝き。
周辺の人びとが野次馬となってごった返している。
マスコミの人たちも少なからずいるようだ。
先日の公園の時と全く同じ。
恵斗は現場となった家に闇の残滓を濃く感じる。
現場だけではなく周囲にも拡散しているところから見て、どうやら自分の部屋に感じた闇の残滓もここからの物だったのだろう。
それにしても今回も気が付かなかったなんて・・・
何かがおかしい・・・
眠りが異様に深いのだ。
今までこんなことは起こらなかった。
この街でダクニマルが活動して襲われた人がいたなら、たとえ遠くでも目が覚めていたはずなのだ。
それが二回も続けて眠っていて気が付かなかったなんて・・・
何かがおかしい・・・
何かが・・・
恵斗はいつしか唇をかみしめていた。

                   ******

慌てて出ていく息子の姿。
奏音はおかしくて笑いをこらえるのに必死だった。
どうして人間というものは下衆な好奇心を満たしたがるのか?
そろそろ朝のアニメの時間だというのに、そっちよりも人が死んだ場所を見に行く方が大事らしい。
その連中を殺したのが私だとも知らないで・・・
ホント、バカな子だわぁ・・・

幸せなブタドゲス様とのセックスの後、私たちは家を出て近くの住宅に押し入った。
そこで寝ていた連中を皆殺しにしたの。
やっぱり人間を殺すのはとても楽しい。
私の毒母乳で次々と殺してやったわ。
ああ・・・思いだしただけでオマンコがうずいてきちゃう・・・
でも、家の近くで暴れてよかったのかしら・・・
私にはよくわからなかったけど、ブタドゲス様は闇を拡散させてハンターの目をくらますと言っていたわ。
ハンターとは、私たちダクニマルの邪魔をする憎むべき存在。
下等な人間どもの味方をするなど愚かな奴。
まだ出会ったことはないけれど、もし見つけたらきっとこの手で始末してやるの。
それがダクニマルとブタドゲス様への私からのお礼にもなるわ。
この身をメス豚怪人にしてくださったお礼に・・・
奏音はそう思い、ハンターへの憎しみを募らせていく。

やがて恵斗が帰ってくる。
「ただいまぁ」
元気がなさそうな声でリビングに入ってくる恵斗。
心なしか顔も青ざめているようだ。
無理もない。
まだ小学生だというのに人が死んだ現場など見に行くから。
うふふふふ・・・
ねえ恵斗、そこの人たちを殺したのは私なのよ。
奏音はそう言いたくなるのを必死にこらえる。
まだよ・・・
まだ言ってはダメ。
ブタドゲス様から口止めされているのだ。
ああ・・・
でも言いたいわぁ。
私はもう下等な人間なんかとは違うの。
お前たちのような愚かな人間とは違うというのを見せてやりたいわ。
何なら、あなたが幼いころに吸ったこのおっぱいから出る毒母乳を味わわせてあげてもいいのよ。
たっぷりと味わわせてあげるわ。
奏音は笑みが浮かんでくるのを止められなかった。

「どうかした? やっぱり野次馬なんかするものじゃなかったでしょ?」
できるだけ普段と同じ行動を取ろうと努める奏音。
一応は心配するふりもしておかねばならないだろう。
「ママ・・・」
「なあに?」
「ボクどこか悪いのかなぁ・・・なんだか夜に目が覚めないんだ。以前はこんなことなかったのに」
なんだか不安そうな息子の表情。
うふふふふ・・・
まだ気が付いていないのね・・・
愚かな子。
それはね・・・
ママがあなたに睡眠薬を盛っているからなのよぉ・・・
うふふふふ・・・
必死でそう言いたいのを抑える奏音。
「あら、子供がよく眠れるのはいいことじゃない。それだけしっかり遊んでいるってことでしょ。遊ぶだけじゃなく勉強もしてね」
そうそう。
子供はそのまま夜はおとなしく寝てるのが一番よ。
夜は私たちの時間。
闇は私たちダクニマルの世界。
ブタドゲス様とたっぷりと楽しむ時間なのよ。

「違うんだ。そうじゃないんだ・・・」
首を振り、もどかしそうにしている恵斗。
何だろう?
この子は何を言いたいの?
夜ぐっすり眠れているのだからいいじゃない。
そもそも夜に目が覚める必要なんてないでしょ。
本当はお前などブタドゲス様のお情けで生かしてもらっているというのに・・・
なんだかムカムカするわ。
「違うって何が? 何が違うの?」
つい言葉が荒くなる奏音。
「う、ううん・・・も、もういいよ」
そう言って恵斗は二階に上がっていく。
何なのよ、あの子は・・・
むかつく子だわぁ・・・
奏音は息子の態度にイラつく自分を抑えきれなく感じていた。

                   ******

やっぱりわかってもらえないよね。
自室に戻ってきた恵斗はふうとため息をつく。
子供が夜ぐっすりと眠られるのはいいこと。
それはそうだよね。
母親だったらそういうのはたぶん当然なんだろう。
でも、ママにはわかってほしかった。
そういう思いが恵斗にはある。
地球がダクニマルという謎の組織に狙われていて、人知れずハンターとして選ばれた自分が戦い続けている。
それはもちろん母親にも知られてはいけないことなのだけど・・・
それでもママにはわかってもらいたい・・・

でも・・・
どうして目が覚めないのだろう・・・
何かダクニマルがボクに気付かれないような技を見つけたのだろうか・・・
だとしたら対策を考えなくちゃ・・・
でも、どうやって・・・
夜に寝ないってのはさすがに無理だし・・・
ママに夜中一度起こしてもらうってのも・・・その時間にダクニマルが活動していなきゃ意味ないよね・・・
うーん・・・
どうしよう・・・

『恵斗ー! アニメ見ないの?』
一階から母の声が聞こえてくる。
アニメ?
あっ、そうだった!
今日は日曜だった!
「見る! 見る見る!」
慌てて立ち上がり部屋を出る恵斗。
アニメはすでに始まってしまっていた。

                   ******

夢中になってアニメを見ている息子。
そういえば今日は日曜日なのよねぇ・・・
内心で思わず舌打ちしてしまう奏音。
この子が家にいるということは、今日はブタドゲス様と昼間に会えないことを意味している。
それがとてもつらいことであることを奏音はひしひしと感じていた。
会えないと思うだけで、奏音の心は張り裂けそうになる。
たくましいブタドゲス様の腕。
その腕に抱かれ、オマンコにおチンポを入れられる喜び。
奥をガツガツと突かれ、中にたっぷりと出してもらう幸せ。
思いだすだけで奏音の股間はじんわりと濡れてくるのだ。
ああ・・・ん・・・
息子がテレビに見入っている中、奏音は淫らな想像に顔を火照らせながら舌なめずりをする。
ブタドゲス様のおチンポ・・・
今日も味わいたいわぁ・・・

「ねえ、恵斗」
「なに、ママ?」
TVから目を離さずに答える息子。
その態度が奏音をイラつかせる。
「今日はどこも出かけないの?」
「うん。今日は予定はないよ」
「そうなの? 友達とどこかへ行ったりしないの? 今日はいい天気らしいわよ」
日曜なのだからガキはガキ同士でどこかへ遊びに行けばいいのに・・・
奏音はそう思う。
この子さえ出かけてくれたら、ブタドゲス様と二人で過ごせるのに・・・
「うん、今日は近藤君も山川君もなんか用事があるらしいんだ。だから家でゲームでもしていようかなと・・・」
「そう・・・」
がっかりだ。
今日は一日この子と過ごさなくてはならないなんて・・・
なんだかイライラするわ・・・
もう・・・

スッと立ち上がる奏音。
そのまま寝室に入り、黒皮の豚スーツを取り出す。
見ているだけで興奮してしまう豚スーツ。
この豚スーツに身を包んだ自分。
ブタミダーラとなる私。
それこそが本当の私なのよ。
奏音はそう思う。
決めた。
あの子が出かけないならこっちが出かけよう。
どこかでブタドゲス様と連絡を取り、迎えに来てもらうのだ。
ああん・・・
ブタドゲス様に会うの。
楽しみだわぁ。
奏音は口元に笑みを浮かべながら、豚スーツを旅行用のトランクケースに詰め込んだ。

                   ******

日曜朝のアニメを見終わったものの、気分はちっとも浮いてこない。
今朝の事件、そして昨日の事件が気になって仕方がない。
ダクニマルの奴らはこれまで通り夜中に動いているのは間違いない。
熊怪人のように昼間に現れることは普通じゃなかった。
だから、今日はお昼寝して、少しでも夜起きているようにしてみようか。
明日は学校だけど、何とかがまんして・・・
そんなことを考えている恵斗。

パサッとテーブルの上に置かれる千円札。
「えっ?」
恵斗が何事かと思って見上げると、そこにはなんだか妖しい笑みを浮かべた母が彼を見下ろしている。
「ママこれからちょっと出かけるから、それでお昼は好きなもの食べなさい。お釣りは好きにしていいわよ」
「えっ? これから?」
「ええ、ママこれから大事なお方にお会いしてくるの。うふふふふ・・・」
恵斗にはなんだかその母の笑顔がとてもいやらしいものに見えてドキッとする。
なんだろう?
大事な人って誰なんだろう?
「えっ? どこに行くの? 誰に会うの?」
途端に母の表情が険しくなる。
「どうだっていいでしょ、そんなこと。お前には関係ないわ」
「えっ?」
恵斗はショックを受ける。
今まで母にお前などと呼ばれた覚えはなかったのだ。
「ママママって、いつまでも甘えてないで、少しは自立したらどうなの? もう大きくなったんだから」
「えっ? えっ?」
どうしたの?
どうしてそんなこと言うの?
恵斗は混乱する。
いったいママはどうしたというのだろう?
「な、何かボク悪い事した?」
「さあ・・・とにかくママは出かけるから、あとは好きにしなさい」
そう言って母は大きなトランクケースを持って出ていこうとする。
「ま、待ってママ! 帰ってくるよね? 帰ってくるんだよね?」
「・・・・・・さあ・・・」
恵斗をちらっと一瞥すると、そのまま家を出ていってしまう母。
扉の閉まる音が、恵斗にはやたら大きく聞こえたような気がした。

たぶんそんなことはない。
ママが帰ってこないなんてことはない。
そう思いつつも、恵斗は不安がぬぐえない。
もしかしてパパと喧嘩したのかもしれない。
だから、パパと離婚しちゃうのかもしれない。
そう思うといてもたってもいられなく、恵斗は電話機に手を伸ばす。
今日は日曜日だから、きっとパパは家にいるはずだ。
いなくてもスマホだから繋がるはず。
そう思い、震える指でボタンを押す。
さっきまでの苦悩はすでにどこかへ吹き飛んでしまっていた。

『はい、もしもし』
呼び出し音がしばらく鳴った後、久しぶりに聞く父の声が受話器から流れてくる。
「あ、もしもしパパ? ボクだよ。恵斗だよ」
『お、恵斗か? 久しぶり。電話くれてうれしいよ。元気か?』
元気そうな父の声。
なんだか恵斗も元気が出てくるような気がするが、今はそれどころではない。
「うん。ボクは元気だよ。あのさ、パパ、もしかしてママと喧嘩した?」
『ん? ママとか? いやぁ、してないよ。ママどうかしたのか?』
あっけらかんとした父の返事。
どうやら喧嘩をしたことを隠している様子はない。
「うん。大きなカバン持って出かけちゃったんだ。なんだかもう帰ってこないような気がしちゃって・・・」
『ん? 仕事の関係じゃないのか? ああ、でも今日は日曜日だしなぁ。恵斗がママを怒らせたり困らせたりしたんじゃないか?』
「そんなことしてないよ!」
強く否定する恵斗。
そりゃ、ママに怒られることはしょっちゅうだけど・・・
困らせたりはしていないと思う・・・
『あははは、そうかそうか。それなら大丈夫だよ。うん、パパからもママに電話してみるよ。あんまり恵斗を寂しがらせるなって』
「うん。お願い」
『それより、ちゃんと勉強してるか? パパがいないからって遊んでばかりいちゃだめだぞ』
「そんなことないよ。ちゃんとしてるよ」
『そうかそうか。それならいいんだ。じゃあ、ママにかけてみるからな』
「うん。それじゃまたね」
恵斗は少しホッとして電話を切る。
どうやらパパとママが喧嘩したのではないようだ。
たぶんボクの思い過ごしなんだろう。
でも・・・
さっきのママの顔は、なんだかすごくいやらしい女の人のようで嫌だった・・・

                   ******

トランクケースを持ちタクシーに乗り込む奏音。
今までの彼女ならこんな金の使い方はしなかっただろう。
恵斗の今後の学業に備え、できるだけ節約した暮らしをしているはずだ。
本来家族三人が暮らすだけなら、夫の竜一の稼ぎだけでも充分なのに、奏音が在宅で仕事をしているのもその理由が大きいのだ。
だが、今の奏音にとって恵斗のことなどもうどうでもよかった。
ブタドゲス様のメスとして、早く彼に会いたいという気持ちしかないのだ。
そのためなら金など惜しくはない。
なくなれば金などは奪えばいいではないか。
本当はこのタクシー代だって、運転手を始末してしまえば払わなくて済む。
だが、今はまだその時期ではないからやらないように言われているだけ。
偉大なるダクニマルの邪魔をするハンターさえ始末してしまえば・・・
おそらくブタドゲス様はいずれハンターと戦うつもりのはず。
その時にはこの身をささげてブタドゲス様のお手伝いをしなくては・・・

奏音はラブホテルの前でタクシーを降り、そのままラブホテルへと入っていく。
人間の男女がセックスをするための場所だ。
ここならブタドゲス様とセックスをするのにも都合がいいだろうと思ったのだ。
奏音は部屋を借りると、部屋で服を脱ぎ捨てる。
そして持ってきたトランクケースから黒皮の豚スーツを取り出して、愛しそうに身に着けていく。
最後に豚の頭を模したマスクをつけた時、奏音はブタミダーラへと変わっていた。
「ブヒィーッ! やっぱり最高だわぁ。これこそが本当の私よぉ。私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラ。ああ・・・最高・・・」
室内の鏡に自分の姿を映して悦に入るブタミダーラ。
皮スーツに包まれた躰が女の色気を余すところなく引き出している。
むき出しの乳房や股間も、まさにメス豚にふさわしい。
「うふふふふ・・・さあ、ブタドゲス様にご挨拶を・・・ブヒィーッ!」
ブタミダーラは思念を飛ばし、ブタドゲスに居場所を伝える。
すぐにブタドゲスの反応を感じ、ブタミダーラはうれしくなった。

やがて室内に闇が作られ、中からブタドゲスが姿を現す。
「ブヒブヒィーッ! ほう、こんなところに呼び出すとは珍しい」
「ああ・・・いらっしゃいませブタドゲス様ぁ」
思わずブタドゲスのたくましい胸に抱き着いてしまうブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・まあ待て、慌てるな。闇を消さねばハンターに感づかれてしまう」
そう言って闇を消し去るブタドゲス。
ハンターの感覚に闇の気配を捕らえられたら、あの小僧がここへ乗り込んでくるかもしれない。
まあ、それも面白いが、やはり日中より夜の闇の中のほうが戦いやすいだろう。
「あっ、申し訳ありません。このような時間にこのような場所にお呼びしてしまいまして・・・」
ブタドゲスから離れ、片膝をついて頭を下げるブタミダーラ。
「ブヒブヒ・・・気にするな。こういう場所でお前を味わうのも一興だ。ブヒィーッ!」
ブタミダーラの従順な姿はブタドゲスを興奮させる。
オスに従うメスを見るのは、いつもいいものなのだ。
「ありがとうございます。ここならばたぶん人間どもに邪魔されることはないかと。もっとも・・・邪魔をするような人間がいれば、私の毒母乳で溶かしてやりますわ。ブヒブヒィーッ!」
皮スーツからむき出しになっている自分の乳房を持ち上げて見せるブタミダーラ。
彼女にとってはもう人間など殺す対象でしかない。
むしろ邪魔者が来てくれた方が、殺す楽しみができて喜ばしいとさえ思うのだ。

「ブヒヒヒ・・・では早速その毒母乳を飲ませてもらうとしようか」
ブタミダーラを立たせ、そのまま抱きかかえるブタドゲス。
いわゆるお姫様抱っこでベッドに運び、その上に放り出す。
「あん・・・いらしてくださいブタドゲス様ぁ・・・ブヒィーッ!」
甘えるように鳴き声を上げ、手を差し伸べるブタミダーラ。
これからの楽しみに股間もじっとりと濡れてくるのがわかる。

「ブヒヒヒ・・・いいにおいだ。いやらしいにおいがしてくるぞ。俺様の好きなメス豚のにおいだ」
ベッドに寝かせたブタミダーラの上に逆向きで乗っかるブタドゲス。
その鼻づらがブタミダーラの露出したオマンコのにおいを嗅いでいる。
「ああん・・・うれしい・・・もっとぉ・・・もっと嗅いでください。私のオマンコのにおいをたっぷり嗅いでぇ・・・ブヒブヒィーッ!」
自分のいやらしいにおいを嗅がれていると思うと、それだけで全身がぞくぞくするような快感を感じてしまうブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・うまそうな液が垂れているぞ。んぶっ」
ブタミダーラのオマンコにむしゃぶりつくブタドゲス。
その舌の動きがブタミダーラを喜ばせる。
「あひぃー! ブタドゲス様! ブタドゲス様ぁ! ブヒィーッ!」
ブタドゲス様好みのメスとなったことがとてもうれしい。
私はもう人間なんかじゃない。
ブタドゲス様のメス豚、ブタミダーラなのよ!

突然部屋の中に電子音が聞こえてくる。
テーブルの上に置いたバッグの中のスマホが鳴っているのだ。
誰かが電話をかけてきたらしい。
マナーモードにしておかなかったことにブタミダーラは後悔する。
「ブヒヒヒ・・・どうした? 電話とやらだろ? 出てやれ」
「あん・・・ですがぁ・・・」
せっかく快感をむさぼっているのに中断されるのはいやだった。
「出ろ。いいから。ブヒヒヒヒ・・・」
にやにやと笑っているブタドゲス。
仕方なくブタミダーラはバッグに手を伸ばし、スマホを取り出して通話にする。
「ブ・・・はい、もしもし」
危うく鳴き声を上げてしまうところだった。
『もしもし、ああ俺。竜一だけど』
スマホから聞こえてきた夫の声。
以前の三屋守奏音であれば、愛する夫の声に胸をときめかせていたこともあっただろう。
だが、ブタミダーラの口元は怒りにゆがむ。
こんな時にかけてくるなんていやな男・・・
「どうしたの? 何かあった?」
『ああ、今ちょっといいかい?』
いいわけがない。
早く切ってほしい。
そう思いながらブタドゲスのほうをちらっと見る。
「ブヒヒ・・・どうした? ちゃんと話をしてやれ」
ニヤニヤと笑いながら通話を続けるよう促すブタドゲス。
「え、ええ・・・大丈夫」
仕方なく通話を続けるブタミダーラ。
いったいこんな時になんの用だというのだろう・・・
本当に嫌な男だわ。
目の前にいたら手の蹄で殴り殺してやるのに・・・
もはや彼女にはそういう思いしか湧いてこない。

「ひっ!」
一瞬声が出てしまう。
ベッドに座り直した彼女の股間を、ブタドゲスがベッドから降りて股に顔をうずめるようにして舐めてきたのだ。
『ん? どうかした?』
「い、いえ、何でもないの。今ちょっと打ち合わせに来ていたところで、テーブルからコーヒーを落としそうになったものだから・・・」
思わず嘘をついてごまかしてしまう。
夫に嘘をつくことが簡単にできることにブタミダーラは喜びを感じる。
いや、もうこの男の妻であるなどとは思いたくもない。
『ああ、そうか。いや、さっき恵斗から電話が来てさ。ママが大きな荷物を持って出かけて、もう帰らないんじゃないかって心配していたから。そんなことないだろ? 大丈夫だよな?』
ああ・・・あの子が・・・
いっそ帰らないつもりだと言ってやればどんなに気持ちがすっきりするか。
もう夫も子供もどうでもいい存在だし必要ない。
それどころか下等な人間などと家族であること自体忘れ去りたいことなのだ。
『もしもし? 奏音?』
「あ、ええ。そんなわけないでしょ。ちゃんと帰ります。いくつか必要なものがあったから大きなカバンを持ってきただけ」
じゅる・・・ぶちゅ・・・くちゅ・・・
ブタドゲスの舌がブタミダーラの股間を愛撫する。
あ・・・ん・・・
思わず声が漏れそうになるぐらいの気持ちよさを、ブタミダーラはこらえていく。
『うん、そうかー。そうだよな。そうだと思ったもん。なに? 今日は日曜なのに仕事の打ち合わせなの?』
すっかり安堵したように声の調子が上がっている夫。
たぶん恵斗だけではなく夫の竜一も心配だったのだろう。
バカな男たち・・・
今の私の姿を見せてやりたいわ・・・
ブタミダーラは苦笑する。
「ええ、そうよ。打ち合わせなの。もういいでしょ? 私さっさとイきたいんだけど」
ブタミダーラはわざとにそう言ってやる。
お前の妻は今とても素敵なお方にオマンコを愛撫してもらっているのよ。
そう言ってやりたい。
『あ、ああ、そうか。すまんすまん。来週にはそっちに行けると思うから、また美味い飯頼むな』
「ああ、そうなの。いいわよ。たっぷりと味わわせてあげる。もういい?」
『ああ、もういいよ。行ってらっしゃい』
「うふふ・・・それじゃイくわね。バイバイ。あ・な・た」
通話を切るブタミダーラ。
おかしくて今にも笑いだしてしまいそうだ。
打ち合わせに来ていると言っているのに、そこからどこに行くというのか。
バカな男・・・
いずれ私の毒母乳をたっぷりと・・・

「ブヒヒヒ・・・どうやら夫からか? ずいぶんと汁の味がよくなったぞ」
「あん・・・はい。夫からですわ。こんな時にいやな男。どうやら来週には戻ってくるらしいので、私の毒母乳をたっぷりと味わわせてやろうかと。うふふふふ・・・ブヒブヒィーッ!」
夫に毒母乳を浴びせることを想像して鳴き声を上げるブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・そいつはいい。そろそろ俺様もケリをつけようと思ったところだ。首領様もそろそろとおっしゃっていたし、お前ももう完全に俺様のものにしたいしな」
べろりと舌なめずりをするブタドゲス。
ブタミダーラはそのピンク色の舌のなまめかしさに、思わずドキッとしてしまう。
「あん・・・私はもう身も心もブタドゲス様のものですわ。三屋守奏音などという人間の女などもうおりません。今の私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラですわ」
「ブヒヒヒ・・・だが、まだ完全ではない。待ってろ。今晩にでもお前を完全なるブタミダーラに変えてやろう」
まだ完全ではないというブタドゲスの言葉にややショックを受けるブタミダーラ。
もうすべてをささげているつもりなのに、いったいどこが完全ではないのであろう・・・
だが、今晩にでも完全にしてもらえるというのはとてもうれしい。
はい・・・
私は身も心も完全なるメス豚怪人ブタミダーラになることを誓います。
まるで結婚の誓いのような言葉をブタミダーラは脳裏に思い浮かべる。
「ブヒブヒ・・・さあ、ケツを出せ」
「ああ・・・はい・・・ブヒィーッ!」
鳴き声を上げながらうつぶせになり尻を持ち上げるブタミダーラ。
すぐに背後からオマンコに太い肉棒がねじ込まれる。
「ブヒィーッ!」
歓喜の声を上げるブタミダーラ。
ズンズンと響くピストン運動が、彼女を絶頂にと登らせていく。
「ああん・・・イ・・・イく・・・イく・・・イくぅーっ! ブヒィーッ!」
あまりの快楽にすぐに登りつめてしまう彼女。
ほぼ同時にたっぷりとブタドゲスの精液が注がれ、彼女の中を満たしていく。

「ああ・・・ん・・・」
絶頂の快感に酔いしれるブタミダーラ。
その股間にブタドゲスがテーブルの上に置かれていた彼女のスマホを差し入れる。
ブタミダーラのオマンコからペニスを抜くと、愛液と精液の混じったものがスマホの上に滴り落ちる。
壁紙に設定された家族写真の上に垂れる白い液体。
「ブヒヒヒ・・・見ろ。お前の家族にも俺たちのエキスをかけてやったぞ」
ブタミダーラの頭の横に置かれる白い液体の載ったスマホ。
ボタンを押して画面を表示すると、三人の笑顔の上にべったりと白い液体が載っている。
「あは・・・あははは・・・ブヒ・・・ブヒィーッ!」
ぞくぞくするような気持ちよさ。
夫と子供の前で自分がブタドゲス様のものになったと宣言したような気持ちよさ。
ブタドゲス様の精液と自分の愛液で、これまでの過去を白く塗りつぶす喜び。
最高の喜びだ。
「どう、あなた? 私とブタドゲス様の混じったエキスの味は? 美味しいでしょ? 私の大好物なのよぉ。ブヒブヒィーッ!」
鳴き声を上げてスマホに付いた精液を舐め取るブタミダーラ。
その顔は家族を汚す喜びにあふれていた。

                   ******

パパはああ言っていたけど・・・
母のいない家で一人寂しくゲームをする恵斗。
午後になっても母は帰ってくる様子がない。
結局お昼も手近にあったお菓子でお腹を膨らませてしまっただけ。
ゲームにもほとんど身が入らない。
ママ・・・
早く帰ってきて・・・
いつも家にいる母がいないというのは、こんなにもさみしく感じるものなのか。
恵斗はそのことが強く感じられていた。

そして、それにも増して考えなければならないこと。
ダクニマルの怪人の暗躍に気が付かないということだ。
活動後の闇の残滓は捕らえられるのに、活動中の気配を捕らえられない。
いつもなら襲われた人の恐怖の思念とかで気が付くはずなのに・・・
確かにダクニマルの怪人がただそこにいるだけならば、その存在を感知するのは難しいだろう。
だが、奴らは人間に害をなす存在。
襲われる人の発する恐怖や助けを求める思念がこれまでは必ず感じられたのだ。
それなのに・・・
だが、今はそれすらもなかなか考えることができない。
早くママが帰ってこないかなぁ・・・

玄関でドアが開く音がする。
ママだ!
反射的に立ち上がる恵斗。
玄関にはカギがかけてあるから、ドアが開くとすれば母しかいないのだ。
「お帰りなさい、ママ」
喜びに満ちた笑顔で母を出迎える恵斗。
「ふう・・・ただいま」
冷たい目でちらっと見ただけで、靴を脱ぐために足もとに目を落とす母に、恵斗はショックを受ける。
まるでいらないものでも見てしまったような・・・
「ママ・・・」
「なあに? ちゃんと帰ってきてあげたでしょ? パパにまで電話をかけたりして・・・」
「あ、う、うん。なんだかママがこのまま帰ってこないような気がして・・・」
ママはいったいどうしてしまったんだろう・・・
どうしてボクをちゃんと見てくれないんだろう・・・
「あら、ママなんかいなくてもいいんじゃない? いろいろと口うるさいんだし。もう大きくなったんだから、ママ離れしてもいいかもよ。ふふふ・・・」
母の笑みがなんだかとても冷たく感じる恵斗。
「そ、そんなの嫌だよ。ママがいないとだめだよ!」
「ふっ、あらあら・・・だめな子ねぇ。あなたもパパもどうしようもないわねぇ」
靴を脱いだ母は、そのまま恵斗の脇を通って寝室に向かう。
「マ、ママ・・・」
「大事な皮スーツを置きに行くだけよ、うるさいわねぇ。そうそう、パパも来週には戻ってくるんですって。良かったわね。一緒に遠くに行けるわよ。ふふふふ・・・」
笑っている母なのに、笑顔に見えない。
「えっ? お出かけ?」
「そう・・・ね。そんなものよ。ふふふふふ・・・」
母の後をついてきた恵斗の前で寝室の扉が閉まる。
父が帰ってきて三人でお出かけという話に恵斗の心は弾んだが、母が脇を通り抜けるときに、石鹸のにおいがしたのがなんだか不思議だった。
外出先でお風呂にでも入ってきたのだろうか・・・

                   ******

「ふう・・・」
ブタミダーラの皮スーツの入ったトランクケースを脇に置く奏音。
ブタドゲス様の命令でなければ、もうこんな家になど戻ってきたくはなかった。
帰ってきて子供の顔を見るなんてうんざりする。
ママママってうるさいガキだわ。
たぶん来週にはもう二人そろって始末できるはず。
「うふふふふ・・・」
そう思うと自然に笑みがこぼれてくる。
もう彼らはいらない。
ブタドゲス様さえいればいいのだ。
そしていずれはブタドゲス様の子を・・・
ああ・・・
その日が待ち遠しいわぁ。

先ほどまでたっぷりとセックスをしてきたというのに、もうブタドゲスのことを思っただけで股間が濡れてくる奏音。
おそらく今晩になればまたたっぷりと楽しめるはず。
でも・・・
ブタドゲス様は今日はあの子に睡眠薬を飲ませなくていいって言っていた・・・
と、言うことは今日は別の場所で楽しむのだろうか・・・
昨晩のようにあの子の寝ているところで犯してもらうのも興奮するけど、闇の中で思い切り抱いてもらえるのもうれしい。
早くあの子のことなんか始末して、ずっとブタドゲス様のそばにいたいわぁ。
そう思い奏音は舌なめずりをする。
その目は早くも今夜のことを考えて欲望に光っていた。

(続く)
  1. 2018/01/06(土) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (4)

「メス豚怪人ブタミダーラ」の四回目となります。
このあたりからは「悪堕ち」よりも「寝取られ」が強くなるかと。


                   土曜日

「おはよう、ママ」
目をこすりながら寝ぼけ眼で起きてくる恵斗。
気が付くともう朝の八時。
一瞬焦ったものの、考えてみれば今日は土曜日で学校は休みだ。
そう思うと、昨夜早寝をしたのが何となくもったいなく感じてしまう。
それにしても昨夜はすごく眠かったなぁ。
今朝もなんだかまだぼうっとするような感じだ。
疲れているのかなぁ。
などと思いながらリビングに降りてきたのだった。

「おはよう。よく眠れた? フフッ」
台所から顔を出す母親。
なんだか機嫌がよさそうだ。
「うん。ぐっすり寝た」
「そう。それはよかったわ。フフフ・・・」
ママもよく眠れたのかな?
いつも以上に母の機嫌がよさそうに感じる恵斗。

「早く顔を洗ってきなさい。朝ご飯できているわよ」
「はーい」
恵斗はそう返事して洗面所へ向かう。
顔を洗って戻ってくると、すでにテーブルにはトーストや目玉焼きが置かれていた。
「いただきまーす」
トーストにかぶりつき、コーンスープで流し込みながらTVをつける。
もうすぐいつも見ているアニメの時間だ。
と、その目がTVにくぎ付けになる。
朝のニュースをやっていたのだ。
そこには、“公園で通り魔か? 硫酸のようなものをかけられ二人死亡”とあったのだ。
場所はこの街の郊外の公園。
男女二人が何者かに襲われ、強力な酸のようなもので顔を焼かれて死亡したというのだ。
えっ?
これって・・・
まさか・・・
ダクニマルの仕業なんじゃ・・・
恵斗はそう感じる。
普通の事件じゃない。
ハンターとしての感覚がそう告げているのだ。
でもどうして・・・
どうして気が付かなかったんだろう・・・

「どうかしたの?」
手が止まったことに気が付いたのか、母親が心配そうな顔で見つめてくる。
「う、ううん。この近くの事件だなぁって思って」
「ああ・・・そうみたいね。フフッ」
えっ?
笑った?
通り魔事件なのに笑った?
いつもなら、まあ怖いわねぇ、恵斗も充分気を付けるのよって言ってくるはずなのに・・・
「ん? ママの顔に何かついてる?」
「あ、ううん・・・何でもない」
なんとなく違和感を感じながら目玉焼きを口にする恵斗。
何だろう・・・
まだママは本調子じゃないのかな・・・

席を立って台所に戻ってくる奏音。
ふう・・・
一瞬ドキッとした。
あの子が私の顔をじっと見てくるなんて・・・
しかもあのニュースの後で・・・
何か気付かれたのだろうか?
ブタドゲス様は、今はまだあの子に気付かれないようにしろとおっしゃられた。
気付かれてはいけない。
ブタドゲス様の命令に従わなくては。
私はあのお方のメス豚なのだから・・・

それにしても、あのニュースを見たあの子の顔。
うふふふふ・・・
あの恐ろしい事件が私の仕業だと知ったならどんなに驚くかしら。
それを考えたら思わず笑みがこぼれちゃったわ。
たぶんそれで私のことを見たんだと思うけど・・・
気をつけなくちゃね。

ああん・・・
思いだしただけでもぞくぞくするわ。
人間どもに毒母乳を噴きかけたあの気持ちよさ。
苦しんでのたうち回る無様な姿を見る楽しさ。
本当に最高だわ。

調味料入れの脇にある一つの小瓶。
うふふふふ・・・
今日も夕食にこれを混ぜて・・・
あの子が寝たらきっとまた・・・
ああ・・・
楽しみだわぁ・・・

「ママ―、ボクちょっと遊びに行ってくるねー」
リビングから声がする。
あら、こんな早くから?
フフフ・・・
ちょうどいいわ。
今日はあの子学校が休みだったから、昼間はお会いできないと思っていたけど、これなら・・・
ぺろりと舌なめずりをする奏音。
思わず躰がうずいてくる。
「行ってらっしゃい。気を付けてねー」
息子の気が変わらないように、何も言わずに送り出す。
バタバタと身支度をして出かけていく息子を、奏音は淫蕩な笑みを浮かべて見送った。

                   ******

立ち入り禁止の黄色いテープが張り巡らされた現場。
自然公園の散歩コースの一角だ。
警察の人たちが今も忙しそうに働いている。
その様子をテープの外からたくさんの人が眺めている。
マスコミの人たちもいっぱいだ。
もちろん犠牲になった人たちはすでに運ばれてしまっているが、恵斗にとって重要なのはそこではない。
かすかに残っている残滓を感じ取れるかどうかなのだ。
恵斗はそれを感じ取っていた。
間違いない。
犠牲者が襲われたのはダクニマルの連中にだ。
闇の気配がまだ少し残っている。
ぐっと唇をかむ恵斗。

うかつだった。
先日二日間のうちに続けて二体も狩ったのだから、しばらくは現れないだろうと少し油断があったのかもしれない。
まさか闇の気配も感じ取れないほど眠りこけてしまったなんて・・・
ハンターとしては失態だ。
くそっ・・・

でも、どうしてわざわざ犠牲者を残していったのだろう・・・
奴らなら、闇の中で死体を処理することだってできたはず。
どうして・・・
いったいどんな相手が出てきたんだ・・・
でも、負けるわけにはいかない・・・

恵斗は現場を後にする。
いずれにせよ、たぶんこれはハンターに対する挑戦だろう。
現れたぞという痕跡を見せつけたに違いない。
ふう・・・
思わずため息をつく恵斗。
いつまでこれは続くのか・・・
いつになったらこの街は静かになるのだろうか・・・

                   ******

「あん・・・ブタドゲス様ぁ・・・それは毒では・・・ブヒィーッ!」
皮スーツから露出する二つの丸い乳房。
その片方にブタドゲスがむしゃぶりつく。
チュウチュウとブタミダーラの母乳を飲んでいくブタドゲス。
その快感がブタミダーラを酔い痴れさせる。
「ブヒブヒィーッ! お前の母乳は人間にとっては猛毒だが、俺様には甘美なミルクなのだ。たっぷりと飲ませてもらうぞ、ブタミダーラ」
「ああん・・・はい、もちろんです。どうぞ私のミルクをたっぷりと味わってくださいませ。ブヒ・・・ブヒィーッ!」
鳴き声を上げて喜びを示すブタミダーラ。

息子が出かけてすぐに、奏音は皮スーツを着込んでブタミダーラへと姿を変えた。
そしてブタドゲスに意識を送り、闇を作り出してもらって、彼のもとへとやってきたのだ。
今、彼女はメス豚として闇の褥で快楽に興じていた。

「ブヒブヒ・・・息子はどうした? 今日は学校は休みだろう?」
「はい・・・遊びに行くと言って出かけました。たぶん友達の家かと。それですぐにこうして・・・」
今度は彼女のほうがブタドゲスのペニスを舐める。
太くたくましいペニスは彼女の大好物だ。
上の口も下の口もこれが欲しくてたまらない。
「ブヒヒヒ・・・お前がやったことを見たのかな?」
「んちゅ・・・はい。テレビのニュースでやってました。あの子がショックを受けたような顔をしてるのを見て、思わずぞくぞくしてしまいました。ブヒィーッ!」
「ブヒヒヒ・・・そうか」
すると、奴はおそらくは現場を確認に行ったのだろう・・・
まさかあの人間どもが自分の母親に殺されたとも知らず・・・
まったく・・・
首領様も楽しいことを考えられるものだ。
俺様としては、このメスを手に入れられた上に、ハンターを苦しめて始末できるというのだから大歓迎だがな。

「ブヒブヒーッ!」
大量に放出される白濁液。
そのすべてを豚マスクにかけてもらって受け止める。
垂れてくる精液を舌で舐め取って口に運ぶ。
美味しい・・・
ブタミダーラは心からそう思う。
たくましいオスの精液。
それを味わえるなんて最高の幸せだわ。
ブタドゲス様・・・
ブタドゲス様・・・
私の心からお仕えするご主人様・・・

「ああ・・・ブタドゲス様・・・お願いがあるのですが・・・」
マスクに付いた精液を指ですくい取り、口に運びながら甘えた声を出すブタミダーラ。
「ブヒブヒィーッ! なんだ? 言ってみろ」
その様子を満足そうに見ているブタドゲス。
もうこのメスはほぼ完全に我が物となった。
なんともかわいいメス豚だ。
願い事の一つぐらいは聞いてやらねばな。

「ブタドゲス様・・・私の過去を・・・くだらない人間だった私の過去を踏みつぶしてくださいませ」
そう言ってブタミダーラは用意していた袋を取り出す。
中に何かが入った布の袋だ。
「ブヒブヒィーッ! お前の過去だと?」
「はい。愚かで下等な人間だった私の過去です。思いだしたくもない過去ですわ。ブヒィーッ!」
「ふむ、いいだろう。ブヒィーッ!」
ブタドゲスは立ち上がると、その布の袋を思い切り足で踏みつぶす。
バリッ、グシャッという音がして、中で何かが壊れる音がした。
「ああ・・・ありがとうございます。これで・・・これで私はもう・・・ブヒィーッ! ブヒブヒィーッ!」
パアッと顔を明るくして踏みつぶされた袋を手に取るブタミダーラ。
中からは、粉々になったガラス片とつぶれた金属が出てきた。
「なんだ、それは? ブヒブヒィーッ!」
「はい。これは私が・・・過去の愚かな私が下等な人間の男に愛などという錯覚を抱いた時に指に嵌めていたものです。それと、その男とともに買ったペアグラス。どうしてこのようなものに愛を感じていたのか・・・全く愚かでしたわ。ブヒィーッ!」
冷たい笑みを浮かべているブタミダーラ。
なるほど。
メス豚なりのけじめというわけか。
ブタドゲスは手でスッとタミダーラの顎を持ち上げる。
「ブヒヒヒ・・・だが今はもうお前は俺様のメス豚になったというわけだ。ブヒブヒーッ!」
「はい。その通りです。私は身も心もブタドゲス様のもの。メス豚怪人ブタミダーラですわ。ブヒブヒブヒィーッ!」
心から喜びの声を上げるブタミダーラ。
その姿にブタドゲスは深い満足感を感じていた。

                   ******

口に残る精液の味。
ブタドゲス様の精液の味。
美味しい・・・
そう思う自分がとても愛しい。
もうこの味なくしてはいられない。
ずっとずっとこの味を味わっていたい。
ブタミダーラはぺろりと舌で唇を舐める。
その淫靡なしぐさが鏡に映っている。
黒い皮の豚スーツ。
胸も性器も露出したいやらしいスーツ。
豚の頭をしているくせに、口元だけは人間のまま。
お尻には豚の尻尾もあるし、足にも手にも蹄だってあるというのに、口元と胸と性器だけが人間のまま。
まさにメス豚怪人。
この姿をブタドゲス様は美しいと言ってくださった。
俺様にふさわしいメス豚怪人だと。
なんて嬉しいのだろう・・・
私のすべてはブタドゲス様のもの。
もっともっとこの姿でおそばにいたい。
人間の姿になるなんていや・・・
このスーツを脱ぐなんていや・・・
でも・・・
もう少し待てとブタドゲス様はおっしゃられた。
もう少し待てば、もっと楽しませてやると。
ぞくぞくする・・・
いったいどんな楽しみが待っているというのだろう・・・
とても楽しみ。
だから・・・
だから今は人間の姿にならなくては・・・
ブタミダーラは気を込めてスーツの密着を解除する。
とても心が寒くなる瞬間。
自分の半分以上を持っていかれてしまうような感覚。
スーツを脱ぐのがこんなに嫌なことだったなんて・・・
頭部のマスクを脱ぎ、奏音の顔が鏡に映る。
思わず奏音は鏡に背を向けた。

                   ******

「ただいま」
玄関を開けて家に入る恵斗。
結局あの後公園の周囲を歩き回ってみたものの、収穫は何もなかった。
まあ、ダクニマルの連中は闇を使って空間移動できるので、そう痕跡が残ってないのは当然だろう。
でも、奴らはどこかに潜んでいる。
こうしている間も、次の行動の準備をしているのだろう。
狩らなくては・・・
恵斗はそう思う。
これはハンターとしての役目。
大好きなママを守るためにも狩らなくちゃ・・・

あれ?
まただ・・・
ほんのわずかな闇の気配。
何だろう・・・
どこか近くで闇が開いたのだろうか?

恵斗が違和感を感じていると、奥から母親が顔を出す。
「あら、お帰りなさい。もう帰ってきたの? そっか、もうお昼だもんね」
「えっ? う、うん。ただいま」
自分が何か変な顔をしていなかっただろうかと慌てて表情を作る恵斗。
そういえばもうお昼近いんだ。
道理でなんだかお腹が空いてきた。
「あれ?」
母親が何かを持っていることに気が付く恵斗。
どうやら何かの袋のようだ。
「何持ってるの、ママ?」
「えっ? ああ、これ? ゴミよ、ゴミ。燃えないゴミとしてまとめておこうと思って」
笑顔で袋を片手で振る母。
ジャラジャラとガラスのかけらの音がする。
「ガラス?」
「ええ。いらないコップを割ったの。あといらない金属も」
そう言って母親は玄関わきに置いてある燃えないゴミ用のゴミ箱に袋ごと入れる。
「うふふふ・・・」
なんだかうれしそうな母親の姿。
ゴミが片付いてすっきりしたのかも。

「ママ、お昼ご飯何かある?」
「えっ? ああ、ごめん。何も用意してないわ。近くのコンビニでお弁当でも買ってきてくれる? お金渡すから」
「ええ?」
これからまた出かけなきゃならないの?
うーん・・・
ママ最近手抜きだよ。
「はい、これ」
千円札を渡される恵斗。
仕方ない。
「ママは何がいいの?」
「何でもいいわ。好きなのにして。おつりは好きに使っていいわよ」
えっ?
いいの?
「やったー」
思わず喜ぶ恵斗。
「行ってきます」
帰ってきたばかりの玄関を飛び出していく恵斗。
その様子を母は冷たい目で見送っていた。

                   ******

あれ・・・まただ・・・
夕食後、急速に眠気が増してくる恵斗。
何だろう・・・ご飯食べると急に眠くなってくるなぁ・・・
大きなあくびをして眠気を我慢する。
「どうしたの? 眠いんでしょ? もう寝たら?」
夕食後の後片付けを終えた母がテーブルに戻ってくる。
「うん・・・でももう少し・・・」
今晩はもう少し起きててTVを見ていたい。
それに、今晩またダクニマルの怪人が出現するかもしれないのだ。
そのためにも・・・

ふと感じる違和感。
何かがいつもと違う・・・
その違和感の元はコーヒーを飲もうとして戸棚からコーヒーカップを取り出している母の姿。
その戸棚がいつもとは何か違うように感じたのだ。
何かが・・・
何かがいつもと違う気が・・・
恵斗は何となくぼんやりする頭で、何が違うのかを考える。
「あれ?」
恵斗は気が付いた。
いつも並べられて置かれていたグラスがないのだ。
確かパパとママがお揃いで買ったというペアグラス。
一度勝手に使って怒られたことがあったのだ。
これはパパとママの大切な思い出の品だから、勝手に使ったらダメよと怒られたのだ。
その大事なペアグラスが戸棚から消えているのだ。

「ママ?」
「なあに? もう寝る?」
にこにこと笑顔の母に、恵斗は首を振る。
「そうじゃなくて、戸棚にあったパパとママのペアグラスがなくなっているけど、どうかしたの?」
一瞬母の表情が険しくなったことに驚く恵斗。
だがすぐに母は笑顔になる。
「ああ、壊れちゃったのよ。割れたの。粉々に」
「割れたの?」
確か以前結構頑丈なガラスでできているけど、万一割れたり欠けたりしたらパパもママも悲しいからって言っていたような。
「ええ、意外ともろいものだったわね。砕けちゃったわ。恵斗も見たでしょ、燃えないゴミに出すところ」
あ、あれはそのグラスだったんだ。
「でも、残念だね。パパが帰ってきたら悲しむね、きっと」
「そうかしら。でもママにとってはもうどうでもいいわ。あんなものもう私には不必要だもの」
「えっ?」
あんなに大事にしていたのに不必要なの?
「ママ・・・」
「もういいから早く寝なさい。子供がいつまでも起きているものじゃないわ」
スッと立ち上がって寝室に行ってしまう母。
どうしたんだろう・・・
パパとママ喧嘩でもしたのかな・・・
あ・・・だめだ・・・
それにしても眠いや・・・
布団に入ろう・・・
恵斗は眼をこすりながら立ち上がった。

                   ******

ようやく自分の部屋に寝に行ってくれたようだ。
奏音の口元に笑みが浮かぶ。
ここからは私たちの時間。
ああ・・・早くブタドゲス様に合いたい・・・
まるで初めて恋をした少女のような胸の高鳴り。
それだけブタドゲスのことが頭から離れないのだ。
今日は恵斗が部屋にいる間に、こっそり豚スーツに着替えてオナニーもした。
もしかしたら恵斗が部屋に入ってくるかもしれない。
そう思いながらするオナニーは格別だった。
もしそんなことになったら、思いきりこの豚スーツ姿を見せつけてやり、ブヒブヒと大きな鳴き声を上げるつもりだった。
きっとあの子はそれを見たら、腰を抜かすほど驚いて間抜けな顔をするに違いない。
あの男のガキなのだから、間抜けなのも当然だろう。
どうしてあんな男の子供を産んでしまったのか・・・
どうしてあの男と出会う前にブタドゲス様と出会わなかったのか・・・
悔しい・・・
悔しい悔しい悔しい・・・
時間を巻き戻せるなら戻したい。
あの男とさえ出会わなければ・・・
いや、自分がまだ処女だったころに初めてをブタドゲス様にささげることができていたならば・・・

それにしても、ペアグラスのことを聞いてくるとは思わなかった。
まあ、以前の私がこれ見よがしに戸棚に飾っていたのだから、いくら間抜けなガキでも気が付くのは当然かもしれない。
あんなものに執着していた過去の自分を思い出してしまったわ。
思わずいやな表情が顔に出ていたのではないだろうか・・・
ブタドゲス様はまだあの小僧には気付かれるなとおっしゃっていた。
気付かれてはいないとは思うけど・・・
ブタドゲス様はあのガキをどうするつもりなのかしら・・・

二階の物音がしなくなった頃を見計らい、奏音は黒皮の豚スーツを取り出して身に着ける。
生まれ変わっていく自分。
メス豚怪人になる自分。
ブタドゲス様を大好きなメス豚怪人ブタミダーラになる自分。
これこそが本当の私なのだ。

「ブヒ、ブヒィーッ!」
大声で鳴き声を上げる。
気分がとても高揚する。
下等な人間のふりをやめ、偉大なるダクニマルの一員の姿となることがうれしい。
人間は獲物。
今日も人間どもにたっぷりと毒母乳を浴びせたいわぁ。
そう思いながら、ブタミダーラはむき出しの豊かな乳房を両手で揉む。
早くも乳首の先端からは、白い毒母乳がにじみ出していた。

ベッドのわきの物入れの上に伏せられていた写真立て。
奏音と竜一が幸せそうに寄り添って写っている写真が入っている。
もはや見たくもない写真だから伏せていたのだが、それをあらためて立て直す。
「うふふふふ・・・」
なんて愚かだった過去の私。
ブタドゲス様にメスとしての喜びを教えてもらえていなかったらと思うとゾッとする。
「うふふふ・・・ブヒブヒィーッ!」
写真の中の夫に見せつけるように鳴き声を上げながらくるりとターンして見せるブタミダーラ。
「ブヒブヒィーッ! どうぉ、あ・な・た? 愛する妻がこんな姿に生まれ変わったのを見る気分は? うふふふふ・・・」
口元に冷たい笑みを浮かべ、意地悪くわざと“あなた”というところを強調して写真に問いかける。
今頃本人は、妻がこんな姿に生まれ変わったことを心から喜んでいるなどとは、夢にも思ってないだろう。
「ブヒブヒィーッ! 私はもうあなたの妻はやめたの。今の私は身も心もブタドゲス様のもの。あなたなんか逆立ちしたってブタドゲス様にはかなわないわ。うふふふふ・・・」
心底軽蔑したような笑いを向けるブタミダーラ。
やがてその手がおもむろに胸の乳房を抱え、乳首から毒母乳を写真立てに噴きかける。
ジュワッっという音を立て、焼けただれるように溶けていく写真立て。
もちろん中の写真もぐずぐずに溶けていく。
「あはっ・・・あははは・・・気持ちいい・・・ブヒブヒィーッ!」
ブタミダーラはそれを見て高らかに鳴き声を上げるのだった。

「ブヒヒヒ・・・どうした? ずいぶんと楽しそうではないか」
黒い闇が出現し、中から姿を現すブタドゲス。
「ああ・・・ブタドゲス様。お待ちしておりました。ブヒブヒィーッ!」
すぐに駆け寄ってそのたくましい胸に身を寄せるブタミダーラ。
「うふふふ・・・過去を思い出させる写真を処分したまでのことですわ。ブヒブヒィーッ!」
いつの間にかもう豚の鳴き声を上げるのが当たり前になっている。
「ブヒヒヒ・・・いいのか? 大事な夫の写真だったのだろう?」
どうやら見られていたらしい。
「ああん・・・言わないでください。本当にもう、どうしてあんな男と結婚なんてしたのかしら・・・もっと早くにブタドゲス様とお会いしていたら・・・ブヒィーッ!」
甘えるように鳴くブタミダーラ。
その手はブタドゲスのたくましい胸を愛しそうにまさぐっている。

「ブヒヒヒ・・・お前がそう思うのは、その豚スーツのせいなのだぞ。それでもいいのか?」
ブタミダーラが着ている黒皮の豚スーツは、奏音の肉体を強化し精神をもゆがめていく特殊スーツだ。
首領様のお力によって生み出された特別な物と言っていい。
本来ならこの女を単に自分のものにできればよかったのだ。
少々恐怖と快楽で思考をゆがめてやれば、おそらくはこの女を我が物にすることはたやすかったはず。
だが、首領様はこの女をメス豚怪人にしろとおっしゃった。
その上で彼のものとせよと。
なんともありがたいことではあるが、いったいどういうことなのか。
まあ、首領様には首領様のお考えがあるのだろう。

「そうなのですか? それならそれでかまいません。今の私の気持ちはブタドゲス様だけのもの。夫も子供ももう必要ありませんわ。ブヒブヒィーッ!」
ブタミダーラの赤い目がブタドゲスを見上げ、赤い唇が欲望に濡れている。
「ブヒヒヒ・・・それもそう思うように仕組まれたこと。まあいい。俺様としてはお前が手に入り、首領様のお考え通りに奴を苦しめたうえで倒せればそれでいい」
「えっ? 奴とは?」
「そのうちわかる。ブヒヒヒヒ・・・さあ、来るがいい」
にやにやと笑いながらブタミダーラを誘うブタドゲス。
だが、彼女が想像していたベッドへではなく、連れて行かれたのは部屋の外だった。

「ブ・・・ブタドゲス様・・・」
口元がこわばるブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・どうした? まだ小僧への思いは強いのか?」
「いえ・・・ですが・・・」
ブタドゲスが彼女を連れてきたのは階段を上った先。
寝静まった恵斗の部屋だった。
「ブヒヒヒ・・・薬は飲ませたのだろう?」
「はい。仰せのままに。少し多めにしようかとも思いましたが、苦しんで目を覚まされても面倒ですので・・・」
もはや彼女にとって、ブタドゲスと会うのに邪魔な息子を眠らせるのは当然のことと感じるまで、思考はゆがめられていた。
「ならば問題はない。寝ている小僧に俺様がお前を奪ったことを見せつけてやるのだ。お前の本当の姿を見せつけてやれ。ブヒヒヒヒ・・・」
ブタミダーラの躰にゾクッとしたものが走る。
恵斗にこの姿を見せつける。
恵斗にあなたの大好きなママが誰のものになったかを見せつける。
「ああ・・・」
考えただけでぞくぞくする。
何も知らずに眠りこける恵斗。
その彼に淫らになった私を見せつけてやるのだ。
なんて素敵なのだろう・・・
「はい。ブタドゲス様。ブヒィーッ!」
ブタミダーラは自ら恵斗の部屋のドアを開ける。
中からは規則正しい寝息の音。
ぐっすりと眠っているようだ。
ブタミダーラは笑みを浮かべ、ゆっくりと部屋に入る。
そのあとにブタドゲスも続くのだった。

「ああ・・・ん・・・あん・・・あん・・・ブヒィ・・・ブヒィーッ!」
淫らな喘ぎ声が部屋中に響く。
「ブヒヒヒ・・・どうだ? ガキの前でするセックスは気持ちいいだろう?」
「は・・・はいぃ・・・はいぃ・・・いい・・・気持ちいい・・・気持ちいいです・・・ブヒィーッ!」
背後からずんずんと突き上げられ、四つん這いになって躰を揺らしているブタミダーラ。
その横では恵斗がすやすやと安らかな寝息を立てている。
室内で淫らな行為が行われていることなど全く気が付く様子はない。
「ブヒヒヒヒ・・・さあ、言ってやれ。お前が何をしているのか。お前がどう変わったのか。息子に言ってやるがいい。ブヒヒヒヒ・・・」
「あああ・・・はいぃ・・・」
ぞくぞくする・・・
全身で感じる快感。
ブタドゲス様に貫かれている喜び。
「ああん・・・恵斗ぉ・・・見てぇ・・・ママ・・・ママはこんな素敵な躰に生まれ変わったのよぉ・・・ブヒブヒィーッ!」
ひときわ大きく鳴き声を上げるブタミダーラ。
構わない・・・
目を覚まされても構わない。
もういいの。
恵斗のことなどもうどうなっても構わないわぁ。

「ブヒヒヒ・・・それにしてもよく効く睡眠薬だ。さすがはダクニマルによって作り出されただけのことはある。まったく目を覚ます気配がないな。少し物足りないのではないか、ブタミダーラよ?」
その言葉にハッとするブタミダーラ。
確かに物足りない。
どうせなら目を覚まして泣きわめく顔が見たい。
恵斗の大好きなママのこのいやらしい姿を見せつけてやりたい。
そして絶望する顔が見たいのだ。
それこそがこの子にふさわしいことではないか。
「あん・・・はい。どうせなら目を覚まして泣きわめく顔が見たいです。起こしてやりたいです。ブヒブヒィーッ!」
「ブヒヒヒ・・・まあ、今日はやめておこう。近いうちにしっかりと見せつけてやるさ。ブヒヒヒ・・・」
「はい・・・その時にはしっかりと・・・ああ・・・ん・・・い・・・イっても・・・イってもいいですか? ああん」
「いいぞ。イけ! ガキの前でイってしまえ! ブヒブヒーッ!」
ブタドゲスのピストン運動が激しくなる。
ブタミダーラの躰もリズミカルに揺れていく。
「ああ・・・イく・・・イく・・・イくぅぅぅぅぅぅぅ・・・ブヒィーッ!」
頭が真っ白になるような快感を感じ、ブタミダーラは絶頂に達していた。

(続く)
  1. 2018/01/05(金) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (3)

「メス豚怪人ブタミダーラ」の三回目、今日は金曜日の話となります。
おや、ママの様子が・・・?


                   金曜日

いつものように恵斗を学校に送り出す。
昨夜も結局宅配のお寿司で済ませた。
臨時収入があったからってごまかしたけど、恵斗は喜んでお寿司を食べていた。
あの子に気付かれたくない。
今日は時間をずらして午前中に買い物を済ませよう。
きっと彼は午前中に現れるはず。
無意識のうちに黒豚怪人のことを“彼”と呼んでしまっていることに奏音は気付いていない。
家に私がいないとわかれば、彼もおとなしく帰ってくれるかもしれない。
もう会ってはいけないわ。

奏音はそう思い、仕事を午後に回して買い物へと出かけていく。
店が開くまでにはちょっと早いが、駅前にでも出かけて、喫茶店あたりで時間をつぶせばいい。
それなら、彼にも会わずに済むはず。
だが、奏音のそんな願いもむなしかった。

「ブヒブヒブヒィーッ! どこへ行くつもりかなカナネ? いや、ブタミダーラよ」
「そ、そんな・・・」
またしても歩いている最中に周囲が突然闇に包まれたと思うと、闇の中からブタドゲスが現れたのだ。
「ど、どうして?」
「ブヒヒヒ・・・お前がどこにいようと、見つけ出すことなど簡単なこと。さあ、来るのだブタミダーラ。ブヒブヒブヒーッ!」
「いやっ! いやです! もう狂うのはいやっ!」
必死で踏みとどまろうと首を振る奏音。
「ブヒヒヒ・・・どうやらまだ人間としての意識が強いようだな。なかなか意思が強固と見える。だが、そういうメスほど反転した時が面白いのだ。ブヒヒヒヒ・・・」
まるで奏音の抵抗を楽しむかのような口ぶりのブタドゲス。
奏音は何とか逃げ出そうと周囲を見るが、すべてが闇に覆われていてどうしようもない。
「ブヒブヒィーッ! さあ、これを見るのだ」
むくむくと股間から太いペニスを生やして屹立させるブタドゲス。
「くっ!」
奏音は何とかそれを見ないように目をそらしたが、ムッとするオスの臭いが彼女を包み込む。
「あ・・・あああ・・・」
ぞくぞくするような興奮。
奏音の目がブタドゲスのペニスのほうに向いていく。
「ああ・・・あああ・・・」
欲しい・・・
あれが・・・
あれが欲しい・・・
焼き付けられた欲望が奏音の目に浮かんでくる。
ふらふらと歩きだす奏音。
「ブヒヒヒ・・・そうだ。来るがよい、ブタミダーラよ」
「ああ・・・はい・・・」
脳がとろけてくる。
ブタドゲスのにおいを嗅ぐ喜び。
ブタミダーラと呼ばれることのうれしさ。
それらが奏音をまた染めていく。
「ブヒヒヒヒ・・・いい子だ」
ブタドゲスの腕が奏音を包み込む。
「ああ・・・ブタドゲス様・・・」
奏音は自然とブタドゲスの名を呼んでいた。

                  ******

「あん・・・あん・・・あん・・・」
リズミカルに躰が揺れる。
パンパンと躰を打ち付け合う音が響く。
太いペニスが躰の中で暴れ回る。
気持ちいい・・・
全身を駆け巡る快感。
気持ちいい・・・
黒い皮の豚スーツに身を包んだメス豚怪人が、むさぼるようにブタドゲスのペニスを受け止める。
皮スーツが、ブタドゲスの表皮とこすれ合わさり、全身に絶妙な快感を感じさせてくる。
「ああ・・・あああ・・・」
気持ちいい・・・
こんなに気持ちいいなんて・・・

「ブヒヒヒ・・・どうだ? 気持ちいいか?」
「ああ・・・はい・・・気持ちいいですぅ」
うっとりとした口調でそう答えるメス豚怪人。
「ブヒヒヒ・・・お前もブヒィと鳴いてみるのだ。そうすればもっと気持ちよくなるぞ」
「ああん・・・そうなのですか? ブヒィ・・・」
ゾクリと全身に震えが走る。
「あ・・・」
なんてすごい・・・
一言鳴くだけでこんなに快感が強まるなんて・・・
「ブヒィ・・・ブヒィ・・・」
揺れる躰のリズムに合わせて鳴き声を上げるメス豚怪人。
くりぬかれた皮スーツから覗く両胸が激しく揺れている。
マスクの影響なのか、唇も赤くつややかだ。
「ブヒィ・・・ブヒィ・・・ブヒィィィィィ!」
大声で鳴き声を上げていく。
止まらない・・・
鳴き声が止まらない・・・
気持ちいい・・・
鳴きながらのセックス気持ちいいのぉ・・・

奏音の心が染まっていく。
どうして私はこんな気持ちのいい事をやめなければなんて思っていたのだろう・・・
あの二人のせい?
奏音の脳裏に夫と息子の姿が浮かぶ。
だが、それは急速に色あせていく。
どうして人間二人のために気持ちいいことをやめなくてはならないのだろう・・・
人間など下等な存在・・・
ダクニマルによって支配され、かろうじて生きることが許される存在・・・
そんな連中のために私の行動が縛られるのはおかしいのではないだろうか・・・

所詮あの二人はダクニマルに選ばれなかった連中・・・
でも私は違うわ・・・
私は選ばれた・・・
ブタドゲス様によって私は偉大なる組織ダクニマルに選ばれたのよ・・・
私は選ばれた存在・・・
下等な人間とはもう違うわ・・・

「ブヒィ・・・ブヒィ・・・」
下から突き上げられながら鳴き声を上げているメス豚怪人。
全身で快楽に酔い痴れているのがブタドゲスにも感じられる。
あと少しでこいつは完成するだろう。
身も心も俺様好みのメス豚になる。
あのハンター小僧にお披露目できるのもそう遠いことではない。

頭がとろけそうな快感。
ブタドゲス様のおチンポは最高。
この素晴らしいおチンポを味わえるのは選ばれた私だから。
私はもう下等な人間ではないのよ。
私は偉大なるダクニマルのメス豚怪人ブタミダーラなのよ。
ああ・・・
イく・・・
イく・・・イく・・・イっちゃうーーーー!

「ブヒヒヒヒ・・・」
たっぷりとセックスを楽しんだ後で奏音を家に送り届け、いくつかの指示を与えて戻ってきたブタドゲスの口元に笑みが浮かぶ。
今日はだいぶ変化が進んだように見える。
首領様の用意した皮スーツによる洗脳は、確実にカナネの精神をゆがめている。
あのスーツがカナネを完全にメス豚に変えるまではまだもう少しかかるだろうが、それでも昨日までとは比べ物にならないほどあの女は変わったはず。
その結果は今晩確認できるだろう。
楽しみだ・・・

                   ******

「ただいまー」
今日も学校からまっすぐ帰ってくる恵斗。
ここ数日母の様子がちょっといつもと違うことがやはり気になるのだ。
「お帰りなさい。今日も早かったのね」
にこやかな笑顔で出迎えてくれる母。
それはいつもの笑顔だ。
「ただいま。もう風邪のほうは大丈夫?」
「ええ、もう大丈夫よ。元気になったわ」
小さなガッツポーズをしてウインクする母。
「よかったー」
恵斗は心からホッとする。
やはりこのところのいつもの母と違ったのは、風邪のせいだったのだ。
顔色もいいし、なんだか唇も赤くて思わずドキッとしてしまう。
お化粧しているのかな?
考えてみれば食欲もなさそうだったし、買い物に行かなかったりしていたし、調子悪かったんだなぁって思う。
もう少しお手伝いしてあげればよかった。
恵斗はそんなことも考える。
「さ、手を洗ってうがいしてきなさい。おやつあるわよ」
「わーい」
恵斗は思わず喜びの声を上げ、すぐに二階にカバンを置きに行く。

夕食のとんかつをお腹いっぱい食べた後、リビングでゲームを始める恵斗。
その間に母は食事の後片付けをする。
よかった・・・
ママはもういつものママだ。
今日はずっとにこにこしてくれているし、美味しいとんかつも作ってくれた。
衣をつけるのはボクも手伝った。
自分では上手にできたと思うし、ママもいいねって言ってくれた。
食べているときも、ボクが美味しい美味しいって言って食べるのをずっと見つめていてくれた。
やっぱりいつものママがいいな。
時々怒ると怖いけどね。

「恵斗ー、もう眠くなってきたんじゃない?」
えっ?
いけない、ぼうっとしていたのかな?
何だろう・・・
ママの言う通りだ・・・
今日はなんだかとても眠いや・・・
「うん、なんだか眠くなってきた・・・」
ゲームの画面もぼやけてくる。
ボクは目をこすりながら返事する。
「そう・・・そろそろ寝る支度して部屋に行きなさい」
ママがなんだか心配そうな目でボクを見ている。
ボクが眠くてふらふらしているからかな?
「うん、そうするよ」
ボクはゲームをやめ、洗面所に行って歯を磨く。
ん?
何だろう・・・
ママの声?
すごく小さな声で何か言ってる?
効いてきたみたい?
私はなんてことを?
何のことだろう・・・
あー、もう・・・
頭がぼうっとする。
早く布団に入って寝なくちゃ・・・
「おやすみなさい、ママ」
恵斗はそう母親に挨拶すると、二階の自分の部屋へと向かった。

                   ******

二階に向かう恵斗の姿を目で追う奏音。
その表情はやや曇っている。
薬が・・・
薬が効いてしまったんだわ・・・
私は・・・
私はなんてことを・・・
ブタドゲス様の命令とはいえ・・・
私はこの手であの子に薬を盛ってしまった・・・

自分の手を見下ろす奏音。
だが、そのことに関する自責の念以上にゆがんだ思考が内から湧いてくるのを奏音は感じていた。
胸がドキドキする。
息子に薬を盛ることがこんなにも興奮することだったなんて・・・
奏音の口元にゆがんだ笑みが浮かんでくる。
あの子ったら何も気が付かなかったのね。
ブタドゲス様がたぶん気付かれることはないっておっしゃっていたけど、本当だった。
あの子がご飯を口に入れるたびに気付かれるかもとドキドキして・・・
ゴクンと飲み込むたびにやったっていう達成感のようなものが全身を駆け巡るの。
なんて・・・
なんて興奮するのだろう・・・
うふふふふ・・・
あの子ったら薬が入っているのにも気付かずに美味しい美味しいってバカみたい。
ああ・・・なんて楽しいのかしら。

奏音は笑みを浮かべて寝室に入る。
ベッドの上に広げられた黒皮の豚スーツ。
それを見るだけで奏音の心臓はさらに高鳴ってくる。
着替えたい・・・
早く着替えたい・・・
でももう少し・・・
完全にあの子が眠ってから・・・
早く眠らないかしら・・・
待ち遠しいわ・・・

じりじりするような時間。
奏音は時計を見る。
そろそろ夜の10時。
奏音は足音を忍ばせてそっと階段を上がり、息子の部屋のドアを静かに開ける。
規則正しい寝息が聞こえ、気持ちよさそうな寝顔が見える。
うふふふふ・・・
奏音の口元に笑みが浮かぶ。
いい子ね・・・
そのまま朝まで眠っていなさい・・・
奏音はそっとドアを閉じる。
これからは選ばれた者の時間。
偉大なるダクニマルの時間なのだ。

再び寝室に戻って黒皮の豚スーツに目を落とす。
やっと着られる・・・
奏音はいそいそと服を脱ぐ。
下着もすべて脱ぎ捨て、生まれたままの姿になる。
そしておもむろに豚スーツを手に取ると、背中の開口部を開いて着こんでいく。
足を通し、靴状の蹄につま先を差し入れる。
両脚を通したら腰までたくし上げ、今度は両手を通していく。
手の甲部分の蹄の下にある手袋に指を通し、肩までスーツを上げていく。
だんだん躰に密着するスーツがとても気持ちがいい。
自分が解放され、本当に自分になっていくという喜び。
どうして今までこの素晴らしさを拒否しようとしていたのか。
このスーツを着たくないなどと思っていた自分はどうかしていたんだわ。

両肩から首までスーツに覆われると、奏音はスーツに気を通す。
するとスーツの開口部が閉じて躰に吸い付くように密着する。
「あん・・・」
思わず声が漏れるほどの着心地の良さ。
すっぽりと全身が覆われているにもかかわらず、両胸と股間だけは露出している淫靡さ。
メス豚であることの証ともいえる姿だ。
ああ・・・
早くここにブタドゲス様のおチンポが欲しい・・・
そう思うだけで股間がうずく。
奏音はじっとりと濡れてくるのを感じていた。

最後は豚の頭を模したマスク。
これをかぶるのを拒絶していたなんてバカみたい。
かぶったら色欲に狂うなんて思っていたけど、そうじゃないわ。
それこそがメス豚である正常な状態。
ブタドゲス様のおチンポをいただくための本当の私の姿。
私が解放されるマスクなのだわ。

豚のマスクを頭にかぶる奏音。
頭部がすっぽりと覆われ、ぴったりとフィットしてくる。
視界も一瞬閉ざされるが、すぐに赤い視界が広がってくる。
この視界こそが本当の視界。
ダクニマルの怪人としての視界なのだと奏音は思う。

鏡に映し出される異様な姿。
豚の頭をし、全身が黒い皮のスーツで覆われている。
三角の豚の耳、赤い目、丸い豚の鼻、それらが鏡の向こうから彼女を見返してくる。
口元は人間のままだが、赤く染まった唇がなまめかしい。
首から下も黒い皮スーツが覆っているが、胸と股間だけが露出している。
剃られていた陰毛のあともいつの間にかすべて消え去っていて、きれいな性器がそのままむき出しになっていた。
メス豚怪人にふさわしい性器だ。

これこそが本当の姿・・・
奏音はそう思う。
いや、この姿の彼女はメス豚怪人ブタミダーラだ。
三屋守奏音などではない。
そんな下等な人間の女はもういないのだ。
私はブタミダーラ。
ブタドゲス様に従い、ダクニマルのために尽くす女怪人。
ああ・・・
なんてすばらしいのかしら・・・

ブタミダーラは鏡の前でくるりと一回転して自分の姿を確認する。
美しい自分の姿。
ダクニマルの一員となった喜び。
ブタドゲス様のメスになった嬉しさ。
それらが彼女を恍惚へと導いていく。
「ブヒィーッ!」
思わず鳴き声が出る。
それがまた彼女を興奮させる。
「ブヒィーッ! ブヒブヒーッ!」
何度も何度も鳴き声を上げるブタミダーラ。
ああ・・・なんて気持ちいいのぉ・・・

「ブヒヒヒ・・・すっかりメス豚になったではないか」
いつの間にか彼女の背後にブタドゲスが立っていた。
「ああ・・・ブタドゲス様・・・お待ちしておりました」
うっとりとした口調で愛しい相手の名を呼ぶブタミダーラ。
すぐに彼のそばへと行き、そのたくましい胸に身を寄せる。
「ああ・・・ブタドゲス様・・・」
彼女のすべてをささげるにふさわしいオス。
たくましいオスのものになる。
それがどんなにメスとして喜ばしいことだろうか。

「ブヒヒヒ・・・ガキは眠ったか?」
「はい・・・ブタドゲス様にいただいた薬でぐっすりと」
赤い目を輝かせてブタドゲスを見上げるブタミダーラ。
その口元には淫靡な笑みが浮かんでいる。
「ブヒヒヒ・・・困ったメスだ。息子をほったらかして俺様に抱かれることを考えていたのだろう?」
「ああ・・・言わないでください。あの子はもうどうでもいいんです。私はあなた様のメスです。あなた様のおチンポが欲しいのです」
ブタドゲスの胸に頬ずりするブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・かわいいやつ。だが、あれが眠り薬ではなく、毒薬だったらどうするのだ? それは考えなかったのか?」
「えっ?」
驚いたように顔を上げるブタミダーラ。
彼女はそれこそ全く考えていなかったことだったのだ。
「ブヒブヒィーッ! 俺様はこの世界を支配しようというダクニマルの黒豚怪人だぞ。邪魔な人間は子供だろうと容赦しない。お前と会うのに子供は邪魔だから殺す。とは考えなかったか?」
実際ブタドゲスはそれも考えたのだ。
が、首領様から待ったがかかったのだ。
偉大なる首領様が憎むべきハンターにより一層の絶望を味わわせるために、メス豚怪人が完全にでき上がるまではハンターに手を出すなと命じられたのだ。
おそらく首領様はこのメスにあのハンター小僧を殺させようというのだろう。
それはそれで面白い。

「そ・・・それは・・・」
ブタミダーラが口ごもる。
ブタドゲス様と会うのに邪魔だから恵斗を眠らせるというのは、彼女の中では夕食時に実際にやったように、もう何のためらいもなくできることになっていた。
それどころか、睡眠薬入りのご飯を食べさせた時にはドキドキするほどの興奮を感じていたぐらいだったのだ。
だが、息子に毒を飲ませて殺すということは・・・
「ブヒヒヒ・・・やはり息子を殺すことはまだできぬか?」
「も、申し訳ありません・・・お赦しください」
顔を伏せうつむいてしまうブタミダーラ。
だいぶスーツによる洗脳で意識が変わってきたとはいえ、まだまだ人間としての意識が残っているということだろう。
それはブタドゲスにとっても想定内のこと。
今夜はそれを消し去るための儀式ともいえることを行うのだ。

「ブヒヒヒ・・・まあいい。来るのだ、ブタミダーラよ」
ブタドゲスが空間をゆがませて闇をつくる。
眠らせてあるとはいえ、この家に長居をすればガキが闇の気配で目を覚まさないとも限らない。
「はい。ブタドゲス様」
ブタミダーラは彼のあとに従ってその闇の中へと足を踏み入れた。

                   ******

「あん・・・」
思わず声が出る。
闇の中でブタドゲスがブタミダーラのむき出しになった胸を背後から揉んだのだ。
やや強めのその愛撫に、ブタミダーラの躰はすぐに火照ってくる。
「ブタドゲス様・・・」
背後から抱きしめられるようにして胸を揉まれ、ブタミダーラは身をよじる。
もっと・・・
もっと揉んでほしい・・・
もっともっとつぶれるぐらいに揉んでほしい・・・
ブタドゲス様ぁ・・・

「えっ?」
突然視界が開けてくる。
闇がいきなり晴れたのだ。
「ブタドゲス様、これは?」
このまま闇の褥で楽しむのかと思っていたブタミダーラは困惑した。
「ブヒブヒ・・・騒ぐな。これからお前に面白いことをさせてやる」
「面白いこと・・・ですか?」
いったい何をするのだろう?
だが、闇が晴れ、周囲がはっきりしてきても、ブタドゲスは彼女の胸を揉みしだく。
「あ・・・ん・・・」
熱い吐息が漏れてしまう。
もしかしてこの姿をほかの人に見せられてしまうのだろうか・・・

だが、どうやら周囲に人の気配はないようだ。
郊外の夜の公園らしい。
木々に覆われた散歩コースだが、さすがに夜は人も少ないのだろう。
いったいこんなところで何を・・・
ブタミダーラは困惑するが、ブタドゲスは何も言わない。
「あ・・・あん・・・ブタドゲス様ぁ・・・」
「ブヒヒヒ・・・お前の胸は揉み心地がいいな。これならたっぷりと出せるだろう。ブヒブヒィーッ!」
えっ?
確かに揉まれているうちに彼女の胸はじんわりと張ってきていた。
まるで母乳が出てくるような感じなのだ。
「うそ・・・」
あの子を産んでからもう十年になる。
今さら母乳が出るなんて・・・

「キャヒーッ!」
「キャヒーッ!」
「は、放せ! くそっ!」
「いやっ! 誰か! 誰か来てー!」
やがて奇声とともに複数の人影が現れる。
見ると、女性型のクロザコー二人が、それぞれ若い男女を捕まえて連れてくるところだった。
「ブヒヒヒ・・・来たようだな」
彼らが近くに来た時点で、全員を取り込むようにして再び周囲を闇に閉ざすブタドゲス。
「い、いやぁっ! 何? 何なの?」
「な、なんだよ、お前ら? コスプレかよ? くそっ! 放せ!」
後ろ手にねじり上げられているのを、必死で振りほどこうとしている若い男。
どうやら二人は恋人でこの公園にデートにでも来たようだが、クロザコーに捕らえられたのだろう。
そんな二人を前に胸を揉まれ続けているブタミダーラは、とても恥ずかしさを感じていた。
「ブ、ブタドゲス様ぁ・・・」
「ブヒヒヒ・・・どうだ? そろそろ出そうではないか?」
「えっ?」
ブタドゲスの言う通りだった。
先ほどから揉まれ続けた胸は、今にも母乳が出そうになっているのだ。
「は、はい・・・で、出そうです・・・けど・・・」
こんなところで人に見られたまま母乳を出すなんて・・・

だが、ブタミダーラはぞくぞくするほどの快感を感じていた。
人間たちの困惑した目が自分に注がれている・・・
それがいずれ変わることを感じているのだ。
「ブヒヒヒ・・・出せ! 出すのだブタミダーラ!」
「あ・・・あああ・・・あああああ・・・ブヒィィィィィィッ!」
鳴き声とともにブタミダーラの尖った乳首から白い液体が噴出する。
それは勢いよく男の顔に降りかかる。
「うっ・・・げっ・・・ぐわぁぁぁぁぁぁ!」
クロザコーに突き飛ばされるように解放された男は、悲鳴を上げながら顔を抑えてのたうち回る。
「きゃっ、きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
「えっ? ええっ?」
女の悲鳴とブタミダーラの困惑した声が同時に重なる。
「ブヒヒヒヒ・・・見るのだ。お前の毒母乳を浴びてのたうち回る下等な生き物の無様な姿を。ブヒブヒィーッ!」
「毒・・・母乳・・・?」
「ブヒヒヒ・・・そうだ。お前の躰は変化し、毒母乳を出せるようになったのだ。人間には猛毒の毒母乳をな。ブヒブヒィーッ!」
「あ・・・あああ・・・」
目の前で転げまわる男の姿。
その顔からは白い煙が上がっていて、皮膚が焼けただれるようなにおいがする。
それを見ていたブタミダーラの中になんとも言えないどす黒い喜びが湧いてくる。
なんていい気持ちなんだろう・・・
私の毒母乳で人間が死ぬ・・・
下等な人間が死んでいく・・・
ああ・・・なんて素敵なの・・・

男はやがて動かなくなる。
その顔はドロドロに溶けたようになっていて、頭蓋骨がむき出しになっている。
「ブヒヒヒ・・・死んだか。どうだ、ブタミダーラよ。お前の毒母乳で人間が死ぬ気分は? ブヒブヒィーッ!」
「ブヒィーッ! はい。とても気持ちいいですわ、ブタドゲス様。私の母乳にこんな力があったなんて・・・ブヒィーッ!」
うっとりと鳴き声を上げるブタミダーラ。
「ブヒヒヒ・・・いい子だ。今度はお前自らがやってみるがいい」
「はい、ブタドゲス様。ブヒィーッ!」
ブタドゲスから躰を離し、ゆっくりと女のほうに近づくブタミダーラ。
「いやっ! 来ないで! 来ないでぇっ!」
必死に首を振ってもがく女。
その姿がブタミダーラをさらに興奮させていく。
なんて無様。
なんて表情。
ああ・・・
気持ちいい・・・
人間が恐怖におびえるのがこんなにぞくぞくするなんて・・・
ああ・・・最高だわぁ・・・

「うふふふ・・・私はメス豚怪人ブタミダーラ。あなたも私の毒母乳で死ぬのよ」
相手ではなく自分に言い聞かせるように名前を言うブタミダーラ。
その手がゆっくりと両胸の乳房を持つ。
「いやぁぁぁぁっ!」
「ブヒブヒブヒィーッ!」
鳴き声を上げ、手で絞るようにして母乳を噴きかけるブタミダーラ。
白い毒母乳が女の顔に降りかかる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
女は顔を押さえてのたうち回り、やがて動かなくなる。
「ブヒヒヒヒ・・・よくやったぞ、ブタミダーラ。自分で人間を殺した気分はどうだ?」
「はい、最高です。人間のおびえる表情を見るのこんなに気持ちがいいなんて・・・人間を殺すことがこんなに楽しいことだったなんて・・・もっともっと人間を殺したいですわぁ。ブヒブヒィーッ!」
口元に妖艶な笑みを浮かべるブタミダーラ。
たった数分の間に、彼女の思考はさらに大きくゆがんでしまっていた。
人間は彼女にとりただの獲物となったのだ。

「ブヒヒヒ・・・これからはお前もダクニマルのメス豚怪人として、人間どもを恐怖に陥れるのだ」
「はい、もちろんですブタドゲス様。私は偉大なるダクニマルの忠実なるしもべ。これからはたっぷりと人間どもを殺しまくってやりますわ。ブヒッブヒィーッ!」
大きく鳴き声を上げるブタミダーラ。
その目は闇の中で赤く輝いていた。

(続く)
  1. 2018/01/04(木) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (2)

昨日に続きまして「メス豚怪人ブタミダーラ」の二回目です。
それではどうぞ。


                   水曜日

「ふう・・・どうしたら・・・どうしたらいいの・・・」
朝なんとか息子を送り出した後、思わず頭を抱えてしまう奏音。
息子の前では気を張って、何事もないようなふりをしていたものの、一人になった今は仕事をする気にもならないのだ。
結局昨晩は一睡もできなかった。
黒豚怪人に犯されたことのショックで眠ることができなかったのだ。
警察に言ったところで信じてもらえるはずもない。
どうせ言ったって怪人なんて物語の世界と思われるのがオチだろう。
竜一にも恵斗にも言えるはずもない。
あなたの妻は、あなたの母は、怪人に犯されましたなんて口が裂けても言えるはずがない。
忘れるしかない・・・
奏音はそう思う。
そう思うのだが・・・心が張り裂けそうになるのだ。
いっそ・・・
いっそあの怪人が私を殺してくれていたほうが・・・
そんなことすら奏音は考えてしまう。

「ブヒブヒブヒィーッ!」
「ひっ!」
飛び上がりそうなぐらいに驚く奏音。
聞いたことのある豚の鳴き声が背後からしたのだ。
慌てて振り向いた彼女の目に、昨日の黒く太った黒豚怪人の姿が映る。
まるで太った人間と黒豚が融合したような躰。
三角形の耳や丸い大きな鼻をした豚そのものの頭。
吐く息の臭いにおいが彼女の元まで漂ってくる。
「そ、そんな・・・ど、どうして?」
「ブヒヒヒヒ・・・我々は空間をゆがめることができるのさ。さあ、迎えに来てやったぞ。来るのだ。ブヒブヒィーッ!」
奏音を呼ぶ黒豚怪人。
「いやっ! いやです! いやぁっ!」
半狂乱になって首を振り悲鳴を上げる奏音。
「ブヒヒヒ・・・やはりまだまだ俺様の言う通りにはならんようだな。仕方ない。お前たち、この女を連れてくるのだ。ここで時間をかければハンターに気付かれる」
「「キャヒーッ!」」
またしても黒豚怪人の背後から現れた女性型クロザコーの二人が、奏音の両腕をつかみ取る。
「いやっ! いやよぉ! いやぁぁぁぁぁっ!」
必死に抵抗し、大声で悲鳴を上げる奏音。
しかし、彼女の抵抗もむなしく、奏音は引きずられるようにして黒豚怪人の元へと連れて行かれてしまう。
「ブヒヒヒ・・・人間のままのお前も悪くはないが、やはりお前にはメス豚の姿のほうが似合う。ブヒブヒブヒィーッ!」
黒豚怪人はそういうと、奏音の顎を持ち上げる。
「いやぁっ! 離してぇ!」
奏音の悲鳴を包み込むように彼らの周囲に闇が沸き起こる。
しばらくして闇が晴れていくと、そこにはもう誰の姿もなかったのだった。

                   ******

「いやっ! 離して! いやぁっ!」
闇に包まれたあとで気を失わされた奏音は、目が覚めると再びあの黒い皮スーツを着せられていることに気が付いた。
そして二人の女性型クロザコーに両側から挟まれ、引きずられるようにして黒豚怪人の元へ連れてこられたのだ。
「ブヒヒヒ・・・素晴らしい。見ろ、その姿を。俺様のメス豚にふさわしい姿ではないか。これこそがお前の本当の姿なのだ。ブヒブヒィーッ!」
「いやっ! 違います! これはあなたが勝手に私に・・・」
必死に逃れようともがく奏音。
だが、両腕をクロザコーにがっちりと掴まれ、全く振りほどくことができない。

「ブヒヒヒヒ・・・心配はいらん。やがてお前はその姿こそ本当の自分だと感じるようになる。身も心もメス豚怪人となり、俺様に仕えるようになるのだ。ブヒブヒブヒィーッ!」
思わぬものが手に入ったとほくそ笑む黒豚怪人ブタドゲス。
もともとはあのハンター小僧の母親を人質にする程度の考えだったが、この女はなかなかの上玉。
気に入ったので我が物にしたいと首領様に申し出たが、首領様からは思わぬお言葉をいただいた。
その女に豚スーツを着せメス豚怪人にするのだ。
そしてお前のものとするがいい・・・と。
そして首領様は黒い皮の豚スーツを用意してくださったのだ。
このスーツを着た女を俺様が犯していくことで身も心もメス豚怪人へと変化するとのこと。
ということは、ダクニマルにとってもクロザコーが一人増える以上には戦力になるかもしれん。
もっとも・・・
まずは俺様の性欲処理が最優先にさせてもらうがな。
ブタドゲスはそう思う。
いずれこの女がメス豚怪人になった暁には、あのハンター小僧に対面させてやる。
それまでは極力気付かれないようにことを進めろとのこと。
部屋からこの女を連れ去ったことに関しても、あの短時間ではそれほど闇の残滓も残らず気付かれる可能性は低いはず。
ブヒヒヒヒ・・・

黒い豚の頭部のマスクを持って奏音に近づくブタドゲス。
「いやっ! いやです! やめてぇ!」
必死に首を振っていやいやをする奏音。
「いやぁっ! それはいやぁっ! それを・・・それをかぶったら・・・私が私でなくなってしまう! 私がおかしくなってしまう! やめてぇ!」
だが奏音の懇願もむなしく、ブタドゲスは奏音の頭にマスクをかぶせていく。
奏音の頭はマスクに覆われ、口元だけが露出した豚の頭になってしまう。
「あ・・・あああ・・・」
意識がぼんやりしてくる。
何が何だかわからない。
自分がどうなっているのか?
いったい自分が何者なのかもあいまいになっていく。

「ブヒヒヒ・・・さあ、お前の好物をやろう」
ブタドゲスの股間からむくむくと巨大なペニスが立ち上がる。
「あ・・・」
ペニスから発せられる強烈なオスのにおい。
そのにおいが奏音の心を狂わせていく。
「ああ・・・あああ・・・」
床にへたり込むようにぺたんと腰を下ろし、そのままブタドゲスのペニスに顔を近づけていく。
臭いオスの香りに奏音はもう理性を保てない。
「ブヒヒヒ・・・欲しいか? これが?」
「ああ・・・はい・・・欲しいです・・・」
赤く染まった視界で黒豚怪人の顔を見上げる奏音。
その唇が舌で舐められて欲望に濡れている。
「ブヒブヒィーッ! いいだろう。しゃぶれ」
「ああ・・・はい・・・」
奏音は黒豚怪人のペニスを口にする。
口中に広がるたくましいオスの味。
舌を絡めて感じる太さ。
喉の奥まで入り込むその長さ。
言いようのない幸福感が彼女を包んでいく。
「んちゅ・・・んちゅ・・・」
奏音は夢中になってむしゃぶりつく。
やがてねばつく液体が彼女の口を潤した。

「ああ・・・ん・・・あん・・・」
奏音の腰を持ち、後ろから突き入れるブタドゲス。
彼女の着ている豚スーツは、股間がむき出しになっているからそのまま犯すことができるのだ。
頭の三角の耳が揺れ、お尻に付いた尻尾もまた、躰に合わせて揺れている。
この皮の豚スーツが彼女の躰になじんでいき、やがてはメス豚怪人になるという。
そのためにもたっぷりと犯してやるのだ。
快楽はこの女の心の壁を砕き、彼のものであるという意識を植え付けてくれるらしい。
事実彼女は彼のペニスをむさぼるように躰でくわえ込んでいる。
この女の中は最高だ。
まさに俺様のメス豚にふさわしい。
ブタドゲスはそう思い、ピストンを早めるのだった。

                   ******

「う・・・」
意識はだんだんはっきりしてくる。
ゆっくりと目を開ける奏音。
見慣れた室内。
昨日と同じだ。
「あ・・・私・・・また・・・」
躰に感じる行為の余韻。
やや気だるい感じの疲労感。
全てが昨日と一緒だ。
「そんな・・・私・・・」
自分がまたしても犯されてしまったことに愕然とする奏音。
だが、そのことに対する恐怖や嫌悪感が昨日のようには浮かんでこない。
「私・・・なぜ? いけないことなのに・・・」
むしろ犯されたことによる気持ちよさが残っている。
黒豚怪人の太くたくましいペニス。
それを含んだ口の中の感触。
それを入れられてしまった躰の中の感触。
それがどうにも心地よく感じてしまうのだ。
もっと欲しい・・・
ふとそう思ってしまって、奏音は身震いする。
「私・・・いったい・・・」
黒豚怪人は自分を我が物にするかのようなことを言っていた。
自分があの黒豚怪人のものになる・・・
ゾクリと背筋が震える。
だが、それが恐怖からくるものだけではないことに、奏音は気が付いていた。
「私・・・私は・・・」
奏音は浴室に駆け込むと、思いをかき消すかのようにシャワーを浴びた。

                   ******

「ギャーー! そ、そんな・・・」
全身を火に包まれる猫怪人。
その目がハンターをにらみつける。
銀色に青のラインの入ったバトルスーツに身を包んだ小柄なハンター。
凄腕と言われたハンターがこんな子供だったとは・・・
自分の能力に絶対の自信を持っていた彼女だったが、どうやらうかつだったようだ。
でもね・・・
私が死んでもダクニマルの侵略は終わらない。
いずれお前はダクニマルの恐ろしさを身をもって知るときが来るわ。
先に地獄で待っている・・・から・・・ね・・・

ゆっくりと炎の中に崩れていく猫怪人。
素早い動きと鋭い爪で苦戦したが、何よりも彼を戸惑わせたのは彼女の身体つきの女性らしいラインだった。
まだ性的なことには疎い彼だったが、女性の柔らかいラインの美しさには目を奪われたのだ。
そのため、ともすればついそのしなやかな動きに見惚れてしまい、反応が一瞬遅れてしまったのだ。
スーツのあちこちは切り裂かれ、そこから血がにじんでいる。
傷そのものは大したことはなく、彼の回復力なら朝までには治っているだろう。
だから、母親に傷だらけの姿を見られることはないはずだが・・・

周囲の闇が晴れ、気が付くと深夜の人気のない公園に立つハンター。
すぐにその場を立ち去り、見られないように家に向かう。
自宅のすぐ近くにまで戻ったところでバトルスーツを解除する。
どうやら誰にも目撃されずに済んだようだ。
もっとも、こんな深夜の住宅街なので、人通りはほとんどない。

「ふう・・・」
ひっそりと静まり返っている我が家。
三屋守恵斗の姿に戻った彼は、思わずため息をつく。
無事に帰ってくることができたのはうれしいが、彼には今ダクニマルよりも気がかりなことがあった。
「ママ・・・」
今日も学校から帰ってくると、ママの表情は暗かった。
どうしたのか聞いても無理に笑顔を浮かべて大丈夫よとしか言わない。
いったい何があったのだろう・・・
パパと喧嘩したとかじゃなさそうだし・・・
やっぱり風邪のせいなのかなぁ・・・
病院で診てもらった方がいいのかなぁ・・・

そんなことを思いながら二階の自分の部屋の窓に飛び移る。
バトルスーツを着なくてもこれぐらいのことはできるのだ。
窓を開け、新聞紙を敷いたところに降り立つ恵斗。
窓を閉めて靴を脱ぎ、パジャマに着替えて布団に入る。
靴は朝になって下に降りるときに持っていけばいいのだ。
「おやすみなさい」
そう言って眠りにつく恵斗。
熊怪人と猫怪人を立て続けに失ったのだ。
一気に二体も怪人を投入してくるとは予想外だったけど、これでダクニマルもしばらくはおとなしくしているだろう。
だが、次はどんな手で来るかわからない。
油断するわけにはいかないのだ。
恵斗は改めてダクニマルの脅威を打ち払うことを心に誓う。
階下で母が苦悩し、すすり泣いていたことに気付かずに・・・

「キャヒーッ!」
「ブヒブヒィーッ! 何だと? ネコインビがハンターにやられただと?」
寝そべっていた躰を起こし、女性型クロザコーの報告を聞く黒豚怪人ブタドゲス。
「ブヒブヒ・・・愚かなメスだ。ガキだと思って油断したんだろう。バカな奴・・・」
苦々しい思いでブタドゲスは吐き捨てる。
もちろん仲間を倒されたのはつらいこと。
クマノーキンと言いネコインビと言いハンターを侮っているからそうなるのだ。
せっかく首領様が二体同時行動という策を与えてくださったというのに、一緒の行動は気に入らないなどと時間差を付けたりするから。
ガキだろうがハンターはハンター。
当然奴はそれなりの能力を持っている。
ダクニマルがこの世界を手に入れるのもそう簡単にはいくまい。
だが・・・
この世界の人間のメスはなかなかいい。
とくにあの『カナネ』はいいメスだ。
俺様のモノを充分満足させてくれる躰だ。
ハンターの身内にあのようなメスがいたとはな・・・
あのようなメスを我が物にしていいと言っていただけるとは俺様は幸運だ・・・
「ブヒヒヒヒ・・・たっぷりと可愛がって、身も心も俺様のものにしてやる。そうなったときのハンターの小僧の顔が見ものだぞ。ブヒヒヒヒ・・・」
鼻を鳴らすような笑い声をあげるブタドゲス。
その時が待ち遠しい。

だが、それには多少の時間がかかる。
スーツによる肉体改造と洗脳は急速には行えないという。
急速に行えば精神にも肉体にも負荷がかかり、結局クロザコーのような命令にただ従うだけの戦闘員レベルのものになってしまうらしい。
かといって、数日間もこの闇の世界にカナネをとどめておくわけにはいかない。
そんなことをすれば、あのハンター小僧が母親を探しに躍起となるだろう。
そうなれば、藪をつついて蛇を出すことにもなりかねないのだ。
だから、今は最低限自ら外部に漏らすようなことの無いよう暗示をかけて家に帰すしかない。
幸いその暗示はしっかり効いているようで、カナネは犯されたことを誰にも言ってはいないようだ。
そのうちに言おうとも思わなくなるだろう。
早くその日が来てほしいもの。
だが、今はこいつでがまんしようと、彼はそばに立つクロザコーを引き寄せる。
クロザコーは性欲処理にも役立つのだ。
それにしても首領様のご慧眼には恐れ入る。
最初クマノーキンの様子を常に見張れと言われたときには何のことかわからなかった。
とくにハンターに倒されたとしても、そのあとまで見張れと言われたのには驚いた。
だが今ならわかる。
おかげでハンターの正体を突き止めることはできたし、カナネを手に入れることもできるのだ。
ブヒヒヒヒ・・・

                   木曜日

「あなた・・・恵斗・・・ごめんなさい」
今朝も何とか恵斗を学校に送り出し、奏音はリビングに戻ってくる。
テーブルの上には台所から持ってきた包丁。
それは奏音の覚悟だった。
一晩ずっと考えたが、それしか思いつかなかったのだ。
もうあの黒豚怪人に躰を汚されるわけにはいかない。
もし・・・
もしまたそんなことが起こりそうなら、奏音は黒豚怪人をこれで刺し、自分も死のうと考えていた。
それしかもう考えられなくなっていたのだ。
このままなら自分はおかしくなってしまう。
たった二度であの黒豚怪人に対する嫌悪感が驚くほど失われてしまっていた。
もし、これ以上抱かれるようなことになれば、あの黒豚怪人の言う通り、私は黒豚怪人のメスになってしまうかもしれない。
その思いが、奏音を苦しめるのだ。
夫を、息子を裏切るようなことにはなりたくない。
奏音はじっと包丁を見つめていた。

「ブヒヒヒヒ・・・迎えに来たぞ、カナネ。ブヒィーッ!」
背後から声がする。
すぐに包丁を持って身構える奏音。
「こ、来ないで! もう私にかまわないで! お願い、もう来ないで!」
震える両手で包丁を構える奏音。
その顔は青ざめていた。

「ブヒブヒィーッ! 物騒なものを持っているではないか。そんなもので俺様は傷つきはせんし、お前にも似合わん。さあ、それを置いてこっちへ来るのだ。ブヒヒヒヒ・・・」
ニタニタと笑いながら奏音を手招きする黒豚怪人。
その太った巨体がすでに嫌悪感よりもたくましさを感じさせる。
「いやっ! いやです! もうあなたのものには・・・」
「ブヒヒヒ・・・そんなこと言って、こいつが欲しいのではないか?」
首を振る奏音に、黒豚怪人は股間から太いペニスを屹立させて見せつける。
ムッとするようなオスの体臭が流れ出し、奏音の鼻をくすぐっていく。
「あ・・・」
むせかえるようなオスのにおい。
それを嗅いだ時、奏音はぞくぞくするほどの喜びを感じてしまう。
すでに目は黒豚怪人のペニスにくぎ付けになっており、奏音は思わずごくりとつばを飲み込んでしまう。
欲しい・・・
強烈な思いが奏音の中に湧き上がる。
あのたくましいペニスが欲しい・・・
あのたくましいペニスを感じたい・・・
あのオスに犯されたい・・・
たった二日で奏音の脳に刻み込まれてしまった快楽。
それが奏音を狂わせていく。

「ああ・・・あああ・・・」
「さあ、それを置いて俺様の元へ来るのだ。ブヒブヒィーッ!」
「・・・はい・・・」
奏音は思わず返事をして、包丁をテーブルに置いてしまう。
そしてゆっくりと、黒豚怪人のほうへと歩み寄る。
「ブヒヒヒヒ・・・いい子だ」
黒豚怪人に抱き寄せられる奏音。
「ああ・・・ダメ・・・なのに・・・私には・・・夫も・・・子供もいるのに・・・」
それなのに黒豚怪人の抱擁を振り切れない。
「ブヒヒヒヒ・・・俺様が忘れさせてやる」
「あああ・・・ダメ・・・」
弱弱しく首を振る奏音。
だが、躰はもう言うことを聞かない。
「さあ、来るのだ。俺様とともに」
「あああ・・・は・・・い・・・」
奏音は黒豚怪人とともに闇に包まれた。

                   ******

ぞくぞくするほどの気持ちよさ。
躰を締め付けてくる快感。
むき出しになる胸の解放感。
黒皮の豚スーツがこんなに気持ちよかったなんて・・・
奏音は渡された豚スーツを着込んでいく。
首から下を覆ってしまう黒い皮スーツ。
露出しているのは胸と性器だけ。
それがまた淫靡でたまらない。
オスを誘うのにふさわしい衣装。

「ああ・・・」
どうして私はこんな衣装を着ているのだろう・・・
どうして私はこんなところにいるのだろう・・・
奏音はそう思う。
でも、止まらない。
スーツを着るのが気持ちいい・・・
オスのにおいを嗅ぐのが気持ちいい・・・
これから犯されると思うのが・・・気持ちいい・・・

両足のつま先は固い蹄。
かかとはハイヒールのようにとがっている。
両手の甲にも蹄が付いており、指はその下から出るようになっている。
躰にぴったりと密着する黒い皮スーツ。
まるでそれが自分の皮膚のように感じられる。
気持ちいい・・・
とっても気持ちいい・・・

残っているのは豚の頭を模したマスク。
三角の耳、赤い目、丸く大きな豚の鼻。
口元だけは開いていて、彼女の口が露出するようになっている。
これをかぶってしまえば豚になる。
あの黒豚怪人好みのメス豚になる。
ダメなのに・・・
そんなのはダメなのに・・・
止まらない・・・
止められない・・・
彼のメス豚になると考えただけでぞくぞくするような快感が走る。
彼のメス豚になる。
なんて甘美な誘惑なのか・・・

奏音はゆっくりとマスクを頭にかぶっていく。
ショートカットの髪がすっぽりと収まっていき、彼女の頭は豚になる。
マスクの赤い目が輝き、奏音の視界も赤く染まる。
ああ・・・
なんてすばらしい・・・
なんて気持ちいい・・・
もうどうなったっていい・・・

「ブヒヒヒ・・・着替え終わったようだな」
「はい」
ゆっくりと黒豚怪人の前に姿を現す奏音。
その姿はまさに女性型の黒豚怪人と言っていい。
「ブヒヒヒ・・・似合うぞ。さあ、来るがいい」
「はい・・・」
奏音は黒豚怪人の言葉に従い、彼のそばへ行く。
彼の発するオスのにおいが、それだけで奏音を興奮させていく。
ああ・・・このにおい・・・
このにおいだわ・・・
もっともっと嗅ぎたくなる・・・

「ブヒヒヒ・・・どうだ、その姿は? 気に入ったか?」
「・・・はい・・・」
こくんとうなずく奏音。
「ブヒヒヒ・・・それでいい。それこそがお前の本当の姿なのだ。お前はメス豚怪人。それを脳裏に刻み込め」
「・・・はい・・・」
黒豚怪人の言葉が奏音の心に沁み込んでくる。
彼の言う通りなのだ。
ここにいる私は三屋守奏音ではない。
私はメス豚なんだわ・・・

ぐっと顎を持ち上げられる奏音。
黒豚怪人の顔が間近に迫り、その臭い息が顔にかかる。
「ブヒヒヒ・・・お前は俺様のメス豚だ。俺様のものだ。いいな?」
どきんと心臓が跳ね上がる。
ああ・・・
なんてうれしいのだろう。
こんなたくましいオスに我が物と言ってもらえるなんて・・・
奏音の心が染められる。
黒豚怪人のメスに染められていくのだ。
「はい・・・私はあなた様のものです・・・」
奏音は自然とそう答えていた。
「俺様のことはブタドゲス様と呼ぶのだ」
「はい。ブタドゲス様」
ブタドゲス様・・・
なんて素敵な響きなのだろう。
ブタドゲス様・・・
ブタドゲス様・・・
奏音は心の中で繰り返す。
「お前は・・・そうだな・・・ブタミダーラ・・・そう、メス豚怪人ブタミダーラと名付けてやる。ブヒブヒブヒィーッ!」
「ブタミダーラ?」
「ブヒヒヒ・・・そうだ。お前は今日からメス豚怪人ブタミダーラだ。心に刻み込め。いいな」
「はい。ブタドゲス様。私はメス豚怪人ブタミダーラです」
奏音はもう何のためらいも感じなかった。
彼が言うのだ。
彼が言うなら、私はブタミダーラなのだ。
それ以外の何者でもない。

「ブヒヒヒヒ・・・ではブタミダーラよ。たっぷりと楽しませてやろう」
「ああ・・・はい、ブタドゲス様」
ブタドゲスがブタミダーラの躰をひょいと抱き上げる。
ああ・・・うれしい・・・
ブタドゲス様にお姫様抱っこをされるなんて・・・
なんてうれしいの・・・
ブタミダーラは自らもブタドゲスの首に手を回す。
二人の黒豚怪人はそのまま闇の褥へと向かうのだった。

                   ******

「三屋守ー、今日うちに寄らないか?」
クラスメイトの近藤君が帰り際に恵斗に声をかけてくる。
「んー、ごめん。今日はまっすぐ帰るよ」
恵斗はそう返事する。
ホントは彼の家に行って遊びたかったのだけど、母親の様子が心配だったのだ。
家に帰って問題が無いようなら、改めて遊びに行くと電話してもいいだろう。
「行けるようだったら電話するけどいい?」
「いいよー」
快く応じてくれる近藤君。
恵斗にとってはいい友人なのだ。
恵斗は手を振って近藤君と別れ、家への道を歩いて行った。

「ただいまぁ」
いつものように家に帰ってくる恵斗。
一瞬何かが引っかかる。
あれ?
ほんのちょっとした違和感。
何だろうと思っていた時には消えていた。
何だったんだろう・・・
何か・・・ダクニマルの闇の気配を一瞬感じたような・・・

「えっ? あ、お、お帰りなさい。早かったのね」
どことなく慌てた様子で、濡れた髪をバスタオルで拭きながら出迎えに出てくる母親。
思わず恵斗はドキッとする。
なんだかいつもよりも母親が美人に見えたのだ。
彼の母は近所でも評判の美人である。
学校の参観日などではクラスの友人たちからも羨ましがられるぐらいなのだ。
それは恵斗にとっても誇らしく、母親にはいつまでも美人でいてほしいと思っている。
だから母の表情が陰ると心配になるのだ。
多少マザコンの気がないとは言えないだろう。

「た、ただいま」
何となく目をそらしてしまう恵斗。
別に裸とかではないのに、なんだか見てはいけないものを見たような・・・
そのため、先ほど感じた一瞬の違和感などどこかへ飛んで行ってしまう。
「シャ、シャワー浴びてたの?」
「え、ええ。なんだか汗をかいてしまったものだから・・・」
恵斗と同じように、母もなんだか戸惑っているような・・・
きっといつも浴びないような昼間にシャワーを浴びたからなのかな?
「そ、そうなんだ。な、何かおやつある?」
カバンを持ってそそくさと自分の部屋に向かう恵斗。
「ご、ごめんね。仕事が忙して買い物に行ってないの。戸棚に何かあると思うからそれでがまんして」
「あ、そうなんだ。うん、わかった」
買い物に行きそびれるなんて珍しいなと恵斗は思う。
いつもは午前中で仕事を済ませ、午後は家事や買い物に充てるのが普通だったのだ。
「ご、ごめんね。明日はちゃんと買っておくから」
「いいよ、気にしないでママ」
恵斗は階段の途中で振り返り、そう言って笑顔を見せる。
だが、下で彼を見上げていると思っていた母は、タオルを握り締めてずっと彼から目をそらしていたままだった。
それは、何かやはりいつもの母ではないように恵斗には思えた。

                    ******

まだ心臓がどきどきする。
顔が火照るのはシャワーのせい?
まさかシャワーを浴びた直後にあの子が帰ってくるなんて・・・
考えてみたらもうそんな時間だったんだわ・・・

自室に戻って鏡台の前に座る奏音。
自分の顔が鏡に映っている。
ここにいるのは誰?
私はもうあの子の顔がまともに見られない。
いったいどうしてしまったというの?
なぜ私はあんなことをしてしまったの?
私は・・・
私は・・・

もう会ってはダメ。
二度と会ってはいけない。
会えば私はまた狂ってしまう・・・
メス豚になって快楽を求めてしまう・・・
それはダメ・・・
私には竜一さんと恵斗がいる。
二度と間違いを犯しては・・・

奏音は首を振る。
さっきのような感情はあってはならないのだ。
恵斗が帰ってきたとき、奏音は自分の中に確かにあの子を疎ましく思う気持ちがあったことを自覚していた。
どうしてこんな時に帰ってきたのだろう。
帰ってこなければいいのに。
そう思ってしまったのだ。
これまではそんなこと思ったこともなかったはずなのに・・・

狂ってはいけない・・・
快楽に溺れてはいけない・・・
もう会ってはいけない・・・
必死にそう自分の言い聞かせる奏音。
だが・・・
そう考えれば考えるほど、奏音の中でブタドゲスの存在が大きくなっていくような気がしてならなかった。
ブタドゲスのメス豚である自分が否定できなくなっているような気がしたのだ。
ああ・・・
私はいったいどうしたら・・・
奏音は両手で自分の顔を覆って涙した。

(続く)
  1. 2018/01/03(水) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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メス豚怪人ブタミダーラ (1)

予告しておりました通り、今日から七日間で長編SSを一本投下いたします。
タイトルは「メス豚怪人ブタミダーラ」です。
まあ、私の好きなシチュの話です。
お楽しみいただければと思います。

それではどうぞ。


メス豚怪人ブタミダーラ

「グワァーーーー!」
断末魔の悲鳴を上げる熊怪人クマノーキン。
必殺技のハンタースラッシュがさく裂したのだ。
全身を火だるまにしながらも、なおも目の前のハンターをにらみつけるクマノーキン。
だが、もはや死は免れない。
「お・・・おのれ・・・まさか・・・こんなガキがハンターだったとは・・・な・・・」
どうっと地面に倒れるクマノーキン。
辺りに焦げ臭いにおいが立ちこめる。
その様子をハンターはマスク越しにじっと見つめていた。

「ふう・・・」
熊怪人の息の根が完全に止まり、その死体が塵になって消えていくことを確認して、思わず息をつくハンター。
熊怪人の言った通り、その姿は小柄で、身長も150センチに満たないだろう。
カチッと音がして、ハンターの姿が銀色の粒子に覆われる。
すぐに粒子は拡散し、中から少年が姿を現した。
ハンターが全身を覆う銀色に青いラインの入ったバトルスーツを解除したのだ。
それと同時に、彼らを包んでいた異空間も消えていく。
周囲が再び闇から日常の風景へと切り替わる。
少年はすぐにその場を後にした。
子供がこんな夕方の繁華街でうろうろしていたのでは、人目についてしまうかもしれない。
それは避けたいのだった。

背後でパトカーのサイレンが鳴る。
おそらく熊の怪物が現れたということで、誰かが通報したのだろう。
もう退治したので、すぐに騒ぎは収まるだろうけど。
しばらく離れたところで、少年は再び安堵の息をつく。
今日も何とか退治できた。
ダクニマルの動物怪人たちは強敵だ。
でも、ボクがいる限り、この世界は守ってみせる。
そう決意を胸にぐっとこぶしを握り締める少年。
日の暮れた道を、彼は急いで家に向かうのだった。

その姿をじっと闇の中から見ていた者がいた。
「ブヒィーッ! あいつがハンターの正体なのか? お前たち、あいつの跡をつけて何者か調べてくるのだ。ブヒブヒブヒィーッ!」
「「キャヒー!」」
太った躰をゆすり、部下たちである戦闘員クロザコーに命じる黒豚の怪人。
すぐに闇に溶け込むように全身黒づくめのクロザコーたちが消えていく。
「ブヒヒヒ・・・奴が何者かがわかれば、いくらでも対策ができるというもの。ブヒヒヒヒ・・・」
黒豚怪人はそう言って鼻を鳴らして笑みを浮かべるのだった。

                   月曜日・夕方

もう・・・あの子ったらどこをほっつき歩いているのかしら・・・
掛け時計に目をやってため息をつく一人の主婦。
もう午後6時を過ぎだというのに、一人息子が帰ってこないのだ。
学校が終わったらまっすぐに帰ってきなさい、道草はいけないわよと言い聞かせているつもりなのだが・・・
やっぱり父親がいないとだめなのかしら・・・
彼女はふとそう思う。
厳しすぎてもダメだとは思うものの、甘やかすのもよくない。
このあたりは父と母が二人そろっていたほうがやはりバランスが取れるのだろうか・・・
いやいや、子育てを一人で行っている人は世間には大勢いるのだし・・・
もう・・・
早く赴任先から戻ってきてよ・・・

彼女はポケットからスマホを取り出して待ち受け画面を見る。
そこには彼女と息子を背後から抱きしめるたくましい男性が微笑んでいた。
その画像に思わず彼女の口元もほころんでしまう。
あなた・・・
普段は息子の前ではパパと呼ぶが、二人きりの時はそう呼ぼうと決めていた呼び方。
仕事の都合で単身赴任しているが、いつでも心は彼のもとにある。
そう思う彼女だった。

「ただいまぁ」
ようやく玄関から息子の声がする。
やっと帰ってきた。
ん、もう・・・
こんなに遅くなって心配させてぇ・・・
そう思いながらも、彼女はいそいそと息子を迎えに玄関に向かう。
そっとスマホをポケットにしまいながら。

                   ******

「ただいまぁ」
恐る恐る玄関を開け、家の中に入る少年。
やむを得なかったとはいえ、もう夜7時近い時間ともなれば、母が心配しているのは当然だろう。
何かうまい言い訳はないものか・・・
そう思いながら帰ってきたものの、結局うまい言い訳は思いつかなかった。
とはいえ、怪人と戦っていましたなんて正直に言えるはずもない。
結局は道草を食って遅くなったと言うぐらいしかないのだが・・・

「お帰りなさい。遅かったのね」
玄関にやってくる少年の母。
やはりその顔に少し怒りが混じっている。
とはいえ、無事に戻ってきてくれた安堵のほうが勝っているのだが、少年にはそれに気づく余裕はない。

「ご、ごめんなさい。ちょっと道草食っちゃって・・・気が付いたらもうこんな時間だったんだ」
少年は母の顔をまともに見られない。
遅くなって心配かけたことと、正直な理由を述べていないという二つの事柄が、彼をそうさせているのだ。
「ふう・・・いつも言ってるでしょ。遅くなるなら連絡するとかしなさいって。そもそもこんな時間まで帰ってこないというのはいけません」
ため息をつき、ややあきらめの表情で息子を諭す母。
まあ、連絡と言ってもスマホを持たせているわけでもなし。
今どきの少年なのだ。
7時前に帰ってきているなら良しとするぐらいでないと。
そう思う。
塾だなんだで結構遅く帰ってくる子供も多いと聞く。
のんびり遊んでいられるのも今のうちかもしれない。
中学に入れば、そのあたりも必要になってくるだろう。

「ごめんなさい」
母の言葉に深く頭を下げる少年。
「わかったから、早く手を洗ってうがいしてらっしゃい。もうすぐ晩ご飯だから」
母は苦笑して赦してやる。
とにかく無事で帰ってきたのだ。
これから気を付けてくれればいい。

「ふう・・・」
自分の部屋に入り、荷物を置く少年。
予想ほど怒られなかったことにホッとする。
それにしても、まさか学校の帰りに変身して戦うことになるとは思わなかった。
いつもならダクニマルの活動は夜が多く、こっそりと自室を抜け出していくことが多かったのだ。
まさか日中にハンターとして戦うことになるとは・・・

謎の組織ダクニマル。
いつのころからか現れ、動物をかたどったような怪人と、全身を黒いタイツで覆ったようないわゆる戦闘員であるクロザコーと呼ばれる連中を使い、人間たちをひそかに恐怖に陥れている組織。
その実態も、組織の目的も不明で、何のために人間を襲うのかすらわかってはいない。
今のところは表立って行動していることは少なく、都市伝説のような扱いにはなっているものの、何人もの犠牲者が出ており、存在していることは間違いないのだ。

そのような謎の組織とこの少年がなぜ関わり合うようになったのか・・・
それは少年が選ばれたからにすぎない。
ダクニマルの怪人たちを狩る存在。
ダクニマルが闇ならば、ある意味それは光の存在かもしれない。
その光の存在に少年は選ばれたのだ。
適性があったのかもしれない。
少年自体は、なぜ自分が選ばれたのかなどわかるはずもない。
だが、選ばれたからには、彼は狩らねばならないのだ。
ダクニマルの怪人たちを。
それがハンターとしての使命なのだから。

「恵斗(けいと)ー、ご飯よー」
階下から母親の声が聞こえてくる。
あの母を守りたい。
母の笑顔をいつまでも見ていたい。
だからこそ戦う。
ダクニマルの暗躍を許しておくわけにはいかないのだ。
「はーい」
少年はそう返事をすると、夕食の献立は何だろうとわくわくしながら、母の待つ居間へと降りていくのだった。

                   ******

「ブヒブヒ? ほう・・・あのハンターのガキは三屋守恵斗(みやもり けいと)というのか。父親の三屋守竜一(みやもり りゅういち)は単身赴任中で、母親の三屋守奏音(みやもり かなね)と二人暮らし・・・ブヒヒヒ・・・なるほど・・・」
配下のクロザコーの報告にうなずく黒豚怪人。
「ブヒヒヒ・・・ならばこの母親を人質にすれば、案外たやすくあのハンターを葬ることができるのではないか? ブヒ・・・ブヒヒヒ・・・」
大きな腹をゆすり、下卑た笑いを漏らす黒豚怪人。
黒豚がベースになっているため、全身は黒い。
大きな三角形の耳が頭部についており、先端がやや折れ曲がっている。
鼻は丸く大きく、二つの穴が正面についている。
口からは左右に牙が生え、いかにも凶悪そうな面構えを成していた。

「キャヒーッ!」
そばに立つクロザコーを乱暴に引き寄せる黒豚怪人。
クロザコーは、全身を黒いタイツで覆った人間のような姿をしているが、目も鼻も口もない。
まるでゆで卵のようなつるんとした頭部になっていて、絵を描くときに使用するデッサン人形のような姿と言えるかもしれない。
男性型女性型が存在するが、今黒豚怪人が引き寄せたのは女性型だ。
丸みを帯びたボディラインが見ようによっては美しいと感じるかもしれない。

「ブヒヒヒ・・・もし母親が美人であれば、人質だけじゃない使い道もあるかもしれんな。ブヒヒヒヒ・・・」
そう言ってクロザコーの胸を揉む黒豚怪人。
心なしかクロザコーの動きが色っぽさを帯びる。
「ブヒヒヒ・・・そういえば、お前も元は人間の女だったな。今では俺様の配下のクロザコーとして役立ってくれているが、ザコー液を浴びる前のお前は必死に俺様に抵抗していたものよ。覚えているか? ブヒブヒィーッ!」
「キュヒー・・・ン!」
クロザコーの声にも何となく甘いものが混じって聞こえる。
「ブヒブヒィーッ! お前が最初にやったことは何だった? お前はその手で夫と子供を殺したのだ。俺の命令のままにな。ブヒヒヒ・・・」
どす黒いタールのようなザコー液を浴びせられた人間はクロザコーと化してしまう。
そうなればもはやダクニマルの戦闘員として怪人の命令のままに動くようになるのだ。
この女性型クロザコーもそのようにして作り出され、黒豚怪人の命令で夫と子供を始末したのだった。
「ブヒヒヒ・・・さて、あのハンター小僧の母親の顔を拝見させてもらうとしようか。ブヒブヒブヒィーッ!」
ぐにゅっとクロザコーの胸を握りつぶす黒豚怪人。
「キャヒーーー!」
クロザコーの悲鳴のような奇声が闇に響いた。

                   火曜日

「ふう・・・」
キーボードを打つ手を止めて一息つく奏音。
うーんと両手を上げ、躰を伸ばして凝りを解きほぐす。
息子の恵斗が学校に行った後の午前中の日課だ。
夫の竜一が充分な稼ぎで養ってくれているとはいえ、少しでも家計に貢献するため、奏音はデータ入力等の自宅作業を行っている。
これならば自宅にいたままできるし、そこそこ小金を稼ぐこともできるのだ。
とはいえ、目が疲れるのと肩が凝るのは否定できない。
一時間に一回は休息するのも必要なのだ。

「さて、あと一息だし、午後には買い物に行かなくちゃね」
そう呟きながら立ち上がってコーヒーを淹れに行く。
竜一がいる時ならドリップコーヒーを淹れるところだが、一人なのでインスタントコーヒーだ。
余計な脂肪は付けたくないので、砂糖もクリームも入れずに飲む。
苦味が脳の働きをすっきりさせてくれるような気がするが、おそらくは気のせいなのだろう。
「さて・・・」
再びパソコンのキーボードを打ち始める奏音。
今日もいつもと変りない午前中だった。

「さーて、今晩は何にしようかしら・・・」
午前中の内職を終え、お昼も済ませて近所のスーパーに買い物に向かう奏音。
食べ盛りの男の子がいるのだ。
冷蔵庫の中身はあっという間に空になる。
とはいえ、自分の作った料理を美味しい美味しいと食べてくれると、作る側にも張り合いがある。
から揚げなど作った日には、夫と息子が取り合いになるなんてこともあったのだ。
今は夫が単身赴任しているからそういうことはないものの、翌日の昼に自分が食べる分を残そうと思っていたものが、気が付くと残っていなかったりするなどは日常茶飯事だ。
男の子を持つ母親はみんなそうらしいが、いっぱい食べてたくましくなってほしいというのは間違いなく彼女の中にもあるのだった。

今日はちゃんと寄り道しないで帰ってくるといいけど・・・
そう思いながらも、奏音はちょっと苦笑する。
あのあと恵斗は怒られたのが堪えたのか、いつも以上にお手伝いをしてくれた。
何も言わなくても食器を出してくれたりしたのだ。
いつもあのぐらいお手伝いしてくれるといいのにね。

そういえば、昨日は街中で人が動物に襲われたらしいというニュースをやっていた。
襲った動物が何かはわかってないらしいし、そもそも動物かどうかも定かではないらしいが、何人かが襲われて死者も出てしまったという。
あの子が学校の帰りに街中に行くとは思えないけど、ちゃんとまっすぐに帰ってきてほしい。
もしもあの子が襲われでもしたらと思うと・・・

突然周囲が真っ暗になる。
「えっ?」
いったい何が起こったのか?
昼間だというのに、全くの闇で何も見えない。
一瞬自分の目が見えなくなったのかと思ったが、自分の手や足は見えているので、どうやらそうでもないらしい。
「ど、どうして? だ、誰か!」
とにかく助けを呼ぼうとしたものの、声はむなしく闇に吸い込まれていく。
道路を歩いていたはずなのに、電柱も家も車も何もない。
何が起こったのか全く分からない。
「誰かー! 誰か助けて!」
地面に立っているのかどうかすらもよくわからなくなるほどの闇。
奏音は恐怖に立ちすくんだ。

「ブヒィーッ! ブヒブヒブヒィーッ! こいつが三屋守奏音という女か?」
闇の中からぬっと姿を現す黒豚怪人。
その両脇には、全身が黒く顔のない女性たちが立っている。
「ひっ!」
思わず息をのむ奏音。
「「キャヒーッ!」」
恐怖にすくむ彼女に、黒豚怪人の両側にいた黒い女たちが近づいていく。
まさかこの化け物が昨日の事件の?
「ひぃーっ!」
悲鳴を上げて逃げ出そうとする奏音だったが、黒い女たちは素早く奏音の腕をつかみ、両側からしっかりと捕らえられてしまう。
「い、いやっ! 離して! いやぁっ!」
必死に逃げようとする奏音。
だが、黒い女たちの力は強く、全く振りほどくことができない。
もがく奏音に黒豚怪人がゆっくりと近づいてくる。
「ひーっ!」
「ブヒブヒィーッ! 騒ぐな!」
「ひっ!」
黒豚怪人の威圧感に思わず口を閉じる奏音。
「ブヒィーッ! これはまたなかなか人間にしてはいい女ではないか。ブヒヒヒ・・・気に入ったぞ」
黒豚怪人の手で顎を持ち上げられる奏音。
「あああ・・・あなたは・・・いったい・・・」
「ブヒッ! 俺様か? 俺様は偉大なるダクニマルの黒豚怪人ブタドゲス様だ。覚えておけ。ブヒブヒブヒィーッ!」
ぎろりと奏音をにらみつける黒豚怪人ブタドゲス。
その臭い息が奏音の鼻を刺激する。
「ダクニマルって・・・そんな・・・本当に・・・」
最近ネットで噂になった都市伝説。
不気味な怪人が人を襲うという噂は本当だったというの?

「ブヒブヒブヒィーッ! 見れば見るほどいい女ではないか。奴に対する手札にするだけではもったいない。やはり我が物に・・・これは首領様に申し出てみるか。ブヒヒヒヒ・・・」
何事か考えを巡らせる黒豚怪人。
いったい何をしようというの?
私はいったいどうなるの?
「お前たち、この女を連れてくるのだ。ブヒブヒブヒー」
「「キャヒーッ!」」
強い力でクロザコーたちに抱えられるようにして連れて行かれる奏音。
「いやっ! 助けて! 誰かー! 誰かーーー!」
奏音の悲鳴が闇の中へと消えていった。

                   ******

「う・・・こ、ここは? 私はいったい?」
ゆっくりと意識が戻ってくる。
薄ぼんやりと明るいものの、周囲には何もない。
「私は・・・」
奏音は上半身を起こして状況を確認しようとする。
「キャッ! えっ? 何これ?」
慌てて胸を隠すように両手で胸を覆う奏音。
自分がとんでもない格好をしていることに気が付いたのだ。

奏音は首から下をつま先まで躰にぴったりとフィットした黒いレザースーツを着せられていたのだ。
しかも、胸の部分はくりぬかれたように丸く開いており、そこから奏音の形良いバストがむき出しになっていた。
それだけではない。
股間の部分もぽっかりと開いており、完全に毛を剃られた女性器がこれまたむき出しになっている。
つまり、本来は隠される部分がむき出しになり、それ以外の首から下全部が覆われているという異様なレザースーツなのだ。
足の部分はつま先部分が二つに先割れした蹄のようになっていてとても硬そうであり、かかとの部分はハイヒールのように伸びている。
胸を隠した両手も、手の甲部分から先割れした蹄のようなものが付いていて、その下から手袋に覆われた指が出るようになっている。
つまり、指を握って握りこぶしにすると、蹄部分が突出するようになっているのだ。
さらに腰の部分はコルセットのようなもので引き締められ、優美な腰の括れを作っていた。
「な・・・なんなのこの格好? どうして?」
自分がなぜこんな格好をしているのかさっぱりわからない奏音。
いったい何が起こったというのか?

「ブヒブヒブヒィーッ! とてもよく似合っているではないか」
突然野太い声が聞こえてくる。
意識を失う前に聞いた声だ。
「ひっ」
思わず小さな悲鳴を上げる奏音。
薄闇の中から全身が黒い巨体をゆすった黒豚怪人が現れたのだ。
「ブヒヒヒ・・・恐れることはない。お前を傷つけるつもりはないからな。ブヒィーッ!」
「えっ?」
黒豚怪人の言葉に戸惑いつつも、必死に胸と股間を隠すようにする奏音。
いったいどういうことなのだろう?

「ブヒヒヒ・・・それは偉大なるダクニマルの首領様が俺様のために特別に作ってくださった専用の皮スーツだ。首領様がお前に着せるよう命じられたが、どうやらピッタリではないか。ブヒィーッ!」
「首領が・・・これを?」
こんないやらしい衣装を着せられるなんて・・・
奏音は思わず背筋がゾッとする。
「ブヒヒヒ・・・そうだ。あとはこれをお前にかぶせれば、お前は俺様好みのメス豚に生まれ変わるのだそうだ。ブヒィーッ!」
黒豚怪人が手にしていたものを奏音に見せる。
それは、頭からすっぽりとかぶるタイプの豚のマスクだった。
三角形の大きな耳、赤く輝く目、そして丸い大きな豚の鼻。
一つだけ普通の豚の頭と違うのは、口の部分がぽっかりと開いており、そこは胸や性器のところと同じように奏音の口が露出する感じになるのだろう。
黒豚怪人はこれを奏音の頭にかぶせるつもりなのだ。

「ひぃっ! いやっ! いやぁっ!」
悲鳴を上げて這いずるように逃げ出そうとする奏音。
だが、いつの間にか闇の中から現れた二体の女性型クロザコーが、またしても彼女を捕らえてしまう。
「ブヒヒヒヒ・・・おとなしくするのだ」
「いやっ! いやです! いやぁっ! ムグッ・・・」
必死で首を振って抵抗する奏音。
だが、黒豚怪人は奏音に無理やり豚のマスクをかぶせてしまう。
視界が一瞬さえぎられ、やがて赤く染まった視界が広がってくる。
「あ・・・」
奏音の動きが止まり、口がぽかんと半開きになる。
「ブヒヒヒ・・・今はまだスーツが強制的に命令に従わせるようだが、このマスクとスーツがやがてお前をメス豚怪人へと変化させてくれるらしい。ブヒヒヒヒ」
下卑た笑いを漏らす黒豚怪人。
その声を奏音はぼんやりとした意識で聞いていた。

「ブヒヒヒ、離してやれ」
彼女を左右で押さえていたクロザコーが黒豚怪人の命令で離れていく。
まるで力が入らなくなってしまったかのようにふらふらしながら立っている奏音。
両手はだらんと垂れ下がり、むき出しの胸や性器も丸見えだ。
「ブヒブヒィーッ! これはなんともいい眺めではないか。これがあのハンターの母親とはな。首領様もこの女をメス豚怪人にして俺様に下さるとはなんともありがたいことではないか。ブヒヒヒヒ・・・」
いったい何のことだろうか。
奏音は頭がぼんやりしてよくわからない。
マスクをかぶせられた時から、奏音は自分が自分でなくなってしまったような感じだったのだ。

「ブヒヒヒヒ・・・見ろ、お前のその姿を見たために俺様のこいつがこんなになっているぞ。ブヒィーッ!」
黒豚怪人の股間から巨大なペニスがせりあがる。
体色と同様に黒々とした太いペニスで、子供の腕ほどもありそうなぐらいだ。
ムワッとするオスのにおいが周囲に立ち込める。
「あ・・・」
そのにおいに反応する奏音。
豚はオスのにおいにメスが興奮するようになっているのだ。
「ああ・・・」
もじもじと躰をくねらせはじめる奏音。
オスが欲しくなってきているのだろう。
「ブヒヒヒ・・・さあ、来るのだ」
「ああ・・・はい・・・」
何かに引き寄せられるかのように黒豚怪人のそばに歩いていく奏音。
全身を黒皮のレザースーツで覆った姿は妖艶さを漂わせている。
「さあ、こいつをしゃぶるのだ。ブヒブヒィーッ!」
「・・・はい・・・」
黒豚怪人の前にひざまずき、口元だけが露出したマスクでその大きなペニスを口に含んでいく奏音。
んちゅんちゅと舌を絡め、唾液をまぶしてオスの味を味わっていく。
「ブヒヒヒ・・・いいぞ、その調子だ。お前はいいメス豚になる。俺様専用のメス豚にな」
その言葉が何だか心地よく感じる奏音。
もっと彼を味わいたい。
もっとオスを感じたい。
そんな気持ちが湧いてくる。
「ブヒヒヒ・・・そろそろ出すぞ。きちんと飲み干すのだ。いいな」
黒豚怪人の言葉にこくんとうなずく奏音。
ほぼ同時に口の中に濃厚な液体が放出される。
喉に絡みつくようなねばつく液体。
飲みづらさを耐えて奏音は必死に飲み込んだ。

                   ******

「ん・・・」
だんだん意識が戻ってくる。
「ここは?」
ぼんやりした頭で周囲を確認する奏音。
いつもの見慣れた部屋。
どうやらリビングのソファでうたた寝でもしてしまったようだ。
時計を見るともう午後の3時。
もう少ししたら恵斗が帰ってくる時間だ。
「いけない! 買い物に行かなくちゃ・・・買い物?」
そう口にした瞬間、先ほどまでのことが思い出されてくる。
「あ・・・あああ・・・あああああああ」
奏音は台所に駆け込み、シンクに胃の中の物を嘔吐する。
「おえ・・・おええ・・・」
すべて吐き出したい。
飲み込んだものを全部吐き出してしまいたい。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い・・・
奏音はもう出てくるものが無くなるぐらいまで吐き続け、床にへたり込んでしまう。
「はあ・・・はあ・・・」
くじけそうになる気力を奮い起こし、そのまま浴室へと向かう。

あの時着せられていた黒い皮スーツはもう着ていなかった。
奏音は服を脱ぎ捨て、すべて洗濯機に放り込んで浴室でシャワーを浴びる。
涙が止まらない。
自分が何をしたのか・・・
自分が何をされたのか・・・
思いだしてしまったのだ。
黒豚怪人のペニスをしゃぶらせられ、犯された。
奏音は犯されてしまったのだ。
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
奏音は痛くなるぐらいに自分の躰を洗い続ける。
少しでも・・・
少しでも汚れた躰を奇麗にしたかったのだ・・・
「あああああ・・・」
奏音の泣き声が浴室に響いた。

                   ******

「ただいまぁ」
学校を終え、まっすぐに帰宅する恵斗。
昨日は遅くなったから、今日は早く帰らなきゃと心に決めていたのだ。
もちろんダクニマルが現れでもしたら、そういうわけにもいかないのだが、幸い今日は出現した気配はない。

「・・・お帰りなさい」
奥から聞こえてくるどことなく沈んだ感じの母の声。
いつもなら玄関に出迎えに来てくれるのに、今日は出てきてくれない。
どうかしたのかな?
恵斗はちょっと心配になる。

「ただいま」
リビングに入ってもう一度ただいまを言う恵斗。
母親はソファに座ったままでうつむいている。
どうしたのだろう?
「ママ?」
「えっ? あっ、お、お帰りなさい」
恵斗の呼びかけに少しだけ顔をあげ、笑顔を見せる母。
だが、その笑顔は無理やりのようにも見えるし、顔色も悪い感じだ。
「どうしたの? 具合でも悪いの?」
びっくりして駆け寄る恵斗。
「えっ? あ、な、何ともないのよ。ええ、大丈夫」
「本当?」
どう見ても大丈夫そうには見えない母に、恵斗は心配になる。

「だ、大丈夫よ。ちょっと風邪を引いたかもしれないから、一人にしておいてくれる?」
「う、うん・・・」
母の言葉に渋々離れていく息子。
今はとても息子の顔を見られない。
奏音は顔をそらすようにして息子を視界から外す。
ごめんなさい・・・
ママを・・・
ママを赦して・・・
あんな化け物に犯されてしまったママを赦して・・・
奏音はそう心の中で謝るしかなかった。

結局その晩は夕食にピザを注文して食べた。
大きなピザだったが、奏音はほとんど口を付けず、半分近くが残ってしまう。
恵斗も母のことが心配なせいか、あんまり食欲が湧かず、早々にごちそうさまをする。

夕食後も母は普段通りに過ごそうとするもののうまくいかず、息子もそんな母が気になってテレビを見る気にもならず、二人とも早々に眠りについたのであった。

(続く)
  1. 2018/01/02(火) 21:00:00|
  2. メス豚怪人ブタミダーラ
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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