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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

観察日記(3)

「観察日記」の三日目、最終回です。
楽しんでいただければうれしいです。

それではどうぞ。


(3)
14月21日
今月も今日でおわり。
夏休みもあとはん分です。

アキもなんだか元気になってきました。
朝になるとサユリのへやに来て、いちどあの黒いスーツすがたになります。
そして、二人でいっしょにさわりっこします。
すべすべして気もちいいみたいです。

そしてちきゅう人のすがたになると、せいふくをきてしごとに行きます。
いつもこの時間は同じだけど、今日は少しちがいました。
二人でいっしょにぬけだして、トイレに行って黒いスーツすがたになってさわりっこしてました。
じいが言うには、だいぶ二人ともスーツになれてきたみたいなんだそうです。
もうアキもねないようにするなんてしなくなったみたいだし、夜になるとスーツすがたでへやですごすようになったみたいです。
もうすぐこうていへいかのいだいさがわかるようになるのかな?

夜になると、アキがサユリのへやに来ました。
そして二人で黒いスーツすがたになってさわりっこします。
とても気もちよさそうです。

『あん・・・ああ・・・紗由里・・・だめ・・・気持ちよすぎる・・・』
アキの黒いスーツの上をサユリの黒い指先が動いている。
アキはすごく気持ちよさそうにしていた。
『うふふ・・・気持ちいいでしょ? もうこのスーツのことチーフに言ったりしないよね?』
そう言いながらマスクを密着させるサユリ。
二人の口がマスク越しに触れ合い、まるで男の人と女の人がキスをしているみたいだ。
『言わない・・・言わないわ。このスーツのことは誰にも言わない。私たちだけのものよ』
アキの指もサユリの躰の上を動いて、サユリは時々躰が震えている。
『ええ、これは私たちだけのもの。私たちにジャニン星人がくれたプレゼント』
『ええ・・・こんな素敵なプレゼントをいただけるなんて・・・』
二人はくねくねと躰をくねらせている。
『これからは皇帝陛下のために・・・』
『ええ・・・これからは皇帝陛下のために・・・』
ぼくは二人がそう言ったのをはっきりと聞いた。

                       ******

15月1日
きのうの夜はアキはじぶんのへやにもどりませんでした。
二人でいっしょに黒いスーツのままでねていました。
ベッドの中では二人とも小さいこえでしゃべっています。
スーツのはたらきでこうていへいかへのおことばをしゃべっているんです。
こうすることでこうていへいかのいだいさがわかるんだとじいが言いました。

二人はベッドからおきると顔をあらう場しょへ行きました。
そして少しの間二人でだまってかがみにむかって立っていましたけど、いっしょに右手を上げてヒーッと言いました。
それを見たじいはすごくよろこびました。
あの右手を上げてヒーッと言うのは、こうていへいかのいだいさがわかってきたしょうこなんだそうです。
ああすることが、こうていへいかにしたがいますって言っているのと同じなんだそうです。

今日の二人はせいふくをきてオペレーションルームには行きませんでした。
お休みの日なんだそうです。
ちきゅう人もちゃんとお休みをとるんだって言ってました。

二人はずっとへやにいました。
へやの中では黒いスーツすがたのままでした。
そしてすりすりとさわりっこしたり、かがみに向かって右手を上げてヒーッって言ったりしてました。
なんだかすごく楽しそうでした。

                     ******

15月4日
アキはサユリのへやにいっしょにいるようになりました。
夜はいっしょに黒いスーツすがたでさわりっこして、いっしょにベッドでねてこうていへいかへのおことばをしゃべります。
朝もいっしょにかがみの前で右手を上げてヒーッって言って、いやいやちきゅう人のすがたになってへやを出ます。

オペレーションルームでは、画めんを見ながらゆびをうごかしてますけど、なんだかいやいややっているみたいです。
そしてときどきトイレにぬけだして黒いスーツすがたになります。
アキもサユリも同じです。
トイレが長いっておこられてました。

二人はほかのちきゅう人に話しかけられたりしてもうれしそうじゃありません。
なんだかいやそうです。
早くへやにもどってスーツすがたになりたいようでした。

「ねえ、爺」
ぼくは爺に声をかける。
「なんですかな? 若様」
爺はいつもニコニコしている。
そうでないときはうれしそうなのに泣いたりする。
「あのメスたちがスーツ着られなくなったらどうするかなぁ・・・」
ぼくはなんだかちきゅう人のメスたちに意地悪をしてみたくなっちゃった。
だってあんなにスーツが気もちよさそうなんだもん。
着られなかったらどうなるか気になるよね。

「ふむ・・・」
爺があごに手を当てて考えている。
「なるほど。これまでずっとスーツによる洗脳が浸透してきていたので順調だと思っておりましたが、ここで一度スーツから引き離してみるのも面白いですな・・・」
「スーツ着られなくしちゃったら、だめ?」
ぼくはもう一度聞いてみる。
「いや、それは面白い考えですぞ若様。あのメスたちのスーツを一度機能停止させてみましょう。その状態でスーツを欲しがるようであれば、洗脳は上手く行っている証拠ですぞ」
爺はにっこり笑ってそういった。
「いやいや、さすが若様じゃ。これでまた面白い実験になるわい。礼を言いますぞ、若様」
そして爺はぼくの頭を撫でてくれた。
えへへ・・・
爺に頭撫でてもらうの久しぶりだよ。

『えっ?』
『ど、どうして?』
アキとサユリが驚いている。
二人でへやに戻ってきていそいそと制服を脱いだのに、スーツ姿になれないからだ。
『紗由里、あ、あなたもなの?』
『戻れない。スーツ姿に戻れないわ。どうしてなの?』
顔を見合わせているアキとサユリ。
青ざめた顔しているよ。
なんだかちょっとかわいそうかな・・・

『いやぁっ! いやよぉ!』
『ああ・・・お願い・・・スーツを・・・スーツを着させて』
二人は必死に躰をこすったり撫でたりしているけど、黒いスーツは現れない。
爺が一時的に機能を停止させているからだ。
でも、最初にあのスーツを着せたときにはとても嫌がっていたのにね。

「見なされ若様。あのメスども、最初はあんなに嫌がっていたのに、今ではスーツを着たくて仕方がないようですぞ」
「うん。これっていいことなんでしょ?」
「もちろんですじゃ。このメスたちはもう言いなりになりますぞ。あとは帝国のために働くよう仕向けるだけです。ここまでうまく行くとは思いませんでしたな」
爺はすごくうれしそうだ。
実験がうまく行ったからうれしいんだね。

そのあと、じいがスーツをきたかったら言うとおりにするのじゃと言ったら、サユリもアキも言うとおりにしますと答えました。
じいはぼくに何かめいれいしてごらんと言ったので、ぼくは何をめいれいしようかと考えました。
ぼくは二人にさか立ちをさせたり、ぴょんぴょん飛び跳ねさせたり、ジャンケンをさせたりしてみました。
二人はちゃんとぼくの言うとおりにしてくれたので、ぼくはじいに言って二人にスーツをきせてやりました。
二人はとてもよろこんでスーツ姿になり、ジャニンていこくとこうていへいか、それにぼくにちゅうせいをちかいますと言いました。
ちゅうせいをちかうと言うのは、何でも言うことを聞きますと言うことだとじいが言いました。
二人がぼくの言うことを聞くようになったので、なんだかうれしいです。

                     ******

15月6日
二人はぼくの言うことを聞くようになったので、ぼくはじいとそうだんして二人にアースナイトのじゃまをさせてみることにしました。
ぼくは何をさせたらいいのかよくわからなかったけど、じいが何でもいいよと言ったので、アースナイトがどういうちきゅう人なのかぼくたちに教えるようにめいれいしました。
するとじいはうんうんとうなずいて、さすがはわかさまじゃと言いました。

二人はスーツすがたで右手を上げてヒーッって言ったあと、ちきゅう人のすがたになってオペレーションルームへ行きました。
そして画めんを見ながらゆびをうごかしていました。
しばらくすると、けんきゅうじょに女の人がやってきました。
お父さんのおしごとのおてつだいをしているシャノンさんです。
シャノンさんはとてもきれいな人で、とてもやさしい人です。
シャノンさんはじいにすぐ来てほしいと言ったので、じいはシャノンさんと行ってしまいました。

じいが行ってしまったので、ぼくはしばらく画めんを見ていました。
でも、二人ともいつもと同じことしかしていないので、つまらなくなってしまいました。
何かめいれいしようかと思いましたが、二人のへやいがいではめいれいしたり声をかけたりしたらだめだよと言われていたので、やめました。

すると、じいとシャノンさんがお父さんといっしょにもどって来ました。
お父さんはとてもニコニコして、ぼくによくやったと言って頭をなでてくれました。
ぼくはどうしたんだろうと思いました。
するとじいが、あの二人がアースナイトのじょうほうをおくってきたのだと言いました。
今まで手に入らなかったじょうほうがぼくのめいれいで手に入ったので、お父さんがほめてくれたのです。
お父さんだけじゃなく、シャノンさんもえらいねって言ってくれました。
ぼくはうれしかったです。

                      ******

15月8日
今日は二人はお休みの日です。
じいはしあげをすると言いました。
二人をちゃんとジャニンていこくの一いんにするのだそうです。

ぼくは黒いスーツすがたですりすりしていた二人にアジトに来るようにめいれいしました。
二人はすぐに右手を上げてヒーッと言って、ちきゅう人のすがたになってへやを出ました。
そして車をつかってぼくたちのアジトに来ました。
とちゅう、じいやほかの人が二人のあとがつけられていないかしらべていましたが、どうやらつけられなかったみたいでした。

アジトに入ると、二人はすぐに黒いスーツすがたになり、かつかつと足音をひびかせて歩きました。
ならんで歩く二人は、なんだかかっこいいと思いました。

ぼくはじいの言うとおりに二人をけんきゅうじょのへやに入れました。
そのへやはさいしょに二人がねかされていたへやで、とうめいのかべがぼくたちと二人の間にありました。

「いいですか、若様? これよりこの地球人のメスどもの仕上げを行ないます」
ぼくは爺の言葉にうなずいた。
「まずはあの二人によく来たと言ってやりなさい」
「よく来た?」
「そうです。命令に従ったことを褒めてやるのです。二人ともよく来たと言ってやりなさい」
ぼくは爺の言うとおり、マイクに向かってよく来たと言ってやる。
『ヒーッ! ありがとうございます、シェムーグ様』
二人は背筋を伸ばして右手を上げ、ぼくの名前を呼んでくれた。
なんだか気分がいいな。

「爺、後はどうすればいいの?」
「二人に聞きたいこととかあったら聞いてみなさい。このメスたちは声をかけてもらえるのがうれしいはずですので、何でも答えてくれましょうぞ」
聞きたい事って言われても・・・
ぼくは少し考えた後、マイクに向かってこう言った。
「そのスーツの着心地はどう? 気持ちいい?」
『はい。とても気もちがいいです』
『ずっと着ていたいです。もう人間の姿に戻りたくありません』
二人はくねくねと自分のスーツに指を這わせている。
とても気持ちよさそうだ。
「最初はあんなに嫌がっていたのに?」
『ああ・・・お赦しくださいませ。あの時はこのスーツのすばらしさに気がつかなくて・・・』
『私もです。今ではおろかだったと思います。このスーツは最高です』
すごいや。
やっぱりスーツが気持ちよくて脱ぎたくないんだ。
画面で見ていてもそう思ったけど、こうして二人がそう言うんだから間違いないよね。

「これからは皇帝陛下のために働くように命令してやりなさい」
爺にそう言われたので、ぼくは二人に皇帝陛下のために働くように命令する。
『ヒーッ! かしこまりました』
『ヒーッ! 私たちは皇帝陛下のために働きます』
ぼくたちに向かって右手を上げる二人を見ると、なんだかぼくが皇帝陛下になったみたいだね。

「若様、あのメスどもにナンバーを与えてあげるのです」
「ナンバー?」
ぼくは爺から手渡された紙を見た。
そこには“地球製女戦闘員一号&二号”と書かれていた。
ぼくが爺を見上げると、爺はにっこりとうなずいた。

「アキ、お前は今からジャニン帝国の地球製女戦闘員一号だ」
『ヒーッ! ありがとうございます。私はジャニン帝国の地球製女戦闘員一号です』
「サユリ、お前はジャニン帝国の地球製女戦闘員二号だ」
『ヒーッ! 私は地球製女戦闘員二号です。ナンバーをいただけてとても幸せです』
二人はうっとりとした目つきで右手を上げていた。
これで仕上げは終わったみたいだ。

                     ******

こうしてちきゅうせい女せんとういんになった二人は、しぶしぶちきゅう人のすがたにもどると、アースナイトのたてものにもどりました。
これからあとは、じいが引きついで二人にアースナイトのじゃまをしてもらうそうです。
それから今回のじっけんがうまくいったので、ちきゅうせい女せんとういんをもっとふやすことにしたとも言ってました。

お父さんは、今回ぼくがちきゅう人にこうていへいかのいだいさをちゃんと教えてあげれたことをすごくほめてくれました。
お父さんのしごともだいぶ楽になるだろうって言ってました。
シャノンさんも、きっと近いうちにお父さんがおうちに帰れるって言ってくれました。

今、じっけんしつのぼくの前には、ちきゅうせい女せんとういんたちがつれてきたアースナイトのメスがねています。
このメスにもあの黒いスーツをきせて、ちきゅうせい女せんとういんにしちゃうんだそうです。
でも、そのかんさつはぼくはできません。
ぼくはもうすぐ夏休みがおわるのでおうちに帰らなくてはならないからです。
でも、きっとあのアースナイトのメスも、黒いスーツの力でちきゅうせい女せんとういんになるでしょう。

これがぼくの夏休みのかんさつ日記です。
とてもおもしろかったです。
おわり。
  1. 2009/08/17(月) 21:29:51|
  2. 観察日記
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観察日記(2)

観察日記の二回目です。

それではどうぞ。


(2)
14月15日
きょうから夏休みのじゆうけんきゅうをします。
ぼくのじゆうけんきゅうは、ちきゅう人のかんさつ日記です。
じいがつかまえてきた二人のちきゅう人のメスどものかんさつを行ないます。

じいがつかまえてきたちきゅう人は、アースナイトというわるいやつのなかまです。
オペレーターというメスたちだそうです。
じいは、そのオペレーターにこうていへいかのいだいさがわかるようになるスーツをきせてはなしてあげました。

オペレーターは、アキとサユリという名まえです。
でも、黒くて目だけしか出ないスーツをきているので、どっちがサユリでどっちがアキかわかりません。
でも、ぼくは二人のおっぱいの大きさがちがうことに気がついたので、おっぱいの大きいのがサユリで小さいのがアキだとわかりました。

サユリとアキは、ちきゅう人がよくつかう車というのりものの中で目をさましました。
すると二人は、まっ黒なスーツをきているのにとてもおどろいてました。
さいしょはなにかおたがいに言いあってましたが、しばらくするとスーツがきえて、じいに見せてもらったちきゅう人のサンプルとおなじすがたになりました。
じいにどうしてなのか聞いたら、オペレーターにきせたスーツはとくしゅなもので、はだの一ぶに同かしているんだそうです。
でも、そのせいで、ちきゅう人がふつうのすがたにもどりたいと考えると、スーツはそれをうけ入れてかいじょされちゃうんだそうです。

でも、ねてしまったり気をうしなったりすると、またスーツがかつどうしてこうていへいかのいだいさを教えこむんだそうです。
なので、ぼくは、この二人がちゃんとこうていへいかのいだいさをりかいするようになるかをかんさつするのです。

二人は車の中でふくをきると、すぐに車を走らせました。
とちゅう何どか行ったりきたりして後ろを見たりしてたけど、小がたロボットがちゃんとくっついていたので、二人のすがたはぼくにはちゃんと見えてました。
こんどはちきゅう人のすがたになったので、かみの毛の色と長さで二人の区別がつきました。
茶色で短いのがアキ、黒くて長いのがサユリです。

二人の車はたてものに入りました。
そして地下の車がいっぱいあるところで車からおりて、たてものの中に入りました。
たてものの中にはちきゅう人のオスがいて、二人から何かを見せてもらうととびらが開きました。

二人はとびらの中に入ると、なんだかホッとしたように見えました。
そして小さなへやに入るとボタンをおしました。
それはエレベーターでした。
二人はエレベーターから出ると、ろうかを歩いてまたへやに入りました。

そこには二人のちきゅう人がいて、二人を門のようなものの間に通しました。
そしてなにかいろいろとさわられたりしていました。
じいに聞いたら、しんたいけんさをしていじょうがないかしらべているんだそうです。
でも、しらべてもちきゅう人にはスーツのことはわからないって言ってました。
二人のほうもスーツのことを言いたいのだけど、すりこみのせいで言うことができないんだと言ってました。

しばらくすると二人はそのへやをぬけ、またろうかを歩いて行きました。
そしていくつものとびらがあるところに来ると、べつべつのとびらに入って行きました。
でもすぐにアキが出てきてサユリの入ったとびらに入ります。
ぼくの小がたロボットもいっしょに中に入れました。
じいは、おそらくちきゅう人には二人がふつうの外出からもどってきたとしか思わないはずだと言いました。

『いったい・・・何がどうなっているのかしら・・・』
『わからない・・・わからないです。気がついたらあんな格好してて、脱げなくて、でもこんなのいやだ、元に戻りたいって考えたら消えちゃって・・・』
ベッドに腰掛けているサユリが頭を抱えている。
部屋の壁にもたれかかっていたアキも、へたり込むように腰を下ろす。
『今でも気を抜くとあの服に全身を覆われそうだわ。あのベルトの紋章、あれはまさしくジャニン帝国のものよ』
『あの服みたいのはなんなんですか? 私たち、ジャニン星人に何かされちゃったんですか?』
『わからない。でも、何かされたのは確かだわ。紗由里といっしょに映画館に入った後の記憶がないし・・・』
唇を噛んでいるアキ。
『うわーーん、いやぁぁぁぁぁ』
サユリもベッドに倒れこんで泣き出してしまう。
地球人も泣くときはぼくたちと同じだね。
ぼくはその様子を日記に書いた。

『泣いている場合じゃないわよ紗由里。もっと大事なことがあるわ』
『ヒクッ・・・な、なに? 大事なことって』
躰を起こし涙を拭うサユリ。
『私たちがジャニン星人に何かされたことを、チーフや他の人たちに伝えなければならないのに、私、何も言うことができなかったのよ』
『あっ・・・』
アキの言葉にサユリが両手で口元を覆う。
『何かに書いてと思ったけど、それも無駄だった。あのこと以外は普通にしゃべることができるのに、あの服のことはしゃべることも書くこともできなかったわ』
『それでいつものチェックのときに妙な顔をしていたのね』
『ええ、何とか私たちの身に起こったことを伝えようとしたんだけど・・・』
アキが首を振る。
『私たち・・・どうなっちゃうのかな・・・』
うなだれるサユリ。
『わからない。でも、ジャニン星人が何かたくらんでいることは確かだわ。せめてチーフには私たちの身に起こったことを知らせないと・・・』
『でも、でも知らせてどうなるの? もしかして私たちがジャニン帝国のスパイだとか疑われたりしない?』
『えっ?』
『私たちがあの格好していたら、ジャニン帝国のスパイと思われたりしない?』
『そ、そんなこと・・・ないと思う・・・』
言葉が小さくなるアキ。
『ねえ、亜希、少し様子を見ようよ。こうして意識していればあの格好には戻らないんだし、変な誤解で私疑われたくない』
『紗由里・・・』
『亜希だってそうでしょ? せっかく次の昇任試験はチャンスなのに、こんなことで試験が受けられなくなってもいいの?』
『それは・・・』
言葉に詰まるアキ。
『大丈夫だよ。私たちどこもおかしいところなんてないよ。私、ちゃんとジャニン帝国のこと嫌いだし、地球を守りたいって思っているよ』
『それは私だって』
『だったら黙っていようよ。こんなことで妙な誤解を受けたくないよ』
『う・・・ん・・・そうだね。それがいいかも』
アキもサユリの言葉にうなずいた。

そのあと二人はいろいろなおしゃべりをしてわかれました。
じいに聞くと、おしゃれのこととかを話していたそうです。
すりこみがはたらいているので、ほかのちきゅう人にあのふくのことを話そうという気もちがうすくなるので、二人はたぶんだれにも話さないだろうと言ってました。

夜になって水あびをしたサユリはベッドに入ってねています。
しばらくするとサユリの頭があのマスクにおおわれました。
ねむってしまったので、スーツがかつどうをはじめたのです。
サユリはなんだかくるしそうでしたが、だんだんうごかなくなりました。
じいに聞いたら、せんのうパルスというものがおくすりのようにきいてきているんだと言いました。
もう時間もおそいのでぼくもねます。
おやすみなさい。


                       ******

14月16日
ぼくがおきると、もうちきゅう人もおきていました。
でも、なんだかようすがへんです。
アキがサユリのへやに入ってきて、サユリと話しています。

『大丈夫、紗由里? おかしなところない?』
『どうしたの亜希? おかしなところって?』
きょうの二人は昨日とは違う服を着ている。
サユリはまだ寝る前に着たゆったりした服のままだが、アキのほうは暗い緑色のきちんとした服だ。
爺に聞いたら、アキの着ているのはアースナイトが所属する地球防衛隊のオペレーターの制服なんだって。
『目を覚ましてびっくりしたわ。あの格好になっていたのよ。それになんだか頭痛がして・・・』
『ああ、私も目が覚めたらそうだったわ。たぶん意識が途切れたからじゃないかしら』
サユリは朝食を食べている。
四角いものに何かを塗って、白い液体と一緒に食べていた。

『ああって、紗由里、よく落ち着いていられるわね。あんな格好で寝ているなんておかしいと思わないの?』
『仕方ないでしょ。寝ちゃったらあの格好でいたくないっていう意思が途切れちゃうんだもの。どうしようもないわ』
パクパクと朝食を食べている紗由里。
なんだかぼくもお腹すいてきちゃった。
『仕方ないって・・・これはジャニン星人が何か仕掛けているのよ。そのうち取り返しがつかなくなるかもしれないわ。やはりチーフには言わないと・・・』
『でも言えないんでしょ。仕方ないじゃない。それに何かって何? かえって私たちが疑われるだけよ』
『それは・・・でも、このままじゃ・・・』
『わかったわ。亜希がそういうならもう止めない。でも私は気にしないことにするし、だれにも言うつもりは無いわ』
朝食を終えて着替え始めるサユリ。
どうやらサユリもアキと同じ服を着るらしい。
『私は変に疑われたくないの。チーフに言うなら私を巻き込まないでね』
『紗由里・・・もうわかったわよ。こっちはこっちで好きにやるわ。先に行くわね』
怒ったように出て行ってしまうアキ。
サユリは悲しそうに亜希の出て行った先を見つめていた。

「どうやら洗脳には個人差があるようですな」
一緒に画面を見ていた爺が言う。
「個人差?」
ぼくはよくわからなくて聞き返した。
「あの茶色の髪のほうは意志力が強いのでしょう。まだ洗脳の効果が薄いようです。まあ、刷り込みがあるので他に話すことはないでしょうが・・・もう一人の黒い髪のメスはそこそこ効果が出てきているようです。わりと早めに皇帝陛下の偉大さを知ることになるかもしれません」
そういうことか。
二人がそれぞれ違うってことだね。
だからちゃんと観察しないとだめなんだ。

ぼくはサユリがへやを出たあとで、小がたロボットをあちこちうごかしてみました。
アキとサユリのかんさつをするには、ちきゅう人のたてもののどこに二人がいるのか知らなければならないのです。
すると、アキもサユリもたてものの中のおなじ場しょにいることがわかりました。

そこは高いてんじょうの広いへやで、大きな画めんが前にあって、いくつもつくえがあるへやでした。
そこにはちきゅう人のメスがおおぜいいて、みんなつくえの上の小さな画めんを見ていました。
そして後ろの高い場しょにいるメスが何か言うと、つくえにむかったメスの何人かがそれにへんじをしてました。
じいが言うには、ここはちきゅうぼうえいたいのオペレーションルームというもので、アースナイトにしじをする場しょなのだそうです。
前から場しょはわかっていたんだけど、中を見るのははじめてだと言ってました。

サユリはまたしんたいけんさをうけて、へやに入ったあとはつくえにむかったままだったけど、アキはちらちらと後ろの高いところにいるメスやほかのメスたちを見てました。
でも、そのうち首をふると、つくえにむかってゆびだけをうごかしてました。

ずっとそのままだったので、ぼくはたいくつになってしまいました。
でも、これはじゆうけんきゅうなんだから、ちゃんとかんさつしなくてはなりません。
するとじいが、メスたちがちがううごきをし始めたらよんであげるから、へやであそんできていいよと言ったので、ぼくはへやにもどりました。

                     ******

14月19日
サユリは、ねる前にきるふくをきなくなりました。
そしてベッドにねると、すぐに黒いスーツのすがたになるようになりました。
サユリは黒いスーツすがたになると、なんだかもじもじと体をくねらせています。
ときどきはぁとかふぅとかためいきをついています。
なんだかすごくきれいな気がします。

アキはなんだか元気がありません。
なるべくねないようにするって言ってます。
ねたらへんになっちゃうって。
黒いスーツが気もちよくなってしまうって言ってます。
アキがそう言うとサユリはわらっていました。

アキとサユリは毎日同じぐらいの時間にあのオペレーションルームに行きました。
そして同じようにつくえにむかって小さな画めんを見ながらゆびをうごかしています。
でも、もうアキはちらちらと後ろを見たりほかのメスたちを見るようなことはなくなりました。
二人ともこの時間は毎日同じようにしているので、ぼくはちょっとつまらないです。
じいがまたあそんできていいよと言ったので、ぼくはへやにもどることにしました。
  1. 2009/08/16(日) 21:11:52|
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観察日記(1)

今日から三日間で一本SSを投下させていただきます。

札幌はもうすぐ夏休みも終わりですが、8月いっぱい夏休みという方も多いでしょう。
今回は夏休みの自由研究です。
お楽しみいただければうれしいです。

それではどうぞ。


(1)
ぼくのお父さんはしょうぐんでしれいかんをやってます。
みんなぼくのお父さんはえらくてきびしいといいますが、ぼくにはとてもやさしいお父さんです。

お父さんは今、ちきゅうという星へでかけていて、そこの生きものをこうていへいかのどれいにするためにはたらいてます。
ぼくはこの夏休みに、お父さんに会いに行こうと思います。
ちょっと遠いけど、ぼくはもうお兄さんになったのだから、だいじょうぶです。

                      ******

「これは若様。こんなところまでようこそおいでくださいましたなぁ」
地球に着いたぼくを爺が出迎えてくれた。
爺は代々我が家に仕えているお爺ちゃんで、お父さんの身の回りのことの世話をしてくれている。
代々仕えるってよくわからないけど、ぼくが生まれたときから爺はお爺ちゃんだから、きっと昔から長くいるということなのだと思う。
「爺、ぼくちゃんと地球まで一人で来れたよ」
ぼくはリュックを背負ったまま爺にちゃんと一人で来たことを言う。
お母さんは弟が生まれたばかりで来られなかったけど、僕はもうお兄さんだから一人でできるんだ。
「うんうん、一人でここまで・・・ご立派になられましたなぁ」
爺はすぐに泣いてしまう。
ぼくが何かしたといえば泣き、弟が生まれたといっては泣く。
ずいぶんと泣き虫なのだ。
ぼくはもうお兄さんだから泣かないぞ。

「おお、来たか。しばらく見ないうちに大きくなったな」
アジトの司令室に爺が連れて行ってくれた。
司令室にはお父さんの他にも何人もいたけど、お父さんは中央でかっこいい服を着て立っている。
ここではお父さんが一番えらいんだ。
ぼくは強そうなお父さんを見てすごくうれしかった。
「お父さん」
ぼくはお父さんに駆け寄った。
するとお父さんはぼくを抱きかかえてくれた。
お父さんに抱かれるのはちょっと恥ずかしかったけど、大きなお父さんがすごくよく感じられた。

「お父さん。ぼく一人でここまで来れたよ」
「そうかぁ。えらいぞ。よくやった」
お父さんはぼくを両手で高く持ち上げる。
こうしてもらうと、ぼくは周りがとてもよく見える。
すごく大きくなった気がして気持ちいい。
「ほんに若様もご立派になられて・・・」
また爺が泣いている。
泣き虫だなぁ。
「迷惑をかけたなズバール」
「なんの、ワシよりもシャノン殿のほうがいろいろと骨を折ってくださいましたわい」
「うむ、彼女にも礼を言わねばな。こいつをここまで無事に送り届けてくれて助かった」
お父さんと爺が何かしゃべっている。
きっとお仕事のことだろう。
お父さんは忙しいのだ。

「さ、若様、この爺があちこち案内して差し上げましょう」
「うむ、アジト内を見てくるといい。だが、働いている人の邪魔をしてはいかんぞ」
お父さんはぼくを降ろしてそう言う。
ぼくはもうお兄さんだから邪魔しないよ。
ちゃんとわかってるよ。
ぼくは子ども扱いされたことにちょっと腹が立ったけど、アジト内を見てまわれるのが楽しみで、そんなことは気にならなかった。

爺に見せてもらったアジトはとても大きかった。
もう建物がいっぱいあって、どこがどこだか迷っちゃう。
もし爺がいなかったら迷子になっていたかもしれない。
でも、いろいろな場所があってなんだかすごく楽しかった。

それにいろいろな人が働いている。
地球を皇帝陛下のものにするためにみんな働いているんだ。
すごいなぁ。

地球人のサンプルも見せてもらった。
なんだかぼくたちとあんまり変わらないみたいだけど、爺が言うにはとても野蛮な生きものならしい。
オスとメスがいて、オスはぼくと同じようにおチンチンが付いている。
メスはお母さんと同じようにおっぱいが大きい。
でも、こんなに似ているのに、中身は野蛮で全然違うんだって。
やっぱり星が違うからなのかなぁ。

お父さんがなかなかおうちに帰ってこられないのは、この地球人のせいなんだって。
地球人は皇帝陛下の偉大さがわからないから、いつまでも逆らい続けるって爺が言ってた。
でも、皇帝陛下はお優しいから、地球人をちゃんと生かしたまま奴隷にするので、星ごと破壊とかは行なわないんだって。
でも、地球人はそんな皇帝陛下の優しさにつけこんで、お父さんの仕事の邪魔ばかりするらしい。
だからお父さんはなかなかおうちに帰ってこられないんだって。
ぼくは地球人が嫌いになった。

夕食はお父さんと一緒に食べることができた。
爺のほかにも何人かの女の人がいたりして、いろいろと食事の用意とかしてくれた。
お父さんは偉いので召使いが何人もいるらしい。
すごいなぁ。

「学校は楽しいか?」
「うん。楽しいよ」
ぼくはお父さんにそう言った。
「もう夏休みの宿題は終わったのか?」
「まだだけど、半分以上はやっちゃったからあとは帰ってからで大丈夫だよ。でも、自由研究が何をしたらいいのかわからなくて困っているんだ」
この自由研究をどうしたらいいのかがぼくが困っていること。
何かいい題材がないかなぁと思う。
「自由研究か・・・お父さんも子供の頃は何をしたらいいのか悩んだものだったなぁ」
お父さんがなんだか懐かしそうにそういう。
ええっ?
ぼくは驚いた。
お父さんも何をしたらいいのか悩んだんだ。
お父さんは何でもできちゃうと思っていたよ。

「本当はここにいる間に何かできればいいんだけど・・・」
ぼくはこの地球で自由研究ができないかと思っていた。
地球でなら、クラスメイトがあっと驚くような自由研究ができるかもしれないよね。
「うーん・・・とは言ってもなぁ・・・地上に出すにはあまりにも危険すぎる。アースナイトの連中に見つかったりなどしたら・・・」
お父さんが難しい顔をしている。
アースナイトってなんだろう?
「まったくです。地上に出るなどもってのほかですぞ。このアジト内ならまだしも、地球はとても危険な場所なんですからな」
爺が首を振っている。
うーん・・・アジトの外には出られないのか。
「でも、地球で自由研究ができればクラスメイトにもきっと驚いてもらえるよ」
「なるほどな。ズバール、何かいい自由研究の材料はないかな」
お父さんに言われて、爺は少し考えている。
何かいい題材があるといいな。

「おお、そうだ。あれはいかがでしょう? 無意識時でないと使えないために役に立つかどうかわからず、実験が延び延びになっていたあのスーツの観察を若様にしていただくのです。あれならモニターでの観察だけですし、地球人の生態を観察することで自由研究の題材になるのではないでしょうか」
爺がぽんと手を叩いた。
何かいいことを思いついたときの爺のくせだ。
「む? あのものの役に立つかどうかわからんスーツのことか? 確かに実験には数日間の経過観察が必要だとは研究班から言われているが・・・」
「このさい若様に観察をしていただきましょう。若様もいずれは将軍職をお継ぎになる身。社会勉強の一つになりましょう。もちろんこの爺めもお手伝いいたしますのでご安心を」
「うーむ・・・よし、あとで研究班に俺から言っておくことにしよう。ズバール、すまんがこの子の面倒をよろしく見てやってくれ」
お父さんと爺が何のことだかよくわからない話をしている。
でも、なんだか自由研究ができそうだよ。
「若様、ご安心を。きっといい自由研究ができますぞ。爺めにお任せあれ」
「うん、ありがとう、爺」
ぼくは爺にお礼を言った。

                      ******

それからしばらくして爺に呼ばれたので付いて行ってみると、アジトの研究所というところに連れて行ってもらえた。
すると、透明な壁の向こうに、真っ黒な躰にぴったりした服を着た人が二人寝かされていた。
二人は目だけ出したマスクをかぶり、足にはブーツを履いて手袋をつけ、帝国の紋章の付いたベルトを腰に嵌めていた。
「爺、あの人たちは何なの?」
ぼくは不思議に思ってそう聞いた。
だって、あんな真っ黒な服装の人は見たことないし、とても奇妙だけどなんだか美しかったから。
「若様、あれは地球人でございます」
「えっ?」
ぼくは驚いた。
確かに地球人とぼくたちの体つきは似ているけど、あんな服を着たら見分けがつかないよ。
「あれは地球人のメスです。若様にはあのメスどもの観察をしていただきたいのです」
「地球人のメスを?」
そういわれてみれば、あの真っ黒な人たちの胸は膨らんでいる。
「そうです。あの服には特別な仕掛けがしてありましてな。わかりやすく簡単に言うと、あの服を着た地球人はじょじょに皇帝陛下の偉大さがわかり、帝国に心からお仕えするようになるはずなのです」
ええっ?
野蛮な地球人が皇帝陛下の偉大さがわかるようになるの?
本当に?
「ですが、まだ実験段階でしてな。しかも、地球人の意識があるときには上手く作動しないのです」
「えっ? それじゃだめなんじゃないの?」
ぼくは爺にそう言った。
「寝たり意識を失ってくれれば上手く作動するので、寝ている間にじょじょに皇帝陛下の偉大さがわかるという仕組みなのですが、何せ時間がかかるゆえ実験もままならなかったのですよ。でも、若様が観察してくれれば助かります」
「ふーん・・・」
ぼくは正直がっかりした。
もっと楽しい自由研究ができるかと思ったのに、地球人のメスどもの観察だなんて・・・

「あの者たちがこれからどうなるのか。ちゃんとスーツの機能が働いて皇帝陛下の偉大さをあの者たちが感じるようになるか。若様にはそれを観察していただきます。どうですか? 他ではできない自由研究だと爺は思いますぞ」
そうか・・・
確かに爺の言うとおりだ。
地球人の観察日記なんて他では絶対できないよね。
さっきはがっかりしちゃったけど、これはぼくしかできないんだ。
うん、そう考えるとなんだかワクワクして来たや。

「うん、わかったよ爺。ぼくちゃんとあのメスどもを観察するよ」
「おお、やってくれますか? それでこそ若様。お父様もきっとお喜びになりますぞ」
ぼくの言葉に爺はうんうんとうなずいた。
なんだかお父さんよりも爺のほうが喜んでいるみたいだけどなぁ。

「それでこれからどうするの? この部屋であの地球人のメスどもを飼うの?」
「いやいや、それではたいした観察にはなりますまい。あの地球人どもは一度解放します」
爺がにやりと笑う。
爺がこういう顔をするときはいつも何か楽しいことを考えているときだ。
「解放しちゃって大丈夫なの? 逃げちゃったりしない?」
「ご心配なく。最小限の刷り込みは行ないました。あの地球人どもは戦闘員スーツを着せられていることに驚きはするでしょうが、すぐにスーツを解除して日常生活に戻るはずです。また、スーツを着せられたことをあの二人以外に話すこともできないでしょう」
爺の脇から若い研究員さんが教えてくれる。
よくわからないけど、どうやら二人が逃げる心配はないみたいだ。

「これがあの地球人どものデータです」
そう言って渡されたものには、二人の地球人のメスの画像と名前、それにいろいろな数字が書いてあった。
ぼくは画像の地球人たちがどっちがどっちなのかを見極めようとしたけど、二人ともマスクのおかげで目だけしか出してないので、わからなかった。
仕方ないので、おっぱいの大きさが違うのでそちらで区別することにする。
おっぱいの大きいのがサユリ、ちょっとだけ小さいのがアキという名前だ。
ぼくは名前と特徴をメモに書いた。

「さて、ここからは若様にお任せしますぞ。しっかり観察してください」
爺がノートパソコンのようなものをくれる。
この画面にあの地球人のメスどもの姿が映し出されるんだって。
メスどもには常時小型ロボットが張りついて様子をこの画面に送ってくれるから、ぼくはそれを観察するだけ。
ぼくが地球にいる間、観察日記を書いていくよ。
  1. 2009/08/15(土) 21:17:52|
  2. 観察日記
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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