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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

Excelは楽しい

今日、講師の方からワープロ技師3級の認定証書をいただきました。
もう少し時間がかかるかと思ったのですが、思いのほか早かったです。
本当に資格が取れたんだなぁと感慨深いものが。

そして今は次を目指してExcelの勉強中ですが、練習がてらこんなものを作ってみました。(笑)


Excelは楽しい

ふう・・・
ワイングラスを傾け、中の深い赤色の液体を飲み込んで一息つくバゴーズ。
今回も作戦的には思わしい結果ではなかったが、こうして美味いワインを何本も奪ってくることができたので良しとしよう。
そんなことを考える。
失われた戦闘員や怪人は多かったが、どうせまた作り出すのだし、元となる人間はいくらでもいる。
人間同士を殺し合わせているようなもので、何の問題もない。
少なくともこの時まではバゴーズはそう思っていた。

「ふう・・・」
ファイルに手挟んだ書類を見てため息をついているアルフィナ。
美人が愁いを帯びた表情を浮かべているのは、またなかなかいいものだが・・・
なにやらあんまりいい雰囲気ではないことにバゴーズは気が付いた。

「どうしたのだ、アルフィナ」
「あ、バゴーズ様・・・」
一瞬逡巡するアルフィナ。
何か言いたいような言わないでおこうかと悩んでいるようだ。
「何があったのだ? そんな顔をしていると美人が台無しだぞ」
「・・・・・・はあ・・・バゴーズ様がいけないんですよ・・・」
一時まじまじとバゴーズの顔を見上げ、それから深くため息をつくアルフィナ。
「な? どういうことだ?」
「これをご覧ください」
アルフィナが手挟んだ書類を差し出す。
17040601.jpg

「む? なんだこれは? 表ではないか?」
「はい。昨年下半期のわがジャクドの構成員の動向を表にしたものです」
ずいとすぐさまアルフィナに書類を突き返すバゴーズ。
「いらんいらん! こんなもの見てもよくわからん。表など見ているだけで頭が痛くなる」
「バゴーズ様がそうですから困るのです。少しはこういった資料も見ていただきませんと・・・あの改造ソフトは興味を持たれましたのに」
「あれは目の前で人間が怪人や戦闘員になるから面白いが、表など見てもつまらんではないか!」
思わずにらみ合いになってしまう二人。
だが、先に折れたのはいつものようにアルフィナだった。

「はあ・・・いいですか、バゴーズ様。このままですとバゴーズ様は大変なことになるかもしれないのです」
「どういうことだ?」
「バゴーズ様、ここをご覧ください。ここには毎月わがジャクドが作戦でどれだけの怪人や戦闘員を失ったかの割合が出ております」
「77.3%だな。これがどうした?」
よくわかっていないバゴーズ。
「つまり、わがジャクドは毎月100人の人間を改造して戦闘員や怪人にしても、そのうち77人が失われるということなんです」
「それがどうした? 地球人もバカではないからな。対抗する戦隊チームを用意して戦っているから犠牲が出るのは仕方がない」
「その犠牲が七割を超え八割近いというのは問題だと首領様がお考えのようなのです」
「なんだと!!」
思わず青ざめるバゴーズ。
そもそもがそんなに損耗しているとは思っていなかったのだ。
せいぜい100人いたら50人が倒されるぐらいだとばかり。

「何とかインチキできんのか!!」
「できませんよ! いいですか、そもそもこの12月の94%って何事ですか? 投入した戦闘員や怪人がほぼ全滅じゃないですか!」
「そ、それはだなぁ。クリスマスシーズンだから派手にやってやろうと・・・」
しどろもどろになるバゴーズ。
「派手にやってやろうと、わざわざ戦隊チームに挑戦状をたたきつけたんでしたね。で、返り討ちにあったと・・・」
ふうと大きくため息をつくアルフィナ。
彼女はバゴーズのそういうところが好きだったのだが、サポートにも限界がある。
「まさか奴らがあそこまで力を付けていたとは・・・」
「とにかく・・・この12月の損害に関しては首領様の呼び出しがあることはお覚悟ください」
「ま、待て! そこはお前が数字をちょこっとだな・・・」
「無理です!」
「ヴアーーー!」
頭を抱えてしまうバゴーズであった。


などと、悪の組織もExcelの呪縛からは逃れられないみたいな話を。(笑)

今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2017/04/06(木) 21:10:19|
  2. その他短編SS
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人生の転機

今回もまたちょっと変わったシチュのみ短編を一本投下いたします。

私にしてはやや異質のSSになったかもしれませんが、お楽しみいただけましたら幸いです。


人生の転機

「おっと・・・」
俺は思わず回れ右をして、彼らに気づかれないうちにその場から離れようとする。
会社帰りの駅近く。
いつも通る近道の路地だけど、今日はどうもタイミングが悪かったらしい。
路地には見るからにガラの悪い、学生服姿の男子高校生たちがタバコを吸いながらたむろしていたのだ。
このまま通っても別に何もされない可能性は高いだろうけど、何かされてからでは遅いからね。
近寄らないに越したことはない。

そう思って俺が立ち去ろうとした脇を、一人の中年男性が通り過ぎる。
失礼ながら、頭髪がやや寂しく、お腹も出た風采の上がらない感じの人だ。
あれじゃ彼らに絶好の餌になってしまいかねない気がする。
俺は気になって足を止め、声をかけようとは思ったものの、時すでに遅く、その中年男性は路地に通じる角を曲がってしまっていた。
うわ、大丈夫かな・・・
俺はそのまま立ち去る気にもなれず、恐る恐る角から路地をのぞき込んだ。

はたして中年男性が彼らのそばに差し掛かった時、男子高校生たちがにやにやしながら、通せんぼするように男性の前に広がった。
これで中年男性が、くるりと踵を返して来た道を戻れば、彼らはそれを見てあざ笑うだけで、それ以上のことはしないかもしれない。
だが、中年男性はそのまま彼らの前で立ち止まり、どうやら高校生たちをにらみつけたようだった。
ああ・・・
それは逆効果では?
それでは高校生たちに火をつけるだけで、余計に諍いになるだけではないだろうか。

「おっさん、通行料」
立ち去る気がないと見た中年男性に対し、彼らの一人が金を要求する。
うう・・・
だから言わないこっちゃない。
ここはおとなしく金を払うしかないんじゃ・・・
たとえ声をあげても、この路地じゃだれか来るには大通りから遠すぎる。
俺はハラハラしながら成り行きを見守るしかない。
どうしよう・・・

「おっさん、聞こえないのか? 何にやにやしているんだよ!」
中年男性が一向におびえていないのが、彼らの癇に障ったのか、高校生たちの表情が引き締まる。
これは一発二発この親父を殴ってやらないと気が済まないって感じだ。
どうしようどうしよう。
俺はスマホからいつでも110番できるようにポケットの中で用意する。
それぐらいしか俺にはできない。

「クククク・・・絵に描いたような不良連中ですね。ちょうどいい」
ん?
笑っている?
男子高校生たちに囲まれた中年男性が笑っている?
何か武道の心得でもあるのかな?
そんな感じにはとても見えなかったけどなぁ。

「なんだと!」
案の定いきり立つ高校生たち。
5対1だよ。
笑っていて大丈夫なのか?
なんだか妙に俺は目が離せなくなり、どうなるのか気になってしまう。
「おっさん、俺たちが何もしないと思ったら大間違いだぜ」
「土下座してすみませんって謝るなら許してやってもいいけどな」
「もちろんその時は俺たちを馬鹿にした慰謝料を払ってもらうけどな」
「わはははは・・・」
中年男性を取り囲んで笑い声をあげる高校生たち。
完全に囲まれてしまって、今からじゃ逃げることもできなさそうだ。
俺はポケットからスマホを取り出して、警察に連絡しようとボタンを押そうとした。

「あ・・・」
「う・・・」
「え?」
俺の予想に反したことがいきなり起きる。
中年男性を囲んでいた高校生たちが、いきなりバタバタと倒れこんだのだ。
別に中年男性が何かやったわけではない。
俺が見ていたところ、彼はただ高校生たちをぐるりと見渡しただけだった。
それなのにいったい・・・

俺が見ている前で五人の男子高校生は次々とその場に倒れこんでしまった。
その様子を見て中年男はうんうんとうなずいている。
「クククク、人に迷惑をかけるしかなかった君たちも、これからは人の役に立つ人間になりますよ。主に男の役に立つ・・・ね」
男がそういうと、五人の着ていた学生服が突然ぼろぼろと崩れだす。
「ええ?」
思わずそう口にしてしまった俺をよそに、黒い塵になってしまった彼らの学生服は、そのまま黒い雲のような塊になり、高校生たちの躰にまとわりつき始めた。
やがて黒雲が彼らの躰を覆ってしまうと、今度は彼らの躰を包む繭のようになってしまったのだ。
そしてその繭がじょじょに消えていくと、中からは紺色のセーラー服とスカート、黒いストッキングに身を包んだ女の子たちが現れたのだった。

それはどこからどう見てもセーラー服姿の女子高生だった。
数分前までいきがって中年男を取り囲んでいたはずの五人の男子高校生たちが、今や一人残らずかわいい女子高生になっているではないか。
「う・・・うーん・・・」
「うう・・・ん・・・あれ?」
「あれ? 私・・・いったい?」
次々と目を覚まして起き上がる女子高生たち。
見れば見るほど完全な女子高校生だ。
どこにも女装したようなところはないし、それどころか体格も完全に違っている。
中年男の正面にいたやつはたぶん身長180センチ近かったはずだが、今や彼というか彼女の身長は155センチぐらいしかないだろう。
きょとんとした表情でとてもかわいらしい。
「私たち・・・いったい?」
「ここは・・・いったい?」
きょろきょろと周囲を見回す女子高生たち。
紺色のセーラー服にスカート、黒ストッキング姿が本当にかわいらしくて、彼らが男だったなんて全く信じられない。

「さあさあ、皆さん。いつまで遊んでいるんですか? そろそろ施設に戻る時間ですよ」
中年男がそう言った途端、女子高生たちの目がスッと輝きを取り戻す。
「そうでした。私たちもう戻らなきゃ」
「大変。もうこんな時間」
「戻って躾けを受けなくちゃ」
ぱたぱたとスカートについた汚れを払い、カバンを持って整列する女子高生たち。
「それでは行きますよ」
「「「はい! 先生!」」」
一斉に中年男に返事をする女子高生たち。
さっきまでとは全く違う光景に、俺はただただ戸惑いを隠せない。

「そこにいるあなたも一緒にどうですか? ずっと見ていたんでしょう?」
やばい!
バレていたのか。
俺は今更ながらに躰を引っ込めたものの、もう手遅れだ。
「見ていたのは知ってましたよ。どうです、ご一緒に。どうせお暇なんでしょ?」
やれやれ・・・
これはどうしようもないな。
俺は仕方なく出ていく。
「気になりませんか? 私が何をしたのか」
「気になります。これはいったい?」
俺は中年男の後ろに整列するセーラー服姿の女子高生に目を移す。
「クククク・・・まあ、一緒に来てくれれば教えますよ」
ふう・・・
これはもう行くしかないか・・・

                   ******

俺は再び電車に揺られて中年男についていく。
五人の女子高生たちも一緒で、彼女たちは完全に男の言いなりのように男を先生先生と呼んで付いていく。
いったい何がどうなったのか?
彼女たちは本当にあの男子高校生たちだったのだろうか?
何かマジックでも見せられていて、目的地ではこの女子高生たちと入れ替わった男子高校生たちが俺を笑って出迎えたりするのではないだろうか。
だが、俺の予想は外れ、男子高校生たちが出迎えるようなことはなく、俺は町はずれの学校のようなところに連れて行かれた。

「ここは?」
「ああ、廃校になった学校の一つですよ。手ごろなので使わせてもらってます。そっち方面に強い方もいますのでね」
そっち方面に強い方・・・ねえ・・・
俺は今更ながらヤバいものを感じてはいたが、今更どうしようもない。
五人の女子高生たちは何の疑問も抱く様子はなく、この廃校へと入っていく。
ええい、ここまで来たんだ。
今更引き返せるか。

「あ、先生お帰りなさい」
「お帰りなさいー」
「先生お帰りなさいー」
驚いたことに、廃校にはほかにも女子高生たちがいた。
みんなおそろいの紺色のセーラー服を身に着け、黒ストッキングを穿いている。
一部の教室は居住用に改装されているようで、二段ベッドと衣装ケースなどが置かれている。
まるで何かの研修施設や寮のようだ。
そういった部屋の入り口から、女子高生たちは顔を出して口々に中年男を出迎えているのだった。

「さあさあ皆さん。夜の躾けの時間までもうすぐですよ。準備はできていますか?」
「はーい!」
「できてまーす」
「大丈夫でーす」
華やかともいえる女子高生たちの弾んだ声。
みんなこの中年男を心から信頼しているみたいだ。
「では、体育館に集合しなさい」
「「「はーい」」」
一斉に返事をする女子高生たち。
いつの間にか五人にも部屋が割り当てられ、身支度を整えるために去っていった。

やがて体育館に女子高生たちが集合する。
その数はざっと見て二十人ほどだろうか。
みんなセーラー服を着て黒ストッキングを穿いている。
ふつうこれだけの人数がいれば、一人二人というか数人はハイソックスを穿いているものだが、ここでは全員が黒ストッキングだ。
確かに黒ストッキングは足がきれいに見えるものだが・・・

「皆さん、そろいましたか? それでは夜の躾けを始めます。いいですね?」
「「「はい! 先生!」」」
一斉に返事をする女子高生たち。
壇上の中年男を見る目は、まるで男を崇拝でもしているかのように輝いている。
「その前に、今日はお客様がいらしてます。皆さんご挨拶を」
中年男が俺を手招きする。
俺は仕方なく壇上に上がり、女子高生たちに会釈した。
「「「いらっしゃいませ! どうぞよろしくお願いいたします!」」」
おおう・・・
これまた一斉に俺に対して挨拶し一礼する女子高生たち。
見れば見るほどかわいい娘たちばかりだ。
ここはいったい何なんだ?

「それではまずモットーから。行きますよ。私たちは女として良き妻、良き母、良きメス奴隷になれるよう努力します!」
「「「私たちは女として、良き妻、良き母、良きメス奴隷になれるよう努力します!」」」
壇上で脇に下がった俺は驚いた。
なんだこのモットーは?
しかも女の子たちは全く動じることもなくこのモットーを復唱しているではないか。
「殿方に尽くすことはわが喜び。殿方に喜んでもらえるようあらゆることを行うのが私たちの使命」
「「「殿方に尽くすことはわが喜び。殿方に喜んでもらえるようあらゆることを行うのが私たちの使命」」」
「中でも性的な奉仕こそ、女としての一番大事な仕事。私たちは喜んでご奉仕します」
「「「中でも性的な奉仕こそ、女としての一番大事な仕事。私たちは喜んでご奉仕します」」」
「殿方のメス奴隷となることは最高の幸せ。私たちはメス奴隷として殿方に購入していただけるよう頑張ります」
「「「殿方のメス奴隷となることは最高の幸せ。私たちはメス奴隷として殿方に購入していただけるよう頑張ります」」」
一糸乱れぬ斉唱を終える女子高生たち。
心なしかその頬が赤く染まっているようにも見える。
なんなんだいったい?

「それでは実技に入りますよ。今日はお客様が来ていますので、お客様に喜んでもらえるようにまずはオナニーから」
「「「はい!」」」
中年男の号令で、女子高生たちはいっせいに床に腰を下ろし、膝を立てて脚をMの字のようにする。
そして紺色のスカートをまくり上げると、股間が見えるようにさらけ出された。
驚いたことに、彼女たちはスカートの下は黒ストッキングだけで、パンツは穿いてないらしい。
彼女たちは思い思いに、ある者は黒ストッキングを下げて股間をむき出しにし、またある者は黒ストッキングを破いて性器に指を入れていく。
やがてくちゅくちゅという音がし始め、女子高生たちの喘ぎ声が広がってくる。
「ああん・・・気持ちいい・・・」
「殿方に見られながらするオナニーは最高!」
「ああーん・・・もうイっちゃいそう」
「いい・・・いいのぉ・・・気持ちいい・・・」
思い思いにオナニーをし、のぼりつめていく女子高生たち。
俺があっけにとられる中、次々と女子高生たちは果てていった。

                   ******

結局躾けと称する性的な教育は一時間ほど続き、女子高生たちは頬を上気させて解散していった。
俺はただあっけにとられて眺めているだけだったが、もちろん彼女たちの痴態に興奮していたのも事実だった。
「クククク・・・かわいかったでしょ? あれがみんな元は男だったとは信じられないのではないですか?」
「え? 全員がですか?」
俺は驚いた。
今の今までそんなことは全く思いもつかなかったのだ。
確かにあの五人の変化を見ていたので、その可能性も思い至ってよかったはずなのに・・・
でも、どうしたって信じられない。
「クククク・・・あの時の彼らの態度見たでしょ? 彼らのようなのがそのまま大人になっても社会に貢献するような大人になると思いますか?」
「いや・・・それは・・・でも彼らだってそのうちしっかりした大人になるのでは?」
そりゃあ、あのままヤクザのような社会に行ってしまうのもいるだろう。
でもそんなのはごく少数だろうし、多くは社会人になれば落ち着いて普通の家庭を築くはずだ。
うちの会社にだって高校生の頃は荒れていたってやつが何人もいるのだし。

「そうですね。多くはそうでしょう。でも、中にはどうしようもない人生を送り、周囲に迷惑をかけるようなやつもいるのは確かです。だからね、私はそういうやつらがいなくなるように彼らを躾け直しているんですよ。姿形から変えて一からね」
「姿形からって、どうやって?」
「クククク・・・私にはそういう能力があるからですよ。男を身も心も女にしてしまうという能力をね」
不気味に笑う中年男。
普通に聞いていたら、この男は何を言っているんだと思っただろう。
だが、俺はその能力を目の前で見せられていたので、何も言葉が出なかった。

「いや、まあ、ごまかしはよしましょう。確かにこの能力には驚きましたよ。目の前で酒浸りで暴力をふるう親父がすこぶる美人になったときはね」
「親父って父親がですか?」
「ええ、私が社会人になりたての頃でしたかね。いつものように母に暴力を振るい始めた父を見て、こいつも女になって殴られるつらさを味わえばいいんだって思ったんですよ。そうしたら・・・目の前にいた親父がすこぶる美人の女になっていたんです」
少し苦い表情を男がする。
思い出したくない過去かのかもしれない。
「女になった父は今までの記憶が全くありませんでした。それどころか生まれた時から女だったと思い込んでいて、いくら説明しても自分が男だったとは理解しようとはしませんでしたよ」
「お父様は今でも女性として?」
「でしょうね。結局女になった父は家を出ていきました。彼にとって見知らぬ他人と暮らすことはできなかったようです。今もどこかで女として誰かの奥さんにでもなっているかもしれませんね。そしてそいつに殴られているかもしれません」
「そんな・・・」
「共依存だった母はすぐに自らの命を絶ちました。父がいなくなったうえ、女になったなんてことには耐えられなかったのでしょう」
「・・・・・・」
俺は何も言えなかった。
この男、結構きつい過去を持っていたんだな・・・

「でも、私はこの能力を楽しみましたよ。男を女にしちゃうことができるなんて楽しいじゃないですか。他人の人生を全く踏みにじって新たに上書きしちゃうんですよ。しかも全くの別人にして。さっきの五人も今まで自分が男だったなんて全く覚えていないでしょう。それどころかさっき私が適当に呼んだ名前を自分の名前として認識したはずです。もはや自分の以前の名前すら消えてしまったんですよ」
「そんなことが・・・」
できるのかと言おうとして、それが愚問であることに気が付いた。
この男にはできるに決まっているのだ。
「おそらく、父に殴られて頭をぶつけ、生死の境をさまよったときにでもこんな能力が身についたんでしょうな。おかげで金には困らなくなりました」
わははと笑う中年男。
「金に困らなく?」
「ええ、これはね、金になるんですよ。考えてもみてください。今までの男だった人間が消え、過去の痕跡が全くない女ができるんですよ。人身売買にこれほど適したものはないでしょう?」
「な?」
俺は絶句した。
こいつは男を女にして売っていたんだ。
「で、でも家族が・・・」
「言ったでしょう? 今までとは違う人間になると。誰が探すんです? 家族が探すのは息子や兄弟である男の人間だ。でもいるのは女なんですよ。体格も性格も記憶も名前すら違う。もし家族に合わせたとしても、目の前の女性が探している男だとは思わないでしょう?」
「あ・・・」
確かにそうだ。
あの五人の家族がもし彼ら・・・いや彼女たちを見たって、家族だとは気が付くまい。

「私もね、学びましたよ。変化したばかりの状態のときは生まれたばかりの雛のようなものなんです。その時に自分の念を送ることで、自由にその女を支配できることに気が付きましてね。今では変化させた女をこうしてエロ大好きの女にして、購入希望者に売っているというわけです」
「なんという・・・」
普通じゃない。
この男は普通じゃない。
そもそも持っている能力が普通じゃないんだから普通じゃなくて当然かもしれないが、普通じゃない。

「時にあなた、お歳はおいくつで?」
「え? 32ですが」
「ご結婚は?」
「してますよ」
「そうですか。まあ構わないか・・・私がなぜあなたにここまで詳しく話したかわかりますか?」
「え? さあ・・・」
そういえばなぜだ?
わざわざ立ち去ろうとした俺を呼び止めて誘ってきたのは・・・
「実はね。あなたに私の手伝いをしていただこうと思うのですよ。いやね、実は今まで私の手伝いをしていた女性が売れてしまいまして」
「はあ・・・」
この男の手伝いをしていた女性なんていたのか・・・
いったいこの男のどこがよくて・・・
「売れるのは女子高生だけじゃないんですよ。もちろん女子高生の売れ行きが一番なんですけどね。購入希望者の中にはある程度年齢が行った女性が好みという方も結構多くてね」
「はあ・・・」
「あなたのような30代前半がまた売れ筋なんですよ。で、売り先が決まるまでは、私の助手として女子高生たちを躾けていただこうと。これでもいろいろと忙しい身なものでね」
男がにやりと笑う。
あ・・・
まさか・・・
まさかそれって・・・
男の目がぎろりと俺をにらんだかと思うと、俺は急速に意識が遠くなった・・・

                   ******

「それじゃ、後は頼みましたよ」
「はい、行ってらっしゃいませ」
私は先生のペニスをきれいにしてズボンの中にしまい込む。
口の中に残る先生の精液の味がとてもおいしい。
ああん・・・さっさと飲み込んじゃうんじゃなかったわ。
「クククク・・・そういえば、そろそろあなたの奥さんから捜索願が出されている頃でしょうねぇ」
「えっ? それはどういう?」
奥さんって?
捜索願を出されるようなことなどあったかしら・・・
「いえ、気にする必要はありません。それよりも、生徒たちの躾けもだいぶ手馴れてきましたかね? 裕美香(ゆみか)」
「そうですか? ありがとうございます」
うれしい。
先生が私の名前を呼んでくださるなんて。
私は裕美香。
先生のお手伝いをするのが私の役目。
この寮に暮らす女子たちを躾け、良き妻、良き母、良きメス奴隷になるようにするために先生は尽力されているの。
私はほんのちょっとそのお手伝いをするだけ。
でも、できるだけ先生のお役に立たなければ。
そしていつの日か、私自身もどなたか殿方に買われメス奴隷になるの。
それこそが女の最高の喜びなのよ。

私は先生が出かけると、先生好みのタイトスカートに黒ストッキングという格好から、女子たちを躾けるための調教師としての衣装に着替える。
これまた先生好みの黒革のボンデージ。
私の躰をキュッと引き締めてくれて気持ちがいいの。
私はいつもこれを着て先生の手伝いをする。
最近は先生に代わって生徒たちを躾けることも時々。
先生の役に立てているのならうれしいわ。

「それでは今日も午前中の躾けを始めます。皆さん、いいですね?」
「「「はい! 裕美香先生!」」」
私はセーラー服姿のかわいい女子たちをこれから躾ける喜びに包まれた。

エンド

いかがでしたでしょう?
今回はなんと、作中に出てくるのは男ばかり。(笑)
もしよろしければ感想コメントお待ちしております。

それではまた。
  1. 2017/03/11(土) 21:10:47|
  2. その他短編SS
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血に飢えたバニー

先日、ツイッターであるホラー映画のことを知りました。
その映画は、主人公のママがなぜかバニーガール姿になって人を殺していくと言うものだそうで、大型ナイフを両手に持ったグラマラスで不気味なバニーガールがパッケージに描かれているものでした。

私はなぜかそれが気になりまして、映画はまったく存じないのですが、ママ・バニーガール・殺人狂というキーワードから短編SSを書いてみることにしまして、出来上がったのがこのSSです。

元の映画とはまったく関係のないストーリーでしょうが、楽しんでいただけましたら幸いです。
なお、後半で視点が変わりますのでご注意ください。

それではどうぞ。


「血に飢えたバニー」

「ねーねー、これって琴葉(ことは)の家の近くじゃない?」
授業が終わって帰り支度をしている私に、美帆(みほ)が声をかけてくる。
「なに?」
私がきょとんとしていると、美帆はスマホを見せてくれた。
そこにはニュース速報が出ていて、こう書いてあった。
『コンビニで刺殺事件。男女三人が包丁のようなもので刺されて死亡。犯人は逃走後死亡。自殺と思われるが、着衣なし』
はあ?
なにこれ?
確かに家の近くのコンビニだ。
私もたまに立ち寄ることがあるお店。
そんなところでこんな事件が起きたって言うの?
大変じゃない!

「だ、大丈夫、琴葉? 顔色悪いよ」
美帆が心配そうに私の顔を覗き込む。
何だか思った以上にショックを受けたみたい。
そりゃ、身近なよく知っている場所でこんな事件が起きれば、ショックを受けるのはしょうがないよね。
「う、うん。大丈夫」
私は努めてにこやかに返事する。
「し、心配ないよ。犯人死んだみたいだし・・・」
美帆は元気付けようとしてくれているのだろう。
そりゃあ、犯人はまだ逃亡中なんてことになったら、怖くて家に帰れないけど。
でも、ちょっと待って・・・
この着衣なしって・・・どういうこと?
犯人は裸で犯行を行ったの?
私はもう少し詳しく見ようと思ったが、どうやら事件の第一報らしく、それ以上のことは載っていないようだった。

                   ******

多少の不安はあるものの、私はバスに乗って家に帰る。
途中何台かのパトカーがすれ違っていった。
何度かスマホで続報がないか見てみたけど、まだ詳しいことはわかってないらしい。
わかったのは犯人が若い女性だったと言うこと。
犯行時には服を着ていたらしいが、どうも特殊な服装だったのではないかと言う。
コスプレでもしていたのだろうか・・・

コンビニとその周囲は警察によって封鎖されていた。
私はその様子をバスの中から見た後、家の近くのバス停でバスを降りた。
こっちはコンビニのある表通りとは違って裏通りになる。
昼間でもあんまり人はいない住宅街。
私はちょっと周囲を気にしながらも、いつものように家に帰った。

「ただいまー」
玄関のドアを開けて家に入る私。
あれ?
なんかいつもと違う臭い?
何の臭いだろう・・・

「お帰りなさい。早かったのね」
奥からママの声がする。
「ただいまー」
私は靴を脱いでリビングに向かう。
するとママがキッチンからちょうど出てきたところで、私はその格好に思わずカバンを取り落とした。
「マ、ママ?」
おそらく私は唖然としていたと思う。
だって・・・
ママは・・・ママはバニーガールの格好をしていたんだもん。
黒くて胸から下腹部を覆うレオタードかコルセットみたいなコスチュームに、脚には目の細かな網タイツを穿き、頭にはウサギの耳の付いたカチューシャをはめている。
両手首にはカフスを付け、首にはリボンのような蝶ネクタイを巻いている。
どこからどう見ても、TVとかで見かけるバニーガール姿。
何があったのいったい?

「マ、ママ・・・その格好はいったい?」
「うふふふふ・・・どお、この格好? 似合うかしら? うふふふふ」
調理の途中だったのか、ママは右手に包丁を持ったまま、くるりと一回転してみせる。
お尻にはちゃんと白く丸いふわふわした尻尾も付いていて、背中の部分はやや広く開いていた。
そりゃあ、確かにママはまだぎりぎり30代だし、躰のラインも気を使って維持してきたみたいだから決して似合わないわけじゃなく、むしろとっても似合っていて素敵なんだけど・・・
なんだろう・・・
娘の立場からすると母親がバニーガールの格好をしているなんてとっても恥ずかしいわけで・・・

「どうかしら?」
「う、うん・・・に、似合うと思う・・・けど・・・」
「あー、やっぱりぃ? でしょう? 私だってまだまだ捨てたものじゃないわよね? ちゃんと体形維持にも気を使ってきたし、まだまだ若い娘には負けないわよぉ」
うれしそうに喜んでいるママ。
あうう・・・ママってあんなに胸大きかったっけ?
眼のやり場に困るよぉ・・・
「そ、それはともかく、どうしたのその衣装? 買ったの?」
うう・・・ママがこんな衣装を買ったなんて思いたくないけど・・・
「うふふ・・・もらっちゃったのよ」
「えっ? もらった? 誰から?」
「知らない人」
「し、知らない人ぉ?」
私は驚いた。
知らない人からもらったって、いったい?

「知らない人ってどういうこと?」
「それがねぇ、お昼過ぎに買い物行って帰ってくる時、コンビニの近くでこのバニーガールの格好をした女の人と会っちゃったの」
「コンビニの近く?」
なんだろう・・・
何だか悪い予感しかしないよぉ・・・
「その女の人は、片手に血の付いた包丁を持っていて、すごく焦っていたみたいだったわ。綺麗な人だったのにとっても怖い表情で、しかもあちこちに血が付いていたから、ママはもう恐ろしくなっちゃって声も出せなかったの」
私はごくりとつばを飲む。
「その女の人は、私と出会って最初びっくりしたような感じだったんだけど、私と目が合うと笑みを浮かべたわ。そして、持っていた包丁で自分の首を切り裂いたの」
「えっ? 自分の首を?」
「ええ、血が噴水のように噴出して、その女の人は地面に倒れたの。ママはもう何が何だかわからなくなって、悲鳴も上げられなかったの。でも、少し落ち着いてきたら、その人の着ている衣装がとても素敵に思えてきたの」
「え? 衣装って・・・バニーガールの衣装?」
「ええそうよ。すごく素敵で、バニーガールの衣装を着た自分の姿を思い浮かべたの。そうしたらもうとても着てみたくなっちゃって、すぐにその女の人から衣装を剥ぎ取ったわ」
「剥ぎ取った?」
なんだろう・・・
ママがそんなことをするなんて・・・
なんか変よ・・・
変だよ・・・
そういえば・・・コンビニでの事件の犯人って・・・着衣なしだったって・・・

「ママ・・・その衣装って・・・その女の人って・・・」
犯人だったんじゃ・・・
「ええ、もうすぐに全部脱がせてエコバッグに押し込んで家にまっすぐ帰ってきたわ。そうしてすぐに服を脱いで着替えたの。もう最高。とっても着心地がよくて気持ちいいの。バニーガールの衣装は最高よ。もうこれ以外着たくないわ」
「ママ、それ・・・その衣装ヤバイと思う。それ、犯人の着ていたものだから、警察に届けないと・・・」
「え? いやよ! なに言ってるの? このバニーガールのコスチュームは私のものよ。誰にも渡さないわ」
私は驚いた。
ママが突然すごく怖い眼をしたのだ。
まるで・・・
まるで私を殺しかねないぐらいに・・・

「それより、今晩はごちそうよぉ。雄一(ゆういち)君のお刺身なの。たっぷり作るからいっぱい食べるのよ」
「えっ? 雄一君? 雄一君ってお隣の?」
雄一君はお隣に住む小学生の男の子だ。
パパが海外出張とかで、母親の明美(あけみ)さんと二人で暮らしている。
うちのママも時々おかずをおすそ分けしたりしているけど・・・
お隣から雄一君がお刺身を持ってきたってこと?
「そうよぉ。どこがいいかしら? 腕? 脚? 内臓も血がたっぷりよねぇ」
な、なに?
ママは何を言ってるの?
私が何も言わないでいると、ママはくるっと振り返って台所に行く。
そして何かを手に持って戻って・・・

「ウゲェ・・・ゲェッ・・・」
私は思わず吐いていた。
ママが・・・ママが持ってきたのは・・・人間の腕だったのだ。
「大丈夫、琴葉? 具合悪かったの?」
ママが心配して私のそばに来てくれる。
「マ、ママ・・・それ・・・」
「これ? 言ったでしょ? 雄一君よ」
「ど・・・どうして・・・」
何が・・・何が何だかわからない・・・
どうしてママが?

「どうしてって・・・このバニーガールの衣装を着たら、すごく気持ちよくなったんだけど、何か物足りなく感じたの。それでよく考えたら、ママまだ血を浴びてなかったのよね。バニーガールなんだから血を浴びなくちゃならないわ。だからお隣の明美さんなら、少しぐらい血を分けてもらえると思ったんだけど、なんか怖がったり逃げようとしたりしたからそのまま切り裂いちゃったのよ。血が吹き出て綺麗だったわぁ。たっぷり浴びてきたの。気持ちよかったぁ」
まるで楽しい体験をしてきたかのようにうっとりしているママ。
違う・・・
こんなのママじゃない・・・
ママじゃないよぉ・・・
私は少しずつ後ずさるようにしてママから距離をとる。
「あらぁ? 顔色悪いわよ、琴葉。さっき吐いたし、やっぱり具合悪いんじゃないの?」
私はぶんぶんと首を振る。
パパァ・・・早く帰ってきてぇ・・・
「どうしたの? どこか行くつもり?」
私は何とかここから逃げ出したくて、少しでもママから遠ざかろうとしていたのだ。
「ち・・・ちょっと学校に忘れ物が・・・」
「あら、だめよ。もうすぐ晩御飯なんだから。明日どうせ学校に行くんだしいいでしょ? それより・・・」
ママの顔に笑みが広がる。
「ママなんだかまだ血を浴び足りてない気がするのよね。琴葉の血を浴びたらきっとすごく気持ちよくなれるような気がするんだけど・・・琴葉、少し血を出してもらっていいかしら」
にたぁっと笑って包丁を構えるママ。
私はもう必死でぶんぶんと首を振る。
「大丈夫よ。首筋を切れば一瞬ですむわ。そんなに痛くないわよ。たぶん・・・」
「いや・・・いやよ・・・」
私はもう悲鳴をあげることもできない。
「うふふふふ・・・琴葉の血をちょうだーい!」
包丁を振りかざしてママが飛び掛ってきた・・・

                   ******

何が起こったのかわからない・・・
気が付くと、床には血溜りができていて、ママが血まみれで倒れていた。
両目は開いたまま天井を見つめ、顔は青ざめて息をしていなかった。
包丁を持って飛び掛ってきたから、私は必死で抵抗した。
そうしたらもみ合っているうちにママが血を流して倒れたのだ。
ママ・・・
私は・・・私は・・・
救急車・・・
救急車呼ばなくちゃ・・・
救急車・・・
ママが倒れているって・・・
ママがバニーガールの衣装を着て倒れているって・・・
とっても素敵で綺麗で美しくてかわいいバニーガール姿で倒れているって・・・
なんて素敵・・・
血に塗れたバニーガールがこんなに素敵だなんて・・・
バニーガールってなんて素敵なのかしら・・・

私はママの躰からバニーガールの衣装を脱がしていく。
動かなくなったママにはもう不要のものだ。
私が着ればバニーガールになれる。
私もバニーガールになれるのよ。

私は着ていたものをすべて脱ぎ、バニーガールのコスチュームを身に着ける。
素脚に網タイツを穿き、バニーコスチュームを着て胸を収める。
私の胸にぴったりだわ。
まるで服が私に吸い付いてくるみたい。
両手首にはカフスを付け、首には蝶ネクタイをつける。
頭にウサ耳の付いたカチューシャをはめて完成。
うん、最高だわ。
バニーガールになるのって最高。
人生最高の日だわぁ。

私はすぐに姿見のところへ行って、鏡に姿を映してみる。
うふふふふ・・・
ママも素敵だったけど、私もなかなか様になっているじゃない。
見ているだけで気持ちよくなっちゃうわ。
でも・・・
でもなんか・・・
なんか物足りない・・・
何かが足りないわ・・・

私はリビングに戻ってみる。
倒れたママの手元に転がっている包丁。
ああ、そうよ・・・
血が足りないんだわ。
血しぶきを浴びてないんだもの。
バニーガールとしては未完成よね。
うふふふふ・・・
それがわかれば話は早いわ。
血しぶきを浴びてくればいいの。
そう・・・誰かの血をたっぷりと・・・
うふふふふ・・・

私は足元の包丁を拾い上げると、そのまま玄関へと向かう。
もう外は暗い。
人を殺すにはちょうどいい時間帯だわ。
うふふふふ・・・

                   ******

「ふう・・・」
私は署から黙って持ち出してきた荷物を置いてソファに深く腰を下ろす。
今日は最悪の日だった。
一日で管内で十一人もの人間が死んだのだ。
そのうち二人は自殺。
残りはみんな殺された。
自殺した二人は犯人。
その二人に九人が殺されたのだ。
いったい何が起こったのか・・・

昼過ぎに起こったコンビニでの刺殺事件。
三人の人間が刃物で殺され、犯人と思われる女性は逃走中に自殺と思われる形で死んでいた。
しかも裸で。
着衣は付近を捜したものの見つからなかった。

そして夜になって通り魔殺人。
こちらも犯人は女性、しかも女子高生だった。
彼女はなんていうか、その夜のお店で見かけるようなバニーガールの格好をして通行人を包丁で刺した。
動機はまったくわからない。
あっという間に三人の人間を刺し殺し、私たち警察が追い詰めると、にっこり笑って首筋を持っていた包丁で切ったのだ。
そのときの表情は忘れられない。
なんとも言えない喜びとも悲しみともつかないような笑み。
私はそのとき一瞬彼女と目が合った。
狂気に満ちたような目ではなかった気がするわ・・・

その後彼女の自宅で、裸で死んでいた母親を発見。
台所から切り裂かれた子供と、隣の家から子供の母親の遺体も発見された。
すべて彼女がやったことなのだろうか?
鑑識の話ではどうもそうではなさそうだけど・・・

とにかくよくわからない事件。
薬物反応はなかったそうだし、いったい何が起こったのか・・・

私は持ってきた荷物を広げてみる。
証拠品として押収された彼女の衣服。
黒いバニーガールの衣装。
網タイツと蝶ネクタイやウサギの耳のカチューシャもある。
どうして彼女はこんなものを着て人を殺していったのか・・・
こんな素敵な衣装を着て・・・
バニーガールになって・・・

私は着ていた衣服を脱ぐ。
下着も脱いで裸になり、網タイツを穿いていく。
バニーガールの衣装を身に着け、カフスや蝶ネクタイもつけていく。
気持ちいいわ・・・
何だかすごく気持ちがいい・・・
頭にウサギ耳のカチューシャを付け、バニーガールになる私。
うふふふふ・・・
素敵・・・
さっきまでの私じゃないみたい。
警察官の私は消え、バニーガールの私になる。
うふふふふ・・・
なんていい気持ち。
最高だわ。

でも何か物足りない。
何かが・・・
私は持ってきたもう一つの証拠品に目をやった。
血の付いた包丁。
彼女が持っていたものだ。
うふふふふ・・・
そうだわ・・・
血よ・・・
血が足りないんだわ。
血を浴びてこそ私はバニーガールとして完成するの。
血を浴びなきゃ・・・

私は玄関の靴箱から、バニーガールに似合うハイヒールを出して履く。
外は真夜中。
人通りは少ないだろうけど、まったくいないわけじゃないでしょう。
何人か殺して血を浴びれば・・・
うふふふふ・・・
きっと最高の瞬間だわ。
私は夜の街へと出かけていった。

END
  1. 2016/01/20(水) 21:01:45|
  2. その他短編SS
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マチルダたん鹵獲

昨日の記事に対して、ジャック様が大変妄想心を刺激してくださるコメントを下さいましたので、ついつい書いてしまいました。

英軍歩兵戦車マークⅡマチルダを擬人化して鹵獲されるところです。
しょうもないものを書いていると笑って読んでやってください。

それではドゾー。

私は歩兵戦車マークⅡマチルダ。
国王陛下の軍隊の機甲旅団の中核よ。
私の自慢はこのすごーく厚いドレス。
そこらの男じゃ歯が立たないわよ。
華奢な脚だってジャパニーズスタイルって言われる長いスカートで隠しているから大丈夫。
ダンスの途中に足をもつれさせるなんてことは無いわ。
でもね、この分厚いスカートのせいで、走るのだけは遅いの。
それだけがちょっと困っちゃうのよね。
何せ今いる所は暑い暑い砂漠なの。
砂漠って拠点が少ないから、どうしても機動戦が多くなるのよね。
クルセイダーちゃんは巡航戦車だからいいけれど、私やバレンタインちゃんは走るのが遅いから困っちゃうの。
でも、この厚いドレスのおかげでちょっとぐらい叩かれてもまったく平気。
だから、あのマカロニ野郎どもなんか、まったく私たちには歯が立たないのよ。
様無いわよね。

でもね、最近ちょっと状況が変わったの。
あのちょび髭親父のお気に入りのロンメルって奴がこの砂漠にやってきたのよ。
二号とか三号とか四号とかってお妾さん一杯引き連れちゃってさ。
いやな奴。
私たちはあんな奴には負けないんだから。
そりゃあ、私たちの上官ってあんまり頼りにならない感じだけど、でも姉妹たちは一杯いるから大丈夫よね。

そんなある日、私はたくさんの姉妹たちや、同じ歩兵戦車のバレンタインちゃんたちと一緒にちょび髭親父の部下どものところへ出かけたの。
もちろん、大勢の歩兵さんたちと一緒にね。
暑い砂漠だけど、平らな砂地はそれなりに走りやすいし、敵の数は少ないから楽勝よ。
ヨーロッパで見せ付けた私のドレスの威力もあるしね。
ちょび髭の部下どもには、私のドレスを破くことのできるような対戦車砲は持っていないもの。
思う存分に暴れてあげる。
見てらっしゃい。

見つけたわ。
敵の拠点よ。
おとなしくしているみたいだけど、あんたらはこのアフリカにいるだけで邪魔なの。
さっさとこの砂漠から出て行きなさい。
私は歩兵さんたちを引き連れて、姉妹たちとともに突進する。
あ、もちろん歩兵さんたちはちゃんと私に付いて来られるわよ。
私は歩兵戦車なんだから、走るのは遅いけど、ちゃんと歩兵さんの速度に合わせてあげられるの。
ちゃんと考えているんだから。

どうやら敵は陣地で防御するみたいね。
あーん、どうしよう。
私って歩兵さんの支援のための歩兵戦車なんだけど、陣地攻撃って苦手なのよね。
ほら、陣地攻撃に適している炸裂弾。
榴弾って言うんだけど、私ってあれ持っていないのよ。
お友達のバレンタインちゃんも同様で、このあたりは私たちの開発者がどう考えていたのか聞きたいぐらい。
まあ、でも行くしかないわ。
私の分厚いドレスで敵弾を弾きながら、機関銃を撃ちまくってやる!

え?
あ・・・
嘘?
あ・・・マチルダ五号ちゃんも?
嘘、嘘よー!
どうして私たちの厚いドレスがこうも簡単に破られちゃうわけ?
そんなバカな!
あ・・・またしても・・・
そ、そんなー。
ああー!
それは無いでしょ!
それって高射砲じゃない!
戦車撃つ大砲じゃないわ!
卑怯よ、卑怯!
う~、なんて憎たらしい!

あっ、痛っ!
ああ~、履帯が切られちゃったわ。
う、動けない・・・
ど、どうしよう・・・
あっ、みんなどこへ行くの?
いやぁっ、逃げないでぇ!
戻ってきてぇ!
置いて行かないでよぉ!
待ってぇ!
ああ・・・・・・
行っちゃったわ・・・
どうしよう・・・

あっ、ドイツ兵がやってきたわ。
私はもう動けない。
どうしようもないよー。
誰か助けてー!

あーあ・・・捕まっちゃった。
こんなはずじゃなかったのになぁ。
どうしてこうなっちゃったのかしら。
どれもこれも、あの高射砲が悪いのよ。
高射砲で戦車を撃つなんて卑怯だわ。
戦争にだってルールがあるのよ。
なんて言ってても仕方ないわね。
私は捕虜なんだからおとなしくするしかないか。

あら?
あれはバレンタイン八号車ちゃんだわ。
彼女も捕まっちゃったのね。
残念だけど、仲間がいてちょっと嬉しい。
どうやら彼女は地雷を踏んだようね。
私と同じく履帯が切れちゃって身動きが取れなかったんだわ。
足を怪我したら動けないもんね。
仕方ないよね。

あれ?
ドイツの連中がバレンタインちゃんに何か始めるわ。
何をする気かしら。
あら?
もしかして足回りの怪我を治してくれているの?
結構優しいのかも。
バレンタインちゃんも嬉しそうだわ。
このまま修理してもらえば、いざという時いつでも逃げられるもんね。

あ、私のところにも来た。
私の足も直してくれるのね?
ありがとう。
私ちょび髭親父は大嫌いだけど、ドイツの軍人さんはちょっと見直しちゃった。
うん、それでいいわ。
もう大丈夫。
これでまた走れるわ。

ち、ちょっと!
あなたたち何しているの?
バレンタインちゃんに何をしているのよ!
や、やめなさい!
そんな黒の十字マークを大きく書くなんてやめてー!
私たちは国王陛下に忠誠を誓ったイギリス軍の戦車なのよ!
そんな十字のマークなんて見るのもいや・・・
え?
やだ、バレンタインちゃん何を言っているの?
私は総統閣下に忠誠を・・・誓いますですって?
ど、どういうことなの?
しっかりして、バレンタインちゃん!
えっ?
あなたもすぐにわかるですって?
このマークを付けられれば身も心も総統閣下に捧げるようになるって?
そ、そんな・・・
そんなのはいやぁっ!
しっかりしてバレンタインちゃん!
あなたは洗脳されているのよ!
目を覚まして!

あ・・・来る。
ドイツ人がペンキと刷毛をもってこっちに来る。
いやぁっ!
私はイギリス軍よ!
ドイツ軍なんかじゃないわ!
ドイツ軍になるのはいやぁっ!
ああ・・・黒いペンキが私のドレスに・・・
ああ・・・ドイツの黒い十字のマークが・・・
私のドレスを・・・染めて・・・行く・・・
私は・・・
私はイギ・・・リ・・・

うふふ・・・
さあ、出撃よ。
ロンメル将軍のもと、総統閣下のためにイギリス軍を駆逐するの。
このアフリカはおろか中東も総統閣下のもの。
スエズはもう目前だわ。
神出鬼没のロンメル将軍を恐れ崇めるがいい。
私はドイツアフリカ軍団のMkⅡ748(e)。
こうして形式番号もいただいたわ。
今の私はもう身も心も総統閣下のもの。
うふふふ・・・
イギリス人ども、このアフリカから出て行くがいいわ!
  1. 2007/03/01(木) 21:20:07|
  2. その他短編SS
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  4. | コメント:3

寝取られ

えーと・・・

ちょっと読む方によっては不快感を与えるSSですので、初めてこの機能を使いますね。

個人的には「物語として」は寝取られ好きなもので、こんな話を書いて見ました。

寝取られに抵抗の無い方のみお読み下さいませ。

[寝取られ]の続きを読む
  1. 2007/01/12(金) 21:38:57|
  2. その他短編SS
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  4. | コメント:11

こんなのもけっこう好きです

シチュだけの単発一本勝負ですが、鬼畜舞方はこんなネタもけっこう好きなんですよ。
やっぱおにゃのこを手駒にできるっていいですよね。(笑)

「過去の思い出」

すん・・・すん・・・すん・・・

誰かが泣いている。

痛いよぉ・・・やめてよぉ・・・

女の子の悲鳴。

クスンクスン・・・ひどいよひどいよぉ・・・

これは夢か?
泣いているのは誰なんだ?

私・・・私・・・初めてだったんだよ・・・

太ももに一筋の赤い線。
これは俺がやったことか?

ひどいよぉ・・・私・・・私・・・

涙でくしゃくしゃになった顔。
それは俺がよく知っている顔だった。

ばかぁ・・・弘樹のばかぁ・・・

乱れた制服の前をかき抱いて泣きじゃくる少女。
奈津紀・・・
俺は彼女の名前を知っていた。

私・・・私・・・初めては・・・初めては・・・弘樹にあげるつもりだったんだよ・・・

お互いに知り合って何年になるのだろう。
お互いに男と女だということを意識してどれくらいになるのだろう。

でも・・・でも・・・こんなのってないよぉ・・・ひどいよぉ・・・

いつも笑っていた奈津紀。
それが今は泣いていた。
それは俺がしたことなのか?
違うと言ってくれ・・・奈津紀。

「さま・・・じん様・・・ご主人様」
俺はまどろみの中から引き戻される。
「ご主人様、お目覚めですか?」
にこやかに俺の顔を覗き込んでくる奈津紀。
真っ赤なエナメルのボンデージを身にまとい、手にはムチを持っている。
「ああ、悪い。寝ていたか?」
俺は頭を振って目を覚ます。
どうやらうたた寝をしていたらしい。
「くすっ・・・ご心配なく。メスどもの調教は私がしておきましたから」
妖しく魅力的な笑みを浮かべる奈津紀。
今までずいぶん楽しんでいたのだろう。
うっすらと汗をかき、真っ赤な唇を舌先が舐めて行く。
「すまんな。まかせっきりで」
「うふふ・・・いいえ、私も楽しませていただきましたから」
しなだれかかるように俺に寄りそう奈津紀。
赤い皮の長手袋が俺の股間にそっと伸びてくる。
「どうした、欲しいのか?」
「はい、ご主人様の寝顔を見ていたら・・・その・・・」
うっとりと淫靡な表情で俺を見上げてくる奈津紀。
あの夢の中の奈津紀はどこへ行ったのだろう・・・
今の奈津紀は俺の片腕としてメスどもの調教を楽しんでいる。
真っ赤なボンデージにハイヒールブーツがとてもよく似合う淫靡な女だ。
そこにはあの奈津紀は存在しない。

だが・・・
俺は満足だった。

[こんなのもけっこう好きです]の続きを読む
  1. 2005/11/06(日) 20:59:41|
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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