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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

11月11日はショッカーの日

今日11月11日は「靴下の日」だとか「ポッキー・プリッツの日」だとか様々な記念日であるわけですが、どうも「ショッカーの日」でもあるらしいです。
たぶん「1111」が「いい いい」になって、「\(^o^)イーッ \(^o^)イーッ」ってことなんだと思うんですけど、まあ、由来はどうあれ、「ショッカーの日」ということで一本SSを書いてみました。

タイトルは「女戦闘員37号」です。
今回はちょっと悲しいお話です。
それではどうぞ。


女戦闘員37号

「イーーーーーーッ!」
気が付くと、私は変な奇声を上げながら地面にたたきつけられていた。
頭に猛烈な衝撃が走り、一瞬何が何だか分からなくなる。
な・・・何?
いったい何が起こったの?
私はいったい?

全身に耐えがたいほどの痛み。
まるで躰がバラバラになってしまったかのよう。
「ゲホッ」
打ち付けたショックで一瞬呼吸が止まり、肺が空気を求めてあえいでいる。
「あ・・・」
ここは・・・どこ?
私はなんでこんなところで地面に寝転がっているの?
目を開けると遠くにコンクリートの天井が見える。
薄暗く広い空間は、ところどころに照明がついている。
排気ガスのにおいもする。
そうか・・・
ここは地下の駐車場か何かなんだ・・・
でも・・・
でも、なんでこんなところに私はいるの?

私はゆっくり手を動かしてみる。
よかった・・・
まだ手は動く。
私は右手を上に上げる。
あれ?
何この袖。
真っ黒ですべすべしてて、まるでナイロンのタイツみたい。
それに黒い手袋をしている。
こんな手袋、私持っていたっけ?
私は痛みを我慢しながら、首を動かして躰を見る。
袖からつながった黒いタイツのような服が私の躰を包んでいる。
えええええ?
右手で躰を支えて少し起こすと、それがまるで水着のような衣装であることに気が付いた。
なんで?
なんで私はこんな服を着ているの?
脚も網みたいなタイツを穿いているし、私はいったいどうしちゃったの?

「イーッ!」
「イーッ!」
「とうっ!」
「たあっ!」
「シュシューッ! シュシューッ!」
「ライダーーーキーーーック!」
「グギャァァァァッ!」

なんだかよくわからない声が遠くでする。
あれは何?
いったい何が起こっているの?
私はどうしてこんなところにいるの?

帰ら・・・なきゃ・・・
うちに帰らなきゃ・・・
お母さんが・・・お父さんが心配しちゃう・・・
なんか躰があちこち痛い。
まるで高いところから地面にたたきつけられたみたい。
なんで・・・なんでこんなことに・・・

ようやくの思いで立ち上がった私がふらふらと歩き出すと、その先には何かがいた。
人のようだけど、赤くて大きな丸い目が光っている。
全身も黒い姿で腰には大きな太いベルトを巻いているようだ。
あれは・・・何?

「まだ生き残りがいたか!」
私の方に近づいてくるその人影。
天井からの明かりがその人影を照らし出す。
「ひっ!」
私は思わず声を上げた。
だって・・・
それは人ではなかったんだもの。

それは人のような姿をしていたけど、明らかに人ではなかった。
大きな赤い丸い目を輝かせ、額には二本のアンテナのようなものが伸び、全身を黒いスーツのようなもので覆っていて、胸には昆虫の腹を思わせるような分厚い皮膚が付いていた。
裏切り者のバッタ男・・・いや、仮面ライダー・・・
なぜ?
なぜ私はそんなことがわかるの?
バッタ男って何?
裏切り者って何?
私はいったいどうしてしまったというの?

「ショッカーの女戦闘員! お前たちを生かしておくわけにはいかん!」
ショッカーの・・・女戦闘員・・・
私は・・・ショッカーの女戦闘員・・・
そう・・・だわ・・・
私は・・・ショッカーの・・・

すっとバッタ男の・・・いや仮面ライダーの手が振り上げられる。
あれを私に向かって振り下ろすつもりなのだろう。
それを理解した瞬間、私は悲鳴を上げていた。
「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!」
それを聞き、なぜかライダーの腕が一瞬止まる。
「ご、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。赦してください。殺さないでぇ!」
頭を抱えるようにしてうずくまってしまう私。
でも、予想していた手の一撃はなかなか来ない。
恐る恐る私は顔を上げる。
すると、そこには、何やら難しそうな表情をしている青年の姿があった。
これが・・・本郷・・・猛?
なんて・・・なんてかっこいい人なんだろう・・・

「悲鳴を上げ、ごめんなさいという。それに顔のフェイスペイントも消えているし・・・もしかして、君は正気に戻っているのではないか?」
「えっ?」
正気?
私が正気?
「ど、どういう?」
「ショッカー戦闘員は脳改造を受けていて、ショッカーのためには自分の命すらも惜しまないようにされている。なのに君は悲鳴を上げて赦しを請うた。君は脳改造から抜け出したのではないのか?」
かがみこんで私と目線を合わせてくれる本郷さん。
「わ、わかりません。気が付いたら私、ここで倒れてて、躰中が痛くて死にそうで・・・」
「そうか・・・俺がさっき投げ飛ばしたショックが、君の脳改造を解除したんだ」
そんなことが?
でも、本郷さんの言葉で私は思い出していた。
私は・・・そう・・・ショッカーに改造されちゃったのだ。

私、三羽礼子(みつわ れいこ)はあの日学校から友人の幸子(さちこ)と一緒に帰る途中、黒服の男たちに囲まれ、薬を嗅がされて気を失ってしまった。
気が付いた時には、私は台の上に寝かされていて、両手両足を固定されていた。
台を見下ろすような位置にはワシのレリーフがはめ込まれ、そのお腹のところにあるランプが光り輝くと、室内に重々しい声が流れてきたのを覚えている。

『三羽礼子。お前はこれより脳改造を受け、ショッカーの女戦闘員となるのだ』
「えっ? 何ですか、いったいそれは? 私を家に帰してください!」
『もう遅い。すでにお前の躰は強化され、プロレスラーや鍛えぬいた軍人とも互角以上に戦えるような力を持った。あとは脳改造が済めば、お前はショッカーの女戦闘員となり、ショッカーのために働くようになるのだ』
「いや! いやです! いやぁっ!」
私は必死でもがいたけど、すぐにまた薬を嗅がされて気を失った。
それから後のことは・・・
なんだか自分が自分ではなかったような気がする。
でも、私はショッカーの女戦闘員として活動し、こうして仮面ライダーに倒されてしまったというわけだ。

「私・・・私・・・」
「落ち着きたまえ。今は躰のダメージとショックで混乱しているんだ。とりあえずここを出よう。また奴らが来るといけない」
そう言って本郷さんは着ていたブレザーを私の躰にかけてくれる。
そういえば、私・・・とんでもない恰好をしているんだった・・・
思わず顔がほてってしまう。
おそらく相当に赤い顔をしているに違いない。

私は本郷さんのブレザーに腕を通し、とりあえず上だけは隠すことができた。
でも、下は今はどうしようもない。
網タイツにブーツなんてなんていやらしい恰好なんだろう。
でも、脳改造されていた時には、そんなことは思い出しもしなかった。
この躰で男を誘惑し、ショッカーの思い通りに操ることしか考えていなかった。
なんてことなのだろう。

私は本郷さんのバイクの後ろに乗り、腰に手を回してしっかりと握って振り落とされないようにする。
「ん・・・大丈夫だ、そんなに強くしなくても、君の力は強化されている。振り落とされる心配はない」
本郷さんに言われて私は少し力をゆるめる。
そうだ・・・
私はもう普通の人間じゃなかったんだ・・・

本郷さんのバイクは地下駐車場を抜け、外に出る。
そのまま通りを走っていくけど、やっぱりすごく恥ずかしい。
私は顔を隠すようにして本郷さんの背中に密着する。
本郷さんの広い背中が温かい。
若い女性が男のバイクに二人乗りして、足元は網タイツにブーツだなんてお母さんが知ったらなんて言うことか・・・
でも・・・
怒られてもいいからお母さんに会いたい。
もちろんお父さんにも。
会いたいよ。

スナックアミーゴ。
本郷さんと立花藤兵衛さんが拠点としている場所。
私にはそう記憶がある。
ショッカーから与えられた記憶だ。
私も何度かこの前を通って仮面ライダーの動向を監視していたことがあった。
「とりあえずここで君をかくまおう。君一人しか残っていなかったから、おそらく君が生き残っていることはショッカーには知られていないとは思うが、しばらく様子を見た方がいい。それに君の躰の回復も待たなくては」
「は、はい」
確かに私の躰はあちこち痛い。
でも、幸い骨折したり内臓に問題があるようなことはなさそうだ。
コンクリートの床にたたきつけられてこの程度なのだから、強化された躰に感謝しなくてはいけないのかもしれないけど・・・

「いらっしゃい・・・と、猛か、その娘は?」
店にはパイプを片手に新聞を読んでいた立花藤兵衛さんが一人だけ。
バーテンさんはまだ来ていないようだ。
「立花さん・・・実は、この娘を一時預かってほしいんです」
「預かる? それは構わんが、どうしてだね?」
パイプをふかしてはいるものの、厳しい表情は崩さない。
さすが仮面ライダーの協力者としてショッカーを手こずらせているだけのことはある。
「それは・・・君、上着を脱いでもらってもいいかな?」
「あ、はい」
恥ずかしいけれど仕方がない。
私は上着を脱いで、黒い水着・・・じゃないレオタードっていうんだっけ、女戦闘員の衣装姿を立花さんに見せる。
「おい、猛! この娘はこりゃあショッカー!」
立花さんが目を丸くする。
無理もないわ。
普段敵であるショッカーの女戦闘員が目の前にいるんですもの。

「立花さん。確かに彼女はショッカーの女戦闘員です。いや、でした。でも、どうやら脳改造がショックで解除されたようなんです」
「なんだって? 脳改造が?」
「ええ。私がショッカーの生き残りだと思って攻撃しようとしたとき、悲鳴を上げてごめんなさいと言ったんです。ショッカーの脳改造が機能していれば、そんな言葉を言うはずがない」
本郷さんが再び私の肩に上着をかけてくれる。
なんて優しいのだろう。
「なるほど。確かに猛の言う通りだろう。あいつらがごめんなさいなどと言うはずがないからな」
うんうんとうなずいている立花さん。
「君、名前は?」
先ほどとは違い、立花さんが笑顔で私に尋ねてくる。
「あ、はい。私は女戦闘員37ご・・・ちがっ、み、三羽礼子って言います。三羽は数字の三に鳥の羽の羽です」
私は思わず女戦闘員37号と答えそうになった自分に驚いた。
まだ脳改造の影響が残っているのだろうか。
「三羽さんのご両親にも連絡をした方がいいだろう。おそらく娘さんがいなくなってずいぶん経つだろうから心配していると思うからな。すぐにというわけにはいかないだろうが、いずれはご両親のもとに」
「そうですね。奴らがもう彼女が死んだものとみなして放っておかれるようになれば安心でしょう。幸い奴らは死ねば躰が溶けてしまう。死体を確認するわけにはいかないから好都合です」
顔を見合わせて相談している立花さんと本郷さん。
親子ほど年齢が離れているにもかかわらず、お互いを心から信頼していることがうかがえる。
なんだかうらやましい感じ。

「さあさあ、そうと決まれば奥の部屋で休みなさい。まずは躰を休めることだ。ご両親にはあとでわしの方から連絡しよう。電話番号は覚えているかい?」
「ええと・・・はい、覚えています」
私が電話番号を言うと、立花さんがそれをメモに書き留める。
「よし、猛、表に行って怪しい奴がいないかどうか確かめてこい。この店はショッカーに見張られているかもしれんからな」
「そうですね。行ってきます」
すぐに本郷さんが出ていこうとしたので、私は呼び止めて上着を返す。
「ありがとう。じゃあ、ゆっくりと休んで」
「こちらこそありがとうございます」
にこやかな笑顔で私に礼を言う本郷さんに、私も思わず頭を下げる。
こんないい人なのにショッカーはこの人を狙っているんだわ・・・

                   ******

私はそれから三日間ほどアミーゴでお世話になった。
女戦闘員の衣装の代わりに緑川るり子さんが用意してくれたパジャマや服に着替えると、なんだか以前の自分に完全に戻れたような気がして嬉しかった。
強化された躰のおかげでケガの回復も早く、三日目にはもうほとんど動きには問題がなくなっていた。
こういう部分だけは強化されていてよかったとは思う。

お父さんお母さんとも連絡が付いたらしい。
二人とも私が無事だったことをとても喜んでくれたと立花さんが言っていた。
本郷さんもとても喜んでくれて、安全が確認でき次第送り届けてくれるという。
その安全も、どうやらショッカーは別の行動に専念しているらしく、このアミーゴを見張っているような気配はないらしい。
別の行動というのが気がかりではあるがと言いながらも、まずは私の安全が確保できたのは喜ばしいと言ってくれた。

私はと言えばちょっと残念だ。
せっかく本郷さんや立花さん、バーテンの史郎さんやるり子さんとお知り合いになれたのに、お別れしなくちゃいけないんだもの。
ううん・・・そんなことないよね。
家に戻って、学校にも行き、生活が落ち着いたらいつでも来てくれて構わないって言ってくれたもの。
私、ここのみんなにはまた会いたいし、きっとまた来ることに決めているんだから。

最後に私の全快祝いと称してアミーゴではパーティをやってくれた。
ささやかなものと立花さんは言っていたけど、おいしい食事やケーキも出してもらって、本当にうれしかった。
私はこの人たちの敵として、この人たちを殺そうとしていた女戦闘員だったのに、こんなにしてもらえるなんてありがたすぎる。
本当にいい人たちだ。
どうかショッカーがこの人たちの手で消し去られますように。
そのためには私も覚えていることとか協力しないとね。

「それじゃお世話になりました」
私は皆さんにお礼を言って、本郷さんのバイクの後ろに乗せてもらう。
来た時もそうだったし、立ち去るときも同じというのは、なんだか感慨深い。
ここへ来た時には私は本郷さんの上着を羽織った以外は女戦闘員の衣装だった。
でも、今はるり子さんのおかげで普通の同じ年代の女子と同じような格好をしている。
過去の私、女戦闘員だった私はもういないんだ。

「それじゃお願いします」
「しっかりつかまっているんだよ」
「はい」
私は本郷さんにしっかりつかまって身を預ける。
やっぱり本郷さんの大きな背中がたくましくて温かい。
ずっとこうしていられたらいいのにな・・・

しばらく走ると見慣れた景色が増えてくる。
そして懐かしの我が家の姿が・・・
帰ってきた・・・
本当に私は帰ってきたんだわ。

なんだかドキドキする。
本当に入っていいのだろうか?
お父さんお母さんに怒られたりはしないだろうか。
思わず足が止まってしまった私を思いやり、本郷さんが先に玄関の呼び鈴を鳴らす。
すぐに玄関が開いて、お父さんとお母さんが現れる。
「礼子!」
「礼子!」
お父さんもお母さんも本郷さんの背後にいる私にすぐに気づいて声をかけてくれる。
懐かしい、思い出のままの声だ。
いったい何日この声を聴いていなかったのだろう。
「お父さん・・・お母さん・・・」
涙がこぼれる。
「礼子」
「礼子」
お父さんが、お母さんが手を広げて迎えてくれる。
「お父さん・・・お母さぁん」
私はお母さんのところに行き、その胸に飛び込んだ。
「まあ、この子ったら」
「本当によく無事で・・・心配したぞ」
「本当によく帰ってきてくれたわ」
お母さんが私を抱きしめ、お父さんの大きな手が私の頭をなでてくれる。
よかった・・・
私はやっと帰ってこられたんだ・・・

「本郷さん・・・」
私は母から離れ、にこやかに私たちを見ていた本郷さんのところへ行く。
「本当にありがとうございました」
「しばらくはまだ外をうろつかない方がいい。たぶん大丈夫とは思うが、万一ということがある。充分気を付けて」
「はい、本郷さん」
「それじゃまた。いつでもアミーゴに遊びに来て」
「はい。絶対に行きます」
本郷さんの大きな手が差し出され、私は本郷さんと握手する。
「本当にこの度はなんとお礼を言ってよいか」
「この娘がお世話になり、本当にありがとうございました」
お父さんとお母さんも本郷さんにお礼を言う。
「礼子ちゃんのお父さんお母さん、彼女は本当にいろいろと大変な目に遭ったんです。どうかゆっくりと休ませてあげてください」
「はい。それはもう」
「ゆっくりと休ませてやります」
お父さんが私の肩に手を置く。
本郷さんにはかなわないけど、大きくて力強い手だ。
「それじゃ失礼します」
本郷さんがバイクにまたがり、走り去っていく。
私はその姿が見えなくなるまで手を振っていた。

本郷さんが立ち去って、私たちは家に入る。
ああ・・・全然変わってない。
すごく懐かしく感じる。
「礼子」
お母さんが居間に入った私を後ろからそっと抱きしめてくる。
もう、お母さんたら・・・
でも、お母さんも私がいなくなって寂しかったのかもしれないな。
「お母さん」
「本当によく帰ってきてくれたわ。ありがとう。女戦闘員37号」
「えっ?」
私の首筋に鋭い痛みが走り、急速に力が抜けていく。
「お・・・かあ・・・さん・・・なに・・・を?」
「うふふふ・・・それは改造人間にも効果がある毒物よ」
「躰の自由が利かなくなってきただろう? ふふふふ」
床に倒れこんだ私を冷たい目で見降ろしてくるお父さんとお母さん。
「おと・・・さん・・・ど・・・して」
だんだん言葉が出なくなってくる。
「お前には感謝しているよ、女戦闘員37号」
「ええ。お前がまだ生きていることを確認した偉大なるショッカーは、お前がいずれここに戻ってくると見込んで私たちを改造してくださったの」
「お前のおかげで俺たちは生まれ変わることができたのさ。俺たちはもうお前の親などではない。ふふふふふ・・・」
「うふふふふ・・・」
躰がどんどん麻痺していく私を見つめながら笑っているお父さんとお母さん。
そんな・・・そんなことって・・・

「イーッ!」
「イーッ!」
二人が服を脱ぎ捨てる。
そこには、黒く躰にぴったりとしたタイツのような服で全身を覆ったお父さんと、以前私が着ていたような黒いレオタードと網タイツを身にまとったお母さんがいた。
二人とも顔には赤と青のペイントが塗られ、お父さんはベレー帽をかぶって腰にショッカーのマークの付いたベルトを、お母さんは赤いサッシュを巻き付けていた。
「そ・・・な・・・」
「イーッ! 俺はショッカー戦闘員143号」
「イーッ! 私はショッカー女戦闘員42号。私たちはショッカーを脱走した女戦闘員37号の処刑を命じられたのよ」
アジトで見慣れたショッカーの戦闘員と女戦闘員。
それが今私の目の前にいるなんて。
「お前がのこのこと帰ってきてくれたおかげで、俺たちは任務に成功し、意気揚々とアジトに戻ることができる」
「礼を言うわ、37号。うふふふふ・・・」
お母さんのブーツが私の脇腹を蹴る。
「ぐっ」
「普通の人間ならもうとっくに死んでいるのに、さすがにショッカーに改造された肉体は死ぬまで時間がかかるわね」
「なに・・・どうせもう助からんさ。ふふふふ」
お父さんがそう言って笑った時、居間のガラスが突然割れた。

「遅かったか! まさかすぐに手を出してくるとは!」
ガラスを破って飛び込んできたのは・・・本郷さん?
目がかすんできてよく見えない・・・
でも・・・声は間違いなく本郷さん・・・
「イーッ! 本郷猛!」
「帰ったのではなかったの?」
「あまりにもアミーゴ周辺にショッカーの気配がなくなったのが不自然だったのでな。アミーゴではなくこっちで彼女を襲うものと思って周囲を警戒していたのだが・・・まさかご両親がとは・・・」
本郷さんの言葉に苦いものが混じっているような感じがする。
でも・・・これは本郷さんが悪いんじゃない・・・
ショッカーが狡猾すぎたのよ・・・

「くそっ! この毒をお前もくらえ!」
「やぁっ!」
お父さんとお母さんが・・・ううん、ショッカーの戦闘員と女戦闘員が本郷さんに飛び掛かっていったみたい。
でも、本郷さんは強いわ・・・
負けたり・・・しない・・・

「とうっ!」
「イーッ!」
「たぁっ!」
「イーッ!」
遠くで何か聞こえてくる。
もう目の前が真っ暗で何も見えない。
なんだか最初に本郷さんと会った時のよう・・・

「しっかり! しっかりするんだ礼子ちゃん!」
私の躰がふわっと浮く。
あ・・・
私は本郷さんに抱きかかえられているんだ・・・
嬉しい・・・
本郷さんに抱いてもらえた・・・
「ほ・・・ご・・・ん」
「いいからしゃべるな。すぐに病院に連れていく」
本郷さんの声だ。
私は本郷さんに抱かれ、本郷さんの声を聞きながら死んでいける。
なんて嬉しい・・・
本郷さん・・・
好きでした・・・
私の・・・バイクに乗った王子様・・・

END
  1. 2018/11/11(日) 18:24:39|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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四人の命運

今日は10月10日で、1010(千十=せんとお)ということで「銭湯の日」らしいですけど、私たち特撮系女戦闘員大好き人間にとっては、同じ「せんとお」なら「戦闘員の日」ということにしちゃったほうがはるかに良いんじゃないのということで、たぶん三年ぐらい前に言いだしたのが、おかげさまでいろいろな方々に認知していただき、今年も「戦闘員の日」ということで、何人かの方々がいろいろな戦闘員作品を投下なされていらっしゃるようです。
ありがたいことですー。ヽ(´▽`)ノ

もちろん私も言い出しっぺが手ぶらというわけにも参りませんので、一本SSを投下しようと思います。

タイトルは「四人の命運」です。
いつものようにシチュのみ短編ではありますが、楽しんでいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


四人の命運

「うっわー! もうこんなに暗くなっちゃった。みんな遅くまで待たせちゃってごめんねー。山田の奴職務熱心すぎるよー!」
学校から外に出ると、もう周囲は薄暗い。
時刻も午後5時を過ぎ、秋ともなるとこの時間はもう黄昏時だ。
なので、さっきまで補習を行っていた宏美(ひろみ)ちゃんは、すっかりしょげちゃっている。

「いいのいいの。みんなでおしゃべりしていたし、私たちもそれなりになんだかんだとあったから」
宏美ちゃんに気を使わせないようにと、香奈(かな)ちゃんがフォローする。
もっとも、彼女の言うことは半分だけ合っているにすぎず、委員会の雑務があった彼女はともかく、私と純恋(すみれ)ちゃんは、ただひたすら教室でおしゃべりしたりスマホを見たりしていただけだ。

「ほんとごめん。今回の試験だって、せっかくみんなが私のためにいろいろ教えてくれたのに、赤点なんて取っちゃって・・・うー、勉強苦手なんだよー」
申し訳なさそうに頭をかいている宏美ちゃん。
「気にしないでいいですわ。赤点だってぎりぎりでそうなったという話ですし、あと一問でもあっていれば回避できたというではありませんか。その赤点も今回の補習でカバーすれば何とかなるって話ですわ」
純恋ちゃんが眼鏡の奥の細い眼をさらに細めるような笑顔でほほ笑んでいる。
彼女は勉強がわりと得意なほうなので、今回も宏美ちゃんのために試験勉強を一緒にやるなど彼女のカバーをしていたのだ。

「むしろ今回の歴史に関しては私のほうこそきちんと教えられなくてごめんね」
そうなのだ。
今日宏美ちゃんが補習を受けたのは世界史。
歴史好きの私としてはいろいろと面白い話を取り混ぜて宏美ちゃんに教えたつもりだったんだけど、逆にその面白い話のほうに気が行ってしまったようで、肝心の年代暗記がおろそかになってしまったらしく・・・
うう・・・
申し訳ない・・・

「いやいや、弓香(ゆみか)の歴史の話は面白かったよ。なんていうか、やっぱりその時代の人も普通の人間なんだなぁって感じたし」
「でしょでしょ、歴史って何年に何があって何年には何があるっていうのばかり覚えさせられるけど、その何がってところを見ていくと面白いんだよねー」
そう、歴史はそこが面白い。
悲惨な戦争も、元をたどればへんてこな理由で始まっていたりするのも結構あったりするし。

「とにかく、今日はドリンクの一杯ぐらいはおごるからね。早く行こ! 今日は歌うぞー!」
さっきまでしょげていた宏美ちゃんが先頭に立って歩いていく。
もともと運動が得意の彼女だし、元気が売りのようなところがあるから、やっぱり彼女はしょげているのは似合わない。
それに、もともと歴女の私や秀才系お嬢様の純恋ちゃん、委員会活動に積極的な香奈ちゃんが、こうして友人として集まっているのも、宏美ちゃんが私たちを誘って仲間にしてくれたからなのだ。
おかげでなんだかんだ言って馬が合うらしい私たちは、こうして一緒にカラオケに行くところというわけなのよね。

「ここかー? カラオケボックスになったんだ」
「確か前は本屋さんだったよね?」
「シュッパンフキョーの波がこんなところにも・・・」
「香奈ちゃん、それ言いたいだけでしょ?」
「あ、わかった?」
思わず笑いあう私たち。
しばらく歩いて裏通りにやってきた私たち四人は、新しくできたというカラオケボックスにきたところだった。

「おんやぁ、宏美殿・・・四人以上のご利用でドリンク一杯サービスって書いてあるよぉ。まさかそれを見込んでさっきドリンクおごるって言ったんじゃ?」
私は入り口にでかでかと貼ってあるポスターのキャンペーン実施中の文字を読む。
「う・・・ばれたかー」
てへぺろとばかりに舌を出す宏美ちゃん。
なんというかこういうおどけたしぐさが彼女にはよく似合う。
一方で純恋ちゃんはまさにおしとやかなお嬢様といった雰囲気で、カラオケなんかいたしませんって感じに見えるけど、実は結構歌うのが好きだったりするんだよね。

「うふふふ・・・さ、入りましょ。秋の夜は長いようで短いですから」
純恋ちゃんに促され、私たちはカラオケボックスに入る。
さーて、今日はまず何を歌おうかなー。

                   ******

「う・・・」
あれ?
私はいったい?
何がどうなって?
確か・・・
確かみんなで楽しくカラオケを歌っていたら、急に室内に白い煙のようなものが充満し始めて・・・
火事かと思って急いで部屋から出ようとしたけど、すぐに目の前が真っ暗になって・・・
もしかして、私、気を失っていた?

目を開けた私は、急いで周囲を確かめる。
よかった。
火事じゃなかったみたい。
それにしても薄暗い。
私は、隣に香奈ちゃんが倒れているのを確認すると、すぐに躰をゆすってみる。
ほかにも宏美ちゃんや純恋ちゃんもいるわ。
よかった、みんな無事みたい。

「うーん・・・」
私が躰をゆすったことで、香奈ちゃんも目を覚ます。
「香奈ちゃん。香奈ちゃん」
「ん・・・あ、弓香ちゃん」
香奈ちゃんのくりくりした目がすぐに焦点を合わせてくる。
よかった。
大丈夫みたい。

「こ、ここは?」
「わからないわ。少なくともあのカラオケルームではないみたい」
私は香奈ちゃんにそう答えながら、宏美ちゃんとい純恋ちゃんをゆすって起こす。
二人もすぐに目を覚まし、私たちはみんな無事であったことにひとまず安堵した。

私たちがいるところは牢屋であることはすぐに判明した。
とりあえずここがどこか確認するために、薄暗い中周囲を見渡した私たちの前に、立派な鉄格子が立ちはだかったのだ。
「どういうこと? 私たち閉じ込められちゃったってこと?」
「そんな・・・」
香奈ちゃんも純恋ちゃんも青ざめる。
いったいどうしてこんなところに鉄格子なんかがあるの?
「くそぉ! どういうことだ! 出せぇ!」
宏美ちゃんが鉄格子のところに行ってガシガシと揺らしてみるが、もちろんそんなことではびくともしない。
「ほかに出口は・・・」
私は室内を見渡してみるが、窓一つすらないこの部屋は、小さく暗い照明が天井にあるだけだった。

「クケケケケ・・・今回も四人か。どうやら無料サービスが効果的に働いているようだな」
「きゃぁーーー!」
「いやぁーーー!」
突然鉄格子の向こうに現れた人影に、私たちは思わず悲鳴を上げてしまう。
それは、その人影がどう見ても人間のものではなかったからだ。
全身が黒や赤の短い毛で覆われ、左右には腕が二本ずつ動いていて、顔には巨大な丸い目がいくつも光り、触覚のようなものまで生えている。
なんというか、クモと人とが合わさったような・・・そんな化け物だったのだ。

「キーッ! 素体のチェック完了しました」
続いて現れた男たちに、私はまた息をのむ。
首から下を躰にぴったりしたタイツのような衣装で覆い、腰には巨大なバックルのついたベルトを締め、顔には赤や青の色がべったりと塗りたくってあったからだ。
男たちは整列し、クモの化け物に奇声を出しながら右手を上げる。
「クケケケケ・・・結果はどうだ?」
「キーッ! 今回は二人が合格です。その女とこの女です」
全身黒タイツの男が指をさす。
嘘・・・
そんな・・・
男が指で示したのは、私と純恋ちゃんだったのだ。

「クケケケケ・・・二人か・・・まあ、仕方あるまい。前回のように主婦四人で合格者なしなどということがなかっただけ良しとするか」
クモの化け物が四本の腕で腕組みとあごに手を当てるのを同時に行う。
合格?
合格って何なの?
私と純恋ちゃんが合格って何なの?

「お前たちは何なんだ! 私たちをどうする気なんだ!」
今まで黙っていた宏美ちゃんが男たちに声を上げる。
たぶんその目は怒りに満ちているに違いない。
「クケケケケ・・・我々はゴルベダー。暗闇組織ゴルベダーだ。この世界はいずれ我々のものとなるのだ」
「ゴルベダー?」
「ゴルベダーって・・・ネットの都市伝説じゃ・・・」
クモの化け物の言葉に香奈ちゃんが反応する。
都市伝説?
そういえば聞いたことが・・・
ゴルベダーという謎の組織の化け物がひそかに闇の中で暗躍しているとか何とか・・・
ううん・・・
私たちの前にいるのは紛れもなく本物で、伝説なんかじゃない・・・

「クケケケケ・・・さあ、合格した二人を連れていけ」
「キーッ!」
「キーッ!」
クモの化け物の命令に右手を上げて応じた黒タイツの男たちが、鉄格子の一部を開けて入ってくる。
「今だ!」
「宏美ちゃん!」
その隙を突こうと宏美ちゃんが男たちに飛び掛かっていくが、黒タイツの男に一撃されて床にくずおれる。
「宏美ちゃん! いやっ! 離して!」
「何をするの! 離しなさい!」
「弓香ちゃん! 純恋ちゃん!」
黒タイツの男たちは私と純恋ちゃんをとらえ、無理やり引きずるように牢の外へと連れ出していく。
「弓香ちゃん! 純恋ちゃん!」
「か、香奈ちゃん! 宏美ちゃーん!」
私たちの必死の抵抗もむなしく、私と純恋ちゃんは宏美ちゃんと香奈ちゃんから引き離されてしまうのだった。

                   ******

「うぐっ」
別の場所に連れてこられた私たちは無理やり制服を脱がされ、裸にされてしまう。
いや、脱がされるというよりも引き裂かれてしまったのだ。
抵抗など全く無駄だった。
黒タイツの男たちの力は強く、私たちの抵抗など痛くもかゆくもなさそうだったのだ。
私たちは次に透明なカプセルに入れられると、頭から緑色の液体をかぶせられる。
液体はじょじょに足元から溜まっていき、すごい勢いで腰から胸へと上がってくる。
私も純恋ちゃんも必死にカプセルをたたいたが、頑丈なカプセルは全く壊れるどころかひび一つ入らない。

やがて緑の液体は私の首から口、鼻の上から頭のてっぺんまで覆ってしまう。
私は必死になって息を止めていたものの、もはやどうしようもなくなって息をしようと液を飲み込んでしまう。
肺の中まで液体が入り、苦しくて苦しくてもうダメと思った時、ふと息ができることに私は気が付いた。
嘘・・・
どうして?
水の中なのに?
鼻からも口からも出入りするのは緑色の液体。
でも息ができる。
どういうことなのだろう?

私が不思議に思っていると、だんだん躰が暖かくなってくる。
じんわりと心地よい暖かさだ。
なんだか布団にくるまって朝まだ目が覚め切らずにまどろんでいるみたいな感じ。
とっても気持ちいい・・・
気持ちいい・・・

『選ばれし者よ・・・お前は選ばれた』
何か頭の中に声が聞こえる・・・
選ばれた?
私は選ばれた?
『そうだ。お前は偉大なる暗闇組織ゴルベダーによって選ばれた』
ゴルベダーによって選ばれた・・・
『偉大なるゴルベダーはお前を歓迎する。お前はゴルベダーに選ばれたのだ』
私は選ばれた・・・
偉大なるゴルベダーに私は選ばれた・・・
『そうだ。お前は偉大なるゴルベダーの一員となる。ゴルベダーの女戦闘員となるのだ』
私は偉大なるゴルベダーの一員となる・・・
私はゴルベダーの女戦闘員となる・・・
なんだろう・・・
なんだかとても気持ちがいい。
私は選ばれた。
私は女戦闘員になる。

『ゴルベダーこそが世界を支配するのにふさわしい組織。お前はそのゴルベダーの一員となる』
私はゴルベダーの一員となります。
『ゴルベダーのために働き、ゴルベダーのために忠誠を誓うのだ』
はい。
私はゴルベダーのために働き、ゴルベダーに忠誠を誓います。
『ゴルベダーに歯向かうものはすべて敵。敵は殺せ』
ゴルベダーに歯向かうものはすべて敵です。
敵は殺します。
『お前は選ばれた。お前はゴルベダーの女戦闘員』
はい。
私は選ばれました。
私はゴルベダーの女戦闘員です。
『目覚めるがいい。女戦闘員よ』
「キーーーーーッ!」
私はカプセルの中で服従の声を上げた。

カプセルから緑色の液が排出されていく。
「ごほっ、げほっ」
少しせき込んで肺の中の液体を吐き出すが、すぐに空気の呼吸に慣れていく。
躰には力がみなぎってくる。
なんてすばらしいのだろう。
私の躰は強化された。
私は選ばれた存在。
私は偉大なるゴルベダーの女戦闘員になったのよ。

カプセルが開き、私はゆっくりと外へ出る。
隣では私と同じようにゆっくりと出てくるスミレちゃんがいる。
いいえ・・・
そんな呼び方は彼女に失礼だわ。
今の彼女は私と同じように偉大なるゴルベダーの女戦闘員なのだから。

テーブルの上に用意されている私たちのスーツ。
生まれ変わった私たちは、それを一つ一つ身に着けていく。
網タイツ状になったレッグプロテクター。
それを普通のタイツを穿くようにして脚に穿いていく。
見た目とは裏腹に強い防御性を持つこの網タイツこそ、偉大なるゴルベダーの技術の高さだわ。

そして黒のレオタード型の女戦闘員スーツ。
背中のファスナーを下ろして着込んでいき、躰に密着させてファスナーを上げる。
着心地もよく動きを阻害しないうえ、やはり防御力にも防寒性にも優れている。
あらゆる場所で活動するための私たちにふさわしいスーツだ。
そしてそれ以上に見た目で女性のラインを意識させ、男どもにちょっとした油断や隙を生ませるという効果もある。
それこそが私たち女戦闘員の存在理由でもある。

さらに足や手を保護するブーツや手袋を身に着け、腰には大きなバックルのついたベルトを締める。
このバックルには偉大なるゴルベダーの紋章であるトカゲが描かれていて、これを締めると自分がゴルベダーの一員である喜びを改めて感じることができるわ。

最後に首元に赤いスカーフを巻いていく。
これは首を保護すると同時に、黒の中に赤を用いることで敵の目を集中させ、こちらの動きを見えづらくさせる目的がある。
どうせ人間の男どもの能力では、私たちにかないはしないのだけどね。
うふふふふ・・・

すべてを身に着けた私は、隣で同じように身に着け終わった女戦闘員を見る。
彼女はふと眼鏡を直すような仕草を見せるが、そのようなものはもはや不要となったことに気が付いて苦笑する。
いつしか彼女の顔にも男の戦闘員たちと同じように赤や青のペイントが塗られたように変化していて、私たちが人間とは別の存在になったことを示している。
鏡を見たわけではないが、おそらく私の顔もそうなっていることだろう。

スーツを身に着け終わった私たちは、腕組みをして待っていらっしゃったスパイダー様のもとへと行く。
「クケケケケ・・・改造が終わったようだな。さあ、お前たちが何者か俺様に言ってみろ」
「キーッ! 私は偉大なるゴルベダーの一員、女戦闘員です!」
「キーッ! 私も偉大なるゴルベダーの一員、女戦闘員です!」
私と隣にいるもう一人がそろって右手を上げ、スパイダー様に敬礼する。
スパイダー様は私たち女戦闘員を含めた戦闘員集団を指揮する怪人様だ。
スパイダー様の命令に私たちは従い、世界をゴルベダーのものとするのだ。

「クケケケケ・・・それでいい。今日からお前は女戦闘員274号、お前は275号だ。いいな?」
「キーッ! ありがとうございます。私は女戦闘員274号です」
「キーッ! 私は女戦闘員275号です。スパイダー様にナンバーを与えていただけて光栄です」
275号の言うとおりだわ。
ナンバーで呼ばれることの素晴らしさ。
私がゴルベダーの一員であり、ゴルベダーに選ばれたことの証であるナンバー。
なんて嬉しいのだろう。

「クケケケケ・・・お前たちと一緒に捕獲した残りの二名は、毒ガス工場での奴隷労働と決まった。お前たちが二人を毒ガス工場へ移送するのだ。いいな?」
「キーッ! かしこまりました、スパイダー様」
「キーッ! 私たちにお任せください!」
完成したばかりの私たちに任務を与えてくださるスパイダー様。
なんて嬉しいのだろう。
早くも偉大なるゴルベダーのために働くことができるなんて。
私は女戦闘員274号。
ゴルベダーのためなら何でもするわ。

                  ******

私は275号とともに、数時間前に引きずられるように連れてこられた廊下を逆に歩いていく。
あの時の自分はなんて愚かだったのだろう。
あんなに抵抗していたなんてバカみたい。
このような素晴らしい存在に生まれ変われると知っていたなら、抵抗なんてしなかったのに。
でも、私は選ばれた。
残された二人はしょせん選ばれなかった女たち。
毒ガス工場での奴隷労働がふさわしいというところね。
うふふふふ・・・

鉄格子の向こうでおびえるようにうずくまっている二人の女たち。
ふふ・・・哀れなものね。
「お前たち。移送よ。出なさい」
私は二人に声をかける。
こんな下等な連中と数時間前まで一緒だったなんて吐き気がするわ。
隣にいる275号もどうやら同じ思いらしく、まるでにらみつけるかのように牢の中の二人を見つめているわ。

「えっ? ま、まさか・・・弓香? 弓香なの? それに純恋も? 二人ともその姿はいったい?」
まるで予想もしなかったものを見たかのように私たちを見つめてくる女。
確か幡巻(はたまき)宏美とかいったはず。
虫唾が走る。
私を以前の名前で呼ぶなんて。
そんな名前で呼ばれるなんておぞましい。

「おだまり! 私たちをそのような以前の名で呼ぶな! 死にたいのか?」
私が何か言う前に、隣の275号が女を怒鳴りつける。
当然だわ。
私たちゴルベダーの女戦闘員は名前で呼び合うような下等な連中とは違うのよ。
私たちには与えられたナンバーがあるの。
ナンバーで呼び合うのが私たちのやり方なの。
私たちにはもう真比古(まひこ)純恋だの池潟(いけがた)弓香だのという名前など意味がないもの。
そんなカビの生えたような名前などという呼び方をしているお前たちには理解できないでしょうけどね。

「す、純恋・・・」
「純恋ちゃん・・・」
唖然としたように私たちを見ている二人。
もう一人は登倉(のぼりくら)香奈とか言ったっけ。
ふん。
私たちが選ばれて生まれ変わったことも理解できないみたいね。
そんなのだからお前たちは選ばれなかったのよ。
奴隷がお似合いだわ。

「274号、さっさと連れていきましょう。こんな連中を見ていると、以前の自分を思い出して狂いそうになるわ」
275号の言うとおりだ。
この女たちとはこれまでの面識が深いだけに、かつての愚かだった自分を見せつけられているような気がしてしまうのよね。
「ええ、そうしましょう275号。こんな連中はさっさと毒ガス工場に放り込んでしまうほうがいいわ。どうせそこですぐにくたばると思うけど。うふふふふ・・・」
「ええ、そうね。うふふふふ・・・」
私と275号は顔を見合わせて笑みを浮かべる。
どうせ奴隷たちの生き死になど、選ばれた私たちには関係がないわ。

牢の入り口を開けて中に入り込む275号。
その時だった。
「ごめん! 純恋!」
「えっ? あっ!」
私も続いて入ろうとしたその瞬間、275号が顔を押さえてうずくまる。
「香奈! 早く!」
素早く私の脇を通り抜ける幡巻宏美。
その手にはポケットサイズの制汗スプレーが握られている。
これを275号の目にかけたんだわ。
「逃がさないわ!」
私は続いて出ようとした登倉香奈を背後から羽交い絞めにして取り押さえる。
幡巻宏美だけではなく、この女まで逃がすわけにはいかない。
「275号! 何をしている! 早く追え!」
「キ、キーッ! わかったわ!」
素早く目をぬぐい、すぐに幡巻宏美の後を追う275号。
これでいいわ。
バカな女。
偉大なるゴルベダーの女戦闘員の脚から逃げられるはずがないのに。
「は、離して! 離して! お願い!」
「うるさいわね! おとなしくしないと殺すわよ」
「ひっ!」
少し力を強めてやると女はおとなしくなる。
ふん・・・
最初からおとなしくしていればいいものを・・・

「きゃーーーー!」
えっ?
今の声は?
私は登倉香奈を立たせ、その腕を背中で押さえて歩き出させる。
たぶん今の悲鳴は幡巻宏美のだと思うんだけど・・・

私が登倉香奈を連れて廊下を曲がったところで、さっきの悲鳴の主が床に倒れていることに気が付いた。
そして、その前には血に濡れたカマをぺろりと舌で舐めているマンティス様のお姿も。

「クキキキキ・・・ふうーーん。それでお前はこの逃がした女を追っていたというわけなのね?」
赤く塗られた唇に冷たい笑みを浮かべているマンティス様の前には、275号が震えながら立っている。
「キ、キーッ! は・・・はい・・・うぐっ!」
「ひっ」
「ひぃーっ!」
私と登倉香奈の目の前で、マンティス様のカマが一旋し、275号の首が跳ね飛ばされる。
「クキキキキ・・・役立たずが! ゴルベダーに無能な者は不要よ」
マンティス様が緑色の血を噴き出して倒れた275号の死体をヒールで蹴り飛ばす。
ああ・・・
でも仕方ないわね。
275号がミスをしたのだから・・・
偉大なるゴルベダーに無能な者は不要。
当然だわ。
私たちは選ばれた存在。
選ばれたものにミスがあってはいけないの。
私も気を付けなくては・・・

「クキキキキ・・・そこのお前! 何をしている?」
「キ、キーッ! 私は女戦闘員274号です。今この女を地下の毒ガス工場に連れて行くところです」
私は冷静にマンティス様にお答えする。
「クキキキキ・・・そうか。早く行け。毒ガス工場では一人でも多くの奴隷を欲しがっているからな。全くこの女のミスのおかげで奴隷が一人いなくなってしまったではないか」
まだ少しピクピクと痙攣しながらもドロドロになって溶けていく275号の死体を、忌々しそうに一瞥するマンティス様。
あの改造の時にカプセルに注ぎ込まれた緑色の液体は、今では私たちの血液となっているのだ。
それは私たちが死ぬと同時に私たちの躰を溶かしていく。
私たちの躰から偉大なるゴルベダーの秘密が漏れることのないようにするためだ。

私はもう一度登倉香奈の腕をねじり上げるようにして廊下を歩きだす。
275号のことは残念だが、女戦闘員の代わりはまた補充されるだろう。
私は私で偉大なるゴルベダーに忠実に尽くせばいいのだ。
偉大なるゴルベダーに栄光あれ。
私は女戦闘員としてこれからゴルベダーのために働く喜びに打ち震えるのだった。

END

いかがでしたでしょうか?
残念ながら今年はたぶんこれ一本ということになるかと思います。
出来ればもう一本ぐらいは投下したいのですが・・・どうなりますか。

今日はこれにて。
それではまた。
  1. 2018/10/10(水) 21:00:00|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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奪われる顔

今日は短編SSを一本投下いたします。

タイトルは「奪われる顔」です。
いつものようにシチュのみの短編ですけど、お楽しみいただけましたら幸いです。

それではどうぞ。


奪われる顔

「うわぁ、すごいごちそうじゃない?」
驚きに思わず目を見開いている彼女の表情に、私はちょっと戸惑いを覚える。
「いやねぇ、そんなごちそうなんかじゃないわよ。単なる家庭料理じゃない」
私はフフッと笑って肩をすくめた。
「いやいやいや、これがごちそうじゃなかったら何がごちそうなの? おいしそうなハンバーグとオムライス。もう、よだれが出ちゃいそうよ」
大げさに手の甲でよだれを拭うようなしぐさをする彼女。
その様子に娘は大喜びだ。
「雪香(ゆきか)おねえちゃんもハンバーグ好き?」
「もちろんよぉ。愛由香(あゆか)ちゃんも好き?」
「うん。ママのハンバーグ大好きぃ!」
「愛由香ちゃんのママのハンバーグはとっても美味しいもんねぇ」
「うん!」
にこやかに娘に話を合わせてくれる彼女。
普段は世界を守るという重責を背負っている彼女に、少しでも安らげる時間を与えることができていればいいのだけど・・・
「さ、それじゃいただきましょ」
私は娘と彼女をテーブルに着け、みんなで食事を始めるのだった。

                   ******

「雪香おねえちゃん、今日はお泊りしていくんでしょ?」
夕食も後片付けも終え、しばらく雑談やらゲームやらで過ごしたあと、そろそろ眠くなってきた娘に寝る支度をさせる。
「ええ、泊っていくわ。だから愛由香ちゃんは安心しておねむしてね」
「はーい、おやすみなさい」
パジャマ姿で彼女におやすみなさいを言う娘を、私は部屋に連れていく。
そしてそのまま娘を寝かせ、一人で居間に戻ってくる。
途中、冷蔵庫から缶ビールを取り出すのは忘れない。

「お疲れ様、娘のお相手ありがとう」
「恵美(めぐみ)こそお疲れ様。愛由香ちゃんはかわいいし、お行儀がいいから楽なものよ」
こうして二人きりになると、私たちは友人同士に舞い戻る。
それもただの友人というよりは、戦友とでもいうべきか。

「それで? 最近また奴らの動きが活発なの?」
ビールの味が微妙に苦い。
「ええ・・・今のメンバーも頑張ってくれているんだけど、今だ奴らを封じ込めるまでには至ってないわ・・・」
どことなく彼女の返事も浮かない感じだ。
「でも、大きな被害は出ていないんでしょ? 雪香の頑張りのおかげだと思う」
「ありがと。幸い今のところ大きなのはね・・・というより、今回は向こうはまず私たちをつぶしにかかっているんじゃないかって気がするの」
「えっ?」
私は驚いた。
ジャクーガがフォーチュンナイツをつぶしに来ているというの?
そんな・・・
「間違いないの?」
「たぶんね。小さめの事件を起こして私たちを出動させ、そこで私たちに集中攻撃をおこなってくるというのがここ最近の流れなの」
信じられない。
確かにジャクーガを一度は封じ込めた私たちだから、邪魔な私たちから片付けようという考えなのかもしれないけど・・・

そう・・・
私たちはかつてともにジャクーガと戦った。
私はフォーチュンピンク、そして雪香はフォーチュンイエローとして。
私たちはいいコンビとしてチームでも信頼され、ともに手を取り合って戦ったのだ。
ジャクーガを封じ込めたのち、私は縁あって今の主人と結婚し、娘の愛由香を授かった。
雪香はそのままフォーチュンナイツにとどまり、今ではフォーチュンナイツチームの司令官として現場を仕切っている。
ただ、道は分かれてしまったけれど、私たちは今でもこうして普段から友人として付き合っているし、娘の愛由香は雪香のことを雪香おねえちゃんとして慕っている。
主人が月の半分以上を出張で過ごすので、遊びに来てくれる雪香はとてもありがたいのだろう。
もちろん私もいろいろな面で助かっているのは間違いない。

「おそらく誰か頭のいい奴が現れたんだと思う・・・恵美も気を付けて」
「私?」
雪香がこくんとうなずく。
「恵美は元フォーチュンピンク。ターゲットにならないとは言い切れないわ」
「そんな・・・」
私はすでに引退した身。
そりゃ、いろいろな面で雪香を手伝うことぐらいはできるとは思うけど、戦いからは引いた身よ。
そんな私まで狙うというの?
「とにかく充分に気を付けて。私もできる限り気を配るようにするから」
「わかったわ・・・」
私は再度苦いビールを口に運んだ。

                   ******

「ママ、今日も雪香おねえちゃん来てくれるかな?」
学校から帰ってきた愛由香が私に聞いてくる。
「どうかなー? 来てくれるといいねぇ」
我が家に雪香が来るのは週に一回から三回ほどと幅がある。
うちとしてはいつ来てもらっても構わないのだけど、やはり仕事の関係でなかなかそうもいかず、来られる時に来るというスタイルだ。
もちろん来るときにはLINEで知らせてくれるので、それに合わせて夕食の支度をすればいい。
まあ、実のところはいつも一人分多く用意して、来られない時には私の翌日の昼食に回しているだけなんだけどね。
一人暮らしの上に仕事が忙しい雪香は、だいたい食事は外食で済ませることが多くなっているらしいから、せめてうちで家庭料理を味わってもらわなきゃね。

そんな話をしていると、スマホにLINEが着信する。
思った通り雪香だ。
夫はこっちから送らない限り、めったに向こうから送ってくることはないのよね。
今日もお邪魔していい?
雪香のアイコンがそう言っている。
もちろんいいよー。
私はすぐにそう返す。
「雪香おねえちゃん、来てくれるって」
「わぁい、やったー!」
両手を上げて万歳する愛由香。
満面の笑顔で喜んでいる。
「それじゃ、今日はカレーにしようか」
「わぁい、もっとやったー!」
愛由香はカレーが大好き。
喜びのあまりくるくると回っている。
その様子に、私も思わず顔がほころんでいた。

それは突然のことだった。
いきなり寝室のドアが開いたかと思うと、そこからどかどかと数体の黒い影が居間に入り込んできたのだ。
「えっ? 何?」
「きゃあー!」
私が驚き、愛由香が悲鳴を上げていると、そいつらは私を突き飛ばすようにして愛由香を取り押さえてしまう。
「ママー!」
「あ、愛由香!」
「おっと、動くなフォーチュンピンク! いや、元フォーチュンピンクだったな。ゲロロロロ・・・」
私が思わず愛由香のところへ駆け寄ろうとしたとき、不気味な野太い声が私を制止する。
すでに愛由香は左右から全身が真っ黒な見たこともない連中に捕らえられており、一撃で助け出すのは難しい。
私はやむを得ず、状況を確認するために一度周りを見渡した。

「ゲロロロロ・・・それでいい。おとなしくしていれば殺しはしない」
そこには巨大な直立したガマガエルのような怪人がいた。
いうまでもなく、私たちがかつて幾度となく戦ってきたジャクーガの怪人だろう。
雪香の懸念が当たってしまったということなのか・・・
「ジャクーガの怪人! 愛由香を離しなさい! あなたの狙いは私でしょ?」
残念ながらフォーチュンリングのない今の私はフォーチュンピンクになることはできない。
生身ではおそらくこの怪人には立ち向かえないだろう。
せめて愛由香だけでも逃がさなくては・・・

「ゲロロロロ・・・俺様はジャクーガの怪人カオガエールだ。お前たちはフォーチュンナイツの司令官と仲がいいそうじゃないか。ゲロロロロ・・・そこで俺様がお前たちをそいつに対する罠に使用してやろうというのだ。ありがたく思え」
巨大な腹をゆすりながら口からはよだれをたらしているガマ怪人。
なんてこと・・・
私たちを人質にでもするつもりなんだわ・・・
そんなことは・・・

「ゲロロロロ・・・ムボーたちよ、その女を押さえつけろ」
「「キキーッ!」」
ガマガエル怪人の両脇にいた黒い連中が私を左右から取り押さえる。
くっ・・・
なんて力・・・
それにしてもこいつらは見たこともない連中だわ。
過去のジャクーガの戦闘員とは違って、全身頭からつま先まですっぽりと真っ黒。
しかもマスクをかぶったような目のくぼみや耳鼻の盛り上がりもなく、まるで黒いゆで卵のような頭部。
さらにくびれた腰や胸のふくらみなど、明らかにこいつらは女性形をしている。
いったい何者なの?

「ゲロロロロ・・・こいつらはムボーと言って、俺様の忠実なしもべ連中さ。俺様は人間の顔を食うのが大好きでな。気に入った人間、特に女の顔を食べるのさ」
「顔を食べる?」
「ゲロロロロ・・・そうだ。俺様に顔を食われた人間は、顔とともに人格や記憶なども俺様に消化され、顔のない生き人形のムボーとなるのさ。ゲロロロロ・・・」
腹をゆすって舌なめずりをするガマガエルの怪人。
なんと醜悪なのか・・・
人の顔を食べるだなんて・・・

「さらに面白いこともできるぞ。ゲロロロロ・・・」
ガマガエル怪人はそういうと、私の右腕を押さえているムボーとやらの顔に指先でへのへのもへじを書いていく。
すると、白い線で書かれたそのへのへのもへじがぐにゃりとゆがんでいき、むくむくと人間の顔になっていくではないか。
「え・・・嘘・・・そんな・・・」
見る見るうちにそのムボーとやらの顔が私の見知った顔になっていく。
「和美(かずみ)さん・・・」
顔が完成すると同時に頭部には髪が生え、躰には衣装が形作られる。
わずか数秒で、あの真っ黒な全身をしていたムボーは、かつて私たちフォーチュンナイツの本部で働いていたオペレーターの滝原(たきはら)和美へと変わっていた。
「キキーッ! 私は滝原和美の顔を着けていただいたムボー。カオガエール様、顔を作っていただきありがとうございます。キキーッ!」
私を抑えたまま嬉しそうに声を上げる和美さん。
いいえ、その中身はあの真っ黒なムボーなのだわ・・・
そんな・・・

「ゲロロロロ・・・こいつの顔を食ったことでお前の家もわかったわけだ。今ではこの通り俺様の忠実な人形であるムボーとなったのさ。本当はほかにも別人の顔を着けてやることもできるのだが、やはり本人の元の顔が一番しっくり来るらしくてな。顔を着けるときはたいてい元の顔を着けてやっている」
「そんな・・・」
「さて、お前の顔も食べさせてもらうぞ。ゲロロロロ・・・」
「い、いやっ! そんなこと!」
私は必死に逃れようと身をよじる。
しかし、ムボーにつかまれた両腕はびくともしない。
くっ・・・
フォーチュンリングさえあれば・・・
「ゲロロロロ・・・元フォーチュンピンクの味はいかがかな?」
ガマガエル怪人の口から大きな長い舌が伸びてくる。
「いやぁっ!」
私は必死に抵抗したものの、べろりと顔を舐められてしまう。
「んぐ・・・んぐ・・・これが元フォーチュンピンクの味か。なかなかに美味。結構甘みが強いようだな。ゲロロロロ・・・」
えっ?
何?
何がどうなったの?
「きゃぁーーー! ママーー!」
愛由香の叫び声だわ。
いったい何がどうなったの?
目も見えるし呼吸もできるし、音だって聞こえるわ。
「ママの顔がーー!」
私の顔?
私の顔がどうなったというの?
私の腕を押さえていたムボーたちの手が緩む。
私は急いでそいつらの手を振りほどき、自分の顔を触ってみた。
えっ?
何?
何なの?
私の顔・・・
私の顔が・・・
全然手に感じないわ!

ヒィーッ!
私は思わず叫び声をあげる。
いや、あげたつもりだった。
居間の鏡に映った私の顔は、まるでゆで卵のようにつるんとしていたのだ。
目も鼻も口も耳も髪の毛も何もない。
あるのはただ楕円形の卵のようなものが首の上に載っているだけ。
いやぁぁぁぁぁぁ!

「ゲロロロロ・・・うまかったぞ、元フォーチュンピンク。お前の顔は実にうまかった」
べろりと口の周りを舌で舐めまわしているカオガエール様。
えっ?
私は今なんて?
「ゲロロロロ・・・俺様の腹の中でお前の顔が消化されていくのだ。それと同時にお前の人格や意識も消化され、代わりに俺様の人形としての自我が形成されていく。ゲロロロロ・・・お前は俺様の忠実な人形のムボーとなるのだ」
そんな・・・
私は・・・
あれ?
私はいったい?
私の名前は?
どうしてこんなところに私はいるの?
私は?
私はいったい誰?

私の躰が黒く変わっていく。
着ていたものは消え去り、ただその躰のラインだけが覗いている。
足も手も躰もすべてが黒くなり、私のすべてが染まっていく。
私の前にはカオガエール様がいらっしゃり、私を見てくれている。
「キキーッ!」
私は右手を上げてカオガエール様に挨拶をする。
私のすべてをささげるご主人様。
カオガエール様。

「ゲロロロロ・・・どうやら消化が終わったようだな。もはや今までの自分などどうでもよくなっただろう?」
「キキーッ!」
はい、今までの自分などどうでもいいです・・・
「これからは生き人形のムボーとして俺様のために働くのだ。ゲロロロロ・・・」
「キキーッ!」
はい、カオガエール様のためなら何でも致します。
どうぞ何なりとご命令を・・・

「ママー! ママー!」
仲間に捕らえられて泣き叫んでいる少女。
ママがいなくなったのだろうか?
でも私には何の関係もない。
私はカオガエール様の命令に従うだけの存在。
カオガエール様、どうぞ私にご命令を・・・

「ゲロロロロ・・・次はお前だ。子供の顔の味はどんな味かな?」
「いやぁーっ! 助けてぇー!」
どうやらあの娘もカオガエール様に顔を食べていただけるらしい。
良かったわね。
あなたも私たちムボーの仲間になれるのよ。
「いやぁぁぁぁぁぁ!」
悲鳴を上げる少女の顔をカオガエール様がひと舐めする。
舌が引き込まれると、少女の頭からは目も鼻も口も耳も髪の毛もすべてが消え去っていた。
とても素敵な無貌の頭部。
私たちと同じ頭部だわ。

やがてカオガエール様が口の周りを舌で舐めまわしていると、少女の躰が黒く染まり、小さなムボーが完成した。
「キキーッ!」
右手を上げて鳴き声を上げる小さなムボー。
私たちの仲間になった鳴き声だ。
おめでとう。

「ゲロロロロ・・・子供の顔はまだ味が若いな。まあいい、これでお前も俺様のムボーだ」
「キキーッ!」
新たな小さなムボーがカオガエール様に敬礼する。
仲間が増えるのはいい気分。
ともにカオガエール様にお仕えしましょうね。

「さて、これで罠の素材はそろったわけだ。二人とも来るがいい。ゲロロロロ・・・」
カオガエール様が呼んでいらっしゃる。
私はすぐにカオガエール様のそばに行く。
隣には小さなムボーもすぐに来る。
「ゲロロロロ・・・お前たちに顔を着けてやろう」
そうおっしゃって私の頭部に指でへのへのもへじを書いてくださるカオガエール様。
ああ・・・
なんて嬉しい・・・
カオガエール様に顔を着けていただけるなんて・・・

カオガエール様に書いていただいたへのへのもへじは、すぐにウネウネと変形し始めて私の頭部を変えていく。
目ができ、鼻が盛り上がり、耳が広がって口も作られる。
髪の毛も伸び、顔の色も黒から人間の肌の色へと変化する。
それと同時に躰のほうも変化をし始め、全身黒かった私の躰は、人間の女のようになって衣装も作られる。
先ほどまで鏡に映る私の躰は黒一色だったが、今ではよく見かける人間の女と変わりがない。
私は顔を着けていただいたのだ。
それも、ムボーとなる前の河城(かわしろ)恵美という女だった時の顔を。

「ゲロロロロ・・・これでいい。顔を着けたことでお前たちはもうしゃべれるはずだ。さあ、お前たちが何者か言ってみろ」
大きな腹を揺らしながらにたっと笑っているカオガエール様。
「キキーッ! 私は河城恵美の顔を着けていただいたムボーです。カオガエール様」
「キキーッ! 私は河城愛由香の顔を着けていただいたムボーです。何なりとご命令を」
私は隣にいる河城愛由香の顔をしたムボーとともにカオガエール様に敬礼する。
この顔を使ってカオガエール様のために働くのだ。
なんと素晴らしいことか・・・

「ゲロロロロ・・・それでいい。これからお前たちはその顔をした人間のふりをして、フォーチュンナイツの司令官を誘い出し、この薬で眠らせるのだ。いいな?」
「キキーッ! かしこまりました。ちょうど今晩この家に来る予定になっておりますのでその時に」
「キキーッ! この姿ならきっとあの女も油断すると思います」
私はカオガエール様から眠り薬を受け取る。
確か私の元となった女は今日はカレーを作ると考えていたはず。
薬を混ぜるにはちょうどいいわ。
くふふふふ・・・

「ゲロロロロ・・・今日来ることになっているのか、ちょうどいい。俺様は隠れているからしっかりやれ。お前も手伝うのだ。ゲロロロロ・・・」
「キキィーッ! かしこまりました。偶然遊びに来たことにして三人でフォーチュンナイツの司令官を出迎えます」
滝原和美の顔をしたムボーがカオガエール様にそう答える。
彼女の顔は元フォーチュンナイツのオペレーターだから、この家にいても不思議ではないわね。
たとえ眠り薬に気付かれたとしても、ムボーが三人いればフォーチュンナイツの司令官と言えども取り押さえることは可能なはず。

「それでは早速支度に入ります。キキーッ!」
「キキーッ!」
「キキーッ!」
私たちはそれぞれカオガエール様に敬礼すると、フォーチュンナイツの司令官を待ち受けるために台所へと向かう。
せいぜい美味しいカレーでもてなしてあげなければね。
くふふふふ・・・

                   ******

玄関の呼び鈴が鳴る。
どうやらターゲットが来たみたいね。
くふふふふ・・・
私たち三人は笑みを浮かべてほくそ笑む。
カオガエール様を悩ませるフォーチュンナイツ。
その司令官を今から罠にかけるのよ。
そう思うと私は笑みが浮かぶのを止められない。

「はぁーい」
私は精一杯の笑顔でターゲットを出迎える。
「こんばんはー。お邪魔します。いつもごめんね。はい、お土産」
ターゲットであるフォーチュンナイツチームの司令官田嶋(たじま)雪香が入ってくる。
その手にはデザート用にアイスクリームの箱を下げていた。
くふふふふ・・・
これから罠にかけられるとも知らずに、バカな女。

「あら、そんなのいいのに。さあ、入って入って」
私は愛想よくターゲットを室内へと迎え入れる。
「うーん、いい香り。今日はカレーね?」
「ええ、雪香の口に合うといいけど」
「恵美の甘いカレーは大好きよ。楽しみだわ」
全く疑いもせずに室内に入ってくるターゲットの田嶋雪香。

「えっ?」
と、その足が止まってしまう。
「和美さん? もしかして和美さんなの?」
驚いた表情の雪香。
無理もない。
私と愛由香の顔をした小さなムボーがいるだけと思っていたのだろう。
室内に三人目がいるとは思わなかったに違いない。

「お久しぶりです、雪香さん。いえ、今は田嶋司令なんでしたね」
滝原和美の顔をしたムボーが笑顔を浮かべている。
「今日、買い物に出かけたら偶然会ったのよ。それで思わず懐かしくて家に呼んだわけ。驚かせようと思って知らせなかったのはごめんね」
「そうだったの。驚いたわ。ほんと十年ぶりぐらいかしら。あのころはよくお茶とかしたものね」
「そうでしたね。懐かしい」
私たちは以前の顔をカオガエール様に着けていただいたおかげで、過去の記憶もいくらか持っている。
そのためこういう会話も問題なくできるのだ。

「さあ、座って座って。愛由香がお腹を空かせているわ。みんなでお食事にしましょう」
あまり昔話をしていては、何かのはずみで疑われないとも限らない。
それにお待たせしているカオガエール様にも申し訳ないわ。
私はターゲットを席に着かせ、薬の入ったカレーをふるまった。

                   ******

「う・・・うーん・・・」
ゆっくりと目を開ける田嶋雪香。
くふふふふ・・・
きっと驚くでしょうね。

「うーん・・・ここは? えっ? 私はいったい?」
目を覚ました彼女は思った通りに戸惑っている。
身動きできないように椅子に縛り付けられているのだから、それも当然か。
くふふふふ・・・

「恵美? これはいったい? 何かの冗談なの?」
縛り付けられた姿で私を見上げる田嶋雪香。
その様子を私とほかの二体のムボーが笑みを浮かべて見下ろしている。
「くふふふふ・・・冗談ではないわ」
「恵美! あなたいったい?」
「ゲロロロロ・・・そいつはもうお前の知っている女ではない。俺様のかわいい人形のムボーとなったのだ。ゲロロロロ・・・」
奥の部屋からのっそりと姿を現すカオガエール様。
ああ・・・
なんて素敵なお姿なのだろう・・・
あの方にお仕えしてると思うだけで、私は幸せを感じるわ。

「えっ? ジャクーガの怪人?」
「ゲロロロロ・・・俺様はジャクーガのカオガエール。お初にお目にかかる。フォーチュンナイツチームの田嶋司令」
巨体をゆすりながら一礼するカオガエール様。
「そんな・・・ジャクーガの怪人が・・・恵美たちに何をしたの?」
「ゲロロロロ・・・俺様がこいつらの顔を食って、俺様のかわいいムボーにしてやったのだ。ゲロロロロ・・・お前たち、正体を現すがいい」
カオガエール様の命令に、私たちは両手を顔の前で広げて上下させ、着けられた顔を消していく。
顔が消えると同時に躰も変化し、私たちは本当のムボーの姿へと戻っていく。
目も鼻も口もない、すべてが真っ黒の人形であるムボー。
これが私の本当の姿なのよ。
くふふふふ・・・

「そんな・・・こんなことって・・・」
私たちの本当の姿を見た田嶋雪香が絶句している。
顔などというものがあるからあんな無様な表情をさらさなくてはならないんだわ。
私たちはムボー。
顔などないから、あんな表情をすることはないの。
素晴らしいことだわ。

「ゲロロロロ・・・こいつらにはこんなこともできるぞ」
そう言ってカオガエール様が私たちに近づいてくる。
そしておもむろに私たち三人にまた顔を書いてくださった。
私の顔はすぐに変化し、目や鼻や口ができて髪も生えてくる。
躰もすぐに変化し、服などの身に着けているものもできていく。
ああ・・・なるほど・・・
カオガエール様ったら。
くふふふふ・・・

「ひっ! わ、私? 私が三人も?」
目を丸くして驚いている田嶋雪香。
目の前には彼女と同じ顔をして、彼女と同じ身体つきをした女が三人立っているのだ。
カオガエール様は私たち三人に田嶋雪香の顔を着けてくださったのだ。
私たちは三人ともが同じ姿に変化していた。
小さなムボーも身長が伸び、同じ姿になっている。
椅子に座らせられている本物と比べても、おそらく違いが分かる人間はいないだろう。

「ゲロロロロ・・・まあ外見だけならこのように完全に擬態することができるが、いかんせん中身が薄いのでな。できれば本人をムボー化するのが一番というわけだ。元フォーチュンイエローよ。ゲロロロロ・・・」
「くっ! 私を思い通りにできるなどと・・・私は絶対に・・・」
「ゲロロロロ・・・元フォーチュンイエローの味、たっぷりと楽しませてもらうぞ。ゲロロロロ・・・」
キッとにらみつける田嶋雪香に、カオガエール様の長い舌が伸びていった。

                   ******

「キキーッ!」
新たに産声を上げる一人のムボー。
ゆで卵のようにつるんとした頭と、女性らしいボディラインを持つ真っ黒な姿。
私たちの新たな仲間ね。
その生まれたばかりの新たなムボーに、カオガエール様がへのへのもへじを書いていく。
すると見る間に顔ができていき、躰も変化し始める。
やがて新たなムボーは、先ほどまでの姿であった田嶋雪香の姿をしたムボーへと変化した。

「キキーッ! 私は田嶋雪香の顔を着けていただいたムボーです。カオガエール様、何なりとご命令を」
「ゲロロロロ・・・お前はこれよりその姿でフォーチュンナイツチームの司令部へ戻り、田嶋雪香のふりをして内部よりかく乱するのだ。いいな? ゲロロロロ・・・」
「キキーッ! お任せくださいませカオガエール様。私は田嶋雪香のふりをして奴らを混乱させてやります」
にたっと笑う田嶋雪香の姿をしたムボー。
くふふふふ・・・
なんてすばらしいのかしら。
私も早く任務をいただきたいわ。
カオガエール様のためなら何でも致します。
どうかこのムボーにご命令を・・・
カオガエール様・・・

END

  1. 2018/06/03(日) 21:00:00|
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OLさんのお仕事

予告通り年末年忘れMC系SS第二弾を投下します。
タイトルは「OLさんのお仕事」です。
どんなお仕事なのかはご想像つくとは思いますが。(*´ω`)

それではどうぞ。


OLさんのお仕事

「おはようございます」
私は事務所のドアを開け、元気に挨拶をする。
社会人なんだから挨拶は大事。
もちろん遅刻なんてとんでもない。

「おはよう」
「おはよう」
社長や部長がにやにやした笑顔で私に挨拶してくれる。
みんなに視線を向けられてちょっと恥ずかしいぐらい。
あ、社長や部長って言っても、うちの会社は小さいから全部で10人ちょっとしかいない。
だから、普通の会社だと課長や主任みたいな感覚かも。
それだけ身近な存在というわけ。
入社当初はなんだか私の躰をいやらしい目で見るオヤジって感じでいやだなって思ったはずなんだけど、いつの間にかそんなことは思わなくなって、むしろもっと見られたいって思っちゃう。
それに社長や部長にいやらしい目で見られると、女として認めてもらっているようで、なんだかうれしくなるのよね。

私は更衣室でロッカーを開けると、奥の鏡に自分の顔を映す。
そして上の段からヘッドホンを取り出すと、耳に当てて音楽を聴く。
制服に着替える前の女性社員の心得なの。
自分の心を研ぎ澄まし、仕事に集中できるようにするためなんですって。
ヘッドホンを着け、鏡を見つめると、なんだかすごく気持ちがよくなってくるの。
目の前で渦巻きがグルグル回るような感じがして、耳からはささやきのようなものが聞こえてくる。
はい・・・
はい・・・
男性社員にご奉仕するのが女性社員の務め・・・
私の躰は男性社員が自由に使うもの・・・
男性社員にすべてをささげるのが女性社員の喜び・・・
従います・・・
私のすべては会社のもの・・・

「ふう・・・」
音楽を聴き終わった私は、すっきりした気分になる。
今日も一日頑張らなきゃ。
さて、今日の制服は・・・と・・・
うん、競泳水着がいいかも。
私はロッカーにつるされたいくつかの制服から競泳水着を取り出し、着替えていく。
もちろん下着もなにもつけはしない。
これがミニスカポリスやナース服なら下着も必要だろうけど、競泳水着なら下着無しのほうが喜ばれるはず。
うふふふ・・・
社長も部長も私の制服姿、喜んでくれるといいな。

着替え終わった私はカツコツとピンヒールの音を響かせて部署に戻る。
このヒールの音を響かせるというのがコツなの。
「おはようございます」
「おう、おはよう」
部長がにやにやと私を見てくれる。
「ん、おふぁひょー」
同期入社の瑞樹(みずき)ちゃんは既に着替え終わって部長にお口奉仕しているのね。
今日はバニーガールの制服かぁ。
瑞樹ちゃんはスタイルいいから似合ってて羨ましいなぁ。

私もさっそく社長に朝の挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう。今日は水着かね?」
「はい。皆様に楽しんでもらえるかと」
私は腰をくねらせてポーズをとる。
男性社員の皆様に元気になってもらうのも女性社員の務め。
「うむ。いいよ。わが社はスタイルのいい子しか採用しないからね。君も自信持っていいよ」
「ありがとうございます」
と、お礼は言ったものの、本当にそうなのかしら?
瑞樹ちゃんや河和田(かわだ)先輩を見ると自信なんて持てないよぉ。

「社長、今日はいかがなさいますか? いつものようにお口で?」
「そうだな。今日はその格好だし胸で頼むよ」
「かしこまりました」
今日の社長の当番は私。
私はさっそく水着の肩ひもをずらし、胸を出す。
それから社長のズボンを下げておチンポ様にごあいさつ。
「おはようございます、おチンポ様。今日は私のお胸で気持ちよくなってくださいませ」
私はおもむろに胸を押し付けて、大きくなったおチンポ様を谷間に挟む。
それからゆっくりと胸を上下させ、おチンポ様をしごくのだ。
おチンポ様の熱さが伝わってきてとても気持ちがいい。
本当にこのお仕事は気持ちいいのよね。

                   ******

朝のご奉仕を終え、社長のおチンポ様からザーメンをいただいた後、私はいくつか事務処理をする。
もちろんその間もアダルト動画などでの勉強は欠かせない。
いかにして男性社員のご要望に応えるか。
それが女性社員には大事なの。
隣の席では瑞樹ちゃんが股間に指を這わせている。
悩ましい吐息を男性社員に聞いてもらい、仕事に励んでもらうのだ。
でも、結構みんな手を止めちゃうのよね。
もしかしてお仕事の邪魔になってる?

「あ、お疲れ様です」
応接室から出てきた河和田先輩に私は声をかける。
少し火照ったような顔をした河和田先輩は、女の私が見ても美しい。
しかも今日はアダルティな黒の下着にガーターストッキング。
先ほどまで応接室でお客様の接待をしていたのだろう。
うちの会社は小さいけど、なんだかんだと仕事を持ってきてくださるお客さまは多い。
なので、接待も昼夜問わず多いのだ。

「どうぞ」
私は冷蔵庫から麦茶を出して河和田先輩に渡す。
「あ、ありがと早奈美(さなみ)ちゃん」
私から受け取った麦茶を一息に飲み干す河和田先輩。
ホントにスタイルがいいなぁ。
ストッキングに包まれた脚を組むところなんか、男の視線をばっちり惹きつけますって感じ。
私も水着の下は生足よりもストッキングのほうがよかったかなぁ。

「ん? どうかした?」
私の視線に気が付いたのか、河和田先輩がこっちを向く。
メガネの奥の目が微笑んでてきれい。
「あ、いえ、どうしたら先輩みたいにスタイルがよくなるのかなぁって・・・」
「何言ってるの。早奈美ちゃんだってスタイルいいじゃない。それに胸だって大きいし」
先輩の視線が私の胸に向く。
それは確かに私の胸はそれなりに大きいとは思うけど、バランスが・・・
「今朝だって社長にパイ擦りしたんでしょ? 私はパイ擦りなんて求められたことないわよ」
「そうなんですか?」
「だから、自信持っていいわよ。あ、そうそう。今晩残業できる?」
「えっ? あ、はい。できますけど・・・」
今日は仕事終わったら彼と会う予定だったけど仕方ないわよね。
なんてったって仕事が第一。
私たち女性社員は会社の備品みたいなものなんだから。
「良かった。先ほど接待した会社さんがうちを気に入ってくれたみたいで、急遽夜に三人接待することになったの。瑞樹ちゃんにも言っとかなくちゃ」
「そうでしたか。わかりました。接待がんばらなきゃ」
「頼むわね」
「はい」
私は河和田先輩の言葉に大きくうなずいた。
あとで彼に会えなくなったってLINEしなきゃ。

お昼になっても女性社員は結構忙しい。
男性社員へのお茶くみに始まり、お昼のご奉仕タイムが待っている。
私は三人の担当をし、それぞれのご要望に応えなくてはならない。
今日は青木さんがお尻でのご奉仕、三津橋さんはパイ擦り、山本さんはお口でのご奉仕だった。
それぞれにちゃんとザーメンを出してもらって、すっきりと午後の仕事に打ち込んでもらわないとね。
出してもらったザーメンはときどきお茶に混ぜたりお弁当にかけたりして食べる。
ザーメンの味が食事を美味しくしてくれるのよ。
私も瑞樹ちゃんも今ではこのザーメンかけお弁当が大好き。
でも、会社以外では食べちゃダメなのよね。
これは企業秘密だから、うっかり外に漏らしちゃダメという会社命令なの。
だからLINEでもTwitterでも書いちゃダメ。
でも・・・
家でもザーメンかけご飯を食べたいな。

                   ******

「そろそろ行くわよ。準備できた?」
夕方、河和田先輩が声をかけてくる。
「はい。もうばっちり」
私と瑞樹ちゃんは大きなバッグを抱えている。
「コスも大丈夫?」
「はい。水着はもう中に着こみましたし、ナース服や黒下着なんかもばっちりです」
ご奉仕接待にはお相手様のお好みに合わせるのが重要なの。
今日の取引先様はまだよくお好みがわかってないので、できるだけ用意することにしたというわけ。
わりと水着は定番なので、おそらくOL制服の下に水着を着ていれば大丈夫だとは思うけど・・・
むしろこのOL制服のほうが普段は着ないから、なんだかコスプレみたいに感じちゃう。

「それじゃ行きましょ」
「「はい」」
私と瑞樹ちゃんは河和田先輩の後についていく。
スタイルのいい河和田先輩はOLの制服でもとても素敵。
きっとあの下には黒下着とか身に着けているのかも。
タイトスカートから伸びる足は黒のストッキングだしね。

社長や部長と一緒にワンボックスに乗り込む私たち。
うー・・・
少し緊張する。
接待大丈夫だといいけど。
上手くできるかなぁ。
がんばって気持ちよくなってもらってうちとの取引をもっと増やしてもらわなきゃね。
社長からもがんばってくれよって言われたし。
河和田先輩も瑞樹ちゃんも表情が引き締まってるわ。
がんばらなきゃ。

                   ******

「お、いいねぇ。制服の下は競泳水着かい?」
取引先の専務さんがにやけた顔をしてくださるので、私は思わずうれしくなる。
やっぱり下に水着を着てきて正解だったわ。
私はちょっと時間をかけてゆっくりと制服を脱いでいく。
私の水着姿でしっかり元気になってもらわなきゃ。

一次会で食事とお酒を済ませた後、私は専務さんのご指名で二人でホテルに。
河和田先輩は取引先の社長さんと、瑞樹ちゃんは常務さんとそれぞれホテルに行ったはず。
私もしっかりご奉仕して、うちの会社の印象を良くしなくちゃね。

「とりあえず水着を着てきましたけど、もちろん専務様さえよろしければナース服とかもご用意してありますよ」
「いやいや、そのままでいいよ。なかなか水着姿が似合っている」
「本当ですか? ありがとうございます」
私はうれしくなって、思わず躰をくねらせてポーズを作る。
専務さんのズボンの股間も、なんだか元気になっているみたい。
「先にシャワーを浴びられますか? それともそのままで?」
「君にきれいにしてもらいたいな」
「はい。かしこまりました」
私はそのまま専務さんの足の間にかがみこみ、ズボンのベルトをはずして中からおチンポ様を取り出していく。
大きくてにおいのきついおチンポ様が顔を出し、私は思わず唾をのむ。
うちの社長ほどじゃないけど、この専務さんも立派なおチンポ様をお持ちだわ。
彼の持ってるおちんちんとは比べ物にならないかも・・・

私はさっそく専務さんのおチンポ様を舐めてきれいにしてあげる。
うん、美味しい。
どうしてだろう・・・
同じようなもののはずなのに、彼のおちんちんをしゃぶるのって何となく好きじゃないんだけど、おチンポ様はとても美味しくしゃぶれちゃう。
まあ、おちんちんとおチンポ様じゃ違うんだから当然だけど・・・

「う・・・おっ・・・」
専務さんのおチンポ様からザーメンがいっぱい放出される。
もちろん私は一滴残らず受け止める。
大事な大事なおチンポ様のザーメン。
一滴でもこぼしたらもったいないわ。
それにとても美味しく感じるし。
彼の精液とは全く違うの。

「ごちそうさまでした。とても美味しいザーメンありがとうございます」
「いやいや、年甲斐もなくすぐに出してしまった。上手だったよ」
「ありがとうございます。うれしいです。このまま続けてご奉仕いたしましょうか?」
「そうだね。頼むよ。まだいけそうだ」
私の躰を見てまたむくむくと大きくなってくる専務さんのおチンポ様。
うれしいな。
こうしておチンポ様が大きくなるのって、見ていてすごくうれしくなる。
「はい、かしこまりました。それではオマンコご奉仕でよろしいですか? それと着衣のままがよろしいですか?」
水着を着たままでと言う方は結構いらっしゃるのだ。
「そうだね。それで頼む」
「はい、かしこまりました」
私はベッドに専務さんを寝かせ、その上にまたがろうとする。
その時、ブゥンブゥンという音が聞こえてきた。

「スマホかな?」
「すみません、私のスマホみたいです」
テーブルの上に置いた私のスマホが振動したのだ。
おそらく彼からだ。
遅くなるってLINEしたから、その返事だったかも。
「見てもいいよ」
専務さんのありがたい言葉に私は首を振る。
だって、彼なんかよりもこの接待のほうが重要なこと。
それに、専務さんのおチンポ様を私自身が楽しみにしているんだもの。

「おそらく彼からですからあとで大丈夫です」
「おや、彼がいるの? こんなことしてて大丈夫? 浮気しているって怒られない?」
えっ?
浮気?
「大丈夫ですよ。私は浮気なんかしませんから。ちゃんと仕事で遅くなるって伝えてますし、これでも彼に一途なんですよ」
私は専務さんにまたがると、水着の股間をずらして、おチンポ様を迎え入れる。
おチンポ様の熱い熱が伝わってくるようで気持ちがいい。
それにしても、ちゃんとお仕事で遅くなるってLINEしたのに、浮気だと思っていたりしたらいやだなぁ。
浮気なんてするわけないのに・・・
ああん・・・
専務さんのおチンポ様気持ちいい・・・
専務さんより先にイッちゃいそう・・・

                   ******

「おはようございます」
いつも通りの時間に私は出社する。
あのあと彼とはLINEで話し、今日埋め合わせることで合意した。
今日は早く帰らなきゃ。

「おはよう早奈美ちゃん。何かいいことあったの?」
う、さすがは河和田先輩。
鋭いなぁ。
「おはようございます。わかります?」
「わかるわよ。にこにこしているもん」
「えへへ。実は今日終わったら彼とデートなんです」
「あら、それじゃ今日は早く帰らないとね」
河和田先輩もそう言ってくれるとありがたい。
今日は残業ないといいなぁ。

「おーい、今朝の俺の担当は誰だ?」
いけない、部長が呼んでいる。
今日は部長の担当は私だわ。
「はい。今行きます」
私は更衣室へ行き、ロッカーを開けて鏡を見る。
いつも通り音楽も聴いて、仕事を頑張ろうという気持ちになる。
さて、今日はどれにしようかな・・・
うん、今日はこの網のボディストッキングにしよう。
部長喜んでくれるかな。
先日これを着た時の反応はどうだったっけ・・・
ちゃんとメモしておかないとだめだなぁ。
私はボディストッキングの制服に着替えると、朝のご奉仕をするために部長のもとへと向かうのだった。

END

いかがでしたでしょうか?
これで今年の当ブログの更新は終了です。

明日は2018年の1月1日。
明日も当ブログをよろしくお願いいたします。
それでは皆様良いお年をお迎えくださいませ。
  1. 2017/12/31(日) 20:28:32|
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トイレとオナホ

今日は買い出し第二段に行って三が日ぐらいまでの食料を調達し、帰ってきてからはトイレ掃除とお風呂掃除をしてました。
疲れたー。_(:3 」∠)_

ということで、昨日の予告通り今日明日で年忘れMC系SS連投をおこないます。
今日はその第一弾。
タイトルは「トイレとオナホ」です。
そのまんまです。
お楽しみいただけましたら幸いです。


トイレとオナホ

「もしもし、運転手さん。ここは駐停車禁止場所ですよ。移動してください」
背後からかけられる声。
交通課の婦警さんたちか・・・
やれやれ、落ち着いて品定めもできないな・・・
ふっ・・・
俺は思わず笑いを浮かべる。
ちょっとしたいたずらをしてやろう。

「すみません、ちょっとお聞きしたいことがあるんですが」
俺はドアを開けて車から降り、背後のミニパトカーに近づいていく。
「なんですかぁ?」
運転席の窓を開けて俺を見てくる女性警官。
なかなか美人だ。
もう一人の助手席のも悪くはない。

「すみません。ちょっと道に迷ったみたいでして。スマホのアプリで調べようと思って止めていたんですよ」
俺はそう言ってミニパトの中を覗き見る。
うまい具合に二人の視線が俺に向く。
よし。
俺はすかさず念を送って焼き付ける。
二人の脳に俺の意志を焼き付けてやるのだ。

「はい、二人ともお勤めご苦労さん。でも、ちんたら街中を走り回るのってつまらないでしょ? なんてったって君たちは暴走族なんだから」
「・・・・・・そうですねぇ。ちんたら走ってもつまらないですよねぇ」
「・・・・・・・そうそう。ホントつまらないです。もっと思いっきりかっ飛ばさないと!」
二人の女性警官の表情が変わる。
もう、ミニパトを暴走させたくて仕方がないのだ。
「だったらこんなところにいないで、峠でも攻めてみたら? 邪魔な奴はサイレン鳴らしてどかせればいいんだし」
俺は二人に指示を与える。
俺の意志が焼き付けられた二人にとって、これは命令のようなものだ。
「いいですねそれ! 佐々木さん、行きましょう!」
「そうねぇ。峠もいいわねぇ。うん。私たちは警官なんだから暴走し放題よね。邪魔者はどかせ!」
「そうそう。行きましょう!」
「オーケィ、レッツゴー!」
勢いよくアクセルを踏み、俺の車をよけて走り去っていくミニパトカー。
ふっ・・・
彼女たちはもうただでは済まないだろうなぁ。
まあ、こんなものだろう。
さて・・・
俺は車に戻って獲物を探す。
たまにいい女を味わいたいからな。

                   ******

ほう・・・
俺はある女に目を惹かれる。
なんてことない買い物袋を提げた普通の主婦のようだが、後姿がなんとも言えずスタイルと姿勢がいい。
おおむねこういう女は顔はあんまりと言うのがあるんだが・・・
俺はゆっくりと女の脇を通り過ぎ、ミラーで顔を確かめる。
ほう・・・悪くないじゃん。
いやいや、悪くないどころか上々の部類じゃね?
やはりこういう高級住宅街には、清楚な女性というのがいるものだねぇ。
主婦っぽいから人妻だろうけど、こういう女性で楽しむのもいいものだ。

「あの・・・すみません」
俺は車を道路わきに止め、ドアを開けて降りていく。
窓から顔を出すだけでは怪しまれるからな。
まあ、こうやって声をかけること自体が怪しいが。

「あ、は、はい」
あからさまに警戒する女。
まあ、当然だ。
でも、すぐに警戒は解いてくれるさ。
俺は彼女がこっちを見た時点で念を送って意思を焼き付ける。
「・・・・・・」
見る間に彼女のこわばった表情が緩んでいく。
これでもう彼女は俺を警戒しない。
「お名前はなんでしたっけ?」
「あ・・・沙奈絵、古嶋沙奈絵(こじま さなえ)ですわ」
にこやかに名前をこたえる彼女。
うんうん、全く抵抗がなくなっているな。
「そうでしたそうでした。沙奈絵さんは今から家に帰るところですか?」
「はい。買い物を終えたので帰るところです」
「それじゃ家まで送りましょう。乗ってください」
俺は車を指し示す。
「いいんですか? それじゃ遠慮なく」
笑顔で俺の車に乗り込む彼女。
ホントにこの能力はすごいものだ。
まったく・・・
俺は苦笑した。

「ここです」
教えてもらった通りに着いた家は、豪邸とはいかないまでも庭付きの一戸建てだった。
そりゃまあ、このあたりに住んでいるんだから、一軒家とは思っていたが、貧乏暮らしの金のない俺にしてみれば羨ましい限りである。
まあ、能力を使えば誰かに金を貢がせるぐらいはできるんだろうがね。

「散らかってますけどどうぞ」
先に立って俺を案内してくれる沙奈絵。
俺を招き入れるのが当然だと思い込んでいる。
「お邪魔しますよ」
まあ、いくつか荷物を持ってやりながら、俺は彼女の家に入っていく。
今の時間は誰もいないというのは先ほど聞き出してある。
まあ、旦那がいたところでどうってことはないんだがね。
さて・・・この美人奥さんをどうやっておもちゃにしてやろうか・・・

「さあ、どうぞどうぞ。荷物ありがとうございます。今お茶でも淹れますので、どうか座っててください」
俺をリビングに案内し、買ってきたものを冷蔵庫に入れていく沙奈絵。
なんと言うかそんな主婦じみた行為も、彼女だと絵になるから不思議なものだ。
容姿というものは重要ということか。
俺みたいな底辺容姿には存在しないオーラを感じる。

やがて沙奈絵がコーヒーを出してくれ、俺は少しの間おしゃべりする。
完全に俺に警戒を抱かなくなっている沙奈絵は、夫が一流商社に勤めていることや、そのために海外出張で来週まで帰らないこと、自身は専業主婦であること、そして驚いたことに高校生の娘がいることを話してくれる。
もっと若いと思っていたが、まさか高校生の娘がいるとはね。
とてもそうは見えないし、まあ、熟女には熟女の良さがあるか。

あんまり時間をかけていてもなんなので、そろそろ始めることにする。
こんな清楚で美しい女性なら、やっぱり汚してやるのが一番だろう。
ふふふふ・・・

「トイレをお借りしてもいいですかね?」
「あ、はい。そのドアを出たところに・・・」
沙奈絵がトイレの位置を指し示そうとするが、俺はそれを遮った。
「やだなぁ、沙奈絵さん。ちょっとこっち見て」
「えっ?」
よし。
俺は焼き付けを開始する。
「俺が借りたいのは普通のトイレじゃなく精液トイレですよ」
「せ、精液トイレ?」
聞きなれない言葉に戸惑ったようだが、すぐにその言葉が普通の言葉として定着するだろう。
「そうですよ。精液トイレと言えば沙奈絵さんご自身じゃないですか」
「私が・・・精液トイレ・・・」
焦点の合わなくなった目で俺を見つめる沙奈絵。
「そう。沙奈絵は精液トイレ。男が精液を排泄するの躰でを受け止めるのが役目」
「私は精液トイレ・・・男性が精液を排泄するのを躰で受け止めるのが私の役目・・・」
微妙に俺の言葉と違うセリフを言っているのは、彼女の脳に焼き付けが上手くいっている証拠。
だから、彼女自身が自分の言葉として発しているのだ。
いいぞ。

「沙奈絵は精液トイレ。男が精液を出したいと言えば、自分の躰を使ってもらうのが喜び。精液を注いでもらったり浴びせてもらうことが精液トイレの使命」
「私は精液トイレ。男の方が精液を出したくなったら、私の躰に出してもらうことが喜び。精液を中に出してもらったりかけてもらったりするのが私の使命・・・」
これで沙奈絵は精液トイレとしての人生を歩むことになる。
まあ、普通は精液出したいなんて口にするやつはそうはいないだろうが、もし町の中で誰かがそう言ったとしたら、彼女は間違いなく私を使ってと言うだろう。
ははははは・・・

「沙奈絵さん? 沙奈絵さん?」
「えっ? あっ、すみません。なんだか私一瞬ぼうっとしてたみたい」
目をぱちぱちと瞬きして、普通の表情に戻っていく沙奈絵。
焼き付けは終了だ。
「沙奈絵さん、おトイレ借りていいですか? なんだか精液を出したくなってしまって」
「えっ? はい、もちろんです。あの、もしよろしければ私をお使いくださいませ。私精液トイレなんですよ」
俺の言葉ににこやかに返してくる沙奈絵。
俺は思わずニヤリと笑う。
「えー? 本当ですか? いいんですか? マジで沙奈絵さんが精液トイレなの?」
「マジですよぉ。私精液トイレなので、男の方に精液を排泄してもらうのが喜びなんです。だから私の躰にたっぷり出してくださいね」
高校生の娘さんがいるせいか、わりと砕けた口調にもなるようだ。
「それじゃそうしようかな? どこに出してもいいの?」
「もちろんです。中でも外でもお好きなところに排泄してくださいね」
もう完全に精液トイレであることに疑問は持っていない。
それどころか、精液トイレでない自分は考えられなくなっているだろう。
「それじゃ沙奈絵さんの口に出そうかな?」
「はい、かしこまりました」
そう言ってあーんと口を開ける沙奈絵さん。
それじゃダメでしょ。
俺は苦笑する。

「沙奈絵さん、沙奈絵さんは精液トイレなんだから、自分から精液を吸い取りに行かなくちゃ。フェラチオみたいに」
「あっ、そうですよね。私いったい何を考えていたのかしら・・・ごめんなさい」
すぐにハッとした表情で俺のところへ来る沙奈絵。
俺の足の間にかがみこむようにして、俺のズボンのチャックを開け、中のペニスを取り出していく。
「それじゃ精液トイレ沙奈絵が精液を排泄してもらいますね。んむっ」
片手で髪をかき上げ、そのまま俺のペニスをくわえ込む沙奈絵。
なかなかいいな。
悪くない。

俺はとりあえず溜まっていた分を放出する。
旦那が仕込んだのか、それともそれ以前から誰かにやっていたのかはわからんが、沙奈絵のフェラはなかなか上手い。
「んぷぅ・・・どうですか? すっきりしました?」
口の中に出された精液をすべて飲み込んだ沙奈絵。
精液トイレなのだから飲み込むのが当たり前という認識なんだろう。
「そうですねぇ。もうちょっと出したい感じですかねぇ。今度はオマンコでどうでしょう?」
「オマンコで精液トイレですね? かしこまりました」
すぐに床に寝転がり、スカートを捲り上げてショーツを降ろす沙奈絵。
「どうぞ。私のオマンコ精液トイレをご使用ください」
心なしかうきうきしているように感じるのは、きっと精液トイレとして使ってもらえるのがうれしいからなのだろう。
俺はさっそく沙奈絵のオマンコを使用させてもらうことにした。

                   ******

「な、何してんのよ、あんたたち!」
俺がそろそろ沙奈絵の中に出そうかと思っていたころ、入り口から怒鳴り声が聞こえてくる。
「あら? お帰りなさい寿美香(すみか)。今日は早かったわね。そういえば試験期間だったかしら?」
俺の下であられもない格好でにこやかに娘を迎える沙奈絵。
俺も思わずそちらを振り返る。
ほう・・・
さすがこの母にしてこの娘と言った感じか。
なかなか美人だ。
クラスでももててるんじゃないか?

「お帰りなさいじゃないわ! 何やってんのお母さん! 浮気してんの?」
カバンを取り落とすぐらいにショックを受けたのか、それが怒りになってきているようだ。
「何をって? 浮気? バカなこと言わないで。これのどこが浮気なの?」
いや、普通に見れば浮気だろうな。
俺は苦笑する。
「だって! だって、その人といやらしいことして!」
「何を言ってるの、寿美香? お母さんは精液トイレなんだから、男の人の精液を排泄してもらうのは当たり前でしょ?」
きょとんとした表情の沙奈絵。
娘が何を憤っているのかがわからないのだ。
沙奈絵にとっては当然のことをしているのだから。

「せ・・・精液トイレって! な、何を言ってるのお母さん!」
わなわなと震えている寿美香。
さて、爆発しないうちに焼き付けするか。
「まあ、落ち着きたまえ」
「なっ! これが落ち着いて・・・」
「いいから落ち着くんだ」
寿美香が俺をにらんだことで、俺はすかさず焼き付けをおこなう。
「いいか、寿美香。これは君のお母さんにとってはごく当たり前のこと。君のお母さんは精液トイレであり、男の人の精液を躰に出してもらうのが仕事なんだ」
「お母さんは・・・精液トイレ・・・」
目の焦点を失い、俺の言葉が脳に焼き付けられていく。
やれやれ、これで騒ぎ立てられずに済むだろう。
ついでにこの娘にも・・・

                   ******

「あ、こんばんは。いらっしゃいませ。どうぞ」
夜、いつものように性欲を発散するために俺は古嶋家を訪ねる。
玄関で呼び鈴を押した俺を、沙奈絵はいつものようににこにこと笑顔で招き入れてくれた。
「邪魔するよ」
俺は勝手知ったる他人の家とばかりに無造作に上がり込む。

リビングでは先日出張から帰ってきた旦那さんがテレビを見ていた。
もちろん俺が入ってきても何も言うことはない。
それどころか、この家で俺が傍若無人にふるまっていても、彼は何も気にならないのだ。
彼にとって家族はもはや空気のような存在であり、何をしていても気にならない。
この家は表面上は家族のようだが、もう家族とは呼べないだろう。

「何かお召し上がりになりますか? お料理もまだありますから」
かいがいしく俺の上着を脱がせてくれたりする沙奈絵。
精液トイレの自分を使ってほしいのかもしれない。
「いや、食事は済ませてきたからいい」
「そうですか。それではお茶でも淹れましょう」
「いや、それより今日はオナニーをしに来た」
「あ、はい。オナニーですね? 今呼んでまいりますね」
すぐに二階の娘を呼びに行く沙奈絵。

「寿美香! 寿美香! あの方がオナニーをしたいんですって! 降りてきて」
「あ、はーい、今行きます」
すぐにぱたぱたと足音がして寿美香が二階から降りてくる。
「いらっしゃいませ。オナホ寿美香ただいま参りました」
沙奈絵に負けず劣らずのいい笑顔で俺に挨拶をする寿美香。
今日はぴちぴちのスクール水着で登場か。
準備していたな。

「今日はオナホを使ってオナニーしに来た」
「ありがとうございます。オナホ寿美香でたっぷりとオナニーしてくださいね」
俺の手を引っ張って二階へ連れて行こうとする寿美香。
去り際に俺は沙奈絵に耳打ちする。
「オナニーが終われば精液を排泄するからな。用意しておけ、精液トイレ」
「あ、はい。たっぷり精液を排泄してくださるのをお待ちしてます」
パアッっと顔を輝かせる沙奈絵。
ふふふ・・・
当分は俺専用の精液トイレにしておいてやるが、飽きたら公衆トイレにでもしてやるか・・・
俺はそんなことを考えながら、オナホ寿美香でオナニーするために二階へと向かうのだった。

END

明日は第二弾を投下します。
お楽しみにー。
  1. 2017/12/30(土) 20:37:50|
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スートレディ

ブログ開設から4500日記念SSの第二段です。
今日はどちらかと言うと正統派の悪堕ちSSだと思います。

タイトルは「スートレディ」です。
正義のヒロインチームの活躍をお楽しみいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


スートレディ

「たぁーっ!」
スラッと伸びる足の一撃。
全身を白い全身タイツで覆った男がたまらず壁にたたきつけられる。
頭部も白いマスクで覆われ、目も耳も鼻もない。
まるでゆで卵のような頭だ。
胸の部分には、トランプのスペードのマークと数字の3と書かれていて、ほかにも同様に白い全身タイツと胸にトランプのマークや5だの8だの数字が書かれた男たちが身構えている。
銀河を荒らす広域指定凶悪集団トランプ兵団のトランプ兵だ。

一説にはクローンで作られた人間もどきだとも、さらってきた犯罪者を改造しているともいわれるが、捕らえてマスクをはぎ取ろうにも継ぎ目がなく、また、死体を解剖しても頭部には脳だけしかないため、個人の特定というのがほぼ不可能な連中だ。

このトランプ兵が、最近銀河のあちこちで集団で暴行や襲撃、大量殺人などを犯しており、銀河警察としても対応に苦慮していたところだった。
しかし、今回情報から拠点と思われる場所が判明したことに伴い、一気に中枢をつぶすべく銀河警察は二人の女性刑事を投入してきたのだった。

二人という人数は少ないようにも見えるが、本来銀河警察は各星系に一人の宇宙刑事を配置するのが通常であり、その星系での宇宙犯罪は一人の宇宙刑事が担当するのが普通である。
もちろんサポート役は付くが、そのサポート役は基本は情報収集などであり、犯罪の対処は宇宙刑事が行うのだ。
その宇宙刑事を二人も送り込むということは、銀河警察が本気であることの表れであり、また投入されたのも女性とはいえ数々の宇宙犯罪を解決に導いた二人で、いわば銀河警察にとっての切り札ともいうべき存在だったのだ。

「さすがは拠点ね。トランプ兵の数が結構多いわ」
ピンクのバトルスーツに身を包んだ女性が、バイザーの奥から行く手に立ちはだかるトランプ兵たちをにらみつける。
「でも、ま、所詮はザコ。私たちの相手じゃないわ」
もう一人のパープルのバトルスーツの女性がピンクの女性の隣に立つ。
この二人が銀河警察の女性宇宙刑事たちだ。
ピンクがコードネームリサ、パープルがコードネームレイカと呼ばれている。
「さあ、さっさと片付けて、女王様にご対面と行きましょう」
「ええ」
二人は息の合った動きでトランプ兵たちに突っ込んでいく。
一般の人間では全く歯が立たないトランプ兵も、この二人の宇宙刑事の敵ではなかった。

                   ******

「さて、どうやらここが玉座の間のようね」
「いよいよ女王様にご対面ね」
トランプ兵の集団を倒し、ついに奥までたどり着く二人。
情報ではいまだこの拠点から脱出したものはいないという。
ならば、トランプ兵団のボスともいうべき女王、カードクイーンがまだいるはずなのだ。

トランプ兵団のボスが女王と呼ばれていることはすでに情報として知られていたが、果たしてどのような人物なのかは知られていない。
もちろん女王と呼ばれているとはいえ、男か女かも定かではない。
もしかしたら、コンピュータかもしれないとか、ズムン星人のように男女という概念がないのではとか、いろいろと言われてはいるものの、いずれもうわさの域を出ないのだ。

「用意はいい? リサ」
「いつでもOKよ。レイカ」
二人はうなずき合い、扉を開けて転がり込む。
「銀河警察です! おとなしくしなさい!」
「カードクイーン! あなたを銀河警察の名において逮捕します!」
二人は素早く左右に分かれ、すぐに戦闘態勢を取る。
だが、部屋は広いがらんどうで、豪華な椅子が一つあるだけだった。

「いない?」
「逃げられた? まさか、そんな・・・」
思わず椅子のところに駆け寄る二人。
だが、そこには誰もいた様子がない。
「どういうこと? ほかに出口もなさそうだし」
「椅子が動くとか?」
ピンクのスーツのリサが試しに椅子を動かしてみる。
しかし、椅子はがっちり固定されているようで動かない。
「抜け穴があるというわけでもなさそうね・・・」
顔を見合わせる二人。
「最初からここにはいなかった・・・ということかしら?」
「情報が間違いだった?」
「わからない。トランプ兵の数から言って、ここが拠点の一つであることは間違いないとは思うんだけど・・・」
首を振るレイカ。

「ひっ!」
小さな悲鳴とともに、突然リサがレイカの視界から消える。
「えっ?」
レイカが何が起こったのかを理解する前に、彼女もいきなり視界が回転する。
「な、なに?」
二人が、自分たちが足をつかまれて宙に持ち上げられたのだと気が付くまでに数秒間。
その間に彼女たちは、両手両足を天井から生えてきた触手のようなものに捕らえられてしまっていた。

「な、何これ?」
「いやぁっ!」
二人は触手によって宙づりにされ、手足を大の字に広げられてしまう。
何とか逃れようとするものの、空中では思うように動けない。
「こ、こぉのぉ!」
「は、放しなさい!」
二人はじたばたともがくが、触手はさらに何本もが絡みついてくる。
「く、くそぉ・・・」
「あ・・・あああ・・・」
どうにも身動きが取れない二人。
両手も絡みつかれてひっぱられているので、武器を手にすることもできないのだ。

『ホホホホホ・・・ようこそ銀河警察の女性刑事さんたち』
部屋の中に女性の声が響く。
「なっ、だ、誰?」
「まさか・・・カードクイーン?」
二人はきょろきょろと周囲を見る。
が、部屋には誰もおらず、天井から生えた触手のみ。
「姿を見せなさい! カードクイーン!」
「卑怯よ! 私たちを放しなさい!」
『オホホホホ・・・ここまで来たのはお見事です。さすがは銀河警察の切り札と呼ばれる二人だけのことはある』
相変わらず声だけが部屋に響く。
「姿を見せなさい!」
「カードクイーン! 出てきて私たちと勝負しなさい!」
リサもレイカも身動きのできない自分に歯噛みする。
だが、この状況ではどうしようもないのだ。

『オホホホホ・・・そなたたちは美しく強い。わらわはそなたたちを気に入りました。どうですか? 銀河警察をやめ、わらわに従いませぬか?』
「なっ? ふ、ふざけるな!」
「私たちにあなたに従えと?」
カードクイーンの申し出に一瞬唖然とした二人。
だが、直後に猛烈な怒りが湧いてくる。
冗談ではない。
「私たちは銀河警察の宇宙刑事よ! 犯罪者に従うなんてありはしないわ!」
「バカにするのもいい加減にしなさい! 私たちは絶対にあなたに従ったりなどいたしません!」
『ホホホホホ・・・今のは所詮形だけの質問。そなたたちがそのままわらわに従うなどとは思ってません。ならば、そなたたちを作り替えてしまえばよいのです。わらわに心から従うように』
「なんですって? 作り替える?」
「バカなことを言わないで! どんなことをされても私たちはあなたに従ったりはしないわ!」
『ホホホホホ・・・その言葉、最後までそう言っていられるかしらね。ホホホホホ・・・』
カードクイーンの笑い声が室内に響く。

『では始めましょう』
カードクイーンの言葉とともに、彼女たちを拘束している触手の周りにさらに触手が現れる。
それらの触手たちがうねうねと彼女たちの躰を這いまわりはじめると、驚いたことに彼女たちの着ているバトルスーツが細かい粒子になって消えていく。
「えっ? 嘘・・・」
「いやっ! 何これ!」
リサもレイカも驚きを隠しきれない。
やがて触手は二人のかぶっているヘルメットにもまとわりつき、ヘルメットも消してしまう。
彼女たちの着ていたアンダースーツや下着もすべて消し去られ、もはや二人は身に何もまとわぬ裸のままで、触手に躰を這いまわられていた。
「うう・・・こんな・・・」
「ま・・・負けない・・・私たちは負けない・・・」
唇を噛み締めて、気色悪さに耐えるリサとレイカ。
触手の這いまわる感触がヌルヌルとして気持ち悪いのだ。

「えっ?」
リサは思わず声をあげる。
鎌首を持ち上げたように彼女の躰の上に伸びてきた触手の先端が、思わず男性の性器の先端のように見えたからだ。
まさか・・・
一瞬触手によって犯されるのではと思うリサ。
だが、触手はその先端から白い粘液をビュッと噴き出し、彼女の躰に噴きかける。
「い、いやぁっ!」
まるで男性に精液をぶっかけられたようだ。
気持ち悪いことこの上ない。
「ひぃっ!」
隣ではレイカも同じ目に遭っている。
二人の胸やお腹に白い粘液がべたべたと噴きかけられていた。

やがて触手たちがうねうねと彼女たちの躰にその粘液を塗り広げ始めていく。
「ひいぃぃぃぃぃ」
レイカはあまりのことに大きな悲鳴を上げてしまう。
リサもキッと唇を噛み締めるが、気持ち悪さは耐えがたいほどだ。
だが、粘液が塗り広げられていくに従い、だんだんじんわりと気持ちよさを感じるようになる。
え・・・うそ・・・
リサもレイカもそのことに戸惑いを感じるが、首から下の全身に粘液が塗り広げられることで、ますます気持ちよくなってしまうのだ。
ど・・・どうして・・・でも・・・気持ちいい・・・
いけないとは思うものの、気持ちよさに抗えなくなっていく自分がいることに二人は気が付いていた。

白い粘液は、触手によって塗り広げられ、二人の躰を覆っていく。
覆われた部分は白く染まり、やがて皮膚そのものになっていく。
じょじょに二人の躰は白く覆われ、手指の先から足のつま先まですべてが白く覆われていく。
やがて足を拘束していた触手が二人の足首から下を完全に覆いつくし、ウネウネとうねりはじめる。
ああ・・・ん・・・あ・・・
まるで足のマッサージを受けているかのように気持ちよさが二人の躰を駆け巡る。
やがて触手が離れると、二人は気付かなかったが、二人の足は足の指が消え、かかとがとがって白いハイヒールブーツを履いたような形に変化していた。
それと同時に躰を覆う粘液もナイロン状に変化し、二人はまるで白い全身タイツを着たようになってしまう。
それはまるで、あのトランプ兵のようだった。

二人の躰の首から下が完全に白に覆われると、今度は触手は躰の数ヶ所に色を付けていく。
リサはピンク、レイカは紫色だ。
それは宇宙刑事のバトルスーツのパーソナルカラーでもあったが、今度彼女たちに付けられるのは、トランプのマークであった。
リサにはピンク色のハートが、レイカには紫色のダイヤのマークがそれぞれ描かれていく。
右胸、左の太もも、右の脛。
そういった個所にマークが描き加えられていく。
それと同時に二人の髪も染められる。
リサは金髪からピンクの髪に、レイカは黒髪から紫の髪に変わっていく。
「ああ・・・あああ・・・」
「んふぅ・・・はあぁぁん・・・」
全身を走る快感に二人は悩ましげな声を出す。
自分たちが変えられているというのに、全く抵抗ができないのだ。

そして触手は二人の顔にも粘液を噴きかける。
白い粘液が二人の顔に塗り広げられ、二人は白いメイクをしたように白い顔にされてしまう。
やがて一本の触手がそれぞれの唇に重なり、二人の唇を染めていく。
リサの唇はピンクに、レイカの唇は紫に。
そして二人の左頬にはハートとダイヤのマークが描き込まれた。

『ホホホホホ・・・その粘液で化粧されると、心まで姿と同じに染まってしまうのよ。さあ、仕上げをいたしましょう』
カードクイーンの言葉とともに、黒い稲妻が二人の躰を直撃する。
「あああーー!」
「きゃぁーーー!」
悲鳴を上げ、全身をしならせる二人。
その左胸に、黒くくっきりと“A”の文字が浮かび上がる。
「ああ・・・あふ・・・」
「ああ・・・ん・・・」
悲鳴を上げるのをやめ、やがて二人の口元に笑みが浮かぶ。

『ホホホホホ・・・どうやら仕上がったようですね。二人とも気分はどうかしら?』
触手によってゆっくりと床に下ろされる二人。
二人のヒールが床を踏むカツッという音が部屋に響く。
「「はい、カードクイーン様。とてもいい気分です」」
先ほどとは全く違い、崇拝するような表情で玉座を見、片膝をつく二人。
『ホホホホホ・・・そなたたちが何者か言ってごらん』
「「はい。私たちはカードクイーン様にお仕えする忠実なしもべ。スートレディです」」
「私はハート」
かつてはリサだった女が誇らしげに胸を張る。
「私はダイヤ」
かつてレイカだった女が妖艶な笑みを浮かべる。
「「どうぞ、私たちに何なりとご命令を」」
声を合わせて唱和する二人。
カードクイーンの言葉通り、二人の意識は塗り替えられてしまったのだ。
『ホホホホホ・・・可愛いスートレディたち。これからは二人で私のために働くのですよ。私のエースとして』
「「もちろんです! カードクイーン様!」」
あらためて誰もいない玉座に一礼し、二人は立ち上がる。
その顔には邪悪で冷たい笑みが浮かんでいた。
「さあ、行きましょうダイヤ。この周囲の銀河警察の奴らを血祭りにあげに」
「ええ、行きましょうハート。カードクイーン様に歯向かう愚かな連中は私たちの手で始末するの」
「うふふふふ・・・」
「うふふふふ・・・」
ヒールの音も高らかに玉座の間を後にするスートレディの二人。
『オホホホホ・・・頼もしいこと』
二人のいなくなった玉座の間に、カードクイーンの笑い声が響いた。

                    ******

「キャッ」
殺風景な部屋に押し込められる女性たち。
その数は10人以上。
制服姿の女子生徒や、若いOLたちもいる。
「うふふふふ・・・結構上玉がそろったようじゃない?」
「ええ、ダイヤ。私たちにはかなわないけどね。ふふふふ」
おびえる女性たちを前に二人で笑っているハートとダイヤ。
銀河警察の切り札と言われていた二人の女性刑事は、今やトランプ兵団のエース(切り札)として暗躍しているのだ。
今日も拉致してきた女性を一人連れて来たところだった。

「うふふふふ・・・安心なさい。お前たちを殺したりはしないわ。それどころかちゃんとかわいがってもらえるところに連れて行ってあげる」
「地球人の女性は高値で売れるわ。あなたたちのおかげで私たちトランプ兵団も潤うってわけ。ふふふふ」
二人のスートレディはもはや人身売買など当然のこととしか思わない。
カードクイーンのためならどんなことでも行うようになってしまったのだ。
「ねえ、ダイヤ。私カードクイーン様にお願いしようと思うんだけど」
「あら、ハート。何をお願いするの?」
「この“女子高生”っての、私たちの部下に作り変えていただかない?」
「あら、いいわね。私も専属の部下が欲しいって思っていたところよ。トランプ兵たちじゃ面白くないものね」
顔を見合わせて笑顔になる二人。
「決まりね。今ここに四人いるから、二人ずつ部下にしていただきましょう。スートガールズなんてどうかしら」
「いいわね。スートレディとスートガールズ。トランプ兵団にぴったりだわ」
「それじゃ早速戻って・・・」
「ええ、カードクイーン様に・・・うふふふふ・・・」
「うふふふふ・・・」
自分たちの運命を想像して青ざめる女性たちを前に、二人の悪に染まった女たちは期待に胸を弾ませながら帰路に付くのであった。

END


いかがだったでしょうか?
明日は三本目。
改造ものSSを投下しようと思います。
お楽しみに。

それではまた。


(23:20追記)
途中からリサとレイカの色が逆になってしまっておりました。
修正をいたしましたので、すでに読んでしまわれた方は若干違和感を感じられるかも。
失礼いたしました。
  1. 2017/11/12(日) 20:20:02|
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その裏では・・・

先週10月10日は1010(せんとお)で(特撮)戦闘員の日というご紹介をいたしまして、「JK女戦闘員06号」というSSも一本投下いたしましたのですが、有志の方がその後の一週間を「戦闘員の日週間」ということで、いろいろな作品をネットで発表なさっていらっしゃいました。

ということで、私も「戦闘員の日週間」の締めくくりとしまして、女戦闘員ネタSSを今日も一本投下したいと思います。
タイトルは「その裏では・・・」です。
実はこの作品は上記の「JK女戦闘員06号」と対になる作品でして、作中に登場した母親が主人公です。
お楽しみいただけましたら幸いです。

それではどうぞ。


その裏では・・・

「ふう・・・」
やっと朝のバタバタが終わったわ。
夫も愛香(あいか)も会社や学校に出かけ、とにかくひと段落。
やれやれだわぁ・・・
私はとりあえずコーヒーを淹れて一息つく。
それにしても今朝は焦ったわぁ。
目を覚ましたら7時近かったんですもの。
いつもの時間に目覚ましをかけていたのに、知らない間に止めてしまっていたみたい。
でも、久しぶりにぐっすり眠った気がするわ。
こんなにぐっすりと眠ったのは何年ぶりかしらっていうぐらいだわ。
最近は歳のせいか眠りが浅くなった気がしていたものねぇ。

さてと・・・
もう少ししたら私も出かけなくちゃ。
今日は久しぶりに遠藤(えんどう)先輩とお昼を食べるの。
卒業以来だから何年ぶりかしら。
先日の電話では全く声が変わらなくって懐かしかったぁ。
あのころは部活でしごかれ、結構怖い先輩だったけど、それ以外では優しいし凛々しくてみんなに好かれていた先輩だったのよね。
最近になって当時の女子体操部員たちと久しぶりに会いたいってことで、一人づつと会っているらしく、今回が私の番なんだって。
晶子(あきこ)も先日先輩と会ってきたって言ってたし、会うのが楽しみだわ。
愛香も最近反抗期で、さっぱり私とは話をしてくれなくなっちゃったけど、女子体操部に入って頑張っているというのは、何か母娘のつながりみたいなのを感じるわ。
やっぱり血なのかしらね・・・

いけない。
もうこんな時間だわ。
早く支度しなくちゃ。
私はコーヒーを飲み終えると、いろいろと身支度を整え、待ち合わせに遅れないように家を出た。

                   ******

「ふふふ・・・」
私は鍵を開けて中に入る。
なんだか数時間しか経っていないはずなのに、世界が全く違って見えるわ。
ここはもう我が家ではなく、かりそめの家。
朝、家を出る時までいた私はもういない。
「ふふふふ・・・」
自然と笑いがこみあげてくる。
こんなところを安らげる場所として暮らしていた自分がバカみたい。

私はそのまま玄関から上がろうとして苦笑する。
いけないいけない。
家の中ではブーツは脱がないと。
私はサイドジッパーを下ろし、黒革のブーツを脱ぐ。
網タイツに包まれた脚が直接床を踏む。
出かけるときに穿いていたストッキングとは違い、穿いているだけで誇らしい気持ちになる網タイツ。
女戦闘員にはふさわしい装いよね。
見た目とは裏腹に防御力もそれなりにあるらしいし、何より男の目を惹いて油断させる効果もあるとか。
私の脚に男たちの目が釘付けになって油断するのが楽しみだわ。
まずはあの男で試してみようかしら。
ふふふふふ・・・

私はいつものようにリビングへと入っていく。
ここも出かける前とは何も変化がないはずなのに違って見える。
ううん、変化したのは私の方。
くだらない主婦だった私はもういない。
今の私は・・・
ふふふふふ・・・

私は自分の部屋に入り、上着とスカートを脱ぐ。
姿見に映る私の姿。
そこには出かけるときに着ていったガードルもショーツもない。
あるのは黒レオタードと網タイツ、そして組織の紋章のバックルの付いたベルト。
これが生まれ変わった私の姿。
ふふふふふ・・・
私はもう以前の私じゃないわ。
私は女戦闘員。
女戦闘員15号よ。
ふふふふふふ・・・

黒いレオタードの胸には赤いバッタの模様。
私がバッタ男様直属の女戦闘員である証。
遠藤先輩・・・ううん、女戦闘員09号の話だと、この地区にはほかにも怪人様が配備されているので、その方に属する戦闘員がいるかもしれないとのこと。
でも、めったにかち合ったりしないそうだし、お互いの直属怪人様の指示に従えばいいだけらしい。
まあ、私たちのように選ばれた存在になれる人間などそういるはずもないわ。

そう、私は選ばれた。
なんていう幸運。
あの時遠藤先輩、いえ、女戦闘員09号からの電話を断っていたりしたら・・・
私が体形維持のために今でも努力を欠かさないようにしていなかったら・・・
私も晶子のように選ばれなかったかもしれない。
ふふふふふ・・・
バカな晶子。
こんな素晴らしい組織の一員になれるチャンスだったのに・・・
所詮は下等な人間の一人にすぎなかったってことだわ。
あんな女を友人と思っていた自分にも苛立ってしまう。
もし次に会ったら・・・
ふふふふふ・・・

それにしても、09号の前では醜態をさらしてしまったわ。
私をこんな素晴らしい躰にしてくれるという申し出だったのに、何も知らずに抵抗したりして・・・
あとでちゃんとお礼の言葉を言ったけど、本当に彼女には心から感謝だわ。
そして何より、私を直属の女戦闘員にしてくださったバッタ男様にも・・・

09号に連れて行ってもらったお店は組織のアジトの一つだったのよね。
こじんまりして雰囲気のいいお店と思ったけど、怪しまれずに拠点を設けるにはかえってオープンなほうが人目を引かないものなのね。
これが町中に怪しい空き家とか廃工場があったりしたら人目を引いてしまうものね。

だから私も何の疑いもせずにそのお店に入り、その時点ではまだ単なる先輩と思っていた09号とおしゃべりをして美味しい食事もいただいたわ。
お互いの近況を話したり、ほかの後輩はどうしているかなど話題は尽きず、時間はあっという間に過ぎていった。
それでそろそろお別れしようと思ったころ、先輩のところにウェイトレスさんが来て、何事か耳打ちしたの。
すると、先輩は笑みを浮かべ、私に向かっておめでとうって言ったのよね。
その時は何のことかわからなかったんだけど、私が組織の女戦闘員として選ばれたからおめでとうって言ってくれたのよね。

先輩は私の目の前でいきなり服を脱ぐと、黒いレオタードを着た姿を現した。
私がいきなりのことで驚いていると、店のウェイトレスさんたちも一斉に服を脱いで黒レオタード姿になる。
あとで教えてもらったけど、私たちのほかに客がいなかったのは、私が女戦闘員に選ばれた場合、その場で処置を行う予定だったかららしい。
でも、そんなことはあの時点では知らなかったから、私は突然のことにどうしていいかわからなかった。

先輩は、黒いレオタード姿を見せつけるようにして、自分が組織の女戦闘員であることを宣言したわ。
そして、あなたも女戦闘員になるのよと私に向かって言ったの。
私はもうなんだか恐ろしくなって、急いで店から出ようとしたの。
でも、入り口には先輩と同じ黒いレオタード姿の女性たちがいて出るに出られなく、さらに奥からは緑色の躰をしたバッタ男様が姿を現したわ。
ええ、今の私には崇拝しお仕えするご主人様であるバッタ男様。
でも、あの時の私にはまだそれがわかっていなかったのよね。
だから私は思わずそのお姿に悲鳴を上げちゃったの。
全く取り乱しちゃってバカみたい。

私は両方の腕を押さえつけられ、バッタ男様の前に連れて行かれたわ。
そして、バッタ男様自らが、私の首筋に戦闘員化の薬液を注射してくださった。
それは私の躰を強化し、組織のすばらしさを教えてくれたの。
私は組織の女戦闘員に生まれ変わったのよ。
最高の気分だったわ。

そのあと私はバッタ男様や09号からいろいろと教えていただき、組織の女戦闘員として活動するよう命じられたの。
その一つとして、一般人のふりをしてこれまでの生活を続けるよう命じられ、こうして今かりそめの家に戻ってきたというわけ。
うふふふふ・・・
早く任務のご命令が来ないかしら・・・
その時はこの睡眠薬で夫である男と娘を眠らせて・・・
うふふふふ・・・

                   ******

深夜、私はそっとベッドを抜け出す。
まあ、薬が効いているから、ちょっとやそっとでは起きないだろうけど・・・
うふふふふ・・・
ぐっすり寝ているわ。
ホント間抜けな顔。
こんな男を以前の私は愛していたなんてバカみたい。
愛などというのはたわごと。
この世界は力がすべて。
偉大なる首領様が力で持って支配する。
そのためにお手伝いをするのが私たち女戦闘員の使命。
さて、早く出かけなければ・・・
バッタ男様をお待たせしてしまうわ。

私はアイマスクを付けるなど身支度を整えて部屋を出る。
娘もぐっすり寝ているはず。
玄関でブーツを履いて・・・
えっ?
玄関に誰かいる?
誰?

私は玄関の明かりを点ける。
いきなり相手は太ももの鞘から短剣を抜いて襲ってくる。
くっ!
私も鞘から短剣を抜いて応戦・・・
えっ?
「えっ?」
私が驚くと同時に、相手も驚いて私を見る。
「女戦闘員?」
「あなたも?」
相手が引き下がって短剣を鞘にしまう。
黒いレオタードを着て、アイマスクをした女。
胸にはバラの紋章が付いている。
毒バラ女様の紋章だわ。

私も短剣をしまい、胸の紋章を見せつける。
「へー、バッタ男様の配下なんだ。ママ・・・なんでしょ?」
毒バラ女様の配下の女戦闘員がマスクを取る。
「愛香・・・あなたも女戦闘員なの?」
「この姿の時はそんな名前で呼ぶのはやめてくれない。私は毒バラ女様直属の女戦闘員06号」
フフッと笑みを浮かべる愛香。
なるほど・・・あなたも選ばれたというわけなの。
あの男の種にしては上出来ね。
てっきり選ばれることなどないって思っていたわ。

「私はバッタ男様直属の女戦闘員15号よ」
私は自己紹介する。
番号はそれぞれの怪人様にお仕えした順番なので、番号が重なることも当然ある。
「ママも選ばれていたなんてね・・・これから任務?」
「ええ、そうよ。バッタ男様と」
「もしかして薬、使った?」
「ええ、まさかあなたも女戦闘員だなんて思わなかったから」
そう、寝る前のホットミルクに睡眠薬を混ぜて飲ませたのだ。
「あーらら、私も飲ませたから、パパは大変ね。二人分の睡眠薬で明日起きられるかしら?」
私たち女戦闘員は怪しまれないために相手と同じものを飲むこともあるので、体内で睡眠薬を分解できるようになっている。
だから私も毒バラ女様の06号も眠らずに済んだというわけ。
「効きすぎて死ぬようならそれもそれよ。どうせあの男は組織の役には立たないわ」
「それもそうね。まあ、私たちは女戦闘員同士。これからはお互いの干渉はしないということでどう?」
「ええ、いいわ」
私は06号の提案にうなずく。
どのみちバッタ男様と毒バラ女様では任務の性質も違うだろう。
このかりそめの家でせいぜい母娘のふりをすればいいわ。

「では、行きましょうか、毒バラ女様配下の06号さん」
「ええ、行きましょうか、バッタ男様配下の15号さん」
私は玄関の電気を消すと、二人で家を出てそれぞれの怪人様の元へと向かう。
私たち女戦闘員の夜はこれからなのだ。

END

  1. 2017/10/18(水) 20:57:16|
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JK女戦闘員06号

今日10月10日は、なんでも一年で最も「○○の日」という記念日が多い日なんだそうですね。
ざっと上げるだけでも、「目の愛護デー」「マグロの日」「缶詰の日」「貯金箱の日」「トマトの日」などなど。

そして「10月10日」の1010を、千十(せんとお)と読むことで「銭湯の日」でもあるとのこと。
ならば、私たち特撮作品の戦闘員好きには、「10月10日は戦闘員の日」で決まりではないですか!! ヽ(´▽`)ノ
実は昨年、ツイッターとかでそんな話をして、「10月10日は戦闘員の日」だよねっていう話から始まったもので、たぶん今年で二回目かと。
なので、一応言い出しっぺとしてもSSを一つ上げないとなりませんよねー。

ということで、超短編SSを一本投下します。
タイトルは「JK女戦闘員06号」です。
楽しんでいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


JK女戦闘員06号

「ただいまぁ」
私は以前と同じようにかりそめの家に帰る。
先日までここは私にとっての我が家であったが、今の私にはもう関係のない場所だ。
任務の一環として以前と同じように過ごすよう命じられているから、そのようにしているに過ぎない。

「お帰りなさい。今日は早かったのね」
私が玄関で靴を脱いでいると、中年女性が奥から出てきて話しかけてくる。
私の母親だった女性だ。
今でも相応の美しさを保っており、以前の私にとっては自慢の母親だったものの、今となっては下等な人間の一人にすぎない。
この女が生きていられるのも、余計なことをして目立つようなことにならないように命じられているからにすぎない。
所詮は組織に不要な人間の一人。
いずれ私たちの社会になれば、よくて奴隷かさもなければ処分されるだけの存在なのだ。

「今日は部活がなかったから」
私は以前と同じようにそっけなく言うと、そのまま母の横を通って自分の部屋に向かう。
以前の私は反抗期だったからか、この母にそっけない態度を取っていたので、その通りにふるまうのだ。
もちろん今の私なら、愛想よくしろと命じられれば、いくらでも愛想をよくすることもできるけどね。

「そう・・・ご飯ができたら呼ぶわね」
「はーい」
なんだか少し寂しそうな声の母を無視するように去る。
感情に支配される下等な生物の証拠だわ。

私は自分の部屋に入るとドアを閉め、ホッと息を吐く。
あの女が私がいるときにこの部屋に入ってくることはほとんどない。
学校へ行っている間に掃除に入っているかもしれないが、床に掃除機をかける程度のようだし、まあ、許容範囲だろう。
もし隠しているものに気付かれたら・・・
その時はその時だわ。

私はベッドのわきにある姿見の前に立ち、そっと制服の胸のあたりを開く。
紺色の制服の下から、真っ黒なレオタードの胸元が見え、それだけで私はゾクゾクとした快感を感じてしまう。
まるで女子高生という皮の下に、女戦闘員という自分を隠しているような感覚。
そしてその秘密をちょっとだけ開放するかのような背徳感。
しかもその胸元には、赤いバラの紋章が付いている。
黒地の上に毒々しい赤いバラ。
見ているだけで誇らしくなるようで、とても気持ちがいい。

私は上着を脱いでスカートも足もとに落とす。
黒いレオタードを着こんだ私の姿が姿見に映る。
腰には組織のドクロの紋章の付いたベルト。
それは本当の私の姿。
組織の女戦闘員の姿に他ならない。
そう・・・
これこそが今の私の本当の姿なの。
私は女戦闘員06号。
なんてすばらしいのかしら・・・

「キキーッ!」
私は右手を上げて組織への服従の声をあげる。
もちろん大きな声だとあの女に気付かれるかもしれないので、小さな声でだ。
それでも、この服従の声と忠誠のポーズは、私に深い快感を与えてくれる。
気持ちいい・・・
いつでも、いつまでもこの声とポーズをおこないたい。
組織が支配する社会になれば・・・
そうなれば私はいつでもこの姿でいることができるのだ。
そのためなら私は何でもするわ。
私の口元に笑みが浮かぶ。
今の私の姿を見れば、台所にいるあの女はなんというかしらね。

あれは先週のことだった。
私たち女子体操部は、次の競技会を目指していつも通り部活で練習していた。
体調不良で二日ほど休んでいた顧問の穎原(のぎはら)先生のことは心配だったけど、その日は姿を見せていたので、私たちは安堵したものだった。

練習が終わった後、外も暗くなってきたあたりで、私たちは先生にロッカールームに集められた。
競技会に向けての訓示でもあるのかと思ったけど、そうではなかった。
私たちをロッカールームに押し込め、入り口に陣取った先生は、以前の先生ではなかったのだ。
先生は組織の手によって生まれ変わり、毒のトゲを全身に生やした毒バラ女様になっていた。
今でこそ毒バラ女様に従う女戦闘員となった私にとっては、毒バラ女様はとても美しいお姿に思えるのだけど、その時の私たちはそのお姿を恐怖に感じていた。
悲鳴を上げるみんなを前に、毒バラ女様はこれよりお前たちに特殊な薬液を注入し、女戦闘員にしてやると宣言された。
恐怖におびえる私たちは逃げ出したかったものの、入り口には毒バラ女様になった先生が立ちはだかっており、ロッカールームということで、窓も明り取り程度のものしかなく、逃げ出すことはできなかった。

毒バラ女様は、まず部長の尾野田(おのだ)先輩をそのトゲの付いた鞭を使って引き寄せた。
尾野田先輩は当然必死で暴れたけど、毒バラ女様に勝てるはずもなく、そのまま抱きかかえられるように捕まってしまう。
そして毒バラ女様が取り出した注射器から、どす黒い液体が首筋に注入されて行った。
今ならあの注射液が私たちを女戦闘員として強化するための強化薬であり、組織のすばらしさを教えてくれる教化薬でもあることをわかっているけど、あの時はまだそのことを知らなかった私たちは、先輩がどうなってしまうのか恐ろしくて震えながら見ているだけだったわ。

注射を受けた先輩はぐったりとその場に崩れ落ち、躰をぴくぴくと痙攣させていた。
その時は苦しそうに見えたけど、実は違ったのよね。
あの薬液を注入されると、自分の躰が強化されていく快感でもうたまらなくなるの。
今の私にはもう必要のない薬液だけど、できればあの快感はもう一度味わいたいぐらい。

やがて尾野田先輩はゆっくりと立ち上がると、黒いアイシャドウを引いたような素敵な目元になっていた。
強化薬の作用の一つらしいけど、おかげで今の私もアイシャドウを引いたような目をしているわ。
黒いレオタードと相まってとても素敵。

尾野田先輩は立ち上がると、すぐに毒バラ女様に忠誠を誓ったわ。
ううん、もうあの時には尾野田先輩ではなく女戦闘員01号になっていたのよね。
でも私たちはまだわかっていなかったから、それがどんなに素晴らしい事なのか知らずにおびえるだけだったの。
私たちはおろかにも必死になって逃げようとしたけど、女戦闘員01号に生まれ変わった尾野田先輩が毒バラ女様の命令で副部長の仁田(にた)先輩を捕らえ、毒バラ女様ご自身も沖野(おきの)先輩を捕らえたの。
そこからはもう私たち全員が生まれ変わるまでにそう時間はかからなかったわ。
女戦闘員となった先輩たちが私や詩乃(しの)ちゃんを捕らえ、毒バラ女様のところへ連れて行かれたの。
女戦闘員02号となった仁田先輩も私を捕らえ、こう言ったわ。
「キキーッ! あなたも毒バラ女様の注射で女戦闘員に生まれ変わるのよ」
今ならその言葉がどれほど喜ばしいものかがわかるけど、あの時はただ恐怖だけしかなく、必死にもがいたわ。
女戦闘員に普通の人間がかなうはずなのにね。
ホント、あの時の私ったらバカみたい。
そして私は注射を受け、全身を包む快感とともに偉大なる組織の一員となったの。
もう、とてつもない喜びを感じたわ。
ああん・・・
その時のことを思い出しただけでとても幸せ・・・

うふふ・・・
それから私たちは全員で偉大なる組織と毒バラ女様に忠誠を誓ったの。
そして毒バラ女様から女戦闘員の証であるこのレオタードとベルト、ブーツに手袋、アイマスクと短剣をいただいたわ。
ブーツや手袋などは怪しまれるといけないから、部活用のバッグに入れてあるけど、ご命令があり次第それらを身に着けて組織のために活動するの。
私たちは女戦闘員。
組織のためなら何でもするわ。
「キキーッ!」
私はもう一度鏡に向かって服従の声と忠誠のポーズをおこなった。

                    ******

「おはよー」
「おはよー」
今日もまやかしの日常が始まるわ。
昨日はあの後いつものように夕食を食べ、怪しまれないために勉強しているふりをしていたら、毒バラ女様からのLINEが入って、任務に出かけることになったの。
だから両親に睡眠薬入りのお茶を飲ませ、ぐっすり眠ったところで家を出たわ。
普段私がお茶なんか淹れないのに、二人とも嬉しそうに飲んじゃってバカみたい。
私がアイマスクやブーツなどを身に着け、身支度を整えて出かけたことも知らずに眠っていたわ。

任務を終えた時にはもう朝が近かったから、家に戻ってもほとんど寝ていないけど、強化された躰にはまったく問題はない。
もともと私たちの活動は夜が多いのだから当然のこと。
まあ、学校でのことなど私たちにとってはどうでもいい事なので、たいして消耗もしないしね。

「おはよう、愛香(あいか)ちゃん」
「おはよう、詩乃ちゃん」
私に朝の挨拶をしてくる詩乃ちゃん。
私の親友と言ってもいい子で、とってもかわいい子だから、クラスでも人気がある。
黒いアイシャドウがとても素敵。
「うふふ・・・」
「うふふ・・・」
私たちは周囲をうかがいつつ、お互いに制服の胸元を開いて中に黒レオタードを着ていることを示し、その胸のバラの紋章を確認し合う。
これは私たちが毒バラ女様直属の女戦闘員である証。
詩乃ちゃんなんて呼んでいるけど、彼女の本当の姿は女戦闘員07号。
本当はお互いにナンバーで呼び合いたいけど、学校では以前の名前を使えという毒バラ女様の命令だから仕方がない。
昨晩は二人で警備員たちを始末したのは楽しかったなぁ・・・
もっともっと殺したいわ。
おそらく07号もそう思っているはず。
私たちは組織の女戦闘員なのだから。

「さあ、行きましょ。次の任務が楽しみね」
「ええ、そうね」
私たちは制服を元通りにすると、何食わぬ顔をして教室の中に入っていった。

END

  1. 2017/10/10(火) 20:52:50|
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ペンライト催眠

ブログ開設12周年記念SS週間も今日が6日目。
昨日に引き続き短編SSを一本投下いたします。

タイトルは「ペンライト催眠」です。
まあ、これでもかってぐらいにありふれたストーリーですけど、お楽しみいただければ幸いです。

それではどうぞ。


ペンライト催眠

「あなたねぇ・・・こんなところに呼び出して何のつもり? そもそもあなただと知っていたら来なかったわよ!」
制服姿で腕組みをしてこちらをにらみつけてくる学級委員長。
メガネの奥の冷たい目がぞくぞくするほどたまらない。
なんとか偽の手紙で校舎裏に来てもらったけど、やはり呼び出したのがボクだと知って猛烈に怒っている。
まあ、クラスで嫌われているボクだからしょうがないね。
でも、今からこいつをボクの言いなりにするんだ。
ボクはポケットからペンライトを取り出した。

「ちょっと、聞いてるの? って、なによそれ?」
ボクが取り出したペンライトに目をやる委員長。
いいよー。
もうすでにボクの術中にはまったね。

「はあ? 催眠をかける? あんたバカじゃないの? 催眠なんてお笑い芸の一つでしょ? あんなのかかったふりしてるに決まってるじゃない!」
彼女はボクのいうことを頭から信じてない。
でもね、もう君はボクの支配下に納まったんだよ。

「はあ? 上着を脱げですって? もしかして催眠にかかったとでも思ってるの? 残念でした。私はもうさっきから上着を脱ぐことに決めていたの。催眠なんかかかってないに決まってるでしょ!」
そう言いながらも上着を脱ぎ捨てる委員長。
いいねぇ。

「ふふん、残念でした。上着を脱いだらスカートも脱ぐのは当たり前じゃない。上着を脱ぐって決めていたんだから、スカートも当然脱ぐわよ。どう? これでも私が催眠術にかかっているとでも?」
委員長はボクが命じたとおりにさっさとスカートも脱いでしまう。
腰に手を当てて怒っているけど、立ち去ろうともしないし、今の格好を変だとも思ってないようだ。
校則通りにタイツを穿く女子が少ない中、さすがに委員長だからなのか彼女は黒タイツを穿いている。
穿いているパンツがうっすら見えるのがエロいなぁ。

「ふふん、何バカなこと言ってるの? 上着もスカートも脱いだらエロいポーズをとるなんて当たり前でしょ? やっぱりあんたおかしいんじゃない?」
そう言いながら脚を前後させ胸を強調するように両手で挟み込む彼女。
うんうん。
完全にかかったね。

「何? あんたまだ私に催眠がかかっているとでも言うわけ? そんなものにはかかってません。見ればわかるでしょ?」
そう言いながら、さらに着ているものを脱いでいく委員長。
タイツを脱ぎ、ブラもパンツも脱いで裸になってしまう。
今が暖かくなってきた時期でよかったね。

「ふっふーん! これでもまだ私が催眠にかかっているとでも? ご主人様」
「えっ? ご主人様をご主人様って呼ぶのは当然じゃない。あなたは私のご主人様なんだから」
「えっ? 新しい制服? 当然着るわ。私は委員長なんだから、率先して新しいことに取り組まなくちゃ」
ボクが差し出した紙袋を受け取り、中身を身に着けていく彼女。
くふふ・・・
バニーガールのコスチュームを新しい制服だなんて。
どこかの風俗店ですかね?

「ふう。着たわ。へぇ・・・網タイツが脚をきれいに見せるし、お尻にはウサギの尻尾が付いてかわいいし、腰を締め付けるコルセットはスタイル維持にいいわね。これっていい制服じゃない?」
思った通りだ。
バニーガールのコスチュームを着た委員長はとても似合っている。
これを見られただけでも、彼女を催眠にかけた甲斐があったというものだ。
頭に付けたうさ耳カチューシャもかわいいよ。

「え? もちろんよ。このまま授業に出るわよ。制服なんだから当然でしょ? おかしなこと言うご主人様ね」
にこやかにほほ笑む委員長。
さっきまでの怒りはどこかへ消えたらしい。
それどころか、ボクのことをご主人様と呼び始める。
うんうん。
こうでなくちゃ。

「さ、行きましょ。ご主人様」
ボクの腕に自分の腕を絡めてくる委員長。
本当にこの格好のまま授業を受けるつもりらしい。
まあ、委員長がこの格好をしててもおかしくないっていう催眠をクラスにかければいいだけなんだけどね・・・
ボクはそのまま委員長とクラスへ向かった。

                   ******

「えっ? 質問? いいわよ。何でも聞いて」
放課後、ボクは数学の先生を呼び止める。
今年から教師になったばかりの先生で、まだ初々しさが残っている。
生徒に話しかけられるのがうれしいのか、目を輝かせてボクに話しに食いついてきた。

「えっ? そのペンライトを? ええ、見たわよ。それが何か?」
「えっ? 人気のないところで? そうね、じゃ、数学準備室に行こうか。たぶん大崎先生は職員室にいるだろうから」
そう言ってすたすたと数学準備室に向かっていく先生。
まあいいか。
もし大崎先生がいても、ペンライトで部屋から出てってもらえばいいし。
それにしても先生スタイルいいよなぁ。
こうしてタイトスカートのスーツ姿だと後姿がとてもいい。
人気も高いんだよな。
まあ、今日からみんなのビッチになってもらうけど。

「うん、大丈夫。大崎先生は職員室みたい。さ、入って入って」
数学準備室は幸い誰もいなかった。
さて、じゃ、始めるとしますか。

「それで? 質問って何? えっ? どうしてスーツを着ているのかって? 女性教師はいやらしい下着姿で授業をするべきじゃないかって? 言われてみればそうよねぇ・・・」
首をかしげながら自分の服装を見下ろす先生。
「そうよねぇ。こんな格好じゃ生徒たちに悪いわよねぇ」
そう言いながらスーツを脱ぎ始める。
くふふふ・・・
いい効き目だ。

「今日は油断してババシャツなのよねぇ。明日はちゃんといやらしい下着姿で来るわね」
確かに今日の先生は色気のない補正下着だ。
でもまあ、これはこれで。
「ええ、もちろん。黒がいいかしらね? 脚はガーターストッキング? OKOK。任せて」
うんうんと言いながらメモを取っていく先生。
明日が楽しみだね。

「えっ? もちろんよ。生徒に数学もセックスも楽しんでもらわないと。思いっきり誘惑しちゃうわよぉ」
「ええ、ガンガンセックスしてもらうわよ。それが教師の務めですもの。私の躰は生徒たちのものなの」
「中出し? もちろんOKよ。妊娠したらみんなに妊娠の勉強をさせられるしね」
「それだけ? OK。それじゃ先生は仕事があるから。バイバイ」
ボクは下着姿のままの先生を残して数学準備室を出る。
あははは・・・
大崎先生が目を回すんじゃないかな。
まあ、そろそろ全校集会でも開いて、全員にペンライトを見てもらうとしようか。
あはははは・・・

                   ******

「おはようございます。ご主人様」
「おはようございます。ご主人様」
バニーガール姿でぼくを出迎える委員長ともう一人。
完全に僕のメス奴隷となった二人は、常にバニーガール姿でぼくに付き従う。
さっそく朝のチンポしゃぶりをやってもらうけど、クラスの誰もそれがおかしいことだとは思わない。
むしろ女子たちは二人をうらやましそうに見て、ごくりと喉を鳴らす子もいる。
もちろんボクが始めると同時に適当な彼のところへ行っておしゃぶりを始める子もいるし、いつかは自分もとばかりに張り型をしゃぶって練習する子もいる。

男子はというと、女子にしゃぶってもらう者もいれば、授業が始まるのを待っているものもいる。
なんといっても今日の一時間目は数学だ。
先生が下着姿でおしゃぶりやセックスをしてくれる楽しい授業が待っている。
ほかにもめぼしい女性教師にはみんな催眠をかけ、下着姿のセックス授業が当たり前になっている。
だから男性教師の授業やおばさん教師の授業は人気がない。
まあ、来年にはもっと若い女性教師を増やすよう校長には言っておいたけどね。

それにしてもこのペンライトはなんてすばらしいものなんだ。
こんなものを拾ってしまうなんてボクは最高にツイていた。
いずれは持ち主が現れるかもしれないが、その時まではたっぷりと楽しませてもらおう。

「ご主人様、今日はどちらのオマンコで?」
バニーガール姿で腰を振る二人。
ボクのかわいいウサギたちだ。
「今日は委員長だな」
「うれしいです、ご主人様ぁ」
「ああん・・・それじゃ私は放課後お願いしますぅ」
二人が対照的な表情をする。
くふふふ・・・
ボクの一日はまだ始まったばかりだった・・・

END


いかがでしたでしょうか?
明日も短編SSを一本投下する予定です。
明日のはある方の作品に非常に影響を受けた作品です。
お楽しみにお待ちいただければと思います。

それではまた。
  1. 2017/07/22(土) 20:35:44|
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俺が首領様のメスになった日

もうあむぁい様のサイト「あむぁいおかし製作所」様でお読みになった方も多いとは思いますが、このたび、「あむぁいおかし製作所」様のイラスト企画に参加させていただき、つっきー様の魅力的なイラストにSSを付けさせていただきました。

そこで、こちらでもそのSSを掲載したいと思います。
タイトルは「俺が首領様のメスになった日」です。
お楽しみいただければと思います。

「あむぁいおかし製作所」様 http://okashi.blog6.fc2.com/
イラスト つっきー様 https://www.pixiv.net/member.php?id=9450522
DCRPziDW0AEwIBx.jpg


俺が首領様のメスになった日

「堀内(ほりうち)君、ちょっと来てくれたまえ」
ん?
博士が俺を呼んでいる?
「あ、はい。何ですか、博士?」
「いいから、ちょっと来てくれたまえ」
待機室の入り口で手招きしている博士。
いいのかな?
俺待機中なんだけど・・・

「行ってこいよ、ひろと」
読んでいた雑誌から顔をあげるあきら。
さっさと行って済ませてこいっていう表情だ。
やれやれ・・・
俺は飲みかけのコーヒーを置いて待機室を後にした。

「で、何の用なんです、博士?」
俺が連れてこられたのは奥にある研究室。
ここは俺たち『セイバーズ』でもめったに来ることはないエリアだ。
日々俺たちの強化のための研究が行われているとは聞いているが・・・
「うむ・・・それなんだが・・・」
なんだか歯切れの悪い博士だな。
いったいどうしたというんだろう・・・
いつも俺たちの指揮を執る博士とはちょっと違う・・・

結局博士はその後を続けぬままに奥に入っていく。
俺は仕方なくそのあとに続いていく。
何だというんだ、いったい?

「な?」
俺は言葉を失った。
研究室の台の上に寝かされていたのは、俺たちが先日苦労して倒したはずのクモ型女怪人アラクネではないか!
ボンデージ風のコスチュームにガータータイプの網タイツを身に着け、顔には額から目のあたりにかけてクモを模したアイマスクを着けている。
見た目的にはコスプレをしただけの女のようだが、腕から自在にクモ糸を出し、それを使って俺たちを攻撃してくる強敵だったのだ。
だが、先日の戦いで俺たちセイバーズはやっとのことで彼女を倒し、その身を捕獲したのだったが、まさかここに彼女がいるとは・・・

「博士・・・これはアラクネでは?」
「そうだ。デスバグーの女怪人アラクネだ」
博士がメガネの位置を直す。
「いったい?」
「うむ・・・私が本部に提案してな。彼女を使って奴らを内部から崩壊させることに決定したのだ」
「内部からの崩壊?」
どういうことだろう?
「彼女を脱走させ、デスバグーのアジトに帰す。おそらく奴らは彼女を迎え入れるだろう。そうなれば奴らの内部情報を得ることができ、うまくいけば内部からやつらを崩壊させることができると私は考えたのだ」
博士の説明の俺は耳を疑った。
この女を脱走させるだって?
俺たちがどんなに苦労して彼女を倒したのか知らないはずはないだろう・・・
「博士! この女を解放したって、俺たちに協力すると思いますか!」
「うむ。そのことなんだが・・・君を呼んだのはそのことなんだ・・・」
「え?」
どういうことだ?

                   ******

「うーん・・・」
なんだ?
妙に甲高い声だ・・・
それになんだか・・・
俺はゆっくり目を開ける。
ここは・・・どこだ?
天井には手術室のような無影灯。
俺は手術を受けたのか?
いったい?

俺はゆっくり体を起こす。
かかっていたシーツが開け・・・
「な、なんだこれは!」
俺は女のような甲高い声をあげていた。
いや、声だけじゃない。
俺の胸には・・・
俺の胸には・・・
豊満な二つのおわん型のおっぱいが付いていたのだ!

「な・・・ななな・・・」
待て、落ち着け・・・
確か俺は・・・
アラクネを・・・
そうだ!
思い出した!
アラクネの体を使って成りすますことに・・・
いや・・・
えっ?
変装してとかじゃ・・・
なかったのか?

「おお、気が付いたかね堀内君? いや、クモ女アラクネ」
部屋に入ってくる博士。
「博士・・・これはいったい?」
俺は自分の体を改めて見る。
二つのおっぱいがたわわに実り・・・
おっぱいってこんなに重さを感じるものなのか?
それに滑らかな肌。
白くて細い腕。
男の体と全然違う・・・
って、おい!
俺は女になってしまったのか?

「博士!」
俺は甲高い声で博士に詰め寄る。
「これはどういうことなんだ!」
「だから、言ったではないか。アラクネの体を使ってアラクネに成りすまし、デスバグーのアジトに潜入しスパイ活動をしてもらうと」
「俺がやるんだったんですか? てっきり誰か女性隊員が変装してとか・・・イエローの千早(ちはや)だっているでしょうに」
「千早君やほかの女性隊員ではどうにも波長が合わなかったのだよ。物は試しと君で検査をしたら、ぴったり一致したのでね。悪いが当面はアラクネとして活動してもらいたい」
「そんな・・・」
何が当面はだ・・・
何がアラクネとしてだ・・・
俺に女として過ごせっていうのか?

「そ、そうだ! 体! 俺の体は?」
「心配はいらん。ほれ、あそこに」
博士が指さす先には、俺の体が透明なカプセルに入っていた。
「生きて・・・いるのか?」
「当然だ。だが、このまま意識が切り離されたままだと、いずれ限界が来るだろう。一週間・・・一週間で任務を果たしてほしい」
「一週間以上かかったら?」
俺は思わず博士の襟首をつかむ。
でも、いつものように力が入らない。
女の体ってこんなにやわなのか?
「その場合は、元の体に戻せなくなる可能性がある。いや、あくまで可能性だ。だが、確実を期すためにも一週間で敵情を探り、できれば内部から崩壊させてほしい。アラクネは女怪人とはいえ、首領に近い存在のはず。首領の暗殺も可能かもしれんぞ」
なんてこった・・・
まさかそんな任務を俺がやる羽目になろうとは・・・

そう言えば・・・
「博士。一つ聞きたいんだが、アラクネの意識はどうなったんだ? 俺の体の中なのか?」
「いいや。それは考えなくていい」
博士が首を振る。
俺はそれだけで理解した。
アラクネは死んだんだ・・・
いや、消えてしまったというべきか・・・
何だろう・・・
俺は妙に悲しくなった。

「ところで・・・いつまでも裸では都合が悪いだろう。服を着たらどうかな?」
博士がそういって横を向く。
裸?
俺は自分の体を見下ろして・・・
「ば、ばかーーーーーー!」
大きな声をあげていた。

                   ******

「こんなもの・・・かな?」
俺は戸惑いながらも、何とかアラクネの衣装を身に着けていた。
こいつ・・・
こんな柔らかな体をしているくせに、出るところは出て、くびれるところはくびれている。
鏡に映してみるだけで、惚れ惚れするようないい体だ。
こんなにいい女がなぜデスバグーの一員なんかに・・・

そして衣装も体つきを強調するようなエロティックなもの。
黒革でできたようなボンデージスーツに皮手袋。
太ももまでの網タイツにロングブーツ。
こんなヒールの高い靴なんて大丈夫なのかと思ったけど、体のほうが覚えているのか、何の問題もなく立っていられる。
柔らかなサラサラの紫色の髪。
きっと手入れをしっかりしていたんだろうなぁ。
お化粧は俺にはさっぱりわからないけど、この顔を貶めるようなことはしたくないから、ちゃんと化粧の勉強もした方がいいのかなぁ。
そう言えば、いつも俺たちの前に現れるときはこのクモの形をしたアイマスクを着けていたけど、アジトでも着けたままなのかなぁ?
まあ、こうなったからにはやるしかないけど・・・

そう言えば、博士が気になることを言っていたな・・・
“オシオキ”がどうとか・・・
アラクネは眠らされていた時にうわごとのようにオシオキが・・・とかオシオキを・・・とか言っていたらしい。
そのたびに脳波が興奮状態になっていたらしいから、結構やばいのではないかと。
まあ、“オシオキ”って言えば“お仕置き”のことだろうけど、拷問でもされていたのだろうか?
この体からはうかがえないけど・・・
まあ、少々の拷問ぐらいで音を上げるような俺じゃないとは思うけどな。

俺はクモを模したアイマスクをつけてみる。
途端に俺の体に力がみなぎってくる。
なるほど。
俺たちのセイバーズスーツと同じように、着用することで肉体を強化してくれるというわけか。
なかなかいい感じだ。
これは結構いけるかも・・・

俺は手袋に付いている突起に意識を集中する。
すると突起からはすぐにクモ糸が飛び出して、壁に張り付いた。
なるほど。
やはり思った通りだ。
セイバーズスーツとこの衣装は根っこのところは同じなのかもしれない。
さてと・・・

                   ******

背後でサイレンの音と怒号が飛び交っている。
とりあえずここまでは順調。
博士に言われたが、本気で逃げなくてはデスバグーの連中にアラクネが脱走してきたとは思ってもらえないだろう。
だから、このことを知っているのはごく少数。
セイバーズチームと博士と本部上層部ぐらいなものだろう。
現場の警備員なんかは全く知らされていないから、本気で俺を追ってくる。
それを何とか逃げ切らなくてはならない。
それにしても体が軽い。
女の体ってこうも軽いものなのか?
いや、一部重たい気もするが・・・
どうにも違和感がぬぐえない。
なんで俺、女の体になっているんだよ。
勘弁してくれよ。

俺はクモ糸を使ってビルからビルへと飛び移る。
どこかの特撮映画に出てきたやつみたいだ。
もっとも、デスバグーにしろセイバーズにしろ、特撮と言われたらそのものだけどな。
さて、脱走したはいいけど・・・
デスバグーのアジトってどこなんだ?
どうやって行けばいいんだ?

『アラクネよ・・・』
ひやぁっ!
一つのビルの屋上に降り立った俺は、突然呼びかけられたことに驚いた。
「誰だ? じゃなかった、えーと・・・誰?」
いけないいけない。
俺は男じゃなく女だった。
女らしい言葉づかいをしなきゃ・・・

『アラクネよ・・・』
また声が聞こえる。
周囲には誰もいない。
夜の闇だ。
ビル街なので下の方は明るいが・・・

『アラクネよ、返事をせよ・・・』
「は、はい」
そうか・・・
このマスクだ。
このマスクから声がするんだ。
だから誰もいないんだ。

『アラクネよ・・・どうやらうまく脱出したようだな・・・』
「え、ええ。あのようなところ、抜け出すのは難しいことではありませんでした・・・わ」
うわぁ・・・
なんだか自分で言っててむず痒い感じだ。
女言葉なんて苦手だよ。

『では、しばしそこにいるがいい・・・今迎えを送った・・・』
「ありがとうございます」
やれやれ。
どうやらアジトに連れて行ってもらえそうだ。
ところで・・・
この話しかけてきているのは何者?
もしかして、デスバグーの首領か?
「あのぉ・・・」
俺は恐る恐る話しかける。
『なんだ・・・』
「もしかして、首領様・・・ですか?」
『我が声を忘れたか? アラクネよ・・・』
「い、いえ、とんでもありません。どうもやつらに捕らえられたときに故障か何かしたようで、いつものお声とは違って聞こえたものですから」
やばいやばい・・・やっぱり首領だ。
俺は必死に弁解する。
ここで怪しまれたら元も子もない。
なんとかアジトに潜り込まなくては。
『そうか・・・では戻ったらマスクのチェックを行うがいい・・・』
「ハッ。かしこまりました」
ふう・・・
何とかうまくいきそうな・・・

このビルの屋上に通じるドアが開き、二人の人影が現れる。
黒覆面に帽子にコート姿。
間違いない。
デスバグーの戦闘員たちだ。
一人一人の戦闘力はそれほどでもないが、集団でかかってくるためになかなか厄介な連中。
もちろん警察程度で対処できる相手じゃない。

「アラクネ様、お迎えに参りました」
「どうぞこちらへ」
恭しく俺に一礼する二人。
ふふん・・・
なんだか気分がいいな。
「ご苦労様」
俺はそういって二人の後に続く。
どうやら怪しまれてはいないらしい。

俺は二人とともにこのビルの地下駐車場に降りてくる。
時間も時間だからか、エレベーターで一般人に会わなかったのはよかった。
もし会っていたら、俺はともかくこの二人がその人を殺してしまっていただろうから・・・
デスバグーというのはそのくらい残虐な組織なのだ。

俺はごく普通の乗用車に乗せられ、駐車場を出る。
二人の戦闘員も無言だし、俺も無言。
下手に何か言って怪しまれたらまずいしな。
ただでさえ女言葉なんてとっさには出てこないのに。

どこに向かっているのだろう?
どうやら尾行を警戒してか、何度も進路を変えている。
乗っている俺にもどこを走っているのかわからなくなってきたぞ。
まあ、とにかく今はアジトに潜り込むことが先決だが・・・

気が付くと、車はどこかの立体駐車場に入っていた。
そしてそのままエレベーターで降りていく。
ここがアジトの入り口なのか?
そこから車はさらに地下通路を走り、どこかの地下空間で止まった。

「アラクネ様、どうぞ」
戦闘員がドアを開けてくれる。
「ありがとう」
俺は礼を言って車を降りる。
目の前には重々しい扉。
すでにもう一人の戦闘員がドアを開けてくれている。
なんだよ・・・
レディファーストって気持ちいいじゃないか・・・

そのまま廊下を進んでいくと、人影が見えた。
「ヒィーッ!」
奇声をあげて敬礼してくれたのは驚いたことに黒覆面のメイドさんじゃないか。
デスバグーの女戦闘員というものなのか?
今まで見かけなかったのは、アジト内だけでしか行動しないのかもしれない。
「ご、ご苦労様」
なんと言っていいのかわからず、俺はとりあえずそう言った。
「アラクネ様。首領様がお呼びです。どうぞこちらへ」
「は、はい」
うわぁ・・・
アジトに来た早々に首領と対面か・・・
大丈夫かな・・・
いや、これは逆にチャンスだ。
場合によれば、首領と一対一で会えるかもしれない。
もし可能なら首領を・・・

                   ******

重々しい扉が開く。
メイドさん女戦闘員がどうぞとばかりに手で中を指し示す。
どうやら俺一人で入れということか。
もしかしてこんなに早くチャンスが?
いや、待て、焦ってはだめだ。
落ち着け。

俺はブーツのヒールをカツカツと鳴らして部屋に入る。
部屋は少し薄暗く、左右に石造りの円柱が立っている。
何か神殿を模したような感じだ。
奥に一段高いところがあり、そこには玉座のようなものが設えられていて、そこに三角頭巾をかぶった人物が座っていた。
どうやらあれがデスバグーの首領ということか・・・
いずれその頭巾をはぎ取って、中の顔を拝んでやる。

俺は玉座の前まで進むと、恭しくひざを折る。
これでいいのかな・・・
いつもアラクネがどんなふうに首領と対面しているのかがわからないから、怪しまれないか不安だ。
ええい、ままよ。

「戻ったようだな、アラクネよ」
重々しい声。
マスクから聞こえてきた声だ。
やはり首領の声というだけに威厳を感じる。
「ハッ。不覚にも敵であるセイバーズに捕らえられてしまいましたが、隙を見て脱出してまいりました。ご心配をおかけして申し訳ございません」
俺は心から詫びるように一礼する。
くそっ、なんで俺が敵の首領に頭を下げなくちゃならないんだ・・・

「よい。無事で戻ってきたことうれしく思うぞ。これからも我が命に従い、忠誠を尽くせ」
「ハッ、もちろんです。どうかこのアラクネに何なりとご命令を」
「クックック・・・では早速お前の忠誠心を見せてもらうとしよう」
「ハッ」
俺が返事をすると、ごとっという音がして、ブーツが落ちてきた。
なんだ?
首領の履いていたものか?
「もってこい」
「は、はい」
俺は恭しく両手でブーツを持ち、恐る恐る石段を上がって首領の下へ行く。
やべぇ・・・
俺、デスバグーの首領とこんな近くにいるよ。

俺がブーツを差し出そうとすると、ローブの中からぬっと足が差し出される。
えっ?
裸足?
裸足でブーツを履いていたのかな?
もしかして俺に履かせろと?

「どうした・・・いつもなら喜んで舐めるものではないのか?」
「はいぃ?」
どうすべきか戸惑っていた俺に、首領がとんでもないことを言ってくる。
舐める?
何を?
もしかしてこの足を?
俺が?
首領の足を?
舐めるぅ?

「あ、首、首領様の足を・・・でしょうか?」
「そうだ。いつもなら首領様の足を舐めさせていただけるなんて光栄ですと言って、喜んで舐めているではないか」
違うという言葉を期待した俺の希望はあっさりと打ち砕かれる。
喜んで舐めている?
アラクネめ・・・
そんなことをしていたのかよ・・・

「どうした? お前まさか奴らに・・・」
「い、いえ、うれしすぎて思わず確認してしまったのです。本当に首領様の足をお舐めしてよろしいのでしょうか? 敵に捕らわれてしまった私が・・・」
「よいと言っている」
やばい・・・
今疑われるわけにはいかない。
やるしかないのか?
ひぃー・・・

俺は首領の足元にひざまずくと、恐る恐る足のつま先に顔を近づける。
蒸れたような臭いが俺の鼻を突いてくる。
うう・・・
なんで俺がこんなことをしなきゃ・・・
なんだかドキドキする。
こんな事初めてだよ。
足を舐めるなんて・・・

俺は目をつぶって覚悟を決め、思い切って首領の足先を口に入れる。
おえー!
強烈な吐き気を感じるが、必死に抑えて、足指に舌を這わせる。
塩味のような苦みのような・・・
なんとも言えないまずさだ・・・
うう・・・
どうしてこんな・・・

ひぎっ!
突然俺の頭に激痛が走る。
首領が俺の髪をつかんで引っ張ったのだ。
「アラクネよ、マスクを着けたままとは何事だ」
「あっ、も、申し訳ありません」
俺は髪をつかまれたまま慌ててマスクを外す。
途端にスーツの力が薄れ、首領の強烈な威圧感を感じてしまう。
うそ・・・
なんだ・・・
怖い・・・
バグスターの首領ってこんなに恐ろしい存在だったのか・・・

「ふん・・・相変わらずお前のおびえる表情はいい」
「あ、ありがとうございます」
素直にそう言えてしまう。
逆らえない。
このお方には逆らえない・・・
どうしたらいいんだ・・・

「足はもういい。次はこっちを頼む」
首領が俺の髪を離し、ローブの前を開ける。
「えっ?」
ズボンの前が開けられ、そこから屹立するモノが覗いている。
あれが・・・首領のおちんちんなのか・・・
大きい・・・
俺もそれなりとは思っていたけど・・・

「どうした? お前の大好きなものだろう? しゃぶれ」
「あ・・・は、はい。ありがとうございます」
俺はもう抵抗する気もうせ、首領の両足の間に体を入れておちんちんに顔を近づける。
「ククク・・・やはりチンポが好きか? 変態マゾメスグモめ」
「そ、そんなことは・・・」
「いいからしゃぶれ!」
「は、はい」
俺は首領のおちんちんを口に含む。
太い肉棒が俺の口いっぱいに広がる。
うぐ・・・
おちんちんを咥えるなんて初めてだよ・・・

「ふん、いつもより動きが悪いな。手伝ってやろう」
首領が俺の頭を両手で鷲づかみにする。
ふごっ
いきなり頭を動かされ、おちんちんがのどの奥まで押し込まれる。
あぐっ・・・ふぐっ・・・
頭をガシガシ動かされ、俺の口の中でおちんちんが暴れてる。
た、助けて・・・
こんなの耐えられないよ・・・

うごっ!
突然口の中にねばつく液体が充満する。
精液?
首領が俺の口の中に射精したのか?
うげっ!
うげぇぇぇぇっ!
おちんちんを抜かれ、思わず俺は吐き出してしまう。
「どうした? いつもなら美味しい美味しいと味わって飲み込むではないか」
アラクネ・・・そんなことまで・・・
「も、申し訳ありません。不覚にも捕らわれていたせいか、まだ体の調子がよくなくて・・・これにて下がってもよろしいでしょうか?」
ダメだ・・・
これ以上は俺が持たないよ・・・

「うごわっ!」
突然俺は玉座から蹴り落とされる。
「な、なにを?」
俺は痛みに耐えながら、床にうずくまる。
「ふん・・・不覚にもだと? 心にもないことをほざきおって!」
ローブを整えつつゆっくりと降りてくる首領。
「そ、それはどういう?」
「四つん這いになって尻をこっちに向けろ」
「は?」
「聞こえなかったのか? 四つん這いになって尻をこっちに向けろと言ったんだ」
「は、はい」
俺はよくわからないままに命令に従う。
ダメだ・・・
逆らえない・・・

「ひぎぃっ!」
パシーンという乾いた音が響き、俺のお尻に強烈な痛みが走る。
「あぐ・・・な、なにを・・・」
どうやらお尻を平手でたたかれたらしい。
「お前が心にもないことを言うからだ」
「そ、そんなことは・・・本当に不覚で・・・申し訳ありません」
ひたすらに謝る俺。
だが二度目の痛みが俺の尻に与えられる。
「ひぐぅぅぅっ!」
「嘘をつけ!」
「う、嘘では・・・」
「いいや! お前はわかっていてセイバーズに捕まったのだ。我の撤収命令を無視してな。その意味が分かるか?」
三度目の乾いた音。
「ひぎゃぁぁぁ! わ、わかりません。私は・・・私は・・・」
確かにアラクネは撤退しようとしていたようだった。
でも、俺たちが逃がさなかったのだ。
だからアラクネは命令を無視したわけでは・・・

「黙れ! お前はこれを期待していたのだ! 我から受けるお仕置きを期待して、わざと命令を無視したのだ! 違うか!」
四度目、五度目と俺のお尻がぶたれる。
「ち、違います・・・違いますぅ・・・」
俺は必死に弁解する。
もう・・・もうやめて・・・
拷問には耐えられるつもりだったけど、まさかこんな・・・

「いいや、違わないぞ。お前はこれを期待していたのだ。そうでなければ・・・」
首領がいきなり俺のボンデージスーツの股間のクロッチを外す。
「ひやぁぁぁ!」
首領の指が俺の股間に突き入れられ、グネグネとこね回してきたのだ。
「見ろ。お前がお仕置きを期待していたのでなければ、どうしてここがこんなに濡れているのだ?」
えっ?
濡れている?
俺の・・・
俺の股間が濡れている?
そんな・・・バカな・・・

「言ってやろう。お前は気持ちがいいのだ。快感を感じているのだ。叩かれて気持ちよくなっているのだよ」
首領の声が脳に響く。
嘘だろ・・・
俺・・・
気持ちよくなってるのか?
叩かれて快感を感じているのか?
何度目かの平手打ちがお尻に当たる。
体がジンジンしびれてくる。
気持ちいい?
気持ちいい・・・
俺・・・感じているのかもしれない・・・

「だからお前は命令を無視してわざとやつらに捕まった。そうであろう?」
「は、はい・・・そうですぅ・・・」
俺は何を言ってるんだろう・・・
もう何が何だかわからない・・・
体が痛みでどうにかなりそうだ・・・
いや、どうにかなるのは頭のほうなのか?
ああ・・・
気持ちいい・・・
叩かれて気持ちいい・・・

「栄養が脳に行かずにこっちにばかり行ってるからそんなことを考えるんだ! 変態マゾメスグモめ!」
「にぎゃーーー!」
突然両胸をぎゅっと鷲づかみにされ、俺は痛みで気が遠くなる。
それと同時に頭の中が真っ白になり・・・

「ふん・・・痛みでイってしまうとは、本当にどうしようもないメスグモだ」
ぐったりと床に伸びた俺の耳に首領の声が聞こえてくる。
イってしまった?
俺はイってしまったのか?
これがイく?
俺はイってしまったんだ・・・
俺はなんだか気持ちよかった・・・

                   ******

「うう・・・ううう・・・」
ちくしょうちくしょう・・・
なんなんだよ・・・
何がどうなっているんだよ・・・
俺はいったいどうしてしまったんだよ・・・
アラクネの自室に戻った俺は、屈辱に一人ベッドの上で泣いていた。
悔しい悔しい悔しい・・・
なんなんだよなんなんだよなんなんだよ・・・
なんで女の体は痛いのが気持ちいいんだよ!
おかしいだろ!
おかしいよ!
こんなんじゃ・・・
こんなんじゃ俺はおかしくなってしまうよ・・・
アラクネは・・・女はこんな体をしているのかよ・・・
くそっくそっくそっ!
ふざけるな―!

首領にされたことが脳裏に浮かぶ。
足の指を舐めさせられ、おちんちんをしゃぶらさせられた・・・
その味と感触がよみがえってくる・・・
吐き気がするほどいやだったはずなのに・・・
喉の奥まで突っ込まれた苦しさを思うとドキドキしてくる・・・

俺はボンデージの上から自分の胸をつかんでみる。
首領に思い切り握りつぶされたように握ってみる。
「うぐっ」
猛烈な痛みが体を走り、じんじんしてくる。
なんなんだよ・・・
どうしてこんなに痛いのに体がほてってくるんだよ・・・

ボンデージの股間部分のクロッチを外し、オマンコをむき出しにする。
これが女の体・・・
首領の指がここをぐちゅぐちゅとかき混ぜて・・・
俺は自分の指を差し入れる。
ねっとりと濡れているのが指先に伝わってくる。
こんなふうにぐちゃぐちゃに・・・
俺の指がまるで首領の指のように動いていく。
「はあぁぁん」
なんだよ・・・
俺、なんて声出しているんだよ・・・
気持ちいいよ・・・
女って気持ちいいよぉ・・・

胸を握り、オマンコをいじり、おチンポをしゃぶっていることを想像し、お尻の痛みを思い出す。
ああん・・・
なんでぇ・・・
なんでこんなのがいいのぉ?
俺・・・
おかしくなっちゃう・・・
私・・・
おかしくなっちゃうよぉ・・・
ああん・・・
体がしなる。
つま先が丸まってくる。
イく・・・
イくぅ・・・
イっちゃうぅぅ・・・
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                   ******

ピピピピと電子音が鳴っている・・・
俺はいったい・・・
「はい・・・」
寝ぼけた頭で返事をする。
『アラクネ様・・・アラクネ様・・・起きてください。アラクネ様』
「な、なに?」
俺は起きて周りを見る。
え・・・と・・・
ここはどこだっけ?
俺はいったい・・・
頭がぼんやりする。
何がどうなったんだっけ?

『アラクネ様・・・アラクネ様』
そうだ・・・
ここはデスバグーのアジト。
俺はアラクネとしてここに潜入したんだったっけ。
「はい、何か用?」
俺は枕元のインターコムに返事する。
「おはようございます、アラクネ様。首領様がお呼びです」
画面に現れる黒マスクのメイドさん・・・ああ、女戦闘員だったっけ・・・
首領様がお呼び?
どきんと心臓が跳ね上がる。
行かなくちゃ・・・
早く支度していかなくちゃ。
「わかりました。すぐ行くとお伝えを」
俺はそういってインターコムを切る。

女の身支度に時間がかかるというのは本当だな。
あれから俺はシャワーを浴びて化粧を整え、ボンデージと網タイツを穿き、髪を整えてからマスクをつける。
体が覚えているせいか、思ったよりはスムーズだった。
とはいえ、この間なんだかんだとおよそ30分。
早くいかなくては。
首領様がお待ちかねだ。

俺はかつかつとブーツのヒールの音を響かせながら廊下を早足で歩いていく。
時々すれ違う戦闘員たちが敬礼してくるのが気持ちいい。
やはり幹部的女怪人なのは伊達ではない。

「お待たせいたしました。首領様」
俺は玉座の間へ入り、玉座の下でひざまずく。
「遅かったな。ま、女とはそういうものだが」
「申し訳ありません」
首領の声を聞くだけでなんだか胸が高鳴ってくる。
落ち着け。
失礼があってはいけない。

「ククク・・・少しは変化したかな?」
「ハッ? 変化ですか?」
「いや、何でもない。気にするな」
「ハッ」
首領様が気にするなと言う以上、気にしてはならない。
「お前を呼んだのはほかでもない。アラクネよ。お前に今一度チャンスをやろう」
「ハッ、ありがたきお言葉」
俺は首領様の言葉になんだかうれしくなる。
汚名を返上する機会を与えられるのだ。
ここでより一層の首領様よりの信頼を得ることができれば・・・
できれば?
できれば・・・今後活動しやすくなるということだわ。

「任務は簡単だが重要だ。我がデスバグーに有用となる機密文書が、今夜首都科学研究所に運び込まれる。お前はそれを途中で奪ってくるのだ。いいな」
「文書を? かしこまりました。命に代えましても」
「うむ。期待しているぞ、アラクネ」
「はい。首領様」
俺は深く一礼して玉座の間を出る。
機密文書を奪って来なくてはならないのか・・・
さて、どうしたらいいのか・・・

俺は配下の三人の戦闘員たちを連れ、襲撃予定地点まで車で出かける。
「それじゃやってちょうだい」
なんだか女言葉も慣れてきたな。
もっとも、今の俺はアラクネなんだから、女言葉を使うのは普通なんだけどね。
自分のことも俺じゃなく、私って言うようにした方がいいかな。
うっかりして俺はなんて言ってしまったら、怪しまれちゃうものね。
気を付けなきゃ・・・

「ごめんなさい。止めてくれる?」
俺は公衆トイレのある公園を見つけ、そのそばに車を止めさせる。
「ちょっと緊張してしまったみたい。すぐ戻るからここで待ってて」
「ヒィーッ! かしこまりました、アラクネ様」
三人の戦闘員を車に残し、俺は公衆トイレに入っていく。
そして、気付かれないようにまた外に出て、夜の公園を散歩しているカップルに狙いをつける。
悪いけど、スマホをちょっと使わせてもらわなきゃ・・・
俺は手袋の甲に付いた突起から糸を発射し、二人の顔をぐるぐる巻きにする。
いきなりのことに二人は声を出す間もなく、顔中を糸に覆われる。
うまくいった。
俺はすぐに飛び出して二人に当て身を食らわせて気絶させ、男が持っていたスマホを借り受ける。
「うふふふ・・・ざっとこんなもの」
クモ女である俺にかかれば人間などたやすいもの。
さてと・・・

「もしもし・・・アラクネだけど、大至急博士につないで・・・アラクネだってば!」
俺はセイバーズ本部に電話し、博士を呼び出してもらう。
オペレーターが何やら慌てていたようだけど、急いでほしいのだから当然だ。
『もしもし、能登川(のとがわ)だが』
「あ、博士、アラクネです。緊急事態です」
『アラクネ? おお、堀内君か。首尾はどうだ?』
あっ・・・
堀内ってそういえば俺の名だったっけ・・・
なんだか昨日からずっとアラクネって呼ばれていたから、一瞬戸惑ってしまった。

「博士、今晩首都科学研究所に機密文書が運ばれるのはご存知ですか?」
『連絡は受けている。こちらとしてもいつでも支援できるように態勢を整えているところだ』
やはり。
さすがは博士だ。
「そのことなんですが、デスバグーがその文書を狙っていて、俺が襲撃する手はずになっているんです」
『なんだって? 本当かね?』
「はい。それで大至急機密文書を取り替えてほしいのです。襲撃そのものは成功させてください」
『ふむ、なるほど。アラクネとして襲撃を成功させ、首領の信頼を得るというわけだな?』
さすがは博士、話が早い。
「はい。そうすれば首領様のそばにより一層近づけ、首領様を暗殺・・・」
俺は心臓が跳ね上がった。
首領様を暗殺?
そうだった・・・
俺は首領様をできれば暗殺しなきゃならないんだった・・・

『うむ。わかった。すぐに手配し、機密文書はクズデータと取り換えるように指示しよう。それでいいね』
「はい。お願いします。博士」
『うむ。くれぐれも気をつけてな、堀内君』
「はい」
俺は電話を切る。
これで大丈夫。
それにしても、なんだか堀内って呼ばれるのはすごい違和感を感じるなぁ。

俺はクモ糸で縛った二人にスマホを返すと、急いで車に戻る。
幸い三人が怪しんだ様子はない。
女性のトイレは長いと相場が決まっているからな。
女というものは便利で気持ちいいものだなぁ。
このままアラクネとして生きるのも悪くないかもなぁ・・・

                   ******

襲撃自体は簡単に終わった。
戦闘員たちに輸送車を妨害させ、俺のクモ糸で乗員たちを捕縛して文書を奪って終わり。
博士と打ち合わせていたとはいえ、おそらくこの短時間ではセイバーズが最速で出動したとしても間に合わなかっただろう。
セイバーズもあれでいろいろとお役所的なところがあって、すぐに出動というわけにもいかなかったりするからな。
まあ、とにかく、俺は無事に襲撃を済ませ、奪い取った文書をアジトに持ち帰ったことを首領様に報告したところだった。

「アラクネ様・・・アラクネ様」
部屋に戻ってくつろいでいると、インターコムで呼び出される。
「アラクネよ。何か用?」
なんだか女言葉も板についてきたかもしれない。
やばいかなぁ・・・
自分の体に戻ったときに大変かも・・・
「首領様がお呼びです」
「えっ? 首領様が?」
そんなことを考えていた俺は何か背筋に冷たいものを感じてしまう。
まさかもう文書が偽物とバレたんじゃ?
そう言えば、博士は“クズデータ”と入れ替えるって言っていたっけ・・・
「アラクネ様?」
「あ、はい。すぐに行きます」
俺はすぐに玉座の間へと向かった。

「お呼びでしょうか? 首領様」
玉座の前にひざまずく俺。
やはりここに来ると緊張してしまうのか、胸がドキドキしてしまう。
偉大なる首領様・・・

「うむ。アラクネよ・・・四つん這いになってこちらに尻を向けよ」
「えっ?」
それってまさか・・・
俺の心臓がより一層激しく鼓動する。
まさか・・・
オシオキ?

俺は言われたとおりに、四つん這いになって首領様に尻を向ける。
ああ・・・
ドキドキする・・・
オシオキされてしまうのかな?
ああん・・・

首領様が玉座を降りてくる気配。
そして俺の背後にやってきたのを感じた次の瞬間・・・
「ひぎぃぃぃぃぃ!」
パシーンという乾いた音がして、尻に激しい痛みを感じた俺は思わず悲鳴を上げていた。
「ひぎゃ、ひぎゃぁぁぁっ! お、お許しを・・・お許しくださいませぇ!」
二度三度とお尻を平手打ちされ、俺は情けなくも許しを請う。
拷問に耐えられるなんて嘘だった。
あれは俺が自分の体だったからだ。
女の体になった今、こんなにも俺はもろくなっていたんだ・・・

「アラクネよ! このクソメスグモめ!」
玉座の間に乾いた音が絶え間なく響く。
「お許しを・・・お許しをぉ・・・」
俺はただただ許しを請うだけ。
尻が熱くなり、体がじんじんしびれてくる。
頭がぼうっとして何も考えられなくなってくる。
俺は今何をされているんだ?
これが・・・オシオキなの?
ああん・・・

「このバカグモめ! これをよく見てみろ!」
尻への平手打ちが止まり、俺の脇に奪ってきた機密文書のファイルが放り出される。
俺は四つん這いのままで、そのファイルを手繰り寄せ、中を見て愕然とした。
「白紙?」
そんな・・・
“クズデータ”ですらない白紙?
博士はいったい何を・・・
こんなものを奪ってきたらこうなるのは目に見えているじゃないか・・・
博士は俺が首領様に処分されてもいいというのか?
あんまりだわ・・・

「バカグモ! 中身も見ずに奪ってきたのか? 偽物をつかまされる可能性は考えなかったのか?」
「ひ、ひぐぅぅぅぅ!」
股間のクロッチを外され、むき出しになったお尻を再度叩かれる。
「そ、それは・・・」
最初から偽物とわかっているから確認なんてするわけがない。
でも、まさか白紙のファイルだなんて考えもしなかった。
ひどすぎる・・・

「ん? なんだぁ? やはりお前は変態マゾのメスグモだな。叩かれて感じているんだろう?」
えっ?
叩かれて感じて?
俺が?
叩かれて感じている?
「そ、そんなはずは・・・ひぐっ」
いきなりオマンコに突っ込まれる指。
そのままぐにゅぐにゅとかき混ぜられる。
「ひあああ・・・」
「見ろ、こんなに濡れているではないか。お仕置きをされているというのに感じているんだろう?」
「ち、ちがいますぅ・・・」
俺は必死に否定する。
オシオキをされて感じているなんて・・・あり得ない・・・
体がほてっているのは痛みのせいで・・・
オマンコが濡れているのも叩かれたせいで・・・
なんだか頭がぼうっとして気持ちよくなっているのもオシオキされたせいで・・・
ああ・・・
もう何が何だかわかんないよ・・・

「はぐっ」
突然髪をつかまれマスクを剥がされる。
「まさか・・・お前はお仕置きをされたくて、わざと失敗しているのではあるまいな?」
「そ、そんなことは・・・」
髪を持ち上げられ、あまりの痛さに思わず体を浮かせていく。
「ならばお前はただの間抜けだ! 考える脳が付いている癖に仕置きでアンアン喘ぎやがって! いいかクモ女、今度しくじりやがったら、刺激で動くだけの人形にして、お前の手下どもと一緒に街に放り出してやるからな!」
「は・・・はひぃ・・・」
髪を持ち上げられ、顎をつかまれた俺は、ただそう返事するしかなかった・・・

                   ******

お尻が痛い。
体が熱い。
頭がぼうっとする。
首領様のお声が脳裏によみがえる。
お前はオシオキをされたいのだ!
お前はオシオキが好きなのだ!
お前はオシオキをされて感じている変態メスグモだ!
全部・・・
全部当たっている・・・
オシオキされたい・・・
オシオキが好き・・・
オシオキされて感じている変態メスグモなの・・・

ちくしょうちくしょうちくしょう・・・
なんなんだよなんなんだよ・・・
なんでこんなに感じちゃうんだよ・・・
アラクネの体だからなのか?
女の体だからなのか?
女の体だから気持ちよくなるのか?
女の体・・・
女の体がいい・・・
女の体でいたい・・・
このまま女でいたい・・・

股間に指を差し入れる。
熱い・・・
濡れている・・・
感じている・・・
私の体が感じている・・・

指を動かす。
「ああん・・・」
思わず声が出てしまう。
全身に走る気持ちよさ。
これが女の体。
これが女の喜び。
気持ちいい・・・
気持ちいいよぉ・・・

指が止まらない。
くちゅくちゅという水音が部屋に響く。
脳裏によみがえる首領様の指の動き。
ぐにゅぐにゅとこね回される感触。
たくましい腕の太さ・・・
重厚で威厳のあるお声・・・
三角頭巾の奥のお顔はどんな顔なのだろう・・・
お尻を叩く力強い手の平・・・
思い出すだけで体が熱くなる・・・
首領様・・・
首領様・・・
首領様・・・

首領様の足を舐めたい。
首領様のおチンポをしゃぶりたい。
首領様に叩かれたい。
首領様にオマンコをいじられたい。
首領様のお言葉に従いたい。
首領様に命令してもらいたい。
首領様のおそばでずっとお仕えしたい。
首領様にオシオキしてもらいたい。
首領様。
首領様。
首領様。
首領様首領様首領様首領様首領様首領様・・・

体がしなる。
つま先が丸くなる。
頭の中がスパークする。
ああ・・・
ああああああああ・・・
イく・・・イく・・・イっちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!

                   ******

ん・・・
寝ちゃっていたのか・・・
なんだか頭がぼうっとする。
そう言えば、ここへ来てからずっと頭がぼんやりしているような気もする。
なんだろう・・・
女の体だからかしら・・・

「アラクネ様。アラクネ様」
メイド戦闘員が私を呼ぶ。
「アラクネよ。何?」
私はインターコムに返事する。
「首領様がお呼びです」
「わかったわ。すぐに行きます」
私はそういうとインターコムを切って身支度をする。
首領様の下へ行かなくちゃ・・・

「お呼びでございますか、首領様」
私は玉座の下で一礼する。
「うむ。来たか」
偉大なる首領様の重々しい声。
デスバグーの絶対神たる首領様。
そのお声を聞くだけでも私の胸は高鳴ってしまう。
「ハッ、アラクネが参りました」
私は再度頭を下げた。

「アラクネよ。お前に任務を命じる」
「ハッ、何なりと」
嬉しい。
このところ失敗続きの私だというのに、首領様はまだ私に任務を命じてくださるのだ。
なんて光栄。
今度こそ失敗は・・・
あれ?
何かが変なような・・・

「この男がわかるか?」
私の足元に一枚の写真が放り投げられる。
制服を着こんだいかつい男。
確か見たことがある・・・
確か・・・セイバーズの上層部に・・・

「この男はな、愚かにも我らデスバグーに対抗するセイバーズの上層部の一人、室田(むろた)参謀だ」
やはりそうだ。
セイバーズの直接の上司ではないが、防衛軍の参謀として作戦立案を行っている一人だ。
「アラクネよ」
「ハッ」
「今晩この男は料亭で会合を行うという情報をつかんだ」
「ハッ」
「始末せよ」
「えっ?」
私は驚いた。
この男を暗殺しろというのか?

「聞こえなかったのか? この男を始末してこい」
「ハ、ハハッ」
私は頭を下げる。
でも、何だろう・・・
心のどこかでそんなことをしてはいけないと感じている。
首領様の命令は絶対。
でも・・・
この命令は・・・

そうだ・・・
失敗すればいい・・・
暗殺に失敗すれば、私がオシオキをされるだけで済む。
ぞくっ・・・
背筋が震える。
オシオキという言葉を考えただけで、私は体が熱くなる。
そうよ・・・
失敗すればいい・・・

「アラクネよ」
「ハッ」
「失敗した場合は・・・わかっているな?」
「ハハッ」
オシオキしていただける。
首領様にオシオキしていただける。
「失敗した場合は何もなしだ」
「えっ?」
「失敗したときは何もなしだ。その代わり・・・始末してきたらたっぷりとオシオキをしてやろう」
「あ・・・」
私は体が震えた。
始末してくれば・・・
始末してくればたっぷりとオシオキが・・・
オシオキが・・・
ゾクゾクする・・・
体がオシオキを求めている・・・
首領様の命に従い、オシオキをしてもらう・・・
ああ・・・
なんて幸せなのだろう・・・

「アラクネよ。我が言葉を復唱せよ」
「あ・・・はい。失敗した場合には何もなし・・・成功したら首領様にオシオキをしていただける・・・」
「そうだ。それを忘れるな」
「はい。首領様」
私は首領様に一礼し、玉座の間を後にする。
心はもう決まっていた。

                   ******

「それで? 奴はお前を見て何か言っていたか?」
「は、はい・・・だから逃がすのは反対だったとか、能登川の失態だとか、裏切ったのかとか・・・」
「ふむ、なるほどな。で、簡単だったか?」
「は、はい・・・簡単でした。護衛を戦闘員たちとともに始末し、私のクモ糸で逃げられないよう拘束したうえで、奴の首をへし折ってやりました」
私は玉座の前にひざまずき、首領様にご報告する。
暗殺を無事に行い、任務に成功したことをご報告するのだ。
ああ・・・
首領様はなんと言ってくださるのか・・・

「ふむ。どうやら思考改造に成功したようだな」
「はっ?」
今のお言葉はどういう意味だろう?
「何でもない。それより、ずいぶんと期待しているようではないか?」
「は・・・はい・・・」
思わず体がかあっとなる。
オシオキを望んでいることがもうバレているというの?
「いいだろう。こっちに尻を向けろ」
「はいっ」
私はいそいそと這いつくばって首領様にお尻を向ける。
ああ・・・
首領様ぁ・・・

「はひぃぃぃぃぃぃ!」
パシーンという乾いた音。
お尻が熱くなる。
全身がじんじんと感じる。
痛いのに気持ちいい・・・
気持ちいいのぉ・・・

任務を果たしたことによるオシオキ。
ううん・・・
これはもう私にとってはご褒美。
首領様の手が私のお尻をぶってくださる。
首領様のスパンキング。
それがもうたまらなく痛くて気持ちいい。
頭がぼうっとして何も考えられなくなっちゃう・・・

「ふん! 我に尻を叩かれてアンアンアンアン喘ぎやがって! 本当にどうしようもない変態マゾメスグモになったものだ」
「は、はい・・・私は、首領様にお尻を叩かれて感じる変態マゾメスグモですぅ・・・」
私はある意味自分に言い聞かせるように繰り返す。
構わない。
私は変態マゾメスグモで構わない。
「言ってみろ! 私はお仕置きが大好きな変態メスグモのアラクネですと。言ってみろ!」
「はいぃ・・・私はぁ・・・私はぁ首領様のオシオキが大好きな変態メスグモのアラクネですぅ・・・」
体中に走る痛みと快感を感じながら、私は首領様の言葉を繰り返す。
私は変態メスグモのアラクネなのぉ・・・

「ほう・・・実はお前はアラクネではなく、セイバーレッドの堀内ひろとではないのか?」
「えっ?」
私の背筋に冷たいものが走る。
そうだ・・・
俺は・・・
俺はセイバーレッドの堀内ひろとだったのではなかったか?
「ど、どうしてそれを?」
「ふん! 最初から知っておったわ。セイバーズが我らデスバグーを内部崩壊させるため、お前を我が下に送ってきたことをな」
「そ、そんな・・・」
私は全身に冷水を浴びせられたような気がした。
全て露見していただなんて・・・
「だから利用させてもらったのだ。お前の思考をじょじょに歪めるため、こことお前の部屋に洗脳波を出す装置をセットしてな。多少歪めすぎた感じはあるが、まあよかろう」
洗脳?
私は洗脳されていたというの?

「一つ聞こう。その体に入っていたもともとのアラクネはどうなった?」
私はふるふると首を振る。
正確なところは聞かされていないけど、おそらくは・・・
「そうか・・・奴もいい女だったが・・・まあ、新たな我好みのアラクネが手に入ったということで良しとするか」
どくん・・・
好みの?
首領様は私を好みとおっしゃってくれた?

「ひやぁぁぁぁぁ!」
ボンデージのクロッチが外され、首領様の指が私のオマンコをかき混ぜる。
「クククク・・・気持ちよかろう? 変態マゾのメスグモよ」
くちゅくちゅと音がして、私の体に言葉にならない快感が襲ってくる。
「は、はいぃぃぃ・・・気持ちいいですぅ・・・」
「これからはお前がアラクネとなるのだ。我の忠実なかわいいメスグモ怪人アラクネとなるがいい」
私をアラクネに?
私をアラクネとしてそばにおいてくださると?
嬉しい・・・
なんて嬉しいの・・・
「はいぃ・・・なります! アラクネになりますぅ!」
私は心からそう答えていた。
「ではもう一度聞くぞ! お前はセイバーレッドか? それとも我に忠実なアラクネか?」
「アラクネですぅ! 私は・・・私は首領様の忠実なしもべの女怪人アラクネですぅ!」
そう・・・私はアラクネ・・・
セイバーレッドなんかじゃない・・・
セイバーレッドなんかじゃないわ!
「いい返事だ! では我からのお祝いを受け取るがいい!」
「ひゃぁぁぁぁぁぁ」
強烈な平手打ちをお尻に受け、私は頭が真っ白になり、イってしまったのだった・・・

                   ******

「ぐはっ」
「きゃあっ」
二人同時に私のクモ糸に薙ぎ払われるセイバーブルーとセイバーイエロー。
うふふふ・・・
他愛ない。
お前たちの連携などセイバーレッドがあってこそのもの。
崩すのなど造作もないわ。

「おい、ひろと! いくらデスバグーの首領に信頼されるためと言っても、ちょっとは手加減しろ!」
「そうよ! 先日の室田参謀の殺害もあなたじゃないかって報告が来ているわ。博士が必死にそうじゃないって上層部に訴えたのよ」
くふふ・・・そんなことしなくてもいいのに。
あの参謀を殺したのは間違いなく私なんだから。
ふふふふ・・・

私はさらにクモ糸を鞭のようにふるって二人を痛めつける。
楽しい・・・
先日あの参謀を殺した時も妙に心がうきうきとした。
こうやって人間どもをいたぶるのはなんて楽しいのかしら。
最高だわぁ。

「うわぁっ! やめろって! ひろと!」
愚かな奴。
あきらはまだ私がセイバーレッドのひろとだと思っている。
冗談じゃないわ。
私はアラクネ。
ひろとなどもう私の中にはいないのよ。

「きゃぁぁぁっ」
壁にたたきつけられてぐったりとなるセイバーイエロー。
うまく気絶したようね。
あの程度では死んでないとは思うけど・・・
まあ、死んだら死んだで構わない。

「このぉ! いい加減にしろ!」
あきら、セイバーブルーがソードをかざしてせまってくる。
私はそれをスッとかわし、クモ糸の鞭をお見舞いする。
「うがぁっ!」
イエローと同じく壁にたたきつけられるブルー。
だが、さすがに気絶まではしない。
とはいえ、もう動くのは難しそうね。
私はブルーのそばに歩み寄り、倒れているブルーを足で踏みつける。
「ぐはっ! や、やめろ・・・ひろと・・・」
「あははは・・・まだ私がセイバーレッド、堀内ひろとだとでも思っているの?」
私はおかしくなってしまう。
「な、なに?」
「私はデスバグーの女怪人アラクネ。首領様が私を洗脳して作り変えてくださったのよ」
「ば、バカな・・・そんな・・・」
「もう私は身も心もデスバグーの忠実なしもべ。セイバーズを倒して首領様にご褒美のオシオキをしていただくのを楽しみにしているメスグモなの」
「ひ、ひろと・・・」
「だから・・・さっさと死ね!」
私は足に体重を乗せ、セイバーブルーの首をへし折る。
ああん・・・
人間を殺すのって気持ちいい・・・

                   ******

んちゅ・・・くちゅ・・・
私は首領様の足を舐める。
指の股にも丁寧に舌を這わせ、その味を味わっていく。
足を舐めるという行為が、こんなにもゾクゾクするものだとは以前は知らなかった。
首領様の足・・・美味しいわ・・・

「セイバーブルーを倒し、セイバーイエローは拉致してきたか。よくやったぞ、アラクネ」
「んちゅ・・・おほめに預かり光栄です、首領様」
「ククク・・・もうすっかりアラクネになったようだな?」
「はい。私はもう身も心も首領様の忠実なしもべ、女怪人アラクネですわ」
私は心の底からそう思う。
今の私はアラクネ。
今頃は本部に残してきた以前の体も持たなくなってきているはず。
でも構わない。
あんな体はもうどうでもいい。

「ククク・・・今のお前のその気持ちは我の行った洗脳によるものかもしれんのだぞ」
「何の問題もございません。むしろ、私を完全なるアラクネにしていただき、首領様には感謝いたしております」
私はあらためて感謝の意を込めて足を舐める。
「ククク・・・我が足を舐めながらオマンコを濡らしているとは・・・いやらしいメスグモになったものだ」
「ああん・・・申し訳ありません。首領様の足を舐められると思うと、オマンコが自然に・・・」
「ククク・・・それで捕らえたイエローはどうするつもりだ?」
「はい。彼女にも首領様の偉大さ、すばらしさを感じていただこうと、洗脳装置で教育しております。同時にスタッフに銘じて彼女専用の怪人スーツを作らせておりますので、三日もすればサソリ型女怪人スコーピアとして首領様にご挨拶できるかと」
新たな女怪人ができれば、デスバグーにとってもうれしいこと。
それに・・・オシオキされる気持ちよさを彼女とも分け合いたいわ。
「そうか。それはよくやったぞアラクネ。褒美にお仕置きをしてやろう。尻を向けるがいい」
「はい! 首領様」
私はこれからたっぷりとオシオキされることを楽しみに、いそいそと首領様にお尻を向けるのだった。

End
  1. 2017/07/12(水) 20:19:26|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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