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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

バニーガールコス姿が普段着と認識洗脳させられた美人ママ

今年も夏コミが始まったみたいですね。
暑い中大変だと思いますけど、熱中症には充分ご注意を。

で、私はというと、何となく妄想SSを一本書いちゃいましたので投下します。
タイトルは「バニーガールコス姿が普段着と認識洗脳させられた美人ママ」です。
はい、舞方はボンデージも大好きですけど、バニーガールコスも大好きです。
どこかに美人バニーガールさん落ちていないですかねー。
落ちていたらすぐ拾って帰るんですけどねー。(笑)

まあ、益体もない妄想SSですけど、お楽しみいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


バニーガールコス姿が普段着と認識洗脳させられた美人ママ

「お邪魔しますー」
ボクは友達のタケル君の家に入る。
「あら、いらっしゃい。ゆっくりしてってね」
「は、はいーー?」
玄関に出てきたのはタケル君のママ。
だけど、その恰好はテレビなんかで見るバニーガールの格好をしていたのだ。
頭にはウサギの耳を付け、躰には黒い水着みたいなバニーガールの服を着て、脚には網タイツを穿いている。
タケル君のママは美人だからすっごく似合うんだけど、なんでなんでなんで?
なんでバニーガールなの?

「やあ、来たな。あがれよ。ママ、コーラね」
奥からタケル君が出てきて、ボクを家に上げてくれる。
「はーい、ご主人様」
タケル君のママはぺこりとタケル君に頭を下げると、お尻の白いウサギの尻尾を振るような歩き方で奥に戻っていく。
「は・・・はあ・・・」
ボクがあっけにとられていると、タケル君がにやにやしていた。
「いいからあがれよ。話はあとだ」
「うん」
ボクはタケル君に促されるままタケル君の部屋に通させてもらった。

とりあえずボクはタケル君の部屋で腰を下ろすと、一息つく。
あー、びっくりした。
まさかタケル君のママがバニーガールの格好しているなんて思わなかったもんな。
でも、すごく似合っていたなぁ。
きれいだった。
うちのママだとあんなにきれいじゃないよなぁ・・・
いいなぁ・・・
マナミさんもバニーガールの格好してくれないかなぁ・・・
ボクは隣のマナミお姉さんのことを思い出す。
マナミさんなら、きっとすごくバニーガールの格好が似合うと思う。

「はぁい、お待たせしましたぁ」
すぐにグラスとコーラのペットボトルを載せたトレイを持ったタケル君のママがやってくる。
うわぁ、あらためて見ると本当にきれいなバニーガールさんだ。
脚なんか網タイツですらっとしてて、黒い背中の開いたコスチュームもとても似合ってて、お尻には白い尻尾が揺れていて・・・
なんだか見惚れちゃうよぉ。

「はぁい、どうぞぉ」
甘い声でボクにグラスを差し出してくれるタケル君のママ。
「ど、どうも」
ボクがグラスを受け取ると、そこにコーラを注いでくれる。
シュワーッという音とともに炭酸がはじけ、冷たさが手に伝わってくる。
でもボクは注いでくれたタケル君ママの胸が気になってしまってそれどころじゃない。
衣装のカップに収まった胸の谷間がもろに見えてしまうんだもん。
ボクは何とか気をそらすために、コーラを一息に飲んでしまう。
「ぷはぁー」
「あら、喉が渇いていたのね。もう一杯どうぞぉ」
半分以上減ったグラスに、またコーラを注いでくれるタケル君ママ。
頭の上ではウサギの耳飾りがゆらゆらと揺れているし、真っ赤な口紅を付けた唇がすごく目を惹いてしまう。
きれいだ・・・
タケル君ママすごくきれい・・・

「それじゃごゆっくりどうぞ。ご主人様、何かありましたらすぐにお呼びくださいませ」
グラスとコーラを置いてトレイを手にお辞儀をするタケル君ママ。
「ああ、行っていいよ。そうだ。ママ、そこでゆっくりくるっと回るんだ」
「はぁい、ご主人様」
タケル君がそういうと、タケル君のママはにこにこしてそこでゆっくりと回ってくれる。
うわぁ・・・
こんなにバニーガールさんを間近でじっくり見られるなんて思わなかったよ。

「ハハッ、だいぶ驚いたみたいだね」
タケル君のママが部屋を出て行った後、ゲームの準備をし終えたタケル君が笑っている。
「そりゃそうだよ。まさかタケル君のママがあんな格好しているなんて・・・」
「ハハッ、うちのママはもうあれが普段着だと思っているのさ。放っておけばあの格好で買い物に行ったりすると思うよ。まあ、騒ぎになっても困るから、とりあえずそれはやめさせているけどな」
「普段着? あれが?」
えーっ?
バニーガールの格好が普段着だなんてどういうことなの?
タケル君のママは普段からあんな格好しているの?

「うん、そうだよ。ママはね、もうオレの言うことを心から信じるようになったんだ。だから俺が、『お前の普段着はバニーガールの格好だ』って言ったら、すっかりそう信じ込んでいるのさ」
「えーっ? 何それ? どうしてそんなことに?」
ボクは驚いた。
タケル君の言うことを何でも信じるって?
「まあ待てよ。最初から説明するからさ。実はこれのおかげなんだ」
タケル君はそう言ってベッドの下に隠すように置いてあった箱を取り出すと、その中身を見せてくれた。
「えっ? 何これ?」
そこには、まるでおちんちんのような形をした石が入っていたのだ。
それもボクのおちんちんなんかじゃなく、パパのおちんちんと同じぐらいの大きさだ。
「まるでおちんちんみたいだ」
「な? そう思うだろ? オレもそう思ってさ、思わず拾ったんだよ」
タケル君がニヤッとする。
「拾った?」
「ああ、学校帰りに川岸を歩いていたらさ、草むらに落ちていたんだ」
こんなのが草むらに?
もしかして流されてきたのかな?

「で、見るからにおちんちんだからさ、みんなに見せようと思って拾ったんだ。そしたら、なんだかすごく躰がピリピリとしてさ、すごく元気になったような気がしたんだ」
そういってタケル君はそのおちんちん石を取り出して見せてくる。
「で、いい気分で家に帰ってきたらさ、ママが手を洗えだのうがいしろだの宿題やれだのうるさいからさ。なんだか文句言いたくなって、『うるさい。オレに命令するな。お前こそオレの言うとおりにしろ』ってこの石を突き付けながら言ってやったんだ。そうしたらママが『はい・・・言うとおりにします』って言ってさ、それからはオレの言うとおりにするようになったんだ」
「ええ? 何それ?」
「オレもよくわかんないけどさ、こいつがなんか魔法みたいなものでママに俺の命令を聞かせるようにしたんだと思う。だからさ、オレはママをオレの召使にしてやってさ、オレの好きなバニーガールの格好をさせているわけ」
ああ、タケル君もバニーガールの格好が好きなのかー。
確かにあの格好ってすごくいいもんね。
ボクも大好きなんだ。

「今じゃなんでもオレの言いなりなんだぜ。お尻を触らせろって言ったら触らせてくれるし、おっぱいだって触れるぞ。もちろんあの格好で」
「いいなぁ。バニーガールさんの胸を触れるなんて」
「それに、オレの好きなものだけ出すように言ってあるから、ハンバーグや唐揚げ、カレーなんかいつも作ってくれるんだ」
「野菜は食べなくていいの?」
うちはちゃんと野菜も食べなさいってママが言うからなぁ。
「もちろんさ。野菜は嫌いだから出すなって言ってあるからな」
「いいなぁ」
うらやましいなぁ。
あんなきれいなママがバニーガールの格好して美味しいもの作ってくれるなんて最高だよー。

「パパは今は単身赴任中だからいないけど、今度帰ってきたらパパもオレの召使にしてやるつもり。お小遣いいっぱいもらうんだ」
「あー、いいなぁ」
お小遣いいっぱいほしいよね。
「あと先生も召使にしようか? 先生には宿題を出さないのが当たり前って信じさせて、水着あたりを普段着にしてやろうか。くふふふ」
「あー、それもいいな。先生前にプール学習の時水着姿きれいだったもんね」
「だろう?」
うんうん。
先生が毎日水着で授業なんてすごくいいかも。

「トオルは誰か召使にしたい奴いるか? なんだったらオレがそいつをトオルのいうことは何でも信じる召使にしてやるぞ」
「えっ? いいの?」
ボクは思わず聞き返す。
「いいよ。その代わりこのことは内緒だぞ」
「うん、もちろん」
ボクはうなずく。
どうしよう・・・
誰がいいかなぁ・・・
やっぱり・・・

                   ******

「お帰りなさい、ご主人様ぁ」
ボクが家に帰ると、マナミさんがバニーガールの格好で出迎えてくれる。
大きなおっぱいがバニーガールのコスチュームからはみ出そうだ。
「ただいまぁ」
ボクはマナミさんにカバンを渡し、家の中に入っていく。
そのボクの後を召使であるマナミさんが付いてくるんだ。
なんて気持ちがいいんだろう。
最高だよー。

「お帰りなさい。おやつあるわよ」
ママがテーブルにおやつを用意してくれている。
今日はシュークリームだ。
やったー。

ボクは自分の部屋にカバンを置きにマナミさんを行かせ、その間に手洗いとうがいを済ます。
戻ると、すでにマナミさんはいつものように椅子に座って待っているので、ボクはそのマナミさんの上に座る。
こうするとマナミさんの胸がボクの背中に当たるので気持ちがいい。
「はい、ご主人様、どうぞぉ」
マナミさんがシュークリームを取ってボクに食べさせてくれる。
マナミさんはもうボクの召使。
タケル君がマナミさんにあの石を突き付け、ボクの召使になってボクの言うことは何でも信じるように命じたから、マナミさんはボクの召使になった。
あとはママやパパ、隣のおじさんおばさんにもそのことが当たり前のことだと思うようにしておしまい。
こうしてマナミさんはボクの家でずっとボクの召使として過ごしている。
もちろんボク好みのバニーガールの格好が普段着だと思い込んでいる。
最高だー。

タケル君は今度は先生を召使にするという。
きっと水着姿で授業をしてくれるようになるだろう。
楽しみだなぁ。
早くその日が来ないかな。
ボクはワクワクしながら、マナミさんが差し出すシュークリームを頬張った。

END

いかがでしたでしょうか?
今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2019/08/10(土) 20:30:00|
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人妻の蛇足

先日投下いたしました短編SS「正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできた人妻」が、予想以上に好評でうれしい限りです。

おかげさまでハニーセレクトでの画像をいただいたりと、作者としても冥利に尽きますです。

とまあ、その影響もありまして、ついついあの続きを書いてしまったりしてしまったわけです。(笑)
もうね、蛇足以外の何物でもないわけですが、カーマギリーと一体化してしまった人妻のその後を楽しんでいただければと思います。

それではどうぞ。


人妻の蛇足

「初めまして、尾倉(おぐら)博士。週刊科学週報の五里(ごり)と申します」
“私”は名刺入れから偽造名刺を出し、初老の紳士に手渡す。
尾倉博士は先ごろ新エネルギー理論を発表し、新たなエネルギー源の可能性を打ち出した地球人。
そんな地球人が生きていてもらっては困るのよ。

「これはこれはようこそ。あまり長い時間は取れませんがよろしいかな?」
「ええ、それはもう。お話を聞けるだけで充分ですので」
“私”はできるだけ笑顔を浮かべ、相手の警戒心を解くように努める。
それにしても、地球人のオスはメスには弱い。
特に美しいメスには。
だからこそ、“私”の躰には利用価値があるというもの。

今回は単独インタビューということで、室内には“私”と博士の二人きり。
なんと好都合なのか。
地球人のメスの姿をしているというだけで、これほど無防備になるとは思わなかった。
これならゴリグランの地球侵略もやりやすくなるというものだが、どうもそう簡単にも行かないらしい。
“私”の報告により、将軍は“私”以外のドルビードルやセンチピーにも合体をやらせてみたらしいが、それがどうにもうまくいかなかったとのこと。
合体した地球人のオスやメスが狂ってしまってどうにもならなくなったそう。
もしかして、“私”は運がよかったということなのかしら・・・

それはともかく、こうして“私”は一つになれている以上、楽しまなくては損である。
地球人のオスを躰で誘惑するというのは実に楽しい。
“私”はでたらめなインタビューをしながら、黒ストッキングを穿いた脚をこれ見よがしに組み替えたり、胸元が見えたりする角度を向けたりして初老の紳士の反応を楽しんでいく。
博士はインタビューに答えながらも、その目は“私”の脚を追い、または胸元にくぎ付けになったりしているのがすぐわかる。
本当に楽しいわぁ。

でたらめインタビューのネタも尽き、視線を楽しむのもそろそろやめにしなくてはならない。
“私”の目的を果たさなくてはね。
“私”は立ち上がって博士に丁寧に礼を言うと、そのままカーマギリー様と分離する。
この何とも言えない自分の半分が失われるような切なさ。
あらためて私がカーマギリー様の一部であるということが再認識される。
もう私はカーマギリー様なしではいられないわ。

「ぐわーー!」
カーマギリー様の右手のカマが一閃し、博士の躰を引き裂いていく。
血しぶきが飛び散り、哀れな紳士は絶命する。
「クキキキキ・・・ゴリグランの邪魔者は死あるのみだ」
カーマギリー様が死体を見下ろして笑っている。
「うふふふふ・・・」
私も思わず笑みが浮かんでしまう。
カーマギリー様の言う通りよ。
下等な地球人のくせにゴリグランの邪魔をしようなどとは愚かなこと。
私のように躰を使っていただけるのは本当に幸せ者なんだわ。

私は部屋の窓を開けると、すぐにカーマギリー様の前に立つ。
するとカーマギリー様が私の躰の中に戻ってくる。
「クふふふふ・・・」
これで私はまた“私”に戻ったわ。
なんて気持ちがいいのかしら。
何度感じても最高だわ。

“私”はその場で床に倒れて気を失ったふりをする。
すぐに外からバタバタと音がして、何人かが部屋に入ってきた。
「何が? うわっ!」
「博士! 博士!」
「救急車! 救急車を呼べ!」
「君! 君! しっかりしたまえ!」
研究所の所員たちが“私”を揺さぶり起してくる。
ほかにも救急車を呼んだり博士に声をかけたりしているようだが、もう遅いわ。
「う・・・うーん・・・あっ、きゃぁぁぁぁ!」
“私”は目を覚ましたように見せかけ、多少大げさに悲鳴を上げる。
「大丈夫か? 何があったんだ?」
「あ・・・ば、化け物が・・・化け物が突然窓から入ってきて・・・」
「なんだって?」
“私”を抱え起こした所員が窓から外を確認する。
「誰もいないぞ」
「本当です! 本当なんです!」
“私”は躰を抱えるようにして大げさに震えてみせる。
クふふふふ・・・
こうして演技をするのもなんだか癖になりそう。

「とにかく君はここにいたまえ」
「はい・・・その前にちょっと吐きそうなのでトイレに行っていいですか」
「ああ、行ってきなさい」
“私”は所員に頭を下げ、トイレに行くふりをして隙を見つけて建物から出る。
玄関には救急車が到着し、パトカーのサイレンも聞こえてくる。
おそらくはストームチームも駆けつけるに違いない。
クふふふふ・・・
愚かな連中だわ。
せいぜいいなくなった怪物を探し求めるのね。

“私”は何食わぬ顔で通りを歩き、アジトへ戻るための転送場所へと向かう。
転送そのものはどこでもできないことはないけど、やはり地球人の目の前で転送するのは問題だからだ。
できるだけ人目につかないところへ行き、そこからアジトに戻るのだ。

「美穂(みほ)? 美穂じゃないか?」
「えっ?」
“私”は思わず振り向いてしまう。
「美穂・・・美穂だろ?」
“私”を呼び止めたのはビジネススーツ姿の地球人のオスだった。
あ・・・
あな・・・た・・・
“私”の中の記憶が呼び起こされる。
二週間ほど前まで一緒にいた“私”のつがいのオスがそこにいたのだ。

「美穂・・・美穂・・・どうしていなくなって・・・」
このオスは“私”を以前のままの私だと思っているんだわ。
それに、“私”の中の私にもこのオスを好ましく思っているところがまだ残っているみたい。
だが・・・このオスに“私”が以前の私とは違うと感づかれて騒がれたりしても面倒だわ。
どうしたものかしら・・・

「美穂・・・何か言ってくれ・・・美穂」
まるで懇願するかのように“私”に詰め寄ってくる地球人のオス。
このような人目のあるところで注目を浴びるのは得策ではない。
「あ、あの・・・人違いだと思います」
“私”はこの場を切り抜けようと、このオスとは無関係を装うことにする。
“私”の中の私がちょっとだけ何か反応するが、今はそれを押し殺す。
「えっ? 人違い?」
驚いたように“私”の顔を見る地球人のオス。
名前は七斗佑士(ななと ゆうじ)といったか。
おとなしくこれで引き下がってくれればいいが。

「はい。“私”は五里ちひろと言います。美穂じゃありません」
“私”は先ほど尾倉博士に渡した偽の名刺を取り出してみせる。
「そんな・・・そんなに似ているのに・・・」
“私”の名刺を見て愕然としている佑士。
これで納得してくれただろうか。
だが、なんだ・・・
“私”の中で何かが・・・
胸が痛い・・・

がっくりと膝をつく佑士。
「大丈夫ですか?」
思わず“私”は彼に声をかける。
「ああ、はい。大丈夫です。あなたがあまりに妻に似ていたもので」
よろめくようにしながらも立ち上がる彼。
「妻に?」
「はい。実は妻が先日から行方不明になっていまして・・・」
どくん・・・
“私”の心臓が跳ね上がる。
“私”の中の私が反応しているというのか?

「行方不明?」
「はい。先日家の近所でゴリグランが現れたらしいのですが、その時以来行方不明なのです」
「そうなのですか・・・」
“私”は彼の言葉にうなずく。
どうしたというのだ・・・
このような地球人のオスは放って、早く転送場所に行かなくてはならないのに・・・

「ははっ・・・あなたを見たときに美穂がいた、美穂が無事だったと思い込んで思わず声をかけてしまいました。すみません」
「いえ・・・そんな・・・」
似ているなんて当然だ。
それはつい先日までの私なのだもの。
くそっ・・・
どうしてこんなに離れがたい・・・
いっそこいつは始末するべきなのか?

「でも、確かに別人と言われて納得です」
「えっ?」
どういうこと?
「その・・・うまく言えないんですけど、妻とは雰囲気が違うんです。やっぱり違うものなんでしょうね」
「雰囲気が・・・」
なんだか胸が痛い。
“私”が私ではないと言われ、ちょっとショックを受けているというのか?
“私”は・・・私?

「どうもすみませんでした。お時間を取らせてしまってごめんなさい」
そういって彼は立ち去ろうとする。
あ・・・
「あの・・・」
どうした?
“私”は何を言おうとしているんだ?
「“私”・・・このあと少し時間があるんです。よかったら少しお話しませんか?」
“私”はにっこりと笑顔を浮かべていた。

                   ******

「ん・・・んん・・・んちゅ・・・」
どうしてこんなことになっているのか?
“私”はいつしかラブホテルとやらで、彼の交尾器官、チンポとやらを口にくわえて舐めしゃぶっていた。
いったい何をやっているというの?
どうして“私”がこんなことを?
でも、“私”の中の私が喜んでいる。
彼のチンポをおいしく感じている“私”がいる。
“私”はオスのはずなのに・・・

仕方ないのよ・・・
これは今後の作戦のため・・・
だって、彼が今後も妻を探そうとするなら、もしかしたら“私”の正体に気づいてしまうかもしれない。
そうなったらストームチームに通報されてしまうかもしれないわ。
だから、ここで彼の口を封じてしまわなくてはならないのよ。
それに・・・
あんながっかりした彼の姿を見たら、そのままにはしておけなかったのよ・・・

「ち、ちひろさん・・・だ、だめだよ。で、出ちゃう・・・」
「ん・・・いいの・・・出して。“私”の口の中にたっぷりと」
“私”はさらに喉の奥まで彼のものをほおばっていく。
クふふふふ・・・
なんだかおもしろい。
“私”の口でこんなに感じてくれているなんて・・・
これまた癖になっちゃいそう・・・

「あ・・・ああ・・・」
“私”の口の中に飛び出してくる大量の精液。
“私”はそれを余さず飲み込んでいく。
クふふふふ・・・
なんだか変な気分。
オスと交わるというのも悪くないわね。

「ちひろさん・・・」
「今日はここまで。奥さんには秘密よ」
“私”はいたずらっぽくウィンクする。
「あ・・・ああ・・・」
うなずく彼。
ダメだわ・・・
彼の口を封じるなんて・・・
“私”には無理・・・

                   ******

「えっ? 何?」
“私”をかばおうとした軍服姿の女を、“私”は後ろから羽交い絞めにする。
「あ、あなたはいったい?」
「クふふふふ・・・罠にかかったわね、ストームチームの司令官智田梓(ちだ あずさ)」
「そ、そんな・・・あなたもゴリグランの?」
“私”に押さえつけられて愕然としている梓司令。
ストームチームの司令官であり、頭脳である彼女も、しょせんは下等な地球人のメスにすぎない。
“私”がちょっとゴリグランに襲われているという演技をしただけでこのざまだ。

「ええ、そうよ。“私”はゴリグランの一員。でも恐れることはないわ。あなたも運が良ければすぐにゴリグランの一員になれるわよ」
“私”はじたばたともがく梓司令を後ろから羽交い絞めにして、身動きができないようにする。
「ギシュシュシュシュ・・・そのまま押さえつけておいてくれ。こいつの躰は俺が戴くぜ。ギシュシュシュシュ」
梓司令の前にはゴリグランの仲間であるゴキローチがいて、彼女と合体しようとしているのだ。
うまくいけば彼女の躰を使って、ストームチームの本部に潜入できるかもしれない。
運任せともいえる合体だが、試してみる価値はあるだろう。
ダメならダメでも構わないのだ。

「いやっ! いやぁぁぁぁっ!」
梓司令の躰にゴキローチが潜り込んでいく。
クふふふふ・・・
このままうまくいくといいわね。
さあ、ゴキローチと一つになりなさい、梓司令。

「キシュ・・・キシュシュ・・・キふふふふ・・・もう手を放してもいいぜ。じゃない、いいわ」
“私”はゆっくりと手を放す。
「キふふふふ・・・どうやらうまくいったようだな。智田梓と俺は一つになったというわけね」
自分の手を見つめながら笑みを浮かべている梓司令。
これで彼女もしばらくすれば、ゴキローチに躰を使ってもらえる喜びを感じるようになるわ。
「おめでとうゴキローチ。いえ、ストームチーム司令官智田梓」
「ありがとうカーマギリー。いえ、五里ちひろさんだったかしら?」
“私”の方に振り返り、ニヤリと笑う梓司令。
「この姿の時は五里ちひろでも七斗美穂でもどっちでもいいわ。まあ、あのオスの前では五里ちひろで通すけど」
どうせ作戦で必要だったから付けただけの名前だけど、あのオスの前ではちひろで通さないとね。
「そうなの? まあ、地球人の名前なんてどうでもいいわね」
「あら、そうでもないわよ。潜入にはその名前が大事なんだから、しっかり自分のものにしなさい。もっとも、その躰のほうでちゃんと反応してくれると思うけど」
まあ、“私”の場合はそう名前を呼ばれる状況もなかったけどね。

「だから、しっかりとその躰をかわいがって、ちゃんとしつけてあげなさい。そうすれば躰の方でも協力してくれるようになると思うわ」
「キふふふふ・・・そうみたいね。もうだいぶ抵抗する気もなくなってきたみたいだし、ストームチームの本部の様子も問題なくわかるようになってきたわ。それどころかだんだんと自分の手でストームチームを滅ぼすのが楽しみに感じ始めているみたい」
自分の躰をあらためて見つめている梓司令。
彼女もきっと躰を使われる楽しさと、地球人を騙すことができる快感を感じ始めているんだわ。
クふふふふ・・・
「それじゃあとはよろしくね。楽しんでくるといいわ」
「ええ。しっかりと楽しんでくるわね。キふふふふ・・・」
“私”はゴキローチと一体化した梓司令に手を振ってその場を後にする。
ストームチームも風前の灯火かしら。
さて。
“私”のお楽しみはこれからね。

                   ******

“私”はある家の玄関の呼び鈴を押す。
すぐに玄関の扉が開いて、地球人のオスが一人顔を出す。
「あ・・・ちひろさん・・・」
「クふふふふ・・・来たわよ、佑士さん」
“私”はそのまま彼を押しのけるようにして上がり込む。
ここはかつての“私”の家。
勝手知ったるなんとやらだわ。
さあ、たっぷりと楽しまなくちゃね。

「あ・・・ああ・・・ちひろ様・・・」
素っ裸で“私”の足元に寝転がり、“私”を様付けで呼んでいるオス。
そのそそり立つチンポとかいう交尾器官を、“私”は網タイツを穿いた足でしごいてやる。
クふふふふ・・・
“私”の足の裏でチンポがぴくぴくしているわ。

「いやらしいオスねぇ。“私”の足に踏まれてチンポをぴくつかせているなんて。あんたちょっと変態じゃないの?」
“私”がそういうと、オスはますますチンポを硬くする。
地球人とは奇妙なものだ。
バカにされているような言葉を言われているのに、まるで喜んでいるようだわ。
クふふふふ・・・
気持ちいい・・・
地球人のオスをこうやってしつけるのも悪くないわねぇ。

素っ裸なオスと比べ、“私”は太ももまでの網タイツを穿き、黒いコルセットで躰を締め付ける。
胸と股間があらわになるので、必要な部分を隠していないような気もするが、それがオスを喜ばせるのだ。
両手には黒い手袋を嵌め、短めのムチをしならせている。
これでたたくとオスはひいひい言いながらも喜ぶのだ。
まったく地球人のオスは面白い。
もっともっといじめたくなるわぁ。

「ねえ、変態さん。こうしていじめてくれる“私”と、いなくなってしまった奥さんと、どっちがあなたに必要かしら?」
「ああ・・・あああ・・・ちひろ様・・・ちひろ様です」
“私”にチンポを足でしごかれながら、“私”の名前を連呼するオス。
「クふふふふ・・・それじゃ、もう奥さんのことを探すのはやめて、“私”に従いなさい。いいわね?」
「は、はいぃ・・・もう妻は探しません。ちひろ様に従いますぅ・・・」
こくこくとうなずきながら、オスは今にもはち切れそうなチンポをぴくつかせている。
「いい子ね。それじゃご褒美よ」
“私”は足を前後させ、オスのチンポをさらに踏みつけるようにしてしごいてやる。
「あ、あひぃぃぃ」
すぐにオスのチンポからは白い交尾液が飛び出して、“私”の足の裏をぬるつかせた。
「もう出したの? 早いのね。汚れたわ。舐めなさい」
“私”は交尾液のついた足の裏をオスの顔に押し付け、舌で舐めさせる。
オスの舌が網タイツ越しに足の裏を舐めてくすぐったい。
ああん・・・
なんて気持ちがいいのかしら。
最高だわ。
地球人のオスをメスとしてしつけるのって最高。
これからはもっと多くのオスをしつけていこうかしら。
きっとたのしい毎日になりそうね。
クふふふふ・・・
“私”は自分の指を唇に這わせ、この快楽に身悶えした。

END

いかがでしたでしょうか。
よろしければコメントなどいただけますと嬉しいです。

今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2019/08/02(金) 21:00:00|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできた人妻

先日ツイッターで、ふと「正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできたんだけどという人妻」とつぶやきましたところ、フォロワーさんのHowling様が反応してくださり、アイデアが一本浮かんだとおっしゃってくださいましたので、それならいっそ二人でこのつぶやきを基にしたSSを書きませんかと提案させていただきました。

するとHowling様もご快諾くださりまして、期せずして同じツイートを基にしたSSの競作という形が出来上がり、このたびそのSSが完成しましたので投下させていただきます。

タイトルはそのまま「正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできた人妻」です。
なお、Howling様の作品はこちら(正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできた人妻)になりますので、ぜひご覧いただければと思います。

それではどうぞ。


正義戦隊に追われた怪人がうちに逃げ込んできた人妻

「うーん・・・」
私は曲げていた腰を伸ばして背伸びをする。
まだ午前中だというのに暑いわぁ。
さすがにもう夏ねぇ。
外はぎらぎらと太陽が照り付けているようだし。
これは洗濯物もすぐに乾きそうねぇ。

私は洗濯を終えた洗濯物をかごに入れ、庭の物干し竿のところへ持って行って干していく。
くわー、まぶしい。
お日様が一杯ねぇ。
これなら乾燥機で乾かすよりも早く乾いてふわふわになってくれそうだわ。

一通り洗濯物を干し終わり、かごを片付けていると、表の方からパトカーのサイレンの音が聞こえてくる。
何か近くで事故でもあったのかしら?
『・・・要不急の外出は控え、戸締りをして充分にご注意ください。何か異変を感じましたら・・・』
サイレンと一緒にスピーカーで何か言っているみたい。
外出を控えて戸締りを?
どういうことなのかしら?
もしかして?

私はすぐにテレビをつけてみる。
いつもならワイドショーをやっている時間なのに、今はニューススタジオが映し出された。
「付近の方は充分にご注意ください。繰り返します。先ほど市内東方の市民公園付近でゴリグランの集団が出現いたしました。通報によって駆け付けたストームチームによって集団は撃退されましたが、その際怪人の一体が逃走し、なお付近に潜伏中とのことです。現在ストームチームと警察が協力して逃げた怪人を追跡しておりますが、公園付近の方は戸締りを厳重にして充分にご注意ください」
大変だわ。
市民公園と言ったらこの近くじゃない。
さっき何か騒いでいると思ったらそういうことだったのね。
子供達でもはしゃいでいるのだと思っていたわ。

私はすぐに開けっ放しになっていた庭へのガラス戸を閉じようと思い、急いでそちらへ向かう。
だが遅かった。
「ひっ!」
私は思わず立ち止まる。
そこには奇怪な巨大カマキリのような化け物が立っていたのだ。
緑色の外骨格に覆われ、三角形の頭部には巨大な複眼が輝き、右手にはカマキリのカマが鋭い先端を見せている。
人間とカマキリが融合したような化け物。
テレビで言っていたゴリグランの怪人がここに?

「クキキキキ・・・地球人のメスよ、騒ぐな!」
思わず助けを求めて悲鳴を上げようとしていた私は、何も言えなくなってしまう。
カマキリ怪人のカマが私の喉元に突き付けられたのだ。
「騒いだら殺す。いいな? クキキキキ・・・」
私は無言でうなずくしかない。
ああ・・・どうしてこんなことに・・・
誰か助けて・・・

私は外から見えないように庭に通じるガラス戸を閉じてカーテンを閉める。
カマキリ怪人にそうしろと言われたからだ。
ガラス戸を閉める時に声を出そうかと一瞬考えたものの、隣の家は昼間は留守だし、庭から逃げ出そうにも柵を超えなくてはならない。
その間にカマキリ怪人に殺されてしまうだろう。
今はおとなしくして、助けを待つしかないと思う。

「クキキキキ・・・よし、おとなしくしていれば殺しはしない。やつらの警戒が緩み、転送装置の故障が直れば引き上げてやる」
「は、はい・・・」
カマキリ怪人がリビングのソファに腰を下ろしてそういう。
どうやらすぐに殺される心配はなさそうだわ。
でも・・・
これからどうしたらいいの?

「あ・・・あの・・・」
「クキキキキ・・・なんだ?」
「か、買い物に行っても・・・」
せめて外に出られれば・・・
「ダメだ」
カマキリ怪人が首を振る。
やっぱり・・・
行かせてくれるはずがないとは思ってはいたけど・・・

『・・・は控え、戸締りを厳重にして・・・』
「ちっ、しつこいやつらだ」
外ではパトカーのサイレンの音とスピーカーからの声が流れている。
今なら警察に助けてと言えば助かるのでは・・・
私はそっと玄関の方へと近づいていく。
何とか気づかれずに・・・
「クキキキキ・・・おとなしくしていろと言ったはずだ。おかしな真似をするな」
カマキリ怪人の複眼がぎろりと私をにらんでくる。
やっぱりダメだわ・・・
これじゃ逃げるのは無理・・・
どうしたらいいの?

「ひゃぁっ!」
どきんと心臓が跳ね上がる。
いきなり我が家の玄関の呼び鈴が鳴ったのだ。
誰かが来たらしい。
私は出ていいかどうかカマキリ怪人の方を見る。
「クキキキキ・・・ちっ、奴らめ、まさか一軒一軒回っているのか?」
「ど、どうすれば?」
ああ・・・お願い・・・私に行かせて・・・
そうすれば玄関から逃げ出せるわ・・・

「よし、出ろ。おかしな真似はするな」
「は、はい」
私は玄関へ行こうと振り向く。
「いや、待て。あれを試してみるか。今までやったことはないが・・・」
「えっ?」
ソファから立ち上がり、立ち止まって振り向いた私の方へとやってくるカマキリ怪人。
そしてそのまま、私を壁に押し付けてくる。
「な、何を!」
私が悲鳴を上げる間もなく、カマキリ怪人の躰が私の中にずぶずぶとめり込んでくる。
えっ?
えええええ?
な、何?
何なの?
私の躰、どうなっているの?

カマキリ怪人の躰がすっかり消え去ると、私は何事もなかったかのように玄関へと向かう。
えっ?
私の躰が勝手に?
ど、どうなっているの?
「クキキキキ・・・いや、うふふふふ・・・だな」
私の口が勝手に言葉を紡いでいく。
どうして?
私じゃない。
私がしゃべっているんじゃないわ。

「はい。どなたですか?」
玄関のドアを開ける“私”。
やや出るまでに時間がかかったせいか、留守だとみなして隣の家に行こうとしていたのであろう警官二人と若い男性一人が足を止める。
あれは確かストームチームのストームブルー。
厄介なやつがいるな。
「ああ、いらっしゃいましたか。お留守かと思いました」
「ごめんなさい。ちょっと着替えていたものですから」
“私”がすらすらと返事をする。
そんな・・・
私が言ったんじゃないわ。
助けて!
私の中にカマキリ怪人がいるの!
お願い!
わかって!

「そうでしたか、こちらこそすみません。実はこの近辺にゴリグランの怪人が潜伏していると思われる状況でして。何か変わったこととかそれらしいものを見たとかありませんか?」
若い男性、ストームブルーが“私”に問いかける。
クキキキキ・・・
すっかりこの外見に騙されているようだな、ストームブルーめ。
えっ?
今私は何を?
これはカマキリ怪人の意識なの?
そんな・・・
いやぁっ!
助けてぇ!
私は必死に叫ぼうとするが、まったく声が出せない。
それどころか、このことに気が付かないストームブルーが愚かにさえ思えてくる。
どうして?
どうして気が付いてくれないの?
下等な地球人め・・・

「いいえ、何も。もしなんでしたら、家の中を確認なさいますか?」
大げさにドアを広く開け、家の中を見せるようにする“私”。
ストームブルーは一応家の中をちらっとは見るものの、すぐに首を振る。
「いえいえ、それには及びません。もし何かありましたら、すぐに警察なりストームチームの本部なりに知らせてください。いいですね」
「はい、わかりました。ご苦労様です」
“私”はにっこりと微笑み、ストームブルーたちに頭を下げる。
そして彼らが立ち去るのを見てドアを閉めた。
うふふふふ・・・
うまくいったわ。
すっかりこの姿に騙されたようね。
“私”はドアにもたれたまま思わず笑ってしまう。
この躰はなかなかいい。
アジトの転送装置が回復するまで、しばらくこの躰で過ごさせてもらうとしよう。
うふふふふ・・・クキキキキ・・・

“私”は部屋に戻ると、どさっとソファに座り込む。
なんだかさっきまであんなに怖がっていたのがバカみたい。
クキキュふふ・・・
こうしてみると、“私”って結構おっぱい大きいのね。
脚だってすらっとして悪くない感じだし。
“私”は両手でおっぱいを持ち上げ、脚を組む。
この躰、メスの躰だが悪くないわぁ。

髪をかき上げたり、唇に指を這わせたり、脚を組みなおしたり、おっぱいをゆすってみたりとひとしきり自分の躰を楽しんだ後、“私”は立ち上がって鏡に向かう。
クふふふふ・・・
“私”ってこんないやらしい顔をしていたのね。
この顔と躰なら、ほかにももっと地球人を騙せそう。
なんだかこうやって地球人を騙すのも楽しそうね。

“私”は冷蔵庫から缶ビールを取り出して一口飲む。
冷たいのど越しが気持ちいい。
そう言えばこれは誰のために買ってあったんだっけ?
このメスのつがいのオスのため?
クふふふふ・・・
そんなオスのことはもうどうでもいいか。
とりあえずストームブルーはうまくごまかせたみたいだし、あとはアジトに戻るだけ。
まあ、将軍には怒られるかもしれないけど、あんな行き当たりばったりの作戦を考える将軍が悪いのよ。
って・・・作戦の良し悪しがわかるなんて、なんだか“私”頭がよくなったのかしらね。
“私”と一つになったからかしら。
あー、ビールが美味い。

それにしても、転送装置が故障したと言われた時にはどうしようかと思ったが、こうして地球人と合体するという実験もできたし、結果オーライといったところかしら。
あん・・・
もうビールが空になったわ。
冷蔵庫の中にももうなさそうだし・・・
そうだ。
ちょっとこの躰で外に出てみよう。
クふふふふ・・・
面白そうだ。

“私”はこれまで着ていた衣服を脱ぎ捨てる。
これが“私”の裸か・・・
地球人のメスというのは面白くも美しい姿をしているものだわ。
クふふふふ・・・
さて、“私”はどんな衣装を持っていたかしらね。

“私”は寝室のクロゼットからなるべくオスの目を惹きそうなものを選んでいく。
元の“私”の知識がこういう時には役に立つわ。
それにしてもあんまりそういうオスの目を惹きそうな衣装は持っていないのよね。
今度用意しておかなくちゃ。
って、今度があるのか?
またこうして“私”が一つになる?
クふふふふ・・・
それも悪くないかもね。

とりあえず“私”は太ももまでのガーターストッキングと黒の下着を身に着け、胸元が開けられるシャツとタイトスカートを穿いてみる。
鏡に映る“私”はなかなかのもので、これならオスの目を惹きつけるぐらいはできそうだ。
“私”はそのまま玄関に行くと、かかとの高い靴を履いて外に出る。
あれからもう小一時間は経っているからか、どうやらパトカーのサイレンも遠くで鳴っているだけのようだ。
どうやら特に怪しまれてもいないようだな。
クふふふふ・・・

                   ******

「ふう・・・これは面白いな。クふふふふ・・・」
“私”は買ってきた缶ビールを冷蔵庫に入れ、そのうち一本を開けて口にする。
「このビールというものもうまい。地球人はいいものを飲んでいる」
“私”はソファに腰を下ろし、再度ビールを喉に流し込みながら、先ほどまでのことを思い出す。
それは本当に滑稽な情景だ。
“私”が何者かも知らずにこの姿に見惚れるオスたちの多いこと。
地球人のオスに懐かれても面白くもなんともないはずなのに、どうやら“私”としてはまんざらでもない気分になる。
変な気分になりそうだわ。

それにちょっと声をかければすぐに言うことを聞いてくれそうなオスも多く、今後の作戦に生かせそうな気がしないでもない。
今回の作戦は失敗だったが、この成果を持って帰れば、将軍もそれなりに満足してくれるのではないだろうか。
地球人との合体は今後も試してみる価値があるだろう。
クふふふふ・・・

おっと、将軍がお呼びのようだ。
どうやら転送装置も回復したらしいな。
さて・・・

あっ・・・
気が付くと私の目の前にはカマキリ怪人が・・・
いえ、ゴリグランのカーマギリーが立っている。
「クキキキキ・・・お前には楽しませてもらったぞ。だから殺さないでおいてやる」
右手のカマが私の顎を持ちあげ、その大きな複眼が私を見つめてくる。
あ・・・
何?
この気持ちは・・・
「行ってしまう・・・のですか?」
私は何を言っているのだろう?
さっさと出て行ってほしいはずではなかったのか?
ゴリグランの・・・怪人なんて・・・

「クキキキキ・・・当然だ。私はアジトに戻るわ・・・と、お前のせいで口調がおかしくなったではないか」
苦笑するように口を開け、首を振るカーマギリー。
「あの・・・あの・・・」
私は・・・
私は何を言おうとしているの?
私は・・・
なんで?
なんでこんなに喪失感を感じているの?
いや・・・
いやよ・・・
分離してしまうなんていや・・・

「私も・・・私も連れて行ってください。お願い・・・私も一緒に・・・」
言ってしまった・・・
私はどうしてしまったのだろう・・・
でも・・・
でも・・・

「クキキキキ・・・どうした? さっさと出て行ってほしいのではなかったか?」
「それは・・・その・・・あなたと一つになるのがとても気持ちよくて・・・中身があなたなのに全く気が付かないバカな地球人を見るのが楽しくて・・・もっと・・・もっとあなたに私の躰を使ってほしい・・・」
私はそっとカーマギリーに近寄ってもたれかかる。
そう・・・
私は彼と一つになりたい。

「クキキキキ・・・そうか、いいだろう。俺も・・・いや私もお前の躰は気に入った。来るがいい」
「はい」
私はそのまま顔を上げ、彼を受け入れるようにする。
再び彼の姿が私の中に潜り込み、私はもう一度“私”となる。
「クふふふふ・・・では行くとしようか」
ニヤリと笑みを浮かべる“私”。
はい。
私は“私”に心の中でそう答え、アジトへの転送を待つ。
さようなら、今までの私。
そして、新たなる“私”が歩み出す。
クふふふふ・・・

END

いかがでしたでしょうか?
よろしければ感想コメントなどいただければと思います。

今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2019/07/28(日) 23:10:00|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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悪の歌

14周年記念シチュのみ超短編SSの二本目です。
タイトルは「悪の歌」です。
これも短い作品ではありますが、お楽しみいただけましたら幸いです。

それではどうぞ。


悪の歌

『またしてもトライデントファイターにしてやられたではないか! 愚か者め! 恥を知れ!』
「ハ、ハハァッ!」
壁に掲げられた奇妙な文様から流れ出る重々しい声に、思わず平伏する男。
その巨体をトゲだらけの鎧に収め、兜から覗く眼光は鋭いものの、その背中には冷たい汗が流れている。
大王様のお怒りはごもっともなのだ。
これまで何度となく魔獣を繰り出し地球制圧を目論んできたものの、そのすべてはトライデントファイターに倒されてしまっている。
戦闘員たちなどは数えることすらバカバカしくなる数だ。
これ以上の失態は彼自身の命すら危うくするだろう。
なんとしてもこの地球を大王様に献上せねば・・・
邪空結社ジャドーガンの地球制圧部隊長として派遣された彼、ドリーゴンとしての立場がないというもの。
何とかせねば・・・

「ふう・・・」
とりあえずそれ以上の叱責は免れたようで、ホッとして大王の前から下がってきたドリーゴン。
だが、これ以上何をどうすればいいのか、彼にも妙案があるわけではない。
強力な魔獣はこれまでも何回も送り出してきた。
中にはオメガ星を滅ぼした魔獣すらいたのだ。
だが、トライデントファイター連中を追い詰めはしたものの、結局は倒されるという結果に終わり、ドリーゴンを驚愕させた。
力だけでは奴らを倒すのは難しい。
そのことはドリーゴンとしても認めざるを得なかった。
ではどうすれば・・・

「お困りのようですなぁ、ドリーゴン閣下」
「むっ?」
苦悩の表情を浮かべていたドリーゴンが、声をかけてきた方へと振り返る。
そこには、胴体部分に四角いテレビモニターを備え、顔の部分が巨大なスピーカーの形をした頭部を持ち、右手の先にはマイクが付いているという奇妙な姿をした人物が立っていた。
「なんだ、誰かと思えばカラオーケンではないか。今は忙しいのだ。お前の歌など聞くような場合ではない」
ふんとばかりにカラオーケンから視線を外すドリーゴン。
ジャドーガンの宴会部長などと言われているカラオーケンごときが口を出すような問題ではないのだ。

「いやいや、ドリーゴン閣下。ちょっと我輩にアイディアがあるのですが」
いつもならへらへらと笑ってすぐに退散するであろうカラオーケンが、いつになく食い下がる。
アイディアだと?
「ふむ。よかろう。言ってみろ」
「ハハァッ。閣下もご存じとは思いますが、我輩の能力は他人に歌を歌わせること。我輩のモニターに歌詞を流し、我輩がマイクを向ければ、そのものは思わず歌ってしまうのです」
「そんなことはわかっている」
だからこそ、ジャドーガンの宴会部長などと言われ、歌いたくないものにも無理やり歌わせることで場を盛り上げさせることができるのだ。
「ですがそれだけではありません。我輩の能力は歌に合わせて歌った者の意識に刷り込みを行い、歌詞に合わせた行動をさせることもできるのです」
「なんだと?」
「例えばモニターに映る歌詞が『あなただけについていく』などというものだったらどうでしょう? その歌を歌った者は、我輩の後をついて歩くようになるのです」
「なんだと? なぜそんな能力があることを今まで黙っていたのだ!」
思わず声に力が入るドリーゴン。
「はあ、聞かれませんでしたので・・・」
確かにカラオーケンにお前の能力はどんなものだとは聞いてはいない。
だが・・・だからと言って・・・

「むう・・・まあいい。よし。やってみろ。お前の力でトライデントファイターを倒してみろ」
とりあえずやらせてみることにするドリーゴン。
「ハハァッ! ご期待あれ」
ドリーゴンに一礼してその場を去っていくカラオーケン。
その後ろ姿を見て、これはもしやひょっとすればひょっとするかもしれんとドリーゴンは思うのであった。

                   ******

「お疲れ様でしたー」
司令室を後にして、セキュリティチェックを抜け、地下駐車場に出る。
商業ビルの地下が地球を守るために拠点となっているとは、さすがにジャドーガンと言えども気付かないだろう。
とはいえ、油断は禁物。
あくまでも勤務を終えて自宅へ帰るように見せかけなくては。
トライデントイエローこと伊江路紗友里(いえじ さゆり)は目立たない一般的な軽自動車に乗り込み、地下駐車場を後にした。

トライデントファイターは三人のチームである。
それぞれ赤・青・黄色の三色のバトルスーツに身を包み、謎の侵略者ジャドーガン一味と戦っているのだ。
バトルスーツは特殊な布で作られており、装着者の身を守ると同時にその力を強化してくれる。
そのため、彼女のような女性であってもジャドーガンの魔獣と互角の戦いができるのだ。
また、どういうわけかバトルスーツには適性のようなものがあるらしく、スーツの能力を極限まで発揮させることができるのは女性に限られていた。
男性が着用しても、女性が着用するほどの能力強化とはならず、かえって女性が着用するより劣ってしまうため、現状トライデントファイターの三人は全員女性という状況だった。

「そうだ。帰る前に買い物していかなきゃ」
紗友里は車を総合スーパーに向ける。
食事は本部の食堂でも摂ることができるが、彼女とて女性。
スイーツの一つ二つは常備しておきたいものなのだ。
この総合スーパーには贔屓のスイーツ店がある。
自分へのお土産に買っていくとしよう。

「ふんふんふーん」
総合スーパーの駐車場に車を止め、鼻歌交じりで車を降りる。
時間も遅いせいか、駐車場はがらんとしてほかに車も数台しか止まっていない。
いつもなら閉店が近づくこの時間帯だと、値引きをされた売り切り商品を目当ての買い物客もいるのだが、ほかの客の姿もない。
何となく変だとは思いつつも、紗友里はスーパーへの入口へと向かう。
まあ、おそらく店内に入ればいつもと同じように客もいるのだろうと思いながら。

「ケヒヒヒヒ・・・お待ちしておりましたよ。トライデントイエロー」
駐車場の柱の陰からヌッと姿を現す人影。
いや、それは人間ではなく、異形の存在だった。
ぱっと見は太めの人間のようだったものの、胴体部分には四角いテレビモニターがあり、頭部も顔の部分が大きなスピーカーになっている。
右手の先はマイクになっており、それを彼女の方へと差し出していた。
「なっ! ジャドーガン!」
すぐさま飛びのいて身構える紗友里。
まさかこんなところで待ち伏せされるとは・・・

「おおっと、そんなに身構えることはありませんよ。我輩はただ単にあなたにカラオケを歌ってもらおうと思ったまでなのですから」
「か、カラオケぇ?」
紗友里は一瞬あっけにとられる。
カラオケを歌ってもらおうとはいったい何の冗談なのか?
確かにこいつは今まで見たこともないやつだ。
これまでの魔獣とは全く違う。
それに言われてみれば、確かにカラオケの機械のような姿もしている。
だからと言って・・・

「我輩はジャドーガンのカラオーケンと申す者。見ての通りカラオケが大好きな者でしてな。ぜひ一度、トライデントファイターの歌声を聞いてみたかったのですよ」
両手を広げるようにして敵意はないと言いたげなポーズをとるカラオーケン。
だが、油断はできない。
相手はジャドーガンの一員なのだ。
これも相手の作戦かもしれない。
そう思った紗友里は、ひとまずバトルスーツの装着をしようとした。

「おっと、そうはさせませんよぉ。音楽スタート!」
カラオーケンの胴体のモニターが映像を映し出し、顔のスピーカーが音楽を流し出す。
「えっ? なっ!」
その音楽を聴いた途端、紗友里の躰はピタッと止まり、目は自然とモニターの方へと引き寄せられた。
「ど、どうして?」
やがて前奏が終わり、モニターに文字が表示され、その文字が流れるように色が変わっていく。
全く見たこともない文字なのに、紗友里の脳にはその文字が日本語のように見え始めてくる。
「ああ・・・わた・・・しは・・・」
カラオーケンの右手のマイクが口元に差し出され、紗友里の口が勝手に言葉を紡いでいく。
「そうそう。いいですよぉ。しっかり心に染み入るように歌ってくださいねぇ」
「あな・・・たの・・・とりこ・・・そのすがた・・・みるだけで・・・こころがはずむ♪」
だんだんと言葉が歌になっていく。
それと同時に紗友里の目もとろんとうっとりとしたものへと変化する。

「ああーわたしはーあなたのーとりこー♪ あなただけにーみをまかせーすべてささげるー♪」
やがてモニターの文字を目で追いながら大きな声で歌い始める紗友里。
「そうですよぉ。あなたは我輩のとりこなのですよぉ。ウヒヒヒヒ・・・」
一曲歌い終わるころには、もう紗友里はトライデントイエローに変身しようなどとは思わなくなっていた。
もっともっと歌いたい。
彼のカラオケでもっと歌いたい。
そう思うようになっていたのだ。

「どうです? もっと歌いたいですか?」
「はい。歌いたいです」
こくりとうなずく紗友里。
「では、我輩と来るのだ。よいかな?」
「はい・・・私はあなたのとりこ」
うっとりとした表情を浮かべ、カラオーケンに従う紗友里。
二人の姿はやがてかき消すように駐車場から消えていった。

                   ******

「ぜんうちゅうーすべてはだいおうさまにー♪ いだいなーだいおうさまとーわたしはあゆむー♪」
薄暗い一室にスポットライトが輝く中で紗友里の歌声が響く。
その目はモニターに映る文字を見つめ、音楽に合わせて躰を揺らしている。
その歌詞は彼女の心の中に染み込み、彼女の意識を変えていく。
「いい声ですねぇ。歌うのはとても楽しいでしょう?」
「はい、カラオーケン様。すごく楽しいです。なんだか自分が生まれ変わっていくような感じです」
一曲を歌い終え、にこやかにほほ笑む紗友里。
汗を拭き、用意されたドリンクを味わう。
「いいですねぇ。ではもう一曲歌いましょう」
「はい。カラオーケン様」
スッと再びカラオーケンの右手のマイクの前に立ち、モニターの映像とスピーカーからの音楽を待ち望む紗友里。
やがて前奏が流れ出し、人間たちが逃げ惑う映像が流れ出す。
「おろかなーちきゅうじんー♪ かとうなーおまえたーちー♪ われらがだいおうのしはいをうけよー♪ はむかうものはみなごろしー♪」
紗友里は楽しそうに躰を動かし、大声で歌い続ける。
その目はモニターを見つめ、その光景を当然のものと感じるようになっていた。
「わたしはーだいおうさまのしもべー♪ いだいなるーじゃどーがんのーいちいんなのー♪」

いったい何時間歌い続けているのだろう?
もう喉は枯れ、疲れ果ててもいいはずなのに、一向にそんな気配はない。
むしろもっともっと歌いたくなる。
カラオーケン様の歌を歌い、ジャドーガンの一員となる。
もっともっと・・・
いつしか紗友里は衣装を変えていた。
普通のOLのようなタイトスカートのスーツから、黒い躰にぴったりしたレザーのレオタードへ。
両腕には黒革の長手袋をはめ、両脚にはこれも黒革の膝までのロングブーツを履いている。
これはステージ衣装。
ジャドーガンの歌を歌うのにふさわしい衣装なのだ。
それがなんだか紗友里にはうれしかった。

                   ******

「ドリーゴン閣下」
「ん?」
次なる作戦のための新たなる魔獣の生成を命じ終え、ついさっき謁見の間兼司令室に戻ってきたドリーゴンにカラオーケンが声をかける。
その背後には黒革のレオタードを着た紗友里が付き従っていた。
「新たなるジャドーガンのメンバーを連れてまいりました。サユリよ、ドリーゴン閣下にご挨拶を」
「はい、カラオーケン様」
そう言ってうなずき、前に進み出た紗友里は、ドリーゴンの前で片膝をつく。
「ドリーゴン閣下。私はサユリ。偉大なる大王様及び邪空結社ジャドーガンに心から忠誠を誓います」
「こ、これは!」
モニター越しで見ていた憎き敵、トライデントイエローこと伊江路紗友里が彼の足元にひざまずいているではないか。
「クヒヒヒヒ・・・予想以上にうまくいきましたぞ、ドリーゴン閣下。どうやら地球人は精神的な支配には弱いようです。もはやこの者はすっかりジャドーガンの意識に染まりました」
ひざまずくサユリの後ろでスピーカーの形をした顔から笑い声を出すカラオーケン。
「うーむ、まさかこれほどとは・・・サユリよ、本当にお前はジャドーガンに忠誠を誓えるか?」
「はい。もちろんですドリーゴン閣下。私のような愚かで下等な地球人を大王様が取り上げていただいたことに感謝し、これよりはジャドーガンのために誠心誠意働くつもりです」
頭を下げて一礼するサユリに、ドリーゴンも満足する。
「うむ。ならば、ほかのメンバーも同じようにジャドーガンに加わるよう働きかけることはできるか?」
「もちろんです。きっとほかの二人もカラオーケン様とカラオケを歌えば、大王様の偉大さとジャドーガンのすばらしさに気が付くと思います」
顔を上げて目を輝かせるサユリ。
「では行くがよい。トライデントレッドとトライデントブルーの二人を我が下にひざまずかせるのだ」
「かしこまりました、ドリーゴン閣下」
サユリは一礼して立ち上がる。
そしてドリーゴンに背を向けると、カラオーケンとともに部屋を出ていくのだった。

                   ******

「なっ! ジャドーガンの一味?」
自宅に帰ってきたところに突然現れた異形の存在に驚く麻赤恵美(まあか めぐみ)。
まさかジャドーガン一味に自宅を知られているとは思わなかったのだ。
「クヒヒヒヒ・・・一曲歌いませんかぁ、トライデントレッド?」
「ど、どうして?」
相手が自分の正体までも知っていることに恵美は愕然とする。
これはどこかで情報が漏れたに違いない。
なんとしても司令やほかのみんなに知らせなくては。

「くっ」
とにかくこの場を切り抜けるには変身するしかない。
そう思い、ブレスレットに手を伸ばす恵美。
だが、その手をはねのけられてしまう。
「えっ?」
「だめですよ、恵美さん。せっかくカラオーケン様がカラオケにお誘いくださっているんですから、一曲歌いましょうよ。歌えばすぐに恵美さんもジャドーガンのすばらしさ、大王様の偉大さを知ることができますよ」
恵美は目を疑った。
そこにいたのはトライデントイエローの紗友里なのだ。
だが、いつもの紗友里ではない。
つややかな黒革のレオタードのようなぴったりした衣装を着て、太ももまでのロングブーツを履いている。
いつもの紗友里ならこんな衣装は絶対に着ないだろう。

「さ、紗友里?」
「ええ、サユリです。さあ、一曲どうぞ」
ぐっと肩をつかみ、強引に彼女を振り向かせるサユリ。
その目の前にカラオーケンの右手のマイクが差し出される。
「音楽スタート!」
軽妙な前奏がカラオーケンの顔であるスピーカーから流れ始め、その瞬間から恵美はその胴体にあるモニターから目を離せなくなってしまった。
「あ・・・ああ・・・わたしは・・・」
口が勝手に歌詞を紡ぎ始めていく。
そして歌詞がどんどんと恵美の心に浸透する。
「わたしはーあなたのとりこー♪」
やがて恵美は楽しそうに歌を歌い始め、その後彼らとともに姿を消した。


しばらくして、ジャドーガン一味に黒いバトルスーツを着た三人の女たちが現れ、地球人たちを恐怖に陥れた。
しかし、地球を守るべきトライデントファイターは現れてはくれなかった。

END

よろしければ感想コメントなどいただけますと嬉しいです。
今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2019/07/19(金) 21:00:00|
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私の仕事は教師です

14周年記念シチュのみ超短編SSの一本目です。
タイトルは「私の仕事は教師です」です。
短い作品ですが、楽しんでいただければ嬉しいです。

それではどうぞ。


私の仕事は教師です

「おはようございます、先生ー」
「おはようございまーす」
学園の校門をくぐる私に、生徒たちが朝の挨拶をしてくる。
まだ朝のホームルームにはかなりの時間があるが、早い生徒はもう学園に登校してくるのだ。
「おはよう。みんな早いのね」
私は生徒たちににこやかに挨拶を返す。
生徒たちも笑顔で私に頭を下げ、自分たちの玄関へと向かっていく。

私は教職員玄関から校舎に入ると、ロッカールームで身支度を整え職員室へと向かう。
そう・・・
私の仕事は教師。
さあて、今日も一日頑張りますか。
一時間目はどのクラスからだったっけ?
そんなことを考えながら職員室へ向かう私。

『な、なんなんですかあなたは? いきなりやってきて今日からこの学園は俺のものって、出て行かないなら警・・・うっ!』
えっ?
私は思わず学園長室の前で立ち止まる。
今のは何?
この中からだわ。
何かあったのかしら?

私はそっとドアを開けて中を見る。
正面にある重厚な学園長の机の前に、どうやら男の人が立っているようだ。
学園長ご自身はその男の人の影になっているようではっきりとは見えない。
男の人は右手を学園長の方に向かって伸ばしている。
一体何をしているのだろう?
学園長の声もしなくなったようだけど?

「学園長、何かありました?」
私は室内に入って学園長に声をかける。
そして応接用のソファーをよけて学園長に近寄った。
「ん?」
私の声に男が振り向く。
男は学園長に向かって手をかざしていたらしい。
何なんだろう?
そもそもこんな朝早くなのにこの男の人は誰なのだろう?

「ハッ! あっ、三竹(みたけ)先生。だめっ! 逃げて!」
なんだかぼうっとしていたような学園長が声を上げる。
「えっ? でも・・・」
私の目が学園長の方に向いた時、男の手が私に向かってかざされる。
「あっ、えっ?」
突然頭の中にもやがかかったようになって、何も考えられなくなってしまう。
いったいこれは・・・
何が・・・起こったの?

「ほう、さすがに名門女学園だ。教師もかわいいじゃないか。そこに座っておとなしくしているんだ。いいな」
「・・・はい」
私の口が勝手にそう答え、私は応接用のソファに腰掛ける。
な、なんで?
いったい私は?
「今から俺がこいつの心の地図を塗り替えるところを見ているんだ。次におまえにもしてやるからな」
「はい」
また私の口が勝手に?
心の地図?
塗り替える?
いったいどういうことなの?

「くっ! か、彼女には・・・」
「無駄だ。お前はもう立てない。動きは封じた。おとなしく俺のものになるしかないのさ」
学園長が苦悶の表情を浮かべながら椅子から立ち上がろうとしている。
でも立てないのだ。
おそらく学園長も私と同じように躰の自由が利かないのだろう。
私も立ち上がって何とかしようとは思うものの、躰は一向に立ち上がろうとしてくれないのだ。
いったい私の躰はどうなってしまったというの?

「マップオープン」
男が学園長の額に向かって手をかざす。
すると、学園長の額の上の空間に長方形の地図のようなものが浮き上がる。
まるで複数の色で塗り分けられた世界地図のようなものだ。
えっ?
何なのあれ?
どうしてあんなものが?

「こ、これは?」
目を丸くして驚いている学園長。
「これはお前の心の地図さ。お前の心の中で何がどれだけの範囲を示しているかがわかるというわけだ。例えばこの海のように広がっている水色の部分。これはお前の社会性や道徳心を示している。結構広い範囲に広がっているから、あんたは正しさや公正さを重んじる人なんだろう」
男が学園長に説明する。
私の位置からは斜めでやや死角になっているので男の詳しい表情まではわからないが、その口元にはゆがんだ笑みが浮かんでいるようだ。

「わ、私の心?」
「そうだ。この水色の部分をこうやって、俺に対する盲目的な服従と崇拝を示す黒に塗ってしまうとどうなるかな?」
「えっ?」
えっ?
学園長の声は私の声だ。
黒に塗る?
色を塗り替えるなんてできるというの?
この男はいったい何者なの?

男が右手の人差し指を、男が心の地図と呼んでいるものに置いてその表面をなぞっていく。
すると、水色の部分が指の動きに合わせて黒く染まっていく。
「はひぃ? あ・・・あああ・・・い、いや・・・」
学園長が突然目を見開いて苦悶の表情を浮かべる。
「が、学園長・・・」
私は必死に躰を動かそうとするが、躰は全く動いてくれない。
かろうじて声だけが出せたので、何とか学園長に声をかける。

わずかの間に地図からはすっかり水色の部分がなくなり、そこが真っ黒に塗りつぶされてしまう。
あれが本当に心の地図だったとして、塗りつぶされてしまったらどうなるの?
学園長はどうなってしまったの?
「学園長・・・」
私は再度か細い声しか出せない中で学園長を呼ぶ。
「はあ・・・はああ・・・」
苦しそうに肩で息をする学園長。
だが、すぐにその呼吸が落ち着いていく。
「はあ・・・はあ・・・ふふ・・・うふふふふ・・・」
学園長の顔に笑みが浮かぶ。
「学園長?」
「ああ・・・心配はいらないわ、三竹先生。もう大丈夫だから」
私に向かってほほ笑む学園長。
だが、その笑みがいつもと違うことに私は気が付いた。
何かとても冷たい笑みのように感じたのだ。

「どうかな? 俺の言うことがわかっただろう?」
「はい。あなた様はとても素晴らしいお方です。先ほどまでのご無礼をどうかお赦しください」
うっとりとした表情を浮かべて男を見上げる学園長。
まさか・・・そんな・・・
本当に心が塗りつぶされて書き換えられてしまったというの?
「ふふふふ・・・まあ、お前にはこれからいろいろと俺の手駒になってもらわなくてはな。ほかにもいくつか塗りつぶさせてもらうぜ」
「はい。どうぞご自由になさってくださいませ。私の心はあなた様のものです」
学園長のあまりの変化に私は愕然とする。
そんな・・・学園長が・・・
いったいどうしたら・・・

男は次々と学園長の心の地図を塗り替える。
家族に対する愛情を表すというピンクを無関心の白に。
学園の生徒たちに対する慈愛の紫色を性的欲望を表す黄色に。
そして清楚さを好む赤を淫靡さを好む藍色へと塗り替えていったのだ。
もはや学園長の心の地図は、最初の色合いとは全く違う色合いへと変わってしまっていた。

「これでいい。躰の自由を戻してやろう」
地図の塗り替えを終わった男は、再び手のひらをかざして地図を消す。
そして学園長の額を指先でつんと突いた。
「あん・・・ありがとうございます。その・・・ええと・・・」
「俺のことはご主人様と呼べ。いいな?」
「はい。かしこまりましたご主人様」
席を立ち、男の足元で三つ指をついてひれ伏す学園長。
その様子に男は満足しているようだった。

「さて、今日からこの学園は俺が支配する。いいな?」
「もちろんです、ご主人様。父から受け継いだこの学園は今日からご主人様のものです」
うっとりと男を見上げほほ笑んでいる学園長。
昨年この学園を先代学園長の急死によって受け継いだ時、この学園は父の宝だったので、しっかり受け継いでいくと言ったあの学園長は消え去ってしまっていた。
「お前にはいろいろと俺の手足となって働いてもらう。いいな?」
「はい、もちろんです。ご主人様」
「ではそろそろ朝の職員会議の時間だろ? 行ってこの女が遅れる旨伝えてこい」
男が腕時計を見て、私の方に目を向ける。
「かしこまりましたご主人様。職員会議に出て三竹先生は遅れると伝えてまいります。うふふ・・・」
「が、学園長・・・」
私が何かを言おうとする間もなく、スッと立ち上がり、私の方を見もせずに部屋から出て行ってしまう学園長。
「あ・・・」
もうあの学園長は先までの学園長じゃない・・・
私はそのことを思い知らされる。

「さて、三竹先生って言ったね?」
男が私の方にゆっくりと近づいてくる。
「あ・・・」
「なに、怖がることはない。学園長を見ただろ? すぐに君も俺のことを崇拝するメスになる。ふふふふふ・・・」
男がスッと手を上げる。
「いやっ! いやぁぁぁぁっ!」
私は必死にそう叫んでいた。

                   ******

すがすがしい朝。
今日もまた一日が始まる。
うふふふふ・・・
今日も楽しい一日になりそう。
私は思わず笑みが浮かぶ。

「おはようございます」
「おはようございます、先生」
かわいい生徒たちが朝の挨拶をしてくる。
「おはよう。今日も早いわね」
私も笑顔で生徒たちにそう答える。
もちろん品定めも忘れない。
私の出勤時間と同じくらいに登校する生徒たちはもうほとんど把握したはずだけど、どこかに見落としがあるかもしれないものね。
やはり容姿のいい娘は高値が付くとご主人様もおっしゃっておられるし。
獲物の選定は私たちに任せるとのうれしいお言葉ですもの、しっかり品定めをしなくちゃ。
殿方に喜んでいただけるメスを用意しないとね。

あの日から二ヶ月余り。
あの日を境に私は以前の私ではなくなった。
素晴らしいご主人様にお仕えするメスとして生まれ変わったのだ。
そのことが私にはとても誇らしく、またうれしい。
今の私はご主人様のために生きるメス。
ご主人様のためなら何でもするの。
そうすればご主人様に喜んでいただけるのだから。
ああ・・・
ご主人様のことを思うだけで幸せな気持ちになれるわぁ。

あら?
見かけない娘がいるわ。
うふふ・・・容姿的には合格ね。
そろそろ今の娘も手を離れそうだし、次はあの娘でもいいかも。
うふふふふ・・・

「おはよう。えーと・・・」
私はその娘に声をかける。
「あ、おはようございます三竹先生。二年C組の小野原(おのはら)です」
二のCか、どうりであんまり見ない娘だと思ったわ。
Cの授業は吉原先生の担当ですものね。
「あんまりこの時間には見ないようだけど、今日は早いんじゃない?」
「あ、はい。今日はテニス部の朝練があって」
なるほど。
テニス部の娘なのね。
でも、テニスなんかよりももっといいことを教えてあげるわ。
うふふふふ・・・
私は彼女と別れると職員玄関へと向かう。
これからが楽しみだわ。
早速学園長に報告しなくては。
もちろんご主人様にも。

「失礼します。三竹です」
「あら、おはよう。朝からこっちに顔を出すなんてどうしたの?」
私が学園長室に入ると、床にぺたんと座っていた学園長が顔を上げる。
どうやらご主人様にフェラチオをしていたらしい。
口の端に注いでいただいたばかりの精液がちょっと付いている。
私もお昼休みにいただかなくちゃ。

「おはようございます、ご主人様、学園長。先ほど次のメスにふさわしい娘を見つけましたのでご報告に」
「あらそう。じゃあ資料を用意して提出してちょうだい。どんな娘か楽しみね」
立ち上がってご主人様のそばに行く学園長。
形よい胸を露出した真っ赤なボンデージ姿がとてもお似合いでうらやましい。
脚もすらっとしてて、太ももまでのブーツがとても映えている。
ご主人様が好みとおっしゃるのも無理はない。
もちろん学園長も今では旦那さんも子供もどうでもよくなり、ご主人様のためだけに尽くしている。

「はい。用意しておきます」
「あ、そうそう。新しいパンフレットのデザインができたのよ。見て頂戴」
私が立ち去ろうとすると、学園長は机の上にあったパンフレットのデザインを私に渡してくる。
今度印刷する予定の学園の新しいパンフレットだ。
『21世紀の新しいメス奴隷育成を目指して』
学園の写真をバックに大きな文字が載せられている。
『当学園では、お客様の細かいご要望にも応じた21世紀型のメス奴隷を安定的に供給いたします』
『清楚、従順、高技術はもちろんのこと、サディスト、マゾヒスト、淫乱などもご要望に応じしっかりとした授業を行います』
『ぜひ、当学園のメス奴隷をお試しください。きっとご満足いただけるはずです』
うちの生徒たちがいかに優秀なメス奴隷であるかを訴えるものになっているのね。
担当教師として学園長と私の写真まで。
ボンデージ姿で生徒に授業を行う写真が載っているわ。

「それを裏社会に撒いていく。需要はあるだろうからな。高値で売れるようなメス奴隷を作ってくれよ」
応接用のソファに座ったご主人様がにやりと笑う。
「かしこまりました」
「お任せくださいませ、ご主人様」
私は改めて身が引き締まる思いでご主人様に頭を下げた。

                   ******

「それでは失礼します」
放課後、私は雑務をほかの先生に押し付けて職員室を出る。
これは学園長が私に与えてくれた特権。
もちろん学園長にそう命じたのはご主人様に他ならない。
それに・・・今では学園長に意見するような教師は、ご主人様に地図を塗り替えられ、学園長の言いなりにするようにされている。
この学園はご主人様のもの。
ご主人様のために存在するのよ。

ボイラー室のわきにある備品倉庫。
今ではここは私たちの新たな教室になっている。
もちろん、だれもが自由に入れる場所ではない。
ご主人様と学園長、それに私が認めた生徒たちだけが入ることができる特別教室だ。

『誰?』
私が入り口をノックすると、中から学園長の声がする。
もうすでに始まっているようだ。
「私です。三竹です」
私がそう返事をすると、中から鍵が開けられる。
そしてドアが開き、朝と同様真っ赤なレザーのボンデージを着た学園長が出迎えてくれた。
「お疲れさま。早く着替えてらっしゃい」
「はい、学園長」
私は学園長のわきを通り抜け、用意されたロッカーで服を着替えていく。
スーツを脱ぎ捨て、本当の私へと変身するの。
うふふふふ・・・

躰にぴったりした黒革のボンデージタイプのレオタード。
胸の部分がくり抜かれていてあらわになってしまうけど、むしろそれが誇らしくさえ感じちゃう。
両手には二の腕までもの長さのある黒革の長手袋。
そして両脚には太ももまでのロングブーツを履いていく。
うふふふふ・・・
ロッカーの鏡に映る本当の私。
さあ、今日もしっかり生徒にメス奴隷としての喜びを教えてあげないとね。

私は乗馬鞭を手に教室内へと入っていく。
すでにそこにはご主人様と学園長がいて、学園長に促されご主人様の靴を舐めているメス奴隷が一人。
もう一人は、私の授業を今か今かと待ち望んで、首輪だけの姿で正座している。
いい娘ね。
すぐにたっぷりとかわいがってあげるわね。
私はこれからの楽しい授業を思い、ぺろりと舌なめずりをする。
さあ、殿方に喜んでもらえるメス奴隷となるための授業を始めましょうか。
うふふふふ・・・
そう・・・
私の仕事は教師なの。

END


いかがでしたでしょうか。
よろしければ感想コメントなどいただけますとありがたいです。

明日はシチュのみ超短編SSの二本目を投下しようと思います。
どうぞお楽しみに。

それではまた。
  1. 2019/07/18(木) 21:00:47|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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11月11日はショッカーの日

今日11月11日は「靴下の日」だとか「ポッキー・プリッツの日」だとか様々な記念日であるわけですが、どうも「ショッカーの日」でもあるらしいです。
たぶん「1111」が「いい いい」になって、「\(^o^)イーッ \(^o^)イーッ」ってことなんだと思うんですけど、まあ、由来はどうあれ、「ショッカーの日」ということで一本SSを書いてみました。

タイトルは「女戦闘員37号」です。
今回はちょっと悲しいお話です。
それではどうぞ。


女戦闘員37号

「イーーーーーーッ!」
気が付くと、私は変な奇声を上げながら地面にたたきつけられていた。
頭に猛烈な衝撃が走り、一瞬何が何だか分からなくなる。
な・・・何?
いったい何が起こったの?
私はいったい?

全身に耐えがたいほどの痛み。
まるで躰がバラバラになってしまったかのよう。
「ゲホッ」
打ち付けたショックで一瞬呼吸が止まり、肺が空気を求めてあえいでいる。
「あ・・・」
ここは・・・どこ?
私はなんでこんなところで地面に寝転がっているの?
目を開けると遠くにコンクリートの天井が見える。
薄暗く広い空間は、ところどころに照明がついている。
排気ガスのにおいもする。
そうか・・・
ここは地下の駐車場か何かなんだ・・・
でも・・・
でも、なんでこんなところに私はいるの?

私はゆっくり手を動かしてみる。
よかった・・・
まだ手は動く。
私は右手を上に上げる。
あれ?
何この袖。
真っ黒ですべすべしてて、まるでナイロンのタイツみたい。
それに黒い手袋をしている。
こんな手袋、私持っていたっけ?
私は痛みを我慢しながら、首を動かして躰を見る。
袖からつながった黒いタイツのような服が私の躰を包んでいる。
えええええ?
右手で躰を支えて少し起こすと、それがまるで水着のような衣装であることに気が付いた。
なんで?
なんで私はこんな服を着ているの?
脚も網みたいなタイツを穿いているし、私はいったいどうしちゃったの?

「イーッ!」
「イーッ!」
「とうっ!」
「たあっ!」
「シュシューッ! シュシューッ!」
「ライダーーーキーーーック!」
「グギャァァァァッ!」

なんだかよくわからない声が遠くでする。
あれは何?
いったい何が起こっているの?
私はどうしてこんなところにいるの?

帰ら・・・なきゃ・・・
うちに帰らなきゃ・・・
お母さんが・・・お父さんが心配しちゃう・・・
なんか躰があちこち痛い。
まるで高いところから地面にたたきつけられたみたい。
なんで・・・なんでこんなことに・・・

ようやくの思いで立ち上がった私がふらふらと歩き出すと、その先には何かがいた。
人のようだけど、赤くて大きな丸い目が光っている。
全身も黒い姿で腰には大きな太いベルトを巻いているようだ。
あれは・・・何?

「まだ生き残りがいたか!」
私の方に近づいてくるその人影。
天井からの明かりがその人影を照らし出す。
「ひっ!」
私は思わず声を上げた。
だって・・・
それは人ではなかったんだもの。

それは人のような姿をしていたけど、明らかに人ではなかった。
大きな赤い丸い目を輝かせ、額には二本のアンテナのようなものが伸び、全身を黒いスーツのようなもので覆っていて、胸には昆虫の腹を思わせるような分厚い皮膚が付いていた。
裏切り者のバッタ男・・・いや、仮面ライダー・・・
なぜ?
なぜ私はそんなことがわかるの?
バッタ男って何?
裏切り者って何?
私はいったいどうしてしまったというの?

「ショッカーの女戦闘員! お前たちを生かしておくわけにはいかん!」
ショッカーの・・・女戦闘員・・・
私は・・・ショッカーの女戦闘員・・・
そう・・・だわ・・・
私は・・・ショッカーの・・・

すっとバッタ男の・・・いや仮面ライダーの手が振り上げられる。
あれを私に向かって振り下ろすつもりなのだろう。
それを理解した瞬間、私は悲鳴を上げていた。
「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!」
それを聞き、なぜかライダーの腕が一瞬止まる。
「ご、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。赦してください。殺さないでぇ!」
頭を抱えるようにしてうずくまってしまう私。
でも、予想していた手の一撃はなかなか来ない。
恐る恐る私は顔を上げる。
すると、そこには、何やら難しそうな表情をしている青年の姿があった。
これが・・・本郷・・・猛?
なんて・・・なんてかっこいい人なんだろう・・・

「悲鳴を上げ、ごめんなさいという。それに顔のフェイスペイントも消えているし・・・もしかして、君は正気に戻っているのではないか?」
「えっ?」
正気?
私が正気?
「ど、どういう?」
「ショッカー戦闘員は脳改造を受けていて、ショッカーのためには自分の命すらも惜しまないようにされている。なのに君は悲鳴を上げて赦しを請うた。君は脳改造から抜け出したのではないのか?」
かがみこんで私と目線を合わせてくれる本郷さん。
「わ、わかりません。気が付いたら私、ここで倒れてて、躰中が痛くて死にそうで・・・」
「そうか・・・俺がさっき投げ飛ばしたショックが、君の脳改造を解除したんだ」
そんなことが?
でも、本郷さんの言葉で私は思い出していた。
私は・・・そう・・・ショッカーに改造されちゃったのだ。

私、三羽礼子(みつわ れいこ)はあの日学校から友人の幸子(さちこ)と一緒に帰る途中、黒服の男たちに囲まれ、薬を嗅がされて気を失ってしまった。
気が付いた時には、私は台の上に寝かされていて、両手両足を固定されていた。
台を見下ろすような位置にはワシのレリーフがはめ込まれ、そのお腹のところにあるランプが光り輝くと、室内に重々しい声が流れてきたのを覚えている。

『三羽礼子。お前はこれより脳改造を受け、ショッカーの女戦闘員となるのだ』
「えっ? 何ですか、いったいそれは? 私を家に帰してください!」
『もう遅い。すでにお前の躰は強化され、プロレスラーや鍛えぬいた軍人とも互角以上に戦えるような力を持った。あとは脳改造が済めば、お前はショッカーの女戦闘員となり、ショッカーのために働くようになるのだ』
「いや! いやです! いやぁっ!」
私は必死でもがいたけど、すぐにまた薬を嗅がされて気を失った。
それから後のことは・・・
なんだか自分が自分ではなかったような気がする。
でも、私はショッカーの女戦闘員として活動し、こうして仮面ライダーに倒されてしまったというわけだ。

「私・・・私・・・」
「落ち着きたまえ。今は躰のダメージとショックで混乱しているんだ。とりあえずここを出よう。また奴らが来るといけない」
そう言って本郷さんは着ていたブレザーを私の躰にかけてくれる。
そういえば、私・・・とんでもない恰好をしているんだった・・・
思わず顔がほてってしまう。
おそらく相当に赤い顔をしているに違いない。

私は本郷さんのブレザーに腕を通し、とりあえず上だけは隠すことができた。
でも、下は今はどうしようもない。
網タイツにブーツなんてなんていやらしい恰好なんだろう。
でも、脳改造されていた時には、そんなことは思い出しもしなかった。
この躰で男を誘惑し、ショッカーの思い通りに操ることしか考えていなかった。
なんてことなのだろう。

私は本郷さんのバイクの後ろに乗り、腰に手を回してしっかりと握って振り落とされないようにする。
「ん・・・大丈夫だ、そんなに強くしなくても、君の力は強化されている。振り落とされる心配はない」
本郷さんに言われて私は少し力をゆるめる。
そうだ・・・
私はもう普通の人間じゃなかったんだ・・・

本郷さんのバイクは地下駐車場を抜け、外に出る。
そのまま通りを走っていくけど、やっぱりすごく恥ずかしい。
私は顔を隠すようにして本郷さんの背中に密着する。
本郷さんの広い背中が温かい。
若い女性が男のバイクに二人乗りして、足元は網タイツにブーツだなんてお母さんが知ったらなんて言うことか・・・
でも・・・
怒られてもいいからお母さんに会いたい。
もちろんお父さんにも。
会いたいよ。

スナックアミーゴ。
本郷さんと立花藤兵衛さんが拠点としている場所。
私にはそう記憶がある。
ショッカーから与えられた記憶だ。
私も何度かこの前を通って仮面ライダーの動向を監視していたことがあった。
「とりあえずここで君をかくまおう。君一人しか残っていなかったから、おそらく君が生き残っていることはショッカーには知られていないとは思うが、しばらく様子を見た方がいい。それに君の躰の回復も待たなくては」
「は、はい」
確かに私の躰はあちこち痛い。
でも、幸い骨折したり内臓に問題があるようなことはなさそうだ。
コンクリートの床にたたきつけられてこの程度なのだから、強化された躰に感謝しなくてはいけないのかもしれないけど・・・

「いらっしゃい・・・と、猛か、その娘は?」
店にはパイプを片手に新聞を読んでいた立花藤兵衛さんが一人だけ。
バーテンさんはまだ来ていないようだ。
「立花さん・・・実は、この娘を一時預かってほしいんです」
「預かる? それは構わんが、どうしてだね?」
パイプをふかしてはいるものの、厳しい表情は崩さない。
さすが仮面ライダーの協力者としてショッカーを手こずらせているだけのことはある。
「それは・・・君、上着を脱いでもらってもいいかな?」
「あ、はい」
恥ずかしいけれど仕方がない。
私は上着を脱いで、黒い水着・・・じゃないレオタードっていうんだっけ、女戦闘員の衣装姿を立花さんに見せる。
「おい、猛! この娘はこりゃあショッカー!」
立花さんが目を丸くする。
無理もないわ。
普段敵であるショッカーの女戦闘員が目の前にいるんですもの。

「立花さん。確かに彼女はショッカーの女戦闘員です。いや、でした。でも、どうやら脳改造がショックで解除されたようなんです」
「なんだって? 脳改造が?」
「ええ。私がショッカーの生き残りだと思って攻撃しようとしたとき、悲鳴を上げてごめんなさいと言ったんです。ショッカーの脳改造が機能していれば、そんな言葉を言うはずがない」
本郷さんが再び私の肩に上着をかけてくれる。
なんて優しいのだろう。
「なるほど。確かに猛の言う通りだろう。あいつらがごめんなさいなどと言うはずがないからな」
うんうんとうなずいている立花さん。
「君、名前は?」
先ほどとは違い、立花さんが笑顔で私に尋ねてくる。
「あ、はい。私は女戦闘員37ご・・・ちがっ、み、三羽礼子って言います。三羽は数字の三に鳥の羽の羽です」
私は思わず女戦闘員37号と答えそうになった自分に驚いた。
まだ脳改造の影響が残っているのだろうか。
「三羽さんのご両親にも連絡をした方がいいだろう。おそらく娘さんがいなくなってずいぶん経つだろうから心配していると思うからな。すぐにというわけにはいかないだろうが、いずれはご両親のもとに」
「そうですね。奴らがもう彼女が死んだものとみなして放っておかれるようになれば安心でしょう。幸い奴らは死ねば躰が溶けてしまう。死体を確認するわけにはいかないから好都合です」
顔を見合わせて相談している立花さんと本郷さん。
親子ほど年齢が離れているにもかかわらず、お互いを心から信頼していることがうかがえる。
なんだかうらやましい感じ。

「さあさあ、そうと決まれば奥の部屋で休みなさい。まずは躰を休めることだ。ご両親にはあとでわしの方から連絡しよう。電話番号は覚えているかい?」
「ええと・・・はい、覚えています」
私が電話番号を言うと、立花さんがそれをメモに書き留める。
「よし、猛、表に行って怪しい奴がいないかどうか確かめてこい。この店はショッカーに見張られているかもしれんからな」
「そうですね。行ってきます」
すぐに本郷さんが出ていこうとしたので、私は呼び止めて上着を返す。
「ありがとう。じゃあ、ゆっくりと休んで」
「こちらこそありがとうございます」
にこやかな笑顔で私に礼を言う本郷さんに、私も思わず頭を下げる。
こんないい人なのにショッカーはこの人を狙っているんだわ・・・

                   ******

私はそれから三日間ほどアミーゴでお世話になった。
女戦闘員の衣装の代わりに緑川るり子さんが用意してくれたパジャマや服に着替えると、なんだか以前の自分に完全に戻れたような気がして嬉しかった。
強化された躰のおかげでケガの回復も早く、三日目にはもうほとんど動きには問題がなくなっていた。
こういう部分だけは強化されていてよかったとは思う。

お父さんお母さんとも連絡が付いたらしい。
二人とも私が無事だったことをとても喜んでくれたと立花さんが言っていた。
本郷さんもとても喜んでくれて、安全が確認でき次第送り届けてくれるという。
その安全も、どうやらショッカーは別の行動に専念しているらしく、このアミーゴを見張っているような気配はないらしい。
別の行動というのが気がかりではあるがと言いながらも、まずは私の安全が確保できたのは喜ばしいと言ってくれた。

私はと言えばちょっと残念だ。
せっかく本郷さんや立花さん、バーテンの史郎さんやるり子さんとお知り合いになれたのに、お別れしなくちゃいけないんだもの。
ううん・・・そんなことないよね。
家に戻って、学校にも行き、生活が落ち着いたらいつでも来てくれて構わないって言ってくれたもの。
私、ここのみんなにはまた会いたいし、きっとまた来ることに決めているんだから。

最後に私の全快祝いと称してアミーゴではパーティをやってくれた。
ささやかなものと立花さんは言っていたけど、おいしい食事やケーキも出してもらって、本当にうれしかった。
私はこの人たちの敵として、この人たちを殺そうとしていた女戦闘員だったのに、こんなにしてもらえるなんてありがたすぎる。
本当にいい人たちだ。
どうかショッカーがこの人たちの手で消し去られますように。
そのためには私も覚えていることとか協力しないとね。

「それじゃお世話になりました」
私は皆さんにお礼を言って、本郷さんのバイクの後ろに乗せてもらう。
来た時もそうだったし、立ち去るときも同じというのは、なんだか感慨深い。
ここへ来た時には私は本郷さんの上着を羽織った以外は女戦闘員の衣装だった。
でも、今はるり子さんのおかげで普通の同じ年代の女子と同じような格好をしている。
過去の私、女戦闘員だった私はもういないんだ。

「それじゃお願いします」
「しっかりつかまっているんだよ」
「はい」
私は本郷さんにしっかりつかまって身を預ける。
やっぱり本郷さんの大きな背中がたくましくて温かい。
ずっとこうしていられたらいいのにな・・・

しばらく走ると見慣れた景色が増えてくる。
そして懐かしの我が家の姿が・・・
帰ってきた・・・
本当に私は帰ってきたんだわ。

なんだかドキドキする。
本当に入っていいのだろうか?
お父さんお母さんに怒られたりはしないだろうか。
思わず足が止まってしまった私を思いやり、本郷さんが先に玄関の呼び鈴を鳴らす。
すぐに玄関が開いて、お父さんとお母さんが現れる。
「礼子!」
「礼子!」
お父さんもお母さんも本郷さんの背後にいる私にすぐに気づいて声をかけてくれる。
懐かしい、思い出のままの声だ。
いったい何日この声を聴いていなかったのだろう。
「お父さん・・・お母さん・・・」
涙がこぼれる。
「礼子」
「礼子」
お父さんが、お母さんが手を広げて迎えてくれる。
「お父さん・・・お母さぁん」
私はお母さんのところに行き、その胸に飛び込んだ。
「まあ、この子ったら」
「本当によく無事で・・・心配したぞ」
「本当によく帰ってきてくれたわ」
お母さんが私を抱きしめ、お父さんの大きな手が私の頭をなでてくれる。
よかった・・・
私はやっと帰ってこられたんだ・・・

「本郷さん・・・」
私は母から離れ、にこやかに私たちを見ていた本郷さんのところへ行く。
「本当にありがとうございました」
「しばらくはまだ外をうろつかない方がいい。たぶん大丈夫とは思うが、万一ということがある。充分気を付けて」
「はい、本郷さん」
「それじゃまた。いつでもアミーゴに遊びに来て」
「はい。絶対に行きます」
本郷さんの大きな手が差し出され、私は本郷さんと握手する。
「本当にこの度はなんとお礼を言ってよいか」
「この娘がお世話になり、本当にありがとうございました」
お父さんとお母さんも本郷さんにお礼を言う。
「礼子ちゃんのお父さんお母さん、彼女は本当にいろいろと大変な目に遭ったんです。どうかゆっくりと休ませてあげてください」
「はい。それはもう」
「ゆっくりと休ませてやります」
お父さんが私の肩に手を置く。
本郷さんにはかなわないけど、大きくて力強い手だ。
「それじゃ失礼します」
本郷さんがバイクにまたがり、走り去っていく。
私はその姿が見えなくなるまで手を振っていた。

本郷さんが立ち去って、私たちは家に入る。
ああ・・・全然変わってない。
すごく懐かしく感じる。
「礼子」
お母さんが居間に入った私を後ろからそっと抱きしめてくる。
もう、お母さんたら・・・
でも、お母さんも私がいなくなって寂しかったのかもしれないな。
「お母さん」
「本当によく帰ってきてくれたわ。ありがとう。女戦闘員37号」
「えっ?」
私の首筋に鋭い痛みが走り、急速に力が抜けていく。
「お・・・かあ・・・さん・・・なに・・・を?」
「うふふふ・・・それは改造人間にも効果がある毒物よ」
「躰の自由が利かなくなってきただろう? ふふふふ」
床に倒れこんだ私を冷たい目で見降ろしてくるお父さんとお母さん。
「おと・・・さん・・・ど・・・して」
だんだん言葉が出なくなってくる。
「お前には感謝しているよ、女戦闘員37号」
「ええ。お前がまだ生きていることを確認した偉大なるショッカーは、お前がいずれここに戻ってくると見込んで私たちを改造してくださったの」
「お前のおかげで俺たちは生まれ変わることができたのさ。俺たちはもうお前の親などではない。ふふふふふ・・・」
「うふふふふ・・・」
躰がどんどん麻痺していく私を見つめながら笑っているお父さんとお母さん。
そんな・・・そんなことって・・・

「イーッ!」
「イーッ!」
二人が服を脱ぎ捨てる。
そこには、黒く躰にぴったりとしたタイツのような服で全身を覆ったお父さんと、以前私が着ていたような黒いレオタードと網タイツを身にまとったお母さんがいた。
二人とも顔には赤と青のペイントが塗られ、お父さんはベレー帽をかぶって腰にショッカーのマークの付いたベルトを、お母さんは赤いサッシュを巻き付けていた。
「そ・・・な・・・」
「イーッ! 俺はショッカー戦闘員143号」
「イーッ! 私はショッカー女戦闘員42号。私たちはショッカーを脱走した女戦闘員37号の処刑を命じられたのよ」
アジトで見慣れたショッカーの戦闘員と女戦闘員。
それが今私の目の前にいるなんて。
「お前がのこのこと帰ってきてくれたおかげで、俺たちは任務に成功し、意気揚々とアジトに戻ることができる」
「礼を言うわ、37号。うふふふふ・・・」
お母さんのブーツが私の脇腹を蹴る。
「ぐっ」
「普通の人間ならもうとっくに死んでいるのに、さすがにショッカーに改造された肉体は死ぬまで時間がかかるわね」
「なに・・・どうせもう助からんさ。ふふふふ」
お父さんがそう言って笑った時、居間のガラスが突然割れた。

「遅かったか! まさかすぐに手を出してくるとは!」
ガラスを破って飛び込んできたのは・・・本郷さん?
目がかすんできてよく見えない・・・
でも・・・声は間違いなく本郷さん・・・
「イーッ! 本郷猛!」
「帰ったのではなかったの?」
「あまりにもアミーゴ周辺にショッカーの気配がなくなったのが不自然だったのでな。アミーゴではなくこっちで彼女を襲うものと思って周囲を警戒していたのだが・・・まさかご両親がとは・・・」
本郷さんの言葉に苦いものが混じっているような感じがする。
でも・・・これは本郷さんが悪いんじゃない・・・
ショッカーが狡猾すぎたのよ・・・

「くそっ! この毒をお前もくらえ!」
「やぁっ!」
お父さんとお母さんが・・・ううん、ショッカーの戦闘員と女戦闘員が本郷さんに飛び掛かっていったみたい。
でも、本郷さんは強いわ・・・
負けたり・・・しない・・・

「とうっ!」
「イーッ!」
「たぁっ!」
「イーッ!」
遠くで何か聞こえてくる。
もう目の前が真っ暗で何も見えない。
なんだか最初に本郷さんと会った時のよう・・・

「しっかり! しっかりするんだ礼子ちゃん!」
私の躰がふわっと浮く。
あ・・・
私は本郷さんに抱きかかえられているんだ・・・
嬉しい・・・
本郷さんに抱いてもらえた・・・
「ほ・・・ご・・・ん」
「いいからしゃべるな。すぐに病院に連れていく」
本郷さんの声だ。
私は本郷さんに抱かれ、本郷さんの声を聞きながら死んでいける。
なんて嬉しい・・・
本郷さん・・・
好きでした・・・
私の・・・バイクに乗った王子様・・・

END
  1. 2018/11/11(日) 18:24:39|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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四人の命運

今日は10月10日で、1010(千十=せんとお)ということで「銭湯の日」らしいですけど、私たち特撮系女戦闘員大好き人間にとっては、同じ「せんとお」なら「戦闘員の日」ということにしちゃったほうがはるかに良いんじゃないのということで、たぶん三年ぐらい前に言いだしたのが、おかげさまでいろいろな方々に認知していただき、今年も「戦闘員の日」ということで、何人かの方々がいろいろな戦闘員作品を投下なされていらっしゃるようです。
ありがたいことですー。ヽ(´▽`)ノ

もちろん私も言い出しっぺが手ぶらというわけにも参りませんので、一本SSを投下しようと思います。

タイトルは「四人の命運」です。
いつものようにシチュのみ短編ではありますが、楽しんでいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


四人の命運

「うっわー! もうこんなに暗くなっちゃった。みんな遅くまで待たせちゃってごめんねー。山田の奴職務熱心すぎるよー!」
学校から外に出ると、もう周囲は薄暗い。
時刻も午後5時を過ぎ、秋ともなるとこの時間はもう黄昏時だ。
なので、さっきまで補習を行っていた宏美(ひろみ)ちゃんは、すっかりしょげちゃっている。

「いいのいいの。みんなでおしゃべりしていたし、私たちもそれなりになんだかんだとあったから」
宏美ちゃんに気を使わせないようにと、香奈(かな)ちゃんがフォローする。
もっとも、彼女の言うことは半分だけ合っているにすぎず、委員会の雑務があった彼女はともかく、私と純恋(すみれ)ちゃんは、ただひたすら教室でおしゃべりしたりスマホを見たりしていただけだ。

「ほんとごめん。今回の試験だって、せっかくみんなが私のためにいろいろ教えてくれたのに、赤点なんて取っちゃって・・・うー、勉強苦手なんだよー」
申し訳なさそうに頭をかいている宏美ちゃん。
「気にしないでいいですわ。赤点だってぎりぎりでそうなったという話ですし、あと一問でもあっていれば回避できたというではありませんか。その赤点も今回の補習でカバーすれば何とかなるって話ですわ」
純恋ちゃんが眼鏡の奥の細い眼をさらに細めるような笑顔でほほ笑んでいる。
彼女は勉強がわりと得意なほうなので、今回も宏美ちゃんのために試験勉強を一緒にやるなど彼女のカバーをしていたのだ。

「むしろ今回の歴史に関しては私のほうこそきちんと教えられなくてごめんね」
そうなのだ。
今日宏美ちゃんが補習を受けたのは世界史。
歴史好きの私としてはいろいろと面白い話を取り混ぜて宏美ちゃんに教えたつもりだったんだけど、逆にその面白い話のほうに気が行ってしまったようで、肝心の年代暗記がおろそかになってしまったらしく・・・
うう・・・
申し訳ない・・・

「いやいや、弓香(ゆみか)の歴史の話は面白かったよ。なんていうか、やっぱりその時代の人も普通の人間なんだなぁって感じたし」
「でしょでしょ、歴史って何年に何があって何年には何があるっていうのばかり覚えさせられるけど、その何がってところを見ていくと面白いんだよねー」
そう、歴史はそこが面白い。
悲惨な戦争も、元をたどればへんてこな理由で始まっていたりするのも結構あったりするし。

「とにかく、今日はドリンクの一杯ぐらいはおごるからね。早く行こ! 今日は歌うぞー!」
さっきまでしょげていた宏美ちゃんが先頭に立って歩いていく。
もともと運動が得意の彼女だし、元気が売りのようなところがあるから、やっぱり彼女はしょげているのは似合わない。
それに、もともと歴女の私や秀才系お嬢様の純恋ちゃん、委員会活動に積極的な香奈ちゃんが、こうして友人として集まっているのも、宏美ちゃんが私たちを誘って仲間にしてくれたからなのだ。
おかげでなんだかんだ言って馬が合うらしい私たちは、こうして一緒にカラオケに行くところというわけなのよね。

「ここかー? カラオケボックスになったんだ」
「確か前は本屋さんだったよね?」
「シュッパンフキョーの波がこんなところにも・・・」
「香奈ちゃん、それ言いたいだけでしょ?」
「あ、わかった?」
思わず笑いあう私たち。
しばらく歩いて裏通りにやってきた私たち四人は、新しくできたというカラオケボックスにきたところだった。

「おんやぁ、宏美殿・・・四人以上のご利用でドリンク一杯サービスって書いてあるよぉ。まさかそれを見込んでさっきドリンクおごるって言ったんじゃ?」
私は入り口にでかでかと貼ってあるポスターのキャンペーン実施中の文字を読む。
「う・・・ばれたかー」
てへぺろとばかりに舌を出す宏美ちゃん。
なんというかこういうおどけたしぐさが彼女にはよく似合う。
一方で純恋ちゃんはまさにおしとやかなお嬢様といった雰囲気で、カラオケなんかいたしませんって感じに見えるけど、実は結構歌うのが好きだったりするんだよね。

「うふふふ・・・さ、入りましょ。秋の夜は長いようで短いですから」
純恋ちゃんに促され、私たちはカラオケボックスに入る。
さーて、今日はまず何を歌おうかなー。

                   ******

「う・・・」
あれ?
私はいったい?
何がどうなって?
確か・・・
確かみんなで楽しくカラオケを歌っていたら、急に室内に白い煙のようなものが充満し始めて・・・
火事かと思って急いで部屋から出ようとしたけど、すぐに目の前が真っ暗になって・・・
もしかして、私、気を失っていた?

目を開けた私は、急いで周囲を確かめる。
よかった。
火事じゃなかったみたい。
それにしても薄暗い。
私は、隣に香奈ちゃんが倒れているのを確認すると、すぐに躰をゆすってみる。
ほかにも宏美ちゃんや純恋ちゃんもいるわ。
よかった、みんな無事みたい。

「うーん・・・」
私が躰をゆすったことで、香奈ちゃんも目を覚ます。
「香奈ちゃん。香奈ちゃん」
「ん・・・あ、弓香ちゃん」
香奈ちゃんのくりくりした目がすぐに焦点を合わせてくる。
よかった。
大丈夫みたい。

「こ、ここは?」
「わからないわ。少なくともあのカラオケルームではないみたい」
私は香奈ちゃんにそう答えながら、宏美ちゃんとい純恋ちゃんをゆすって起こす。
二人もすぐに目を覚まし、私たちはみんな無事であったことにひとまず安堵した。

私たちがいるところは牢屋であることはすぐに判明した。
とりあえずここがどこか確認するために、薄暗い中周囲を見渡した私たちの前に、立派な鉄格子が立ちはだかったのだ。
「どういうこと? 私たち閉じ込められちゃったってこと?」
「そんな・・・」
香奈ちゃんも純恋ちゃんも青ざめる。
いったいどうしてこんなところに鉄格子なんかがあるの?
「くそぉ! どういうことだ! 出せぇ!」
宏美ちゃんが鉄格子のところに行ってガシガシと揺らしてみるが、もちろんそんなことではびくともしない。
「ほかに出口は・・・」
私は室内を見渡してみるが、窓一つすらないこの部屋は、小さく暗い照明が天井にあるだけだった。

「クケケケケ・・・今回も四人か。どうやら無料サービスが効果的に働いているようだな」
「きゃぁーーー!」
「いやぁーーー!」
突然鉄格子の向こうに現れた人影に、私たちは思わず悲鳴を上げてしまう。
それは、その人影がどう見ても人間のものではなかったからだ。
全身が黒や赤の短い毛で覆われ、左右には腕が二本ずつ動いていて、顔には巨大な丸い目がいくつも光り、触覚のようなものまで生えている。
なんというか、クモと人とが合わさったような・・・そんな化け物だったのだ。

「キーッ! 素体のチェック完了しました」
続いて現れた男たちに、私はまた息をのむ。
首から下を躰にぴったりしたタイツのような衣装で覆い、腰には巨大なバックルのついたベルトを締め、顔には赤や青の色がべったりと塗りたくってあったからだ。
男たちは整列し、クモの化け物に奇声を出しながら右手を上げる。
「クケケケケ・・・結果はどうだ?」
「キーッ! 今回は二人が合格です。その女とこの女です」
全身黒タイツの男が指をさす。
嘘・・・
そんな・・・
男が指で示したのは、私と純恋ちゃんだったのだ。

「クケケケケ・・・二人か・・・まあ、仕方あるまい。前回のように主婦四人で合格者なしなどということがなかっただけ良しとするか」
クモの化け物が四本の腕で腕組みとあごに手を当てるのを同時に行う。
合格?
合格って何なの?
私と純恋ちゃんが合格って何なの?

「お前たちは何なんだ! 私たちをどうする気なんだ!」
今まで黙っていた宏美ちゃんが男たちに声を上げる。
たぶんその目は怒りに満ちているに違いない。
「クケケケケ・・・我々はゴルベダー。暗闇組織ゴルベダーだ。この世界はいずれ我々のものとなるのだ」
「ゴルベダー?」
「ゴルベダーって・・・ネットの都市伝説じゃ・・・」
クモの化け物の言葉に香奈ちゃんが反応する。
都市伝説?
そういえば聞いたことが・・・
ゴルベダーという謎の組織の化け物がひそかに闇の中で暗躍しているとか何とか・・・
ううん・・・
私たちの前にいるのは紛れもなく本物で、伝説なんかじゃない・・・

「クケケケケ・・・さあ、合格した二人を連れていけ」
「キーッ!」
「キーッ!」
クモの化け物の命令に右手を上げて応じた黒タイツの男たちが、鉄格子の一部を開けて入ってくる。
「今だ!」
「宏美ちゃん!」
その隙を突こうと宏美ちゃんが男たちに飛び掛かっていくが、黒タイツの男に一撃されて床にくずおれる。
「宏美ちゃん! いやっ! 離して!」
「何をするの! 離しなさい!」
「弓香ちゃん! 純恋ちゃん!」
黒タイツの男たちは私と純恋ちゃんをとらえ、無理やり引きずるように牢の外へと連れ出していく。
「弓香ちゃん! 純恋ちゃん!」
「か、香奈ちゃん! 宏美ちゃーん!」
私たちの必死の抵抗もむなしく、私と純恋ちゃんは宏美ちゃんと香奈ちゃんから引き離されてしまうのだった。

                   ******

「うぐっ」
別の場所に連れてこられた私たちは無理やり制服を脱がされ、裸にされてしまう。
いや、脱がされるというよりも引き裂かれてしまったのだ。
抵抗など全く無駄だった。
黒タイツの男たちの力は強く、私たちの抵抗など痛くもかゆくもなさそうだったのだ。
私たちは次に透明なカプセルに入れられると、頭から緑色の液体をかぶせられる。
液体はじょじょに足元から溜まっていき、すごい勢いで腰から胸へと上がってくる。
私も純恋ちゃんも必死にカプセルをたたいたが、頑丈なカプセルは全く壊れるどころかひび一つ入らない。

やがて緑の液体は私の首から口、鼻の上から頭のてっぺんまで覆ってしまう。
私は必死になって息を止めていたものの、もはやどうしようもなくなって息をしようと液を飲み込んでしまう。
肺の中まで液体が入り、苦しくて苦しくてもうダメと思った時、ふと息ができることに私は気が付いた。
嘘・・・
どうして?
水の中なのに?
鼻からも口からも出入りするのは緑色の液体。
でも息ができる。
どういうことなのだろう?

私が不思議に思っていると、だんだん躰が暖かくなってくる。
じんわりと心地よい暖かさだ。
なんだか布団にくるまって朝まだ目が覚め切らずにまどろんでいるみたいな感じ。
とっても気持ちいい・・・
気持ちいい・・・

『選ばれし者よ・・・お前は選ばれた』
何か頭の中に声が聞こえる・・・
選ばれた?
私は選ばれた?
『そうだ。お前は偉大なる暗闇組織ゴルベダーによって選ばれた』
ゴルベダーによって選ばれた・・・
『偉大なるゴルベダーはお前を歓迎する。お前はゴルベダーに選ばれたのだ』
私は選ばれた・・・
偉大なるゴルベダーに私は選ばれた・・・
『そうだ。お前は偉大なるゴルベダーの一員となる。ゴルベダーの女戦闘員となるのだ』
私は偉大なるゴルベダーの一員となる・・・
私はゴルベダーの女戦闘員となる・・・
なんだろう・・・
なんだかとても気持ちがいい。
私は選ばれた。
私は女戦闘員になる。

『ゴルベダーこそが世界を支配するのにふさわしい組織。お前はそのゴルベダーの一員となる』
私はゴルベダーの一員となります。
『ゴルベダーのために働き、ゴルベダーのために忠誠を誓うのだ』
はい。
私はゴルベダーのために働き、ゴルベダーに忠誠を誓います。
『ゴルベダーに歯向かうものはすべて敵。敵は殺せ』
ゴルベダーに歯向かうものはすべて敵です。
敵は殺します。
『お前は選ばれた。お前はゴルベダーの女戦闘員』
はい。
私は選ばれました。
私はゴルベダーの女戦闘員です。
『目覚めるがいい。女戦闘員よ』
「キーーーーーッ!」
私はカプセルの中で服従の声を上げた。

カプセルから緑色の液が排出されていく。
「ごほっ、げほっ」
少しせき込んで肺の中の液体を吐き出すが、すぐに空気の呼吸に慣れていく。
躰には力がみなぎってくる。
なんてすばらしいのだろう。
私の躰は強化された。
私は選ばれた存在。
私は偉大なるゴルベダーの女戦闘員になったのよ。

カプセルが開き、私はゆっくりと外へ出る。
隣では私と同じようにゆっくりと出てくるスミレちゃんがいる。
いいえ・・・
そんな呼び方は彼女に失礼だわ。
今の彼女は私と同じように偉大なるゴルベダーの女戦闘員なのだから。

テーブルの上に用意されている私たちのスーツ。
生まれ変わった私たちは、それを一つ一つ身に着けていく。
網タイツ状になったレッグプロテクター。
それを普通のタイツを穿くようにして脚に穿いていく。
見た目とは裏腹に強い防御性を持つこの網タイツこそ、偉大なるゴルベダーの技術の高さだわ。

そして黒のレオタード型の女戦闘員スーツ。
背中のファスナーを下ろして着込んでいき、躰に密着させてファスナーを上げる。
着心地もよく動きを阻害しないうえ、やはり防御力にも防寒性にも優れている。
あらゆる場所で活動するための私たちにふさわしいスーツだ。
そしてそれ以上に見た目で女性のラインを意識させ、男どもにちょっとした油断や隙を生ませるという効果もある。
それこそが私たち女戦闘員の存在理由でもある。

さらに足や手を保護するブーツや手袋を身に着け、腰には大きなバックルのついたベルトを締める。
このバックルには偉大なるゴルベダーの紋章であるトカゲが描かれていて、これを締めると自分がゴルベダーの一員である喜びを改めて感じることができるわ。

最後に首元に赤いスカーフを巻いていく。
これは首を保護すると同時に、黒の中に赤を用いることで敵の目を集中させ、こちらの動きを見えづらくさせる目的がある。
どうせ人間の男どもの能力では、私たちにかないはしないのだけどね。
うふふふふ・・・

すべてを身に着けた私は、隣で同じように身に着け終わった女戦闘員を見る。
彼女はふと眼鏡を直すような仕草を見せるが、そのようなものはもはや不要となったことに気が付いて苦笑する。
いつしか彼女の顔にも男の戦闘員たちと同じように赤や青のペイントが塗られたように変化していて、私たちが人間とは別の存在になったことを示している。
鏡を見たわけではないが、おそらく私の顔もそうなっていることだろう。

スーツを身に着け終わった私たちは、腕組みをして待っていらっしゃったスパイダー様のもとへと行く。
「クケケケケ・・・改造が終わったようだな。さあ、お前たちが何者か俺様に言ってみろ」
「キーッ! 私は偉大なるゴルベダーの一員、女戦闘員です!」
「キーッ! 私も偉大なるゴルベダーの一員、女戦闘員です!」
私と隣にいるもう一人がそろって右手を上げ、スパイダー様に敬礼する。
スパイダー様は私たち女戦闘員を含めた戦闘員集団を指揮する怪人様だ。
スパイダー様の命令に私たちは従い、世界をゴルベダーのものとするのだ。

「クケケケケ・・・それでいい。今日からお前は女戦闘員274号、お前は275号だ。いいな?」
「キーッ! ありがとうございます。私は女戦闘員274号です」
「キーッ! 私は女戦闘員275号です。スパイダー様にナンバーを与えていただけて光栄です」
275号の言うとおりだわ。
ナンバーで呼ばれることの素晴らしさ。
私がゴルベダーの一員であり、ゴルベダーに選ばれたことの証であるナンバー。
なんて嬉しいのだろう。

「クケケケケ・・・お前たちと一緒に捕獲した残りの二名は、毒ガス工場での奴隷労働と決まった。お前たちが二人を毒ガス工場へ移送するのだ。いいな?」
「キーッ! かしこまりました、スパイダー様」
「キーッ! 私たちにお任せください!」
完成したばかりの私たちに任務を与えてくださるスパイダー様。
なんて嬉しいのだろう。
早くも偉大なるゴルベダーのために働くことができるなんて。
私は女戦闘員274号。
ゴルベダーのためなら何でもするわ。

                  ******

私は275号とともに、数時間前に引きずられるように連れてこられた廊下を逆に歩いていく。
あの時の自分はなんて愚かだったのだろう。
あんなに抵抗していたなんてバカみたい。
このような素晴らしい存在に生まれ変われると知っていたなら、抵抗なんてしなかったのに。
でも、私は選ばれた。
残された二人はしょせん選ばれなかった女たち。
毒ガス工場での奴隷労働がふさわしいというところね。
うふふふふ・・・

鉄格子の向こうでおびえるようにうずくまっている二人の女たち。
ふふ・・・哀れなものね。
「お前たち。移送よ。出なさい」
私は二人に声をかける。
こんな下等な連中と数時間前まで一緒だったなんて吐き気がするわ。
隣にいる275号もどうやら同じ思いらしく、まるでにらみつけるかのように牢の中の二人を見つめているわ。

「えっ? ま、まさか・・・弓香? 弓香なの? それに純恋も? 二人ともその姿はいったい?」
まるで予想もしなかったものを見たかのように私たちを見つめてくる女。
確か幡巻(はたまき)宏美とかいったはず。
虫唾が走る。
私を以前の名前で呼ぶなんて。
そんな名前で呼ばれるなんておぞましい。

「おだまり! 私たちをそのような以前の名で呼ぶな! 死にたいのか?」
私が何か言う前に、隣の275号が女を怒鳴りつける。
当然だわ。
私たちゴルベダーの女戦闘員は名前で呼び合うような下等な連中とは違うのよ。
私たちには与えられたナンバーがあるの。
ナンバーで呼び合うのが私たちのやり方なの。
私たちにはもう真比古(まひこ)純恋だの池潟(いけがた)弓香だのという名前など意味がないもの。
そんなカビの生えたような名前などという呼び方をしているお前たちには理解できないでしょうけどね。

「す、純恋・・・」
「純恋ちゃん・・・」
唖然としたように私たちを見ている二人。
もう一人は登倉(のぼりくら)香奈とか言ったっけ。
ふん。
私たちが選ばれて生まれ変わったことも理解できないみたいね。
そんなのだからお前たちは選ばれなかったのよ。
奴隷がお似合いだわ。

「274号、さっさと連れていきましょう。こんな連中を見ていると、以前の自分を思い出して狂いそうになるわ」
275号の言うとおりだ。
この女たちとはこれまでの面識が深いだけに、かつての愚かだった自分を見せつけられているような気がしてしまうのよね。
「ええ、そうしましょう275号。こんな連中はさっさと毒ガス工場に放り込んでしまうほうがいいわ。どうせそこですぐにくたばると思うけど。うふふふふ・・・」
「ええ、そうね。うふふふふ・・・」
私と275号は顔を見合わせて笑みを浮かべる。
どうせ奴隷たちの生き死になど、選ばれた私たちには関係がないわ。

牢の入り口を開けて中に入り込む275号。
その時だった。
「ごめん! 純恋!」
「えっ? あっ!」
私も続いて入ろうとしたその瞬間、275号が顔を押さえてうずくまる。
「香奈! 早く!」
素早く私の脇を通り抜ける幡巻宏美。
その手にはポケットサイズの制汗スプレーが握られている。
これを275号の目にかけたんだわ。
「逃がさないわ!」
私は続いて出ようとした登倉香奈を背後から羽交い絞めにして取り押さえる。
幡巻宏美だけではなく、この女まで逃がすわけにはいかない。
「275号! 何をしている! 早く追え!」
「キ、キーッ! わかったわ!」
素早く目をぬぐい、すぐに幡巻宏美の後を追う275号。
これでいいわ。
バカな女。
偉大なるゴルベダーの女戦闘員の脚から逃げられるはずがないのに。
「は、離して! 離して! お願い!」
「うるさいわね! おとなしくしないと殺すわよ」
「ひっ!」
少し力を強めてやると女はおとなしくなる。
ふん・・・
最初からおとなしくしていればいいものを・・・

「きゃーーーー!」
えっ?
今の声は?
私は登倉香奈を立たせ、その腕を背中で押さえて歩き出させる。
たぶん今の悲鳴は幡巻宏美のだと思うんだけど・・・

私が登倉香奈を連れて廊下を曲がったところで、さっきの悲鳴の主が床に倒れていることに気が付いた。
そして、その前には血に濡れたカマをぺろりと舌で舐めているマンティス様のお姿も。

「クキキキキ・・・ふうーーん。それでお前はこの逃がした女を追っていたというわけなのね?」
赤く塗られた唇に冷たい笑みを浮かべているマンティス様の前には、275号が震えながら立っている。
「キ、キーッ! は・・・はい・・・うぐっ!」
「ひっ」
「ひぃーっ!」
私と登倉香奈の目の前で、マンティス様のカマが一旋し、275号の首が跳ね飛ばされる。
「クキキキキ・・・役立たずが! ゴルベダーに無能な者は不要よ」
マンティス様が緑色の血を噴き出して倒れた275号の死体をヒールで蹴り飛ばす。
ああ・・・
でも仕方ないわね。
275号がミスをしたのだから・・・
偉大なるゴルベダーに無能な者は不要。
当然だわ。
私たちは選ばれた存在。
選ばれたものにミスがあってはいけないの。
私も気を付けなくては・・・

「クキキキキ・・・そこのお前! 何をしている?」
「キ、キーッ! 私は女戦闘員274号です。今この女を地下の毒ガス工場に連れて行くところです」
私は冷静にマンティス様にお答えする。
「クキキキキ・・・そうか。早く行け。毒ガス工場では一人でも多くの奴隷を欲しがっているからな。全くこの女のミスのおかげで奴隷が一人いなくなってしまったではないか」
まだ少しピクピクと痙攣しながらもドロドロになって溶けていく275号の死体を、忌々しそうに一瞥するマンティス様。
あの改造の時にカプセルに注ぎ込まれた緑色の液体は、今では私たちの血液となっているのだ。
それは私たちが死ぬと同時に私たちの躰を溶かしていく。
私たちの躰から偉大なるゴルベダーの秘密が漏れることのないようにするためだ。

私はもう一度登倉香奈の腕をねじり上げるようにして廊下を歩きだす。
275号のことは残念だが、女戦闘員の代わりはまた補充されるだろう。
私は私で偉大なるゴルベダーに忠実に尽くせばいいのだ。
偉大なるゴルベダーに栄光あれ。
私は女戦闘員としてこれからゴルベダーのために働く喜びに打ち震えるのだった。

END

いかがでしたでしょうか?
残念ながら今年はたぶんこれ一本ということになるかと思います。
出来ればもう一本ぐらいは投下したいのですが・・・どうなりますか。

今日はこれにて。
それではまた。
  1. 2018/10/10(水) 21:00:00|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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奪われる顔

今日は短編SSを一本投下いたします。

タイトルは「奪われる顔」です。
いつものようにシチュのみの短編ですけど、お楽しみいただけましたら幸いです。

それではどうぞ。


奪われる顔

「うわぁ、すごいごちそうじゃない?」
驚きに思わず目を見開いている彼女の表情に、私はちょっと戸惑いを覚える。
「いやねぇ、そんなごちそうなんかじゃないわよ。単なる家庭料理じゃない」
私はフフッと笑って肩をすくめた。
「いやいやいや、これがごちそうじゃなかったら何がごちそうなの? おいしそうなハンバーグとオムライス。もう、よだれが出ちゃいそうよ」
大げさに手の甲でよだれを拭うようなしぐさをする彼女。
その様子に娘は大喜びだ。
「雪香(ゆきか)おねえちゃんもハンバーグ好き?」
「もちろんよぉ。愛由香(あゆか)ちゃんも好き?」
「うん。ママのハンバーグ大好きぃ!」
「愛由香ちゃんのママのハンバーグはとっても美味しいもんねぇ」
「うん!」
にこやかに娘に話を合わせてくれる彼女。
普段は世界を守るという重責を背負っている彼女に、少しでも安らげる時間を与えることができていればいいのだけど・・・
「さ、それじゃいただきましょ」
私は娘と彼女をテーブルに着け、みんなで食事を始めるのだった。

                   ******

「雪香おねえちゃん、今日はお泊りしていくんでしょ?」
夕食も後片付けも終え、しばらく雑談やらゲームやらで過ごしたあと、そろそろ眠くなってきた娘に寝る支度をさせる。
「ええ、泊っていくわ。だから愛由香ちゃんは安心しておねむしてね」
「はーい、おやすみなさい」
パジャマ姿で彼女におやすみなさいを言う娘を、私は部屋に連れていく。
そしてそのまま娘を寝かせ、一人で居間に戻ってくる。
途中、冷蔵庫から缶ビールを取り出すのは忘れない。

「お疲れ様、娘のお相手ありがとう」
「恵美(めぐみ)こそお疲れ様。愛由香ちゃんはかわいいし、お行儀がいいから楽なものよ」
こうして二人きりになると、私たちは友人同士に舞い戻る。
それもただの友人というよりは、戦友とでもいうべきか。

「それで? 最近また奴らの動きが活発なの?」
ビールの味が微妙に苦い。
「ええ・・・今のメンバーも頑張ってくれているんだけど、今だ奴らを封じ込めるまでには至ってないわ・・・」
どことなく彼女の返事も浮かない感じだ。
「でも、大きな被害は出ていないんでしょ? 雪香の頑張りのおかげだと思う」
「ありがと。幸い今のところ大きなのはね・・・というより、今回は向こうはまず私たちをつぶしにかかっているんじゃないかって気がするの」
「えっ?」
私は驚いた。
ジャクーガがフォーチュンナイツをつぶしに来ているというの?
そんな・・・
「間違いないの?」
「たぶんね。小さめの事件を起こして私たちを出動させ、そこで私たちに集中攻撃をおこなってくるというのがここ最近の流れなの」
信じられない。
確かにジャクーガを一度は封じ込めた私たちだから、邪魔な私たちから片付けようという考えなのかもしれないけど・・・

そう・・・
私たちはかつてともにジャクーガと戦った。
私はフォーチュンピンク、そして雪香はフォーチュンイエローとして。
私たちはいいコンビとしてチームでも信頼され、ともに手を取り合って戦ったのだ。
ジャクーガを封じ込めたのち、私は縁あって今の主人と結婚し、娘の愛由香を授かった。
雪香はそのままフォーチュンナイツにとどまり、今ではフォーチュンナイツチームの司令官として現場を仕切っている。
ただ、道は分かれてしまったけれど、私たちは今でもこうして普段から友人として付き合っているし、娘の愛由香は雪香のことを雪香おねえちゃんとして慕っている。
主人が月の半分以上を出張で過ごすので、遊びに来てくれる雪香はとてもありがたいのだろう。
もちろん私もいろいろな面で助かっているのは間違いない。

「おそらく誰か頭のいい奴が現れたんだと思う・・・恵美も気を付けて」
「私?」
雪香がこくんとうなずく。
「恵美は元フォーチュンピンク。ターゲットにならないとは言い切れないわ」
「そんな・・・」
私はすでに引退した身。
そりゃ、いろいろな面で雪香を手伝うことぐらいはできるとは思うけど、戦いからは引いた身よ。
そんな私まで狙うというの?
「とにかく充分に気を付けて。私もできる限り気を配るようにするから」
「わかったわ・・・」
私は再度苦いビールを口に運んだ。

                   ******

「ママ、今日も雪香おねえちゃん来てくれるかな?」
学校から帰ってきた愛由香が私に聞いてくる。
「どうかなー? 来てくれるといいねぇ」
我が家に雪香が来るのは週に一回から三回ほどと幅がある。
うちとしてはいつ来てもらっても構わないのだけど、やはり仕事の関係でなかなかそうもいかず、来られる時に来るというスタイルだ。
もちろん来るときにはLINEで知らせてくれるので、それに合わせて夕食の支度をすればいい。
まあ、実のところはいつも一人分多く用意して、来られない時には私の翌日の昼食に回しているだけなんだけどね。
一人暮らしの上に仕事が忙しい雪香は、だいたい食事は外食で済ませることが多くなっているらしいから、せめてうちで家庭料理を味わってもらわなきゃね。

そんな話をしていると、スマホにLINEが着信する。
思った通り雪香だ。
夫はこっちから送らない限り、めったに向こうから送ってくることはないのよね。
今日もお邪魔していい?
雪香のアイコンがそう言っている。
もちろんいいよー。
私はすぐにそう返す。
「雪香おねえちゃん、来てくれるって」
「わぁい、やったー!」
両手を上げて万歳する愛由香。
満面の笑顔で喜んでいる。
「それじゃ、今日はカレーにしようか」
「わぁい、もっとやったー!」
愛由香はカレーが大好き。
喜びのあまりくるくると回っている。
その様子に、私も思わず顔がほころんでいた。

それは突然のことだった。
いきなり寝室のドアが開いたかと思うと、そこからどかどかと数体の黒い影が居間に入り込んできたのだ。
「えっ? 何?」
「きゃあー!」
私が驚き、愛由香が悲鳴を上げていると、そいつらは私を突き飛ばすようにして愛由香を取り押さえてしまう。
「ママー!」
「あ、愛由香!」
「おっと、動くなフォーチュンピンク! いや、元フォーチュンピンクだったな。ゲロロロロ・・・」
私が思わず愛由香のところへ駆け寄ろうとしたとき、不気味な野太い声が私を制止する。
すでに愛由香は左右から全身が真っ黒な見たこともない連中に捕らえられており、一撃で助け出すのは難しい。
私はやむを得ず、状況を確認するために一度周りを見渡した。

「ゲロロロロ・・・それでいい。おとなしくしていれば殺しはしない」
そこには巨大な直立したガマガエルのような怪人がいた。
いうまでもなく、私たちがかつて幾度となく戦ってきたジャクーガの怪人だろう。
雪香の懸念が当たってしまったということなのか・・・
「ジャクーガの怪人! 愛由香を離しなさい! あなたの狙いは私でしょ?」
残念ながらフォーチュンリングのない今の私はフォーチュンピンクになることはできない。
生身ではおそらくこの怪人には立ち向かえないだろう。
せめて愛由香だけでも逃がさなくては・・・

「ゲロロロロ・・・俺様はジャクーガの怪人カオガエールだ。お前たちはフォーチュンナイツの司令官と仲がいいそうじゃないか。ゲロロロロ・・・そこで俺様がお前たちをそいつに対する罠に使用してやろうというのだ。ありがたく思え」
巨大な腹をゆすりながら口からはよだれをたらしているガマ怪人。
なんてこと・・・
私たちを人質にでもするつもりなんだわ・・・
そんなことは・・・

「ゲロロロロ・・・ムボーたちよ、その女を押さえつけろ」
「「キキーッ!」」
ガマガエル怪人の両脇にいた黒い連中が私を左右から取り押さえる。
くっ・・・
なんて力・・・
それにしてもこいつらは見たこともない連中だわ。
過去のジャクーガの戦闘員とは違って、全身頭からつま先まですっぽりと真っ黒。
しかもマスクをかぶったような目のくぼみや耳鼻の盛り上がりもなく、まるで黒いゆで卵のような頭部。
さらにくびれた腰や胸のふくらみなど、明らかにこいつらは女性形をしている。
いったい何者なの?

「ゲロロロロ・・・こいつらはムボーと言って、俺様の忠実なしもべ連中さ。俺様は人間の顔を食うのが大好きでな。気に入った人間、特に女の顔を食べるのさ」
「顔を食べる?」
「ゲロロロロ・・・そうだ。俺様に顔を食われた人間は、顔とともに人格や記憶なども俺様に消化され、顔のない生き人形のムボーとなるのさ。ゲロロロロ・・・」
腹をゆすって舌なめずりをするガマガエルの怪人。
なんと醜悪なのか・・・
人の顔を食べるだなんて・・・

「さらに面白いこともできるぞ。ゲロロロロ・・・」
ガマガエル怪人はそういうと、私の右腕を押さえているムボーとやらの顔に指先でへのへのもへじを書いていく。
すると、白い線で書かれたそのへのへのもへじがぐにゃりとゆがんでいき、むくむくと人間の顔になっていくではないか。
「え・・・嘘・・・そんな・・・」
見る見るうちにそのムボーとやらの顔が私の見知った顔になっていく。
「和美(かずみ)さん・・・」
顔が完成すると同時に頭部には髪が生え、躰には衣装が形作られる。
わずか数秒で、あの真っ黒な全身をしていたムボーは、かつて私たちフォーチュンナイツの本部で働いていたオペレーターの滝原(たきはら)和美へと変わっていた。
「キキーッ! 私は滝原和美の顔を着けていただいたムボー。カオガエール様、顔を作っていただきありがとうございます。キキーッ!」
私を抑えたまま嬉しそうに声を上げる和美さん。
いいえ、その中身はあの真っ黒なムボーなのだわ・・・
そんな・・・

「ゲロロロロ・・・こいつの顔を食ったことでお前の家もわかったわけだ。今ではこの通り俺様の忠実な人形であるムボーとなったのさ。本当はほかにも別人の顔を着けてやることもできるのだが、やはり本人の元の顔が一番しっくり来るらしくてな。顔を着けるときはたいてい元の顔を着けてやっている」
「そんな・・・」
「さて、お前の顔も食べさせてもらうぞ。ゲロロロロ・・・」
「い、いやっ! そんなこと!」
私は必死に逃れようと身をよじる。
しかし、ムボーにつかまれた両腕はびくともしない。
くっ・・・
フォーチュンリングさえあれば・・・
「ゲロロロロ・・・元フォーチュンピンクの味はいかがかな?」
ガマガエル怪人の口から大きな長い舌が伸びてくる。
「いやぁっ!」
私は必死に抵抗したものの、べろりと顔を舐められてしまう。
「んぐ・・・んぐ・・・これが元フォーチュンピンクの味か。なかなかに美味。結構甘みが強いようだな。ゲロロロロ・・・」
えっ?
何?
何がどうなったの?
「きゃぁーーー! ママーー!」
愛由香の叫び声だわ。
いったい何がどうなったの?
目も見えるし呼吸もできるし、音だって聞こえるわ。
「ママの顔がーー!」
私の顔?
私の顔がどうなったというの?
私の腕を押さえていたムボーたちの手が緩む。
私は急いでそいつらの手を振りほどき、自分の顔を触ってみた。
えっ?
何?
何なの?
私の顔・・・
私の顔が・・・
全然手に感じないわ!

ヒィーッ!
私は思わず叫び声をあげる。
いや、あげたつもりだった。
居間の鏡に映った私の顔は、まるでゆで卵のようにつるんとしていたのだ。
目も鼻も口も耳も髪の毛も何もない。
あるのはただ楕円形の卵のようなものが首の上に載っているだけ。
いやぁぁぁぁぁぁ!

「ゲロロロロ・・・うまかったぞ、元フォーチュンピンク。お前の顔は実にうまかった」
べろりと口の周りを舌で舐めまわしているカオガエール様。
えっ?
私は今なんて?
「ゲロロロロ・・・俺様の腹の中でお前の顔が消化されていくのだ。それと同時にお前の人格や意識も消化され、代わりに俺様の人形としての自我が形成されていく。ゲロロロロ・・・お前は俺様の忠実な人形のムボーとなるのだ」
そんな・・・
私は・・・
あれ?
私はいったい?
私の名前は?
どうしてこんなところに私はいるの?
私は?
私はいったい誰?

私の躰が黒く変わっていく。
着ていたものは消え去り、ただその躰のラインだけが覗いている。
足も手も躰もすべてが黒くなり、私のすべてが染まっていく。
私の前にはカオガエール様がいらっしゃり、私を見てくれている。
「キキーッ!」
私は右手を上げてカオガエール様に挨拶をする。
私のすべてをささげるご主人様。
カオガエール様。

「ゲロロロロ・・・どうやら消化が終わったようだな。もはや今までの自分などどうでもよくなっただろう?」
「キキーッ!」
はい、今までの自分などどうでもいいです・・・
「これからは生き人形のムボーとして俺様のために働くのだ。ゲロロロロ・・・」
「キキーッ!」
はい、カオガエール様のためなら何でも致します。
どうぞ何なりとご命令を・・・

「ママー! ママー!」
仲間に捕らえられて泣き叫んでいる少女。
ママがいなくなったのだろうか?
でも私には何の関係もない。
私はカオガエール様の命令に従うだけの存在。
カオガエール様、どうぞ私にご命令を・・・

「ゲロロロロ・・・次はお前だ。子供の顔の味はどんな味かな?」
「いやぁーっ! 助けてぇー!」
どうやらあの娘もカオガエール様に顔を食べていただけるらしい。
良かったわね。
あなたも私たちムボーの仲間になれるのよ。
「いやぁぁぁぁぁぁ!」
悲鳴を上げる少女の顔をカオガエール様がひと舐めする。
舌が引き込まれると、少女の頭からは目も鼻も口も耳も髪の毛もすべてが消え去っていた。
とても素敵な無貌の頭部。
私たちと同じ頭部だわ。

やがてカオガエール様が口の周りを舌で舐めまわしていると、少女の躰が黒く染まり、小さなムボーが完成した。
「キキーッ!」
右手を上げて鳴き声を上げる小さなムボー。
私たちの仲間になった鳴き声だ。
おめでとう。

「ゲロロロロ・・・子供の顔はまだ味が若いな。まあいい、これでお前も俺様のムボーだ」
「キキーッ!」
新たな小さなムボーがカオガエール様に敬礼する。
仲間が増えるのはいい気分。
ともにカオガエール様にお仕えしましょうね。

「さて、これで罠の素材はそろったわけだ。二人とも来るがいい。ゲロロロロ・・・」
カオガエール様が呼んでいらっしゃる。
私はすぐにカオガエール様のそばに行く。
隣には小さなムボーもすぐに来る。
「ゲロロロロ・・・お前たちに顔を着けてやろう」
そうおっしゃって私の頭部に指でへのへのもへじを書いてくださるカオガエール様。
ああ・・・
なんて嬉しい・・・
カオガエール様に顔を着けていただけるなんて・・・

カオガエール様に書いていただいたへのへのもへじは、すぐにウネウネと変形し始めて私の頭部を変えていく。
目ができ、鼻が盛り上がり、耳が広がって口も作られる。
髪の毛も伸び、顔の色も黒から人間の肌の色へと変化する。
それと同時に躰のほうも変化をし始め、全身黒かった私の躰は、人間の女のようになって衣装も作られる。
先ほどまで鏡に映る私の躰は黒一色だったが、今ではよく見かける人間の女と変わりがない。
私は顔を着けていただいたのだ。
それも、ムボーとなる前の河城(かわしろ)恵美という女だった時の顔を。

「ゲロロロロ・・・これでいい。顔を着けたことでお前たちはもうしゃべれるはずだ。さあ、お前たちが何者か言ってみろ」
大きな腹を揺らしながらにたっと笑っているカオガエール様。
「キキーッ! 私は河城恵美の顔を着けていただいたムボーです。カオガエール様」
「キキーッ! 私は河城愛由香の顔を着けていただいたムボーです。何なりとご命令を」
私は隣にいる河城愛由香の顔をしたムボーとともにカオガエール様に敬礼する。
この顔を使ってカオガエール様のために働くのだ。
なんと素晴らしいことか・・・

「ゲロロロロ・・・それでいい。これからお前たちはその顔をした人間のふりをして、フォーチュンナイツの司令官を誘い出し、この薬で眠らせるのだ。いいな?」
「キキーッ! かしこまりました。ちょうど今晩この家に来る予定になっておりますのでその時に」
「キキーッ! この姿ならきっとあの女も油断すると思います」
私はカオガエール様から眠り薬を受け取る。
確か私の元となった女は今日はカレーを作ると考えていたはず。
薬を混ぜるにはちょうどいいわ。
くふふふふ・・・

「ゲロロロロ・・・今日来ることになっているのか、ちょうどいい。俺様は隠れているからしっかりやれ。お前も手伝うのだ。ゲロロロロ・・・」
「キキィーッ! かしこまりました。偶然遊びに来たことにして三人でフォーチュンナイツの司令官を出迎えます」
滝原和美の顔をしたムボーがカオガエール様にそう答える。
彼女の顔は元フォーチュンナイツのオペレーターだから、この家にいても不思議ではないわね。
たとえ眠り薬に気付かれたとしても、ムボーが三人いればフォーチュンナイツの司令官と言えども取り押さえることは可能なはず。

「それでは早速支度に入ります。キキーッ!」
「キキーッ!」
「キキーッ!」
私たちはそれぞれカオガエール様に敬礼すると、フォーチュンナイツの司令官を待ち受けるために台所へと向かう。
せいぜい美味しいカレーでもてなしてあげなければね。
くふふふふ・・・

                   ******

玄関の呼び鈴が鳴る。
どうやらターゲットが来たみたいね。
くふふふふ・・・
私たち三人は笑みを浮かべてほくそ笑む。
カオガエール様を悩ませるフォーチュンナイツ。
その司令官を今から罠にかけるのよ。
そう思うと私は笑みが浮かぶのを止められない。

「はぁーい」
私は精一杯の笑顔でターゲットを出迎える。
「こんばんはー。お邪魔します。いつもごめんね。はい、お土産」
ターゲットであるフォーチュンナイツチームの司令官田嶋(たじま)雪香が入ってくる。
その手にはデザート用にアイスクリームの箱を下げていた。
くふふふふ・・・
これから罠にかけられるとも知らずに、バカな女。

「あら、そんなのいいのに。さあ、入って入って」
私は愛想よくターゲットを室内へと迎え入れる。
「うーん、いい香り。今日はカレーね?」
「ええ、雪香の口に合うといいけど」
「恵美の甘いカレーは大好きよ。楽しみだわ」
全く疑いもせずに室内に入ってくるターゲットの田嶋雪香。

「えっ?」
と、その足が止まってしまう。
「和美さん? もしかして和美さんなの?」
驚いた表情の雪香。
無理もない。
私と愛由香の顔をした小さなムボーがいるだけと思っていたのだろう。
室内に三人目がいるとは思わなかったに違いない。

「お久しぶりです、雪香さん。いえ、今は田嶋司令なんでしたね」
滝原和美の顔をしたムボーが笑顔を浮かべている。
「今日、買い物に出かけたら偶然会ったのよ。それで思わず懐かしくて家に呼んだわけ。驚かせようと思って知らせなかったのはごめんね」
「そうだったの。驚いたわ。ほんと十年ぶりぐらいかしら。あのころはよくお茶とかしたものね」
「そうでしたね。懐かしい」
私たちは以前の顔をカオガエール様に着けていただいたおかげで、過去の記憶もいくらか持っている。
そのためこういう会話も問題なくできるのだ。

「さあ、座って座って。愛由香がお腹を空かせているわ。みんなでお食事にしましょう」
あまり昔話をしていては、何かのはずみで疑われないとも限らない。
それにお待たせしているカオガエール様にも申し訳ないわ。
私はターゲットを席に着かせ、薬の入ったカレーをふるまった。

                   ******

「う・・・うーん・・・」
ゆっくりと目を開ける田嶋雪香。
くふふふふ・・・
きっと驚くでしょうね。

「うーん・・・ここは? えっ? 私はいったい?」
目を覚ました彼女は思った通りに戸惑っている。
身動きできないように椅子に縛り付けられているのだから、それも当然か。
くふふふふ・・・

「恵美? これはいったい? 何かの冗談なの?」
縛り付けられた姿で私を見上げる田嶋雪香。
その様子を私とほかの二体のムボーが笑みを浮かべて見下ろしている。
「くふふふふ・・・冗談ではないわ」
「恵美! あなたいったい?」
「ゲロロロロ・・・そいつはもうお前の知っている女ではない。俺様のかわいい人形のムボーとなったのだ。ゲロロロロ・・・」
奥の部屋からのっそりと姿を現すカオガエール様。
ああ・・・
なんて素敵なお姿なのだろう・・・
あの方にお仕えしてると思うだけで、私は幸せを感じるわ。

「えっ? ジャクーガの怪人?」
「ゲロロロロ・・・俺様はジャクーガのカオガエール。お初にお目にかかる。フォーチュンナイツチームの田嶋司令」
巨体をゆすりながら一礼するカオガエール様。
「そんな・・・ジャクーガの怪人が・・・恵美たちに何をしたの?」
「ゲロロロロ・・・俺様がこいつらの顔を食って、俺様のかわいいムボーにしてやったのだ。ゲロロロロ・・・お前たち、正体を現すがいい」
カオガエール様の命令に、私たちは両手を顔の前で広げて上下させ、着けられた顔を消していく。
顔が消えると同時に躰も変化し、私たちは本当のムボーの姿へと戻っていく。
目も鼻も口もない、すべてが真っ黒の人形であるムボー。
これが私の本当の姿なのよ。
くふふふふ・・・

「そんな・・・こんなことって・・・」
私たちの本当の姿を見た田嶋雪香が絶句している。
顔などというものがあるからあんな無様な表情をさらさなくてはならないんだわ。
私たちはムボー。
顔などないから、あんな表情をすることはないの。
素晴らしいことだわ。

「ゲロロロロ・・・こいつらにはこんなこともできるぞ」
そう言ってカオガエール様が私たちに近づいてくる。
そしておもむろに私たち三人にまた顔を書いてくださった。
私の顔はすぐに変化し、目や鼻や口ができて髪も生えてくる。
躰もすぐに変化し、服などの身に着けているものもできていく。
ああ・・・なるほど・・・
カオガエール様ったら。
くふふふふ・・・

「ひっ! わ、私? 私が三人も?」
目を丸くして驚いている田嶋雪香。
目の前には彼女と同じ顔をして、彼女と同じ身体つきをした女が三人立っているのだ。
カオガエール様は私たち三人に田嶋雪香の顔を着けてくださったのだ。
私たちは三人ともが同じ姿に変化していた。
小さなムボーも身長が伸び、同じ姿になっている。
椅子に座らせられている本物と比べても、おそらく違いが分かる人間はいないだろう。

「ゲロロロロ・・・まあ外見だけならこのように完全に擬態することができるが、いかんせん中身が薄いのでな。できれば本人をムボー化するのが一番というわけだ。元フォーチュンイエローよ。ゲロロロロ・・・」
「くっ! 私を思い通りにできるなどと・・・私は絶対に・・・」
「ゲロロロロ・・・元フォーチュンイエローの味、たっぷりと楽しませてもらうぞ。ゲロロロロ・・・」
キッとにらみつける田嶋雪香に、カオガエール様の長い舌が伸びていった。

                   ******

「キキーッ!」
新たに産声を上げる一人のムボー。
ゆで卵のようにつるんとした頭と、女性らしいボディラインを持つ真っ黒な姿。
私たちの新たな仲間ね。
その生まれたばかりの新たなムボーに、カオガエール様がへのへのもへじを書いていく。
すると見る間に顔ができていき、躰も変化し始める。
やがて新たなムボーは、先ほどまでの姿であった田嶋雪香の姿をしたムボーへと変化した。

「キキーッ! 私は田嶋雪香の顔を着けていただいたムボーです。カオガエール様、何なりとご命令を」
「ゲロロロロ・・・お前はこれよりその姿でフォーチュンナイツチームの司令部へ戻り、田嶋雪香のふりをして内部よりかく乱するのだ。いいな? ゲロロロロ・・・」
「キキーッ! お任せくださいませカオガエール様。私は田嶋雪香のふりをして奴らを混乱させてやります」
にたっと笑う田嶋雪香の姿をしたムボー。
くふふふふ・・・
なんてすばらしいのかしら。
私も早く任務をいただきたいわ。
カオガエール様のためなら何でも致します。
どうかこのムボーにご命令を・・・
カオガエール様・・・

END

  1. 2018/06/03(日) 21:00:00|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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OLさんのお仕事

予告通り年末年忘れMC系SS第二弾を投下します。
タイトルは「OLさんのお仕事」です。
どんなお仕事なのかはご想像つくとは思いますが。(*´ω`)

それではどうぞ。


OLさんのお仕事

「おはようございます」
私は事務所のドアを開け、元気に挨拶をする。
社会人なんだから挨拶は大事。
もちろん遅刻なんてとんでもない。

「おはよう」
「おはよう」
社長や部長がにやにやした笑顔で私に挨拶してくれる。
みんなに視線を向けられてちょっと恥ずかしいぐらい。
あ、社長や部長って言っても、うちの会社は小さいから全部で10人ちょっとしかいない。
だから、普通の会社だと課長や主任みたいな感覚かも。
それだけ身近な存在というわけ。
入社当初はなんだか私の躰をいやらしい目で見るオヤジって感じでいやだなって思ったはずなんだけど、いつの間にかそんなことは思わなくなって、むしろもっと見られたいって思っちゃう。
それに社長や部長にいやらしい目で見られると、女として認めてもらっているようで、なんだかうれしくなるのよね。

私は更衣室でロッカーを開けると、奥の鏡に自分の顔を映す。
そして上の段からヘッドホンを取り出すと、耳に当てて音楽を聴く。
制服に着替える前の女性社員の心得なの。
自分の心を研ぎ澄まし、仕事に集中できるようにするためなんですって。
ヘッドホンを着け、鏡を見つめると、なんだかすごく気持ちがよくなってくるの。
目の前で渦巻きがグルグル回るような感じがして、耳からはささやきのようなものが聞こえてくる。
はい・・・
はい・・・
男性社員にご奉仕するのが女性社員の務め・・・
私の躰は男性社員が自由に使うもの・・・
男性社員にすべてをささげるのが女性社員の喜び・・・
従います・・・
私のすべては会社のもの・・・

「ふう・・・」
音楽を聴き終わった私は、すっきりした気分になる。
今日も一日頑張らなきゃ。
さて、今日の制服は・・・と・・・
うん、競泳水着がいいかも。
私はロッカーにつるされたいくつかの制服から競泳水着を取り出し、着替えていく。
もちろん下着もなにもつけはしない。
これがミニスカポリスやナース服なら下着も必要だろうけど、競泳水着なら下着無しのほうが喜ばれるはず。
うふふふ・・・
社長も部長も私の制服姿、喜んでくれるといいな。

着替え終わった私はカツコツとピンヒールの音を響かせて部署に戻る。
このヒールの音を響かせるというのがコツなの。
「おはようございます」
「おう、おはよう」
部長がにやにやと私を見てくれる。
「ん、おふぁひょー」
同期入社の瑞樹(みずき)ちゃんは既に着替え終わって部長にお口奉仕しているのね。
今日はバニーガールの制服かぁ。
瑞樹ちゃんはスタイルいいから似合ってて羨ましいなぁ。

私もさっそく社長に朝の挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう。今日は水着かね?」
「はい。皆様に楽しんでもらえるかと」
私は腰をくねらせてポーズをとる。
男性社員の皆様に元気になってもらうのも女性社員の務め。
「うむ。いいよ。わが社はスタイルのいい子しか採用しないからね。君も自信持っていいよ」
「ありがとうございます」
と、お礼は言ったものの、本当にそうなのかしら?
瑞樹ちゃんや河和田(かわだ)先輩を見ると自信なんて持てないよぉ。

「社長、今日はいかがなさいますか? いつものようにお口で?」
「そうだな。今日はその格好だし胸で頼むよ」
「かしこまりました」
今日の社長の当番は私。
私はさっそく水着の肩ひもをずらし、胸を出す。
それから社長のズボンを下げておチンポ様にごあいさつ。
「おはようございます、おチンポ様。今日は私のお胸で気持ちよくなってくださいませ」
私はおもむろに胸を押し付けて、大きくなったおチンポ様を谷間に挟む。
それからゆっくりと胸を上下させ、おチンポ様をしごくのだ。
おチンポ様の熱さが伝わってきてとても気持ちがいい。
本当にこのお仕事は気持ちいいのよね。

                   ******

朝のご奉仕を終え、社長のおチンポ様からザーメンをいただいた後、私はいくつか事務処理をする。
もちろんその間もアダルト動画などでの勉強は欠かせない。
いかにして男性社員のご要望に応えるか。
それが女性社員には大事なの。
隣の席では瑞樹ちゃんが股間に指を這わせている。
悩ましい吐息を男性社員に聞いてもらい、仕事に励んでもらうのだ。
でも、結構みんな手を止めちゃうのよね。
もしかしてお仕事の邪魔になってる?

「あ、お疲れ様です」
応接室から出てきた河和田先輩に私は声をかける。
少し火照ったような顔をした河和田先輩は、女の私が見ても美しい。
しかも今日はアダルティな黒の下着にガーターストッキング。
先ほどまで応接室でお客様の接待をしていたのだろう。
うちの会社は小さいけど、なんだかんだと仕事を持ってきてくださるお客さまは多い。
なので、接待も昼夜問わず多いのだ。

「どうぞ」
私は冷蔵庫から麦茶を出して河和田先輩に渡す。
「あ、ありがと早奈美(さなみ)ちゃん」
私から受け取った麦茶を一息に飲み干す河和田先輩。
ホントにスタイルがいいなぁ。
ストッキングに包まれた脚を組むところなんか、男の視線をばっちり惹きつけますって感じ。
私も水着の下は生足よりもストッキングのほうがよかったかなぁ。

「ん? どうかした?」
私の視線に気が付いたのか、河和田先輩がこっちを向く。
メガネの奥の目が微笑んでてきれい。
「あ、いえ、どうしたら先輩みたいにスタイルがよくなるのかなぁって・・・」
「何言ってるの。早奈美ちゃんだってスタイルいいじゃない。それに胸だって大きいし」
先輩の視線が私の胸に向く。
それは確かに私の胸はそれなりに大きいとは思うけど、バランスが・・・
「今朝だって社長にパイ擦りしたんでしょ? 私はパイ擦りなんて求められたことないわよ」
「そうなんですか?」
「だから、自信持っていいわよ。あ、そうそう。今晩残業できる?」
「えっ? あ、はい。できますけど・・・」
今日は仕事終わったら彼と会う予定だったけど仕方ないわよね。
なんてったって仕事が第一。
私たち女性社員は会社の備品みたいなものなんだから。
「良かった。先ほど接待した会社さんがうちを気に入ってくれたみたいで、急遽夜に三人接待することになったの。瑞樹ちゃんにも言っとかなくちゃ」
「そうでしたか。わかりました。接待がんばらなきゃ」
「頼むわね」
「はい」
私は河和田先輩の言葉に大きくうなずいた。
あとで彼に会えなくなったってLINEしなきゃ。

お昼になっても女性社員は結構忙しい。
男性社員へのお茶くみに始まり、お昼のご奉仕タイムが待っている。
私は三人の担当をし、それぞれのご要望に応えなくてはならない。
今日は青木さんがお尻でのご奉仕、三津橋さんはパイ擦り、山本さんはお口でのご奉仕だった。
それぞれにちゃんとザーメンを出してもらって、すっきりと午後の仕事に打ち込んでもらわないとね。
出してもらったザーメンはときどきお茶に混ぜたりお弁当にかけたりして食べる。
ザーメンの味が食事を美味しくしてくれるのよ。
私も瑞樹ちゃんも今ではこのザーメンかけお弁当が大好き。
でも、会社以外では食べちゃダメなのよね。
これは企業秘密だから、うっかり外に漏らしちゃダメという会社命令なの。
だからLINEでもTwitterでも書いちゃダメ。
でも・・・
家でもザーメンかけご飯を食べたいな。

                   ******

「そろそろ行くわよ。準備できた?」
夕方、河和田先輩が声をかけてくる。
「はい。もうばっちり」
私と瑞樹ちゃんは大きなバッグを抱えている。
「コスも大丈夫?」
「はい。水着はもう中に着こみましたし、ナース服や黒下着なんかもばっちりです」
ご奉仕接待にはお相手様のお好みに合わせるのが重要なの。
今日の取引先様はまだよくお好みがわかってないので、できるだけ用意することにしたというわけ。
わりと水着は定番なので、おそらくOL制服の下に水着を着ていれば大丈夫だとは思うけど・・・
むしろこのOL制服のほうが普段は着ないから、なんだかコスプレみたいに感じちゃう。

「それじゃ行きましょ」
「「はい」」
私と瑞樹ちゃんは河和田先輩の後についていく。
スタイルのいい河和田先輩はOLの制服でもとても素敵。
きっとあの下には黒下着とか身に着けているのかも。
タイトスカートから伸びる足は黒のストッキングだしね。

社長や部長と一緒にワンボックスに乗り込む私たち。
うー・・・
少し緊張する。
接待大丈夫だといいけど。
上手くできるかなぁ。
がんばって気持ちよくなってもらってうちとの取引をもっと増やしてもらわなきゃね。
社長からもがんばってくれよって言われたし。
河和田先輩も瑞樹ちゃんも表情が引き締まってるわ。
がんばらなきゃ。

                   ******

「お、いいねぇ。制服の下は競泳水着かい?」
取引先の専務さんがにやけた顔をしてくださるので、私は思わずうれしくなる。
やっぱり下に水着を着てきて正解だったわ。
私はちょっと時間をかけてゆっくりと制服を脱いでいく。
私の水着姿でしっかり元気になってもらわなきゃ。

一次会で食事とお酒を済ませた後、私は専務さんのご指名で二人でホテルに。
河和田先輩は取引先の社長さんと、瑞樹ちゃんは常務さんとそれぞれホテルに行ったはず。
私もしっかりご奉仕して、うちの会社の印象を良くしなくちゃね。

「とりあえず水着を着てきましたけど、もちろん専務様さえよろしければナース服とかもご用意してありますよ」
「いやいや、そのままでいいよ。なかなか水着姿が似合っている」
「本当ですか? ありがとうございます」
私はうれしくなって、思わず躰をくねらせてポーズを作る。
専務さんのズボンの股間も、なんだか元気になっているみたい。
「先にシャワーを浴びられますか? それともそのままで?」
「君にきれいにしてもらいたいな」
「はい。かしこまりました」
私はそのまま専務さんの足の間にかがみこみ、ズボンのベルトをはずして中からおチンポ様を取り出していく。
大きくてにおいのきついおチンポ様が顔を出し、私は思わず唾をのむ。
うちの社長ほどじゃないけど、この専務さんも立派なおチンポ様をお持ちだわ。
彼の持ってるおちんちんとは比べ物にならないかも・・・

私はさっそく専務さんのおチンポ様を舐めてきれいにしてあげる。
うん、美味しい。
どうしてだろう・・・
同じようなもののはずなのに、彼のおちんちんをしゃぶるのって何となく好きじゃないんだけど、おチンポ様はとても美味しくしゃぶれちゃう。
まあ、おちんちんとおチンポ様じゃ違うんだから当然だけど・・・

「う・・・おっ・・・」
専務さんのおチンポ様からザーメンがいっぱい放出される。
もちろん私は一滴残らず受け止める。
大事な大事なおチンポ様のザーメン。
一滴でもこぼしたらもったいないわ。
それにとても美味しく感じるし。
彼の精液とは全く違うの。

「ごちそうさまでした。とても美味しいザーメンありがとうございます」
「いやいや、年甲斐もなくすぐに出してしまった。上手だったよ」
「ありがとうございます。うれしいです。このまま続けてご奉仕いたしましょうか?」
「そうだね。頼むよ。まだいけそうだ」
私の躰を見てまたむくむくと大きくなってくる専務さんのおチンポ様。
うれしいな。
こうしておチンポ様が大きくなるのって、見ていてすごくうれしくなる。
「はい、かしこまりました。それではオマンコご奉仕でよろしいですか? それと着衣のままがよろしいですか?」
水着を着たままでと言う方は結構いらっしゃるのだ。
「そうだね。それで頼む」
「はい、かしこまりました」
私はベッドに専務さんを寝かせ、その上にまたがろうとする。
その時、ブゥンブゥンという音が聞こえてきた。

「スマホかな?」
「すみません、私のスマホみたいです」
テーブルの上に置いた私のスマホが振動したのだ。
おそらく彼からだ。
遅くなるってLINEしたから、その返事だったかも。
「見てもいいよ」
専務さんのありがたい言葉に私は首を振る。
だって、彼なんかよりもこの接待のほうが重要なこと。
それに、専務さんのおチンポ様を私自身が楽しみにしているんだもの。

「おそらく彼からですからあとで大丈夫です」
「おや、彼がいるの? こんなことしてて大丈夫? 浮気しているって怒られない?」
えっ?
浮気?
「大丈夫ですよ。私は浮気なんかしませんから。ちゃんと仕事で遅くなるって伝えてますし、これでも彼に一途なんですよ」
私は専務さんにまたがると、水着の股間をずらして、おチンポ様を迎え入れる。
おチンポ様の熱い熱が伝わってくるようで気持ちがいい。
それにしても、ちゃんとお仕事で遅くなるってLINEしたのに、浮気だと思っていたりしたらいやだなぁ。
浮気なんてするわけないのに・・・
ああん・・・
専務さんのおチンポ様気持ちいい・・・
専務さんより先にイッちゃいそう・・・

                   ******

「おはようございます」
いつも通りの時間に私は出社する。
あのあと彼とはLINEで話し、今日埋め合わせることで合意した。
今日は早く帰らなきゃ。

「おはよう早奈美ちゃん。何かいいことあったの?」
う、さすがは河和田先輩。
鋭いなぁ。
「おはようございます。わかります?」
「わかるわよ。にこにこしているもん」
「えへへ。実は今日終わったら彼とデートなんです」
「あら、それじゃ今日は早く帰らないとね」
河和田先輩もそう言ってくれるとありがたい。
今日は残業ないといいなぁ。

「おーい、今朝の俺の担当は誰だ?」
いけない、部長が呼んでいる。
今日は部長の担当は私だわ。
「はい。今行きます」
私は更衣室へ行き、ロッカーを開けて鏡を見る。
いつも通り音楽も聴いて、仕事を頑張ろうという気持ちになる。
さて、今日はどれにしようかな・・・
うん、今日はこの網のボディストッキングにしよう。
部長喜んでくれるかな。
先日これを着た時の反応はどうだったっけ・・・
ちゃんとメモしておかないとだめだなぁ。
私はボディストッキングの制服に着替えると、朝のご奉仕をするために部長のもとへと向かうのだった。

END

いかがでしたでしょうか?
これで今年の当ブログの更新は終了です。

明日は2018年の1月1日。
明日も当ブログをよろしくお願いいたします。
それでは皆様良いお年をお迎えくださいませ。
  1. 2017/12/31(日) 20:28:32|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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トイレとオナホ

今日は買い出し第二段に行って三が日ぐらいまでの食料を調達し、帰ってきてからはトイレ掃除とお風呂掃除をしてました。
疲れたー。_(:3 」∠)_

ということで、昨日の予告通り今日明日で年忘れMC系SS連投をおこないます。
今日はその第一弾。
タイトルは「トイレとオナホ」です。
そのまんまです。
お楽しみいただけましたら幸いです。


トイレとオナホ

「もしもし、運転手さん。ここは駐停車禁止場所ですよ。移動してください」
背後からかけられる声。
交通課の婦警さんたちか・・・
やれやれ、落ち着いて品定めもできないな・・・
ふっ・・・
俺は思わず笑いを浮かべる。
ちょっとしたいたずらをしてやろう。

「すみません、ちょっとお聞きしたいことがあるんですが」
俺はドアを開けて車から降り、背後のミニパトカーに近づいていく。
「なんですかぁ?」
運転席の窓を開けて俺を見てくる女性警官。
なかなか美人だ。
もう一人の助手席のも悪くはない。

「すみません。ちょっと道に迷ったみたいでして。スマホのアプリで調べようと思って止めていたんですよ」
俺はそう言ってミニパトの中を覗き見る。
うまい具合に二人の視線が俺に向く。
よし。
俺はすかさず念を送って焼き付ける。
二人の脳に俺の意志を焼き付けてやるのだ。

「はい、二人ともお勤めご苦労さん。でも、ちんたら街中を走り回るのってつまらないでしょ? なんてったって君たちは暴走族なんだから」
「・・・・・・そうですねぇ。ちんたら走ってもつまらないですよねぇ」
「・・・・・・・そうそう。ホントつまらないです。もっと思いっきりかっ飛ばさないと!」
二人の女性警官の表情が変わる。
もう、ミニパトを暴走させたくて仕方がないのだ。
「だったらこんなところにいないで、峠でも攻めてみたら? 邪魔な奴はサイレン鳴らしてどかせればいいんだし」
俺は二人に指示を与える。
俺の意志が焼き付けられた二人にとって、これは命令のようなものだ。
「いいですねそれ! 佐々木さん、行きましょう!」
「そうねぇ。峠もいいわねぇ。うん。私たちは警官なんだから暴走し放題よね。邪魔者はどかせ!」
「そうそう。行きましょう!」
「オーケィ、レッツゴー!」
勢いよくアクセルを踏み、俺の車をよけて走り去っていくミニパトカー。
ふっ・・・
彼女たちはもうただでは済まないだろうなぁ。
まあ、こんなものだろう。
さて・・・
俺は車に戻って獲物を探す。
たまにいい女を味わいたいからな。

                   ******

ほう・・・
俺はある女に目を惹かれる。
なんてことない買い物袋を提げた普通の主婦のようだが、後姿がなんとも言えずスタイルと姿勢がいい。
おおむねこういう女は顔はあんまりと言うのがあるんだが・・・
俺はゆっくりと女の脇を通り過ぎ、ミラーで顔を確かめる。
ほう・・・悪くないじゃん。
いやいや、悪くないどころか上々の部類じゃね?
やはりこういう高級住宅街には、清楚な女性というのがいるものだねぇ。
主婦っぽいから人妻だろうけど、こういう女性で楽しむのもいいものだ。

「あの・・・すみません」
俺は車を道路わきに止め、ドアを開けて降りていく。
窓から顔を出すだけでは怪しまれるからな。
まあ、こうやって声をかけること自体が怪しいが。

「あ、は、はい」
あからさまに警戒する女。
まあ、当然だ。
でも、すぐに警戒は解いてくれるさ。
俺は彼女がこっちを見た時点で念を送って意思を焼き付ける。
「・・・・・・」
見る間に彼女のこわばった表情が緩んでいく。
これでもう彼女は俺を警戒しない。
「お名前はなんでしたっけ?」
「あ・・・沙奈絵、古嶋沙奈絵(こじま さなえ)ですわ」
にこやかに名前をこたえる彼女。
うんうん、全く抵抗がなくなっているな。
「そうでしたそうでした。沙奈絵さんは今から家に帰るところですか?」
「はい。買い物を終えたので帰るところです」
「それじゃ家まで送りましょう。乗ってください」
俺は車を指し示す。
「いいんですか? それじゃ遠慮なく」
笑顔で俺の車に乗り込む彼女。
ホントにこの能力はすごいものだ。
まったく・・・
俺は苦笑した。

「ここです」
教えてもらった通りに着いた家は、豪邸とはいかないまでも庭付きの一戸建てだった。
そりゃまあ、このあたりに住んでいるんだから、一軒家とは思っていたが、貧乏暮らしの金のない俺にしてみれば羨ましい限りである。
まあ、能力を使えば誰かに金を貢がせるぐらいはできるんだろうがね。

「散らかってますけどどうぞ」
先に立って俺を案内してくれる沙奈絵。
俺を招き入れるのが当然だと思い込んでいる。
「お邪魔しますよ」
まあ、いくつか荷物を持ってやりながら、俺は彼女の家に入っていく。
今の時間は誰もいないというのは先ほど聞き出してある。
まあ、旦那がいたところでどうってことはないんだがね。
さて・・・この美人奥さんをどうやっておもちゃにしてやろうか・・・

「さあ、どうぞどうぞ。荷物ありがとうございます。今お茶でも淹れますので、どうか座っててください」
俺をリビングに案内し、買ってきたものを冷蔵庫に入れていく沙奈絵。
なんと言うかそんな主婦じみた行為も、彼女だと絵になるから不思議なものだ。
容姿というものは重要ということか。
俺みたいな底辺容姿には存在しないオーラを感じる。

やがて沙奈絵がコーヒーを出してくれ、俺は少しの間おしゃべりする。
完全に俺に警戒を抱かなくなっている沙奈絵は、夫が一流商社に勤めていることや、そのために海外出張で来週まで帰らないこと、自身は専業主婦であること、そして驚いたことに高校生の娘がいることを話してくれる。
もっと若いと思っていたが、まさか高校生の娘がいるとはね。
とてもそうは見えないし、まあ、熟女には熟女の良さがあるか。

あんまり時間をかけていてもなんなので、そろそろ始めることにする。
こんな清楚で美しい女性なら、やっぱり汚してやるのが一番だろう。
ふふふふ・・・

「トイレをお借りしてもいいですかね?」
「あ、はい。そのドアを出たところに・・・」
沙奈絵がトイレの位置を指し示そうとするが、俺はそれを遮った。
「やだなぁ、沙奈絵さん。ちょっとこっち見て」
「えっ?」
よし。
俺は焼き付けを開始する。
「俺が借りたいのは普通のトイレじゃなく精液トイレですよ」
「せ、精液トイレ?」
聞きなれない言葉に戸惑ったようだが、すぐにその言葉が普通の言葉として定着するだろう。
「そうですよ。精液トイレと言えば沙奈絵さんご自身じゃないですか」
「私が・・・精液トイレ・・・」
焦点の合わなくなった目で俺を見つめる沙奈絵。
「そう。沙奈絵は精液トイレ。男が精液を排泄するの躰でを受け止めるのが役目」
「私は精液トイレ・・・男性が精液を排泄するのを躰で受け止めるのが私の役目・・・」
微妙に俺の言葉と違うセリフを言っているのは、彼女の脳に焼き付けが上手くいっている証拠。
だから、彼女自身が自分の言葉として発しているのだ。
いいぞ。

「沙奈絵は精液トイレ。男が精液を出したいと言えば、自分の躰を使ってもらうのが喜び。精液を注いでもらったり浴びせてもらうことが精液トイレの使命」
「私は精液トイレ。男の方が精液を出したくなったら、私の躰に出してもらうことが喜び。精液を中に出してもらったりかけてもらったりするのが私の使命・・・」
これで沙奈絵は精液トイレとしての人生を歩むことになる。
まあ、普通は精液出したいなんて口にするやつはそうはいないだろうが、もし町の中で誰かがそう言ったとしたら、彼女は間違いなく私を使ってと言うだろう。
ははははは・・・

「沙奈絵さん? 沙奈絵さん?」
「えっ? あっ、すみません。なんだか私一瞬ぼうっとしてたみたい」
目をぱちぱちと瞬きして、普通の表情に戻っていく沙奈絵。
焼き付けは終了だ。
「沙奈絵さん、おトイレ借りていいですか? なんだか精液を出したくなってしまって」
「えっ? はい、もちろんです。あの、もしよろしければ私をお使いくださいませ。私精液トイレなんですよ」
俺の言葉ににこやかに返してくる沙奈絵。
俺は思わずニヤリと笑う。
「えー? 本当ですか? いいんですか? マジで沙奈絵さんが精液トイレなの?」
「マジですよぉ。私精液トイレなので、男の方に精液を排泄してもらうのが喜びなんです。だから私の躰にたっぷり出してくださいね」
高校生の娘さんがいるせいか、わりと砕けた口調にもなるようだ。
「それじゃそうしようかな? どこに出してもいいの?」
「もちろんです。中でも外でもお好きなところに排泄してくださいね」
もう完全に精液トイレであることに疑問は持っていない。
それどころか、精液トイレでない自分は考えられなくなっているだろう。
「それじゃ沙奈絵さんの口に出そうかな?」
「はい、かしこまりました」
そう言ってあーんと口を開ける沙奈絵さん。
それじゃダメでしょ。
俺は苦笑する。

「沙奈絵さん、沙奈絵さんは精液トイレなんだから、自分から精液を吸い取りに行かなくちゃ。フェラチオみたいに」
「あっ、そうですよね。私いったい何を考えていたのかしら・・・ごめんなさい」
すぐにハッとした表情で俺のところへ来る沙奈絵。
俺の足の間にかがみこむようにして、俺のズボンのチャックを開け、中のペニスを取り出していく。
「それじゃ精液トイレ沙奈絵が精液を排泄してもらいますね。んむっ」
片手で髪をかき上げ、そのまま俺のペニスをくわえ込む沙奈絵。
なかなかいいな。
悪くない。

俺はとりあえず溜まっていた分を放出する。
旦那が仕込んだのか、それともそれ以前から誰かにやっていたのかはわからんが、沙奈絵のフェラはなかなか上手い。
「んぷぅ・・・どうですか? すっきりしました?」
口の中に出された精液をすべて飲み込んだ沙奈絵。
精液トイレなのだから飲み込むのが当たり前という認識なんだろう。
「そうですねぇ。もうちょっと出したい感じですかねぇ。今度はオマンコでどうでしょう?」
「オマンコで精液トイレですね? かしこまりました」
すぐに床に寝転がり、スカートを捲り上げてショーツを降ろす沙奈絵。
「どうぞ。私のオマンコ精液トイレをご使用ください」
心なしかうきうきしているように感じるのは、きっと精液トイレとして使ってもらえるのがうれしいからなのだろう。
俺はさっそく沙奈絵のオマンコを使用させてもらうことにした。

                   ******

「な、何してんのよ、あんたたち!」
俺がそろそろ沙奈絵の中に出そうかと思っていたころ、入り口から怒鳴り声が聞こえてくる。
「あら? お帰りなさい寿美香(すみか)。今日は早かったわね。そういえば試験期間だったかしら?」
俺の下であられもない格好でにこやかに娘を迎える沙奈絵。
俺も思わずそちらを振り返る。
ほう・・・
さすがこの母にしてこの娘と言った感じか。
なかなか美人だ。
クラスでももててるんじゃないか?

「お帰りなさいじゃないわ! 何やってんのお母さん! 浮気してんの?」
カバンを取り落とすぐらいにショックを受けたのか、それが怒りになってきているようだ。
「何をって? 浮気? バカなこと言わないで。これのどこが浮気なの?」
いや、普通に見れば浮気だろうな。
俺は苦笑する。
「だって! だって、その人といやらしいことして!」
「何を言ってるの、寿美香? お母さんは精液トイレなんだから、男の人の精液を排泄してもらうのは当たり前でしょ?」
きょとんとした表情の沙奈絵。
娘が何を憤っているのかがわからないのだ。
沙奈絵にとっては当然のことをしているのだから。

「せ・・・精液トイレって! な、何を言ってるのお母さん!」
わなわなと震えている寿美香。
さて、爆発しないうちに焼き付けするか。
「まあ、落ち着きたまえ」
「なっ! これが落ち着いて・・・」
「いいから落ち着くんだ」
寿美香が俺をにらんだことで、俺はすかさず焼き付けをおこなう。
「いいか、寿美香。これは君のお母さんにとってはごく当たり前のこと。君のお母さんは精液トイレであり、男の人の精液を躰に出してもらうのが仕事なんだ」
「お母さんは・・・精液トイレ・・・」
目の焦点を失い、俺の言葉が脳に焼き付けられていく。
やれやれ、これで騒ぎ立てられずに済むだろう。
ついでにこの娘にも・・・

                   ******

「あ、こんばんは。いらっしゃいませ。どうぞ」
夜、いつものように性欲を発散するために俺は古嶋家を訪ねる。
玄関で呼び鈴を押した俺を、沙奈絵はいつものようににこにこと笑顔で招き入れてくれた。
「邪魔するよ」
俺は勝手知ったる他人の家とばかりに無造作に上がり込む。

リビングでは先日出張から帰ってきた旦那さんがテレビを見ていた。
もちろん俺が入ってきても何も言うことはない。
それどころか、この家で俺が傍若無人にふるまっていても、彼は何も気にならないのだ。
彼にとって家族はもはや空気のような存在であり、何をしていても気にならない。
この家は表面上は家族のようだが、もう家族とは呼べないだろう。

「何かお召し上がりになりますか? お料理もまだありますから」
かいがいしく俺の上着を脱がせてくれたりする沙奈絵。
精液トイレの自分を使ってほしいのかもしれない。
「いや、食事は済ませてきたからいい」
「そうですか。それではお茶でも淹れましょう」
「いや、それより今日はオナニーをしに来た」
「あ、はい。オナニーですね? 今呼んでまいりますね」
すぐに二階の娘を呼びに行く沙奈絵。

「寿美香! 寿美香! あの方がオナニーをしたいんですって! 降りてきて」
「あ、はーい、今行きます」
すぐにぱたぱたと足音がして寿美香が二階から降りてくる。
「いらっしゃいませ。オナホ寿美香ただいま参りました」
沙奈絵に負けず劣らずのいい笑顔で俺に挨拶をする寿美香。
今日はぴちぴちのスクール水着で登場か。
準備していたな。

「今日はオナホを使ってオナニーしに来た」
「ありがとうございます。オナホ寿美香でたっぷりとオナニーしてくださいね」
俺の手を引っ張って二階へ連れて行こうとする寿美香。
去り際に俺は沙奈絵に耳打ちする。
「オナニーが終われば精液を排泄するからな。用意しておけ、精液トイレ」
「あ、はい。たっぷり精液を排泄してくださるのをお待ちしてます」
パアッっと顔を輝かせる沙奈絵。
ふふふ・・・
当分は俺専用の精液トイレにしておいてやるが、飽きたら公衆トイレにでもしてやるか・・・
俺はそんなことを考えながら、オナホ寿美香でオナニーするために二階へと向かうのだった。

END

明日は第二弾を投下します。
お楽しみにー。
  1. 2017/12/30(土) 20:37:50|
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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